安藤馨
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安藤 馨(あんどう かおる、1982年 - )は、日本の法学者。一橋大学大学院法学研究科教授。
人物
[編集]専門は法哲学で、主要な研究テーマはメタ倫理学、法概念論、正義論、分析哲学、功利主義[1][2]。
略歴
[編集]1982年、千葉県に生まれる。2000年麻布高等学校卒業、同年4月、東京大学文科一類入学。2002年4月、東京大学法学部第1類(私法コース)進学、2004年3月、同卒業、同年4月、東京大学大学院法学政治学研究科総合法政専攻修士課程入学(法哲学・指導教員 井上達夫)。2005年、修士論文「功利主義リベラリズムとその擁護のための予備的考察」東京大学大学院法学政治学研究科提出、2006年3月、同修了、修士(法学)。
同年4月、東京大学大学院法学政治学研究科助手(法哲学・指導教員 井上達夫)、2007年4月、同助教(学校教育法改正による)。2008年11月、著書『統治と功利』で日本法哲学会奨励賞(2007年期著書部門)受賞。2009年4月、東京大学大学院法学政治学研究科拠点形成特任研究員、助教論文「法命令説の再定位:法概念論の試み」東京大学大学院法学政治学研究科提出。2010年10月、神戸大学大学院法学研究科准教授。2020年4月、同教授。2021年4月、一橋大学大学院法学研究科教授。
著作
[編集]- 単著
- 『統治と功利 功利主義リベラリズムの擁護』勁草書房 2007 ISBN 978-4-326-10169-6
- 共著
- 共著 - 単行本形式で出版された雑誌の論文を含む。
- (浦山聖子)「【コラム】:公共性を巡る対話」井上達夫 編『公共性の法哲学』ナカニシヤ出版 2006 ISBN 978-4-779-50114-2 所収
- 「アーキテクチュアと自由」東浩紀・北田暁大 編『思想地図〈vol.3〉特集・アーキテクチャ(NHKブックス別巻)』(日本放送出版協会 2009 pp.136-159
- 「あなたは『生の計算』ができるか——市民的徳と統治」『別冊「本」RATIO 06号』講談社 2009 pp.26-49
- 「功利主義と自由——統治と監視の幸福な関係」北田暁大 編『自由への問い4 コミュニケーション:自由な情報空間とは何か』岩波書店 2010 pp.72-98
- 「功利主義と人権」井上達夫 編『講座 人権論の再定位 第5巻』法律文化社 2010 pp.109-134
- 「幸福・福利・効用」中野剛志 編『経済政策のオルタナティヴ・ヴィジョン』ナカニシヤ出版 2010 pp.130-155
- 「功利主義者の立法理論」井上達夫 編『立法学のフロンティア1:立法学の哲学的再編』ナカニシヤ出版 2014 pp.76-102
論文
[編集]- 「功利主義リベラリズムに向けて——功利主義のある一構想」『國家學會雑誌』國家學會事務局 第119巻(2006年12月)pp.829-894
- 「統治と功利——人格亡きあとのリベラリズム(特集:功利主義)」『創文』創文社(2007年1-2月)pp.32-35
- 「HAYEKを読み直す(2):『法と立法と自由』ハイエクに覆いかぶさる設計主義の影」『春秋』春秋社(2008年4月)pp.5-8
- 「論争する法哲学(書評):評者への応答」『リスク社会と法:法哲学年報2009』日本法哲学会(2010年)pp.137-143
- 「制度とその規範的正当化——帰結主義と社会規範の関係を巡って」『新世代法政策学研究』北海道大学情報法政策研究センター 第8号(2010年)pp.283-307
- 「功利主義からサンデルまでの長い話」『法学セミナー』日本評論社第677号(2011年5月)pp.10-13
- 「書評:児玉聡 著『功利と直観—英米倫理思想史入門』(勁草書房、2010年)」『社会と倫理』南山大学社会倫理研究所 第26号(2012年)pp.117-126
- 「統治理論としての功利主義」『功利主義ルネッサンス――統治の哲学として――(法哲学年報2011)』有斐閣(2012年)pp.47-63
- 「現代自由意志論の諸相:論理的決定論について(1)」『神戸法學雑誌』神戸大学 第62巻3・4号(2013年)pp.147-185
- 「論究の芽:メタ倫理学と法概念論」『論究ジュリスト』有斐閣2013年夏号(2013年)pp.86-93
- 「規範的談話の意味論:意味論的相対主義と不同意問題」『神戸法學雑誌』神戸大学 第63巻2号(2013年)pp.133-159
- 「現代法概念論の諸相:法の規範性とEuthyphro問題」『神戸法學雑誌』神戸大学 第63巻3号(2013年)pp.131-149
- 「道徳的特殊主義についての短い覚書」『神戸法學雑誌』神戸大学 第63巻4号(2014年)pp.85-115
脚注
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