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大蔵省接待汚職事件

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

大蔵省接待汚職事件(おおくらしょうせったいおしょくじけん)とは、1998年平成10年)に発覚した大蔵省を舞台とした汚職事件である。大蔵省の職員らが銀行から接待を受けた際に、中国人女性が経営する東京都新宿区歌舞伎町のノーパンしゃぶしゃぶ店「楼蘭ローラン」を頻繁に使っていた事が発覚(店名の楼蘭は、新疆ウイグル自治区の地名)した事から通称・ノーパンしゃぶしゃぶ事件とも言われている。

官僚7人(大蔵省4人、大蔵省出身の証券取引等監視委員会の委員1人、日本銀行1人、大蔵省OBの日本道路公団理事)の逮捕起訴に発展。起訴された官僚7人は、執行猶予付きの有罪判決が確定した。この責任を取り三塚博大蔵大臣松下康雄日本銀行総裁が引責辞任し、財金分離と大蔵省解体の一つの要因となった。

概要

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第一勧業銀行総会屋利益供与事件において、大蔵省の検査の甘さにより総会屋への融資拡大が焦げ付きを招いた問題が浮上した。それをきっかけとして、東京地方検察庁特別捜査部は捜査を開始。特捜部は過去の強制捜査や任意提出で都市銀行、長期信用銀行、大手証券会社などから業務日誌や接待伝票を把握した。

時系列

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関係者一覧

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その他

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  • この事件がきっかけとなって注目された、キャリア大蔵官僚が20代後半で税務署長を務める人事慣行(若殿研修)は「宴席で上座に座らされ、過剰なエリート意識を生んだ」として、若手キャリア官僚の税務署長出向が接待慣れの温床になってると批判が相次いだことを受け、松永光大蔵大臣も見直しを表明して1998年度は自粛し、1999年度から税務署長は原則として35歳以上とする方針を発表される形で、若手キャリア官僚の税務署長出向の人事慣行は廃止となった[6][7][8]
  • この事件がきっかけとなって、国家公務員倫理法が制定された。

脚注

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  1. ^ a b c 大蔵省による官僚汚職事件の全容解明と腐敗構造の改革をもとめる』(プレスリリース)日本国家公務員労働組合連合会、1998年1月28日http://www.kokko-net.org/kokkororen/mondai29.htm 
  2. ^ a b c 大蔵省現職キャリア職員の逮捕に当たって』(プレスリリース)社会民主党、1998年3月5日http://www5.sdp.or.jp/central/timebeing/timebeing98/ookurataiho0305.html 
  3. ^ a b c d e ■『激論!大蔵省の功罪と日本!!』を見る資料■”. テレビ朝日. 2012年9月29日閲覧。
  4. ^ a b 児玉 博 (2008年4月24日). “去りゆく大蔵官僚”. 日経ビジネス (日経BP). http://business.nikkeibp.co.jp/article/topics/20080417/153434/ 2017年8月15日閲覧。 
  5. ^ 特報 セーラー万年筆の社長解職劇 ・前社長・中島氏は真向反論も、市場は静観察・ 2015.12.22 日本証券新聞 12面 (全1,630字)
  6. ^ “大蔵省 若いキャリア職員の税務署長出向廃止 「若殿研修」やめます”. 毎日新聞. (1998年6月24日) 
  7. ^ “政府決定 税務署長など対象に若手官僚出向見直し”. 読売新聞. (1998年6月30日) 
  8. ^ “接待漬け官僚“第一歩”阻止 地方出向は35歳以上 政府方針”. 日本経済新聞. (1998年6月27日) 

関連書籍

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関連項目

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