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変ニ短調

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

変ニ短調英語: D-flat minorドイツ語: des-moll)は、変ニ(D♭) 音を主音とする理論的な調である。

{ \new Staff \with{ \magnifyStaff #3/2 } << \time 2/16 \override Score.TimeSignature #'stencil = ##f { \clef treble \key des \minor s16 \clef bass \key des \minor s16 } >> }

D♭、E♭、F♭、G♭、A♭、Bdouble flat、C♭、D♭、E♭音で構成され、調号はダブルフラット1個、フラット6個である。

一般に、異名同音調で表記が簡単な「嬰ハ短調」を使用する。 しかし、19平均律31平均律のようにC♯とD♭の音高が異なる場合は「変ニ短調」がそのまま使われることもある。

この調が曲中で一時的にに使われる際には一般的に臨時記号で表現されるが、まれに調号の形で現れることもある。例として、マックス・レーガーのSupplement to the Theory of Modulation 42~45ページに調号の形で使われた[1]

関係調
同主調 (I) 変ニ長調
平行調 (III) 変ヘ長調(理論的)

異名同音調 : ホ長調

属調 (Vm) 変イ短調
下属調 (IVm) 変ト短調(理論的)

異名同音調 : 嬰ヘ短調

異名同音調 嬰ハ短調

変ニ短調のスケールは次のとおり。

 {
\override Score.TimeSignature #'stencil = ##f
\relative c' {
  \clef treble \key des \minor \time 7/4 des4^\markup { Natural minor scale } es fes ges aes beses ces des ces beses aes ges fes es des2
  \clef bass \key des \minor
} }
  1. ^ Max Reger John Bernhoff訳 (1904). Supplement to the Theory of Modulation. Leipzig: C. F. Kahnt Nachfolger. pp. 42–45