尾去沢石
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尾去沢石 osarizawaite | |
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緑色の部分が尾去沢石(アリゾナ産) | |
分類 | 硫酸塩鉱物 |
シュツルンツ分類 | 7.BC.10 |
Dana Classification | 30.2.4.4 |
化学式 | PbCuAl2(SO4)2(OH)6 |
結晶系 | 三方晶系 |
単位格子 |
a = 7.05Å、 c = 17.24(1) Å |
へき開 | 不明 |
モース硬度 | 3 - 4 |
光沢 | 土状光沢 |
色 | 黄緑色 |
条痕 | 黄緑色 |
比重 | 4.0 |
密度 | 3.89 - 4.037 g/cm3 |
光学性 | 一軸性正 |
屈折率 |
nω = 1.712、 nε = 1.732(2) |
複屈折 | δ = 0.020 |
多色性 | あり |
文献 | [1][2] |
プロジェクト:鉱物/Portal:地球科学 |
尾去沢石(おさりざわせき、osarizawaite)は、鉱物(硫酸塩鉱物)の一種。化学組成はPbCuAl2(SO4)2(OH)6で、結晶系は三方晶系。明礬石グループの鉱物。
1961年に秋田県の尾去沢鉱山で発見された日本産新鉱物[1] で、名前は発見地にちなむ。
産出地
[編集]世界各地で見つかり、日本では尾去沢鉱山のほかにも秋田県の亀山盛鉱山などに産する。
性質・特徴
[編集]黄緑色をなし、硬度は3 - 4[1][2][3][4]。模式地では粉末状の微細な結晶集合体として産出する(新潟県三川鉱山では肉眼的な結晶を産出する)。二次鉱物である。
銅ビーバー石 (PbCuFe3+2(SO4)2(OH)6、当時はビーバー石) の Fe3+ が Al に置換したものであるが、肉眼での区別は難しい。1999年の明礬石超族の命名規約成立に伴って、両者は共に独立種として認められた[5]。
サイド・ストーリー
[編集]脚注
[編集]- ^ a b c Osarizawaite (英語), MinDat.org, 2011年11月7日閲覧。
- ^ a b Osarizawaite (英語), WebMineral.com, 2011年11月7日閲覧。
- ^ 国際鉱物学会鉱物名一覧 (PDF) 2008年6月18日閲覧 [リンク切れ]
- ^ “東京大学総合研究博物館データベース Database”. 東京大学. 2011年11月5日閲覧。
- ^ Jambor J.L. (1999) Nomenclature of the alunite supergroup. The Canadian Mineralogist 37, 1323-1341.
参考文献
[編集]- YASURO TAGUCHI (1961). “ON OSARIZAWAITE, A NEW MINERAL OF THE ALUNITE GROUP. FROM THE OSARIZAWA MINE, JAPAN”. Mineralogical Journal (The Mineralogical Society of Japan) 3 (4): 181-194. doi:10.2465/minerj1953.3.181. ISSN 0544-2540 .
- 松原聰、千葉とき子・加藤昭・松山文彦「北海道小別沢鉱山および秋田県亀山盛鉱山産hinsdalite」『1997年度秋季学術講演会講演要旨集』、日本岩石鉱物鉱床学会、1997年、159頁。
- 松原聰『日本の鉱物』学習研究社〈フィールドベスト図鑑〉、2003年、122頁。ISBN 4-05-402013-5。
- 松原聰、宮脇律郎『日本産鉱物型録』東海大学出版会〈国立科学博物館叢書〉、2006年、93-94頁。ISBN 978-4-486-03157-4。
関連項目
[編集]外部リンク
[編集]- 宮島宏. “名称未設定”. 大地浪漫. 2011年11月7日閲覧。
- 福岡正人. “Alunite〔明礬石〕グループ”. 地球資源論研究室. 広島大学大学院総合科学研究科. 2011年11月7日閲覧。