夢見る頃を過ぎても (リンダ・ロンシュタットのアルバム)
『夢見る頃を過ぎても』 | ||||
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リンダ・ロンシュタット の スタジオ・アルバム | ||||
リリース | ||||
録音 | カリフォルニア州サンラフェル ザ・サイト、カリフォルニア州ロサンゼルス オーシャン・ウェイ・レコーディング、アリゾナ州ツーソン ジム・ブラディ・レコーディング[1] | |||
ジャンル | ソフトロック、カントリーロック | |||
時間 | ||||
レーベル | エレクトラ・レコード | |||
プロデュース |
グリン・ジョンズ(#1, #2, #3, #5, #8, #10, #11) ジョージ・マッセンバーグ(#4, #6) ピーター・アッシャー(#4) リンダ・ロンシュタット(#6) ワディ・ワクテル(#7, #9) | |||
専門評論家によるレビュー | ||||
チャート最高順位 | ||||
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リンダ・ロンシュタット アルバム 年表 | ||||
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『夢見る頃を過ぎても』(原題:We Ran)は、アメリカ合衆国の歌手リンダ・ロンシュタットが1998年に発表したスタジオ・アルバム。
背景
[編集]1970年代にロンシュタットと共演したバーニー・レドンやワディ・ワクテル、それにトム・ペティ&ザ・ハートブレイカーズのメンバーであるマイク・キャンベル、ベンモント・テンチ、ハウィー・エプスタイン等がレコーディングに参加した[3]。収録曲のうち2曲はジョン・ハイアットのカヴァーで、「夢見る頃を過ぎても」はアルバム『Warming Up to the Ice Age』(1985年)、「氷のようにブルーな気持ち」はアルバム『Slow Turning』(1988年)からの曲である[4]。
反響・評価
[編集]母国アメリカでは2週Billboard 200入りし、最高160位を記録した[2]。
ジェイムズ・ハンターは1998年6月25日付の『ローリング・ストーン』誌のレビューで5点満点中4点を付け「ロンシュタットはブルース・スプリングスティーン、ドク・ポーマス、ボブ・ディラン等の曲において、これらのソングライター達の親しみやすさ、魅力、自由奔放さに彼女自身の大胆なスタイルを適合させ、情感と技術を融合してみせた」と評している[5]。1998年7月13日付の『ピープル』誌のレビューでは「7月15日に52歳を迎えるベテランの歌手が、カントリーロックのルーツに回帰している」と評されている[6]。Stephen Thomas Erlewineはオールミュージックにおいて5点満点中3点を付け「彼女の声はなおも力強く、驚くほど元気で、選曲に関しても意外性はないが納得はいく。一部の曲は些か特徴に欠けており、他にもディランの"Just Like Tom Thumb's Blues"のように、彼女の洗練された表現に似つかわしくない曲もあるが、アルバムの大部分は実に楽しめる」と評している[3]。また、『CDジャーナル』のミニ・レビューでは「黄金時代のリンダの妖艶な魅力が戻って、ゾクゾクとさせてくれる」と評されている[7]。
収録曲
[編集]- 夢見る頃を過ぎても - "When We Ran" (John Hiatt) - 5:08
- イフ・アイ・シュッド・フォール・ビハインド - "If I Should Fall Behind" (Bruce Springsteen) - 4:06
- 理由(わけ)を教えて - "Give Me a Reason" (Marion Hall) - 3:58
- ルーラー・オブ・マイ・ハート - "Ruler of My Heart" (Naomi Neville) - 3:37
- 親指トムのブルースのように - "Just Like Tom Thumb's Blues" (Bob Dylan) - 7:48
- 涙が渇くまで泣いて - "Cry 'Til My Tears Run Dry" (Scott Fagan, Doc Pomus, Mort Shuman) - 4:01
- 悲しみの果てに - "I Go to Pieces" (Troy Newman, Waddy Wachtel) - 3:46
- ハートブレイク・カインド - "Heartbreak Kind" (Paul Kennerley, Marty Stuart) - 3:31
- ダメージ - "Damage" (W. Wachtel) - 3:19
- 氷のようにブルーな気持ち - "Icy Blue Heart" (J. Hiatt) - 4:57
- サン・ホアキーンの夢 - "Dreams of the San Joaquin" (Jack Wesley Routh, Randy Sharp) - 5:15
参加ミュージシャン
[編集]- リンダ・ロンシュタット - ボーカル
- マイク・キャンベル - ギター(on #1, #5, #10)、12弦ギター(on #2, #11)、アコースティック・ギター(#8)、マンドリン(on #11)
- ワディ・ワクテル - ギター(on #1, #3, #7, #9)
- アンディ・フェアウェザー・ロウ - ギター(on #1, #8)、アコースティック・ギター(on #2, #11)、バリトン・ギター(on #5)
- バーニー・レドン - アコースティック・ギター(on #1, #2, #10, #11)、マンドセロ(on #5)、ギター(on #8)、バックグラウンド・ボーカル(on #8, #10)
- ブライアン・ストルツ - ギター(on #4)
- フレッド・タケット - ギター(on #6)
- ディーン・パークス - ギター(on #7)
- イーサン・ジョンズ - マンドリン(on #3)、ウクレレ(on #3)、ドラムス(on #8)、ギター(on #10)、アコースティック・ギター(on #10)、スライドギター(on #10)
- ベンモント・テンチ - ハモンドオルガン(on #1, #2, #3, #5, #8, #10, #11)、ピアノ(on #1)
- ジム・コックス - ハモンドオルガン(on #9)、ピアノ(on #9)
- ドン・グロルニック - キーボード(on #4)
- ジョン・ギルティン - オルガン(on #4)、キーボード(on #6)
- ロビー・ブキャナン - シンセサイザー(on #7)
- ボブ・グラウブ - ベース(on #1, #2, #6, #7, #11)
- ジェームス・ハチンソン - ベース(on #3, #10)
- ダリル・ジョンソン - ベース(on #4)
- ハウィー・エプスタイン - ベース(on #5, #8)
- リーランド・スカラー - ベース(on #9)
- カルロス・ヴェガ - ドラムス(on #1, #4, #5, #9, #11)、パーカッション(on #2)
- ジム・ケルトナー - ドラムス(on #3, #10)
- ラス・カンケル - ドラムス(on #6)、パーカッション(on #7)
- マイケル・レノン - タンブリン(on #9)、バックグラウンド・ボーカル(on #7, #9)
- プラス・ジョンソン - サクソフォーン(on #4, #6)
- マレーナ・ジーター - バックグラウンド・ボーカル(on #3, #4, #6)
- アレクサンドラ・ブラウン - バックグラウンド・ボーカル(on #3, #4, #6)
- モートネット・ジェンキンス - バックグラウンド・ボーカル(on #3, #4, #6)
- マーク・レノン - バックグラウンド・ボーカル(on #7, #9)
- キップ・レノン - バックグラウンド・ボーカル(on #7, #9)
- マイケル・ロンシュタット - バックグラウンド・ボーカル(on #10, #11)
- ジョン・ロンシュタット - バックグラウンド・ボーカル(on #11)
- ウィリアム・ロンシュタット - バックグラウンド・ボーカル(on #11)
- メリンダ・ロンシュタット - バックグラウンド・ボーカル(on #11)
- ピーター・ロンシュタット - バックグラウンド・ボーカル(on #11)
- スージー・ロンシュタット - バックグラウンド・ボーカル(on #11)
脚注・出典
[編集]- ^ CD英文ブックレット内クレジット
- ^ a b “Linda Ronstadt Chart History - The Billboard 200”. Billboard. 2022年4月10日閲覧。
- ^ a b Erlewine, Stephen Thomas. “We Ran - Linda Ronstadt”. AllMusic. 2018年12月23日閲覧。
- ^ 日本盤CD (AMCY-2801)ライナーノーツ(和田静香、1998年5月30日)
- ^ Hunter, James (1998年6月25日). “We Ran”. Rolling Stone. 2018年12月23日閲覧。
- ^ “Picks and Pans Review: We Run”. People. Meredith Corporation (1998年7月13日). 2018年12月23日閲覧。
- ^ “リンダ・ロンシュタット/夢見る頃を過ぎても”. CDJournal. 音楽出版社. 2018年12月23日閲覧。