国本武春
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出生名 |
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生誕 | 1960年11月1日 |
出身地 | 日本・千葉県成田市 |
死没 |
2015年12月24日(55歳没) 日本・東京都江東区 |
学歴 | 日本工学院専門学校演劇科 |
ジャンル | 浪曲 |
職業 | 浪曲師 |
担当楽器 | 三味線・フラットマンドリン |
活動期間 | 1981年 - 2015年 |
事務所 | 有限会社武春堂 |
公式サイト | うなるカリスマ!国本武春 |
国本 武春(くにもと たけはる、本名:加藤 武[1]〈かとう たけし〉、1960年11月1日 - 2015年12月24日)は、日本の浪曲師である。父は天中軒龍月、母は国本晴美(共に浪曲師)。日本浪曲協会に所属し、生前は同協会副会長を務めた。
人物
[編集]千葉県香取郡下総町(現:成田市)出身。日本工学院専門学校演劇科卒業。
浪曲師に曲師(三味線)が付くという従来型の浪曲にとどまらず、三味線の弾き語り(伝統的な浪曲では異端である)にギターのフレーズを取り入れた独自の奏法を開発し、ロック、R&B、ブルーグラスなど様々な音楽ジャンルで活動する。浪曲師として多くのCD・DVDを発表したほか、テレビドラマやバラエティ番組、アニメ番組での声優業など幅広い活動を見せた。
2010年12月、公演中に意識を失って入院する。リハビリを経て5カ月後に舞台に復帰したが、2015年12月に脳出血で病院に緊急搬送され、同月24日、脳出血による急性呼吸不全のため、東京都江東区の病院で死去した[2][3][4]。55歳没。戒名は「与願院弦歌武道居士」。
2016年2月3日には浅草ビューホテル・飛翔の間にて、全員参加・ファンも参列できる形式で「国本武春 お別れの会」が執り行われた。会の主催は日本浪曲協会・木馬亭・武春堂[5]。
生前に「うなりやベベン」名義で出演していたNHK Eテレ『にほんごであそぼ』については「ご本人とご遺族の意向を尊重して『にほんごであそぼ』では、うなりやベベンは生き続けます[6]」として、没後も武春の映像を使い続けることがアナウンスされた。
経歴
[編集]- 1981年 - 東家幸楽に入門、国本武春を名乗り浪曲師となる。
- 1986年 - 津軽三味線全国大会に出場し、ディープ・パープルの曲を演奏する[7]。
- 1995年12月 - 平成7年度文化庁芸術祭賞演芸部門新人賞、並びに第12回浅草芸能大賞新人賞を受賞。
- 1999年
- 2000年3月 - 平成11年度(第50回)芸術選奨新人賞(大衆芸能部門)受賞。
- 2002年 - 山村浩二が手かげた古典落語の名作『頭山』のアニメ版で語り手を担当する。
- 2002年6月 - 国立劇場主催「平成13年度花形演芸大賞」大賞受賞(「松山鏡」)。
- 2003年9月12日 - 文化庁による第一回文化交流使として米国テネシー州イーストテネシー州立大学へ留学。1年間に渡り活動し、ブルーグラス・バンド「国本武春&ザ・ラストフロンティア(KUNIMOTO TAKEHARU & The Last Frontier)」を結成。
- 2004年
- 7月 - 「国本武春&ザ・ラストフロンティア」名義のアルバム『アパラチアン三味線』を米国でリリース。
- 11月 - 東京・渋谷のパルコ劇場で三味線“弾き語り”ライヴ・エンターテイメント「どかーん!武春劇場 in PARCO Vol.1」を公演。
- 2005年
- 5月 - 「国本武春・アパラチア三味線 2005」国内ツアーをスタート。
- 6月 - 東京・渋谷のパルコ劇場で「どかーん!武春劇場 in PARCO Vol.2」を公演(「国本武春 with ザ・ラストフロンティア」名義)。
- 2006年2月 - 東京・渋谷のパルコ劇場で「どかーん!武春劇場 in PARCO Vol.3」を公演。
- 2007年7月 - 東京・福岡など全国5カ所で「どかーん!武春劇場 Vol.4 〜日本浪曲史と気さくな黒船〜」を公演(「国本武春 with ザ・ラストフロンティア」名義)。
- 2009年 - 西久保瑞穂が手かげた歴史アニメドキュメンタリー『宮本武蔵 -双剣に馳せる夢-』で浪曲を担当。
- 2012年
- 2015年12月24日 - 東京都内の病院で死去[2][3]。55歳没。喪主は妻、桂子(けいこ)[8]。
出演
[編集]テレビドラマ
[編集]- びいどろで候〜長崎屋夢日記(1990年、NHK総合) - 浪花屋三味三 役
- 大河ドラマ 元禄繚乱(1999年、NHK総合) - 宝井其角 役
- 五瓣の椿(2001年11月30日、NHK総合) - 岸沢蝶太夫 役
バラエティ
[編集]- 輝け!ロック爆笑族3(1994年、フジテレビ)
- タモリの音楽は世界だ(テレビ東京)
- 足立区のたけし、世界の北野(フジテレビ)
- たけしの誰でもピカソ(テレビ東京)
- ぐっさん家〜THE GOODSUN HOUSE〜(東海テレビ) - ナレーション
- ポンキッキーズ(フジテレビ)
- 笑いがいちばん(NHK総合)
- きよしとこの夜(NHK総合)
- 英語でしゃべらナイト(NHK総合)
- にほんごであそぼ(NHK教育) - うなりやベベン 役
- えいごであそぼ(NHK教育) - 「えいごふだ」ナレーション
- バラエティー生活笑百科(NHK総合)
テレビアニメ
[編集]- アソボット戦記五九(2002年 - 2003年) - トンゴー 役[9]
- おでんくん(2005年 - 2009年) - ヌシ 役
- ねぎぼうずのあさたろう(2008年 - 2009年) - 浪曲ナレーション、うなりじゃがいものみの吉 役
- あにゃまる探偵 キルミンずぅ 第23話(2010年3月15日) - 塚本マサキ 役
- がんばれ!おでんくん(2013年) - ヌシ 役
劇場版アニメ
[編集]- 頭山(2002年) - 語り手
- ONE PIECE THE MOVIE オマツリ男爵と秘密の島(2005年3月5日) - お茶の間パパ 役
- 宮本武蔵 -双剣に馳せる夢-(2009年)
- ロラックスおじさんの秘密の種(2012年)- 配達員サイ 役
ラジオ
[編集]- 浪曲十八番(NHK-FM)
- ラジオ深夜便(NHKラジオ第1)
- ラジオほっとタイム(NHKラジオ第1)
- ビュッフェ131(NHKラジオ第1)
- 今日は一日浪曲三昧(NHK-FM)
- 浪花節新時代〜国本武春(NHKラジオ第2)
- 泉谷しげる道場→泉谷しげるの土曜はまかせろ!!(ニッポン放送)
- 土曜ワイドラジオTOKYO 永六輔その新世界(TBSラジオ)
- 大竹まこと ゴールデンラジオ!(文化放送)
- 木村政雄の楽園計画(文化放送)
舞台
[編集]- 劇団岸野組 「お涼・平六捕物絵巻」(1996年)
- ABCミュージカル 「狸」(1996年)
- ワハハ本舗 「お笑い!神風特攻隊」(1996年)
- 劇団ラッパ屋 「阿呆浪士」(1998年)
- 朝日新聞創刊120周年記念 「オッペケペー」(1998年)
- 音楽劇 「ザ・忠臣蔵」(1999年)
- 太平洋序曲(2000年)
- サクラ大戦歌謡ショウ(2001年 - 2003年) - 東中軒雲国斉 役
- 人形劇団プーク「ねぎぼうずのあさたろう」(2002年~) 浪曲
ゲーム
[編集]- 鬼眼城(1999年) ※三味線で参加
CD
[編集]アルバム
[編集]- 『福助』
- 『グレートヒット』
- 『フォーライフ』
- 『国本づくし』
- 『ザ・忠臣蔵 殿中、刃傷〜田村邸の別れ』
- 『大忠臣蔵』
- 『アジアの祈り』
- 『国本』
- 『武春』
- 『ミラクル忠臣蔵』
- 『巌流島うた絵巻』
- 『国本武春 古典浪曲傑作撰』
- 『NHKにほんごであそぼ「まってました!」〜うなりやベベン 名曲集〜』(2016年11月23日) ※うなりやベベン名義
- ※以下はThe Last Frontierとの共作。
- 「アパラチアン三味線」
- 「ETSU Bluegrass Celebration」
- 「Sushi & Gravy」
- 「Soy Sauce Blues」
シングル
[編集]- 「無礼者 ’91」
- 「浪曲惑星」
- 「間違えないでおくんなさい」
- 『ポンキッキーズ』(フジテレビ系)メロディ
- 「たいたいづくし/元気を出して節」
- 『クマのプー太郎』(フジテレビ系)テーマ曲
- 「ろうきょく さるかに」
- 雑誌『よいこのポピー』2002年1月号付録
DVD
[編集]- 『どかーん!武春劇場 tour 2007』
- 『国本武春の三味線パラダイス 国本スタイル三味線入門』
- 『浪曲三味線 沢村豊子の世界』
著書
[編集]- 『待ってました 名調子!』(アールズ出版)2012年 ISBN 978-4862042156
その他
[編集]- 『東京むさし音頭』[3][10] - 歌唱。東京むさし農業協同組合(JA東京むさし)制作。歌詞は三鷹、小平、国分寺、小金井、武蔵野5市民から公募。作曲は久米大作。むさしJA太郎名義でリリースされた。
- 『おまかせ元気マン』 - 作詞・作曲。NHK教育『おかあさんといっしょ』2002年7・8月の「今月の歌」。
- 『銀河銭湯パンタくん』 - 歌唱。NHK教育『銀河銭湯パンタくん』主題歌。
出典
[編集]- ^ “国本武春 芸術選奨”. 2012年3月3日閲覧。
- ^ a b 浪曲師の国本武春さん死去 「うなるカリスマ!」 朝日新聞 2015年12月24日閲覧
- ^ a b c “謹んでご冥福をお祈りいたします”. JA東京むさし. 東京むさし農業協同組合 (2015年12月25日). 2016年5月7日閲覧。
- ^ 「「にほんごであそぼ」で子供に人気 浪曲師・国本武春さん死去」『スポニチ Sponichi Annex』2015年12月25日。2022年12月5日閲覧。
- ^ 東家一太郎 (2016年2月2日). “[浪曲プリンス ★ 東家一太郎 ~浪花節 AZmagazine~ 国本武春師匠お別れ会のご案内。明日二月三日十八時より浅草ビューホテル四階にて]”. jugem blog. 2019年2月23日閲覧。
- ^ 主な出演者・キャラクター - にほんごであそぼ - NHK
- ^ 文藝春秋 2014年7月号グラビア
- ^ “浪曲師、国本武春さん死去 55歳”. 産経ニュース (2015年12月24日). 2022年2月8日閲覧。
- ^ 桑本美鈴 (2002年9月27日). “人気コミック『アソボット 五九』がTVアニメ化”. ASCII.jp. 角川アスキー総合研究所. 2021年6月20日閲覧。
- ^ 東京むさし音頭振付(鏡バージョン) - YouTube
関連項目
[編集]外部リンク
[編集]- うなるカリスマ!国本武春 - 公式サイト
- 国本チャンネル - YouTubeチャンネル
- にぎわい座芸人伝 「国本武春」(布目英一)- 横浜にぎわい座