岡田隆彦
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岡田 隆彦(おかだ たかひこ、1939年9月4日 - 1997年2月26日)は、日本の詩人・美術評論家。
祖父は第35代衆議院議長・岡田忠彦。妻は俳人・岡田史乃。長女は俳人・辻村麻乃。
経歴
[編集]東京府出身。永田町小学校(現麹町小学校)、麹町中学校、獨協高等学校、慶應義塾大学文学部卒業[1]。「三田詩人」復刊に参画。1961年、会田千衣子、井上輝夫、鈴木伸治、吉増剛造と詩誌「ドラムカン」創刊。大学卒業後は美術出版社に就職し、20代の終わりにはヴェネツィア・ビエンナーレのコミッショナーを務めていた。
1968年、中平卓馬、高梨豊、多木浩二らと写真批評詩「provoke」創刊。1985年『時に岸なし』で高見順賞受賞。高橋昌男の後を受けて「三田文学」編集長をつとめる。1990年慶應義塾大学環境情報学部教授。神奈川県大磯町に居住した。
吉増剛造によれば黒住教の信者であったとのことで、墓所は岡山市の黒住教本部にある[2]。
著作
[編集]詩集
[編集]- 『われらのちから19』(思潮社) 1963
- 『史乃命』(新芸術社) 1963
- 『岡田隆彦詩集』(思潮社、現代詩文庫30) 1970
- 『海の翼』(書肆山田) 1970
- 『わが瞳』(思潮社) 1972
- 『零へ』(青土社) 1974
- 『生きる歓び』(青土社) 1977
- 『何によって』(思潮社) 1977
- 『巨大な林檎のなかで』(河出書房新社) 1978
- 『瞳で泳ぐ』(思潮社) 1980
- 『時に岸なし』(思潮社) 1985
- 『鴫立つ澤の』(思潮社) 1992
- 『岡田隆彦詩集成』(響文社) 2020
詩論
[編集]- 『言葉を生きる』(思潮社) 1973
美術評論
[編集]- 『危機の結晶 現代美術覚え書』(イザラ書房) 1970
- 『幻影的現実のゆくえ』(田畑書店) 1970
- 『日本の世紀末』(小沢書店) 1976
- 『ウィリアム・モリスとその仲間たち アールヌーボーの源流』(編著、岩崎美術社) 1978
- 『美術散歩50章 出会いが創る芸術家の生涯』(大和書房) 1979
- 『かたちの発見 時空間を超えて』(小沢書店) 1981
- 『夢を耕す 幻想絵画論』(小沢書店) 1981
- 『ラファエル前派 美しき<宿命の女>たち』(美術公論社) 1984
- 『眼の至福 絵画とポエジー』(小沢書店) 1985
- 『芸術の生活化 モリス、ブレイク、かたちの可能性』(小沢書店) 1993
翻訳
[編集]- 『現代美術の流れ 1945年以後の美術運動』(エドワード・ルーシー=スミス、水沢勉共訳、PARCO出版局) 1986
- 『アーシル・ゴーキー』(メルヴィン・P・レーダー、篠田達美共訳、美術出版社、モダン・マスターズ・シリーズ) 1989
- 『ラファエル前派の夢』(ティモシー・ヒルトン、篠田達美共訳、白水社) 1992
脚注
[編集]- ^ 『独協百年』第3巻 p109
- ^ 岡山城 岡山後楽園 USJ 三汀賞入賞