山手111番館
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山手111番館 Bluff No.111 | |
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山手111番館、2014年撮影 | |
情報 | |
旧名称 | ラフィン邸 |
用途 | 観光施設 |
旧用途 | 住宅 |
設計者 | J・H・モーガン |
建築主 | J.E.ラフィン |
管理運営 | 横浜市緑の協会 |
構造形式 | 地上部木造、地下部鉄筋コンクリート構造 |
階数 | 地上2階・地下1階 |
竣工 | 1926年 |
開館開所 | 1999年 |
所在地 |
〒231-0862 神奈川県横浜市中区山手町111 |
座標 | 北緯35度26分19.5秒 東経139度39分17.16秒 / 北緯35.438750度 東経139.6547667度座標: 北緯35度26分19.5秒 東経139度39分17.16秒 / 北緯35.438750度 東経139.6547667度 |
文化財 | 横浜市指定文化財 |
指定・登録等日 | 1999年11月1日 |
山手111番館(やまてひゃくじゅういちばんかん英: Bluff No.111)は、神奈川県横浜市中区山手町の港の見える丘公園内にある西洋館である。
歴史
[編集]アメリカ人の両替商ラフィン(J.E.Laffin)は、乗船していた船に修理の必要が生じ、予定に無かった横浜に立ち寄ることとなった。修理を待つ間箱根に出かけたラフィンは、そこで出会ったミヨと大恋愛の末結婚し、横浜で暮らす。ラフィン夫妻は8人の子供に恵まれ、この家は結婚する長男のために1926年(大正15年)に建てられたものである。ラフィン夫妻の手を離れたのちに所有者は数度変わったものの、大切に扱われたため創建当時の意匠はほぼ残っている[1]。1996年に横浜市の所有となり、1999年より一般公開されている。1999年11月には、横浜市指定有形文化財に指定されている[2]。
建築
[編集]地上2階・地下1階建で、地上部分は木造、地下は鉄筋コンクリート構造。スタッコ仕上げの外壁と赤い瓦で、スパニッシュスタイルでまとめられている。玄関は西側の通りの側にあり、3連アーチの上部はパーゴラ(屋根のない藤棚)となっている。玄関を入ると吹き抜けのホールで、その2階部分は回廊となっている[3]。
現在は港の見える丘公園の施設として、館内を一般公開しているが、建物保護のため2階の回廊の公開は月1回程度に限られている。入館無料で、第2水曜日休館。地下1階ではカフェが営業している[4]。
交通
[編集]- みなとみらい線元町・中華街駅から徒歩7分。
- JR根岸線・市営地下鉄桜木町駅から横浜市営バス20系統またはあかいくつもしくは神奈川中央交通バス11系統、根岸線山手駅より市営バス20系統「港の見える丘公園」下車。
周辺
[編集]- 横浜市イギリス館、神奈川近代文学館、大佛次郎記念館 - 港の見える丘公園内の建築物。横浜市イギリス館も、本館と同様に内部を公開している。
- 岩崎博物館
- エリスマン邸、ベーリック・ホール、山手234番館 - 元町公園内の西洋館
- 外交官の家、ブラフ18番館 - 山手イタリア山庭園内の西洋館
ギャラリー
[編集]-
東側外観。地形の傾斜から、3階建てに見える
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玄関前のパーゴラ。保護のためにガラスがはめられている
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ホールのシャンデリアと回廊。暖炉上部は舞台のように広がっている
関連項目
[編集]脚注
[編集]- ^ “【横浜の名建築】横浜市指定文化財 山手111番館”. はまれぽ (2012年2月12日). 2016年10月17日閲覧。
- ^ 国・神奈川県および横浜市指定・登録文化財目録 (PDF) (横浜市教育委員会)
- ^ 『死ぬまでに見たい 洋館の最高傑作』
- ^ カフェ・ザ・ローズ
参考文献
[編集]- 田中禎彦、青木祐介、金井健『死ぬまでに見たい 洋館の最高傑作』エクスナレッジ、2012年10月1日、128-131頁。ISBN 978-4-7678-1451-3。
- インク・インコーポレーション『洋館さんぽ EAST』グラフィック社、2010年11月25日、28-29頁。ISBN 978-4-7661-2184-1。
- 横浜市歴史的資産調査会『都市の記憶―横浜の近代建築(II)』横浜市、1996年2月、42頁。