コンテンツにスキップ

英文维基 | 中文维基 | 日文维基 | 草榴社区

悪党狩り

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
悪党狩り
ジャンル 時代劇
原作 藤沢周平『出合茶屋』(双葉社
企画 東陽、山内静夫俊藤浩滋
脚本 結束信二佐藤繁子飛鳥ひろし村尾昭松本功吉田耕助山本英明押川国秋志村正浩津島勝
監督 黒田義之山下耕作井沢雅彦山崎大助、津島勝、亀岡正人
出演者 尾上菊五郎鶴田浩二池玲子品川隆二玉川良一待田京介
エンディング 『ばぁにんぐ』 もんた&ブラザーズ
時代設定 天保年間
製作
プロデューサー 桜林甫、福井良春
制作 東京12チャンネル松竹
藤映像コーポレーション
放送
放送国・地域日本の旗 日本
放送期間1980年10月8日 - 1981年3月25日
放送時間水曜21:00 - 21:54
放送枠テレビ東京水曜夜9時枠時代劇
放送分54分
回数24
テンプレートを表示

悪党狩り』(あくとうがり)は、東京12チャンネル(現・テレビ東京)の水曜夜9時枠で放送された連続テレビ時代劇

概要

[編集]

原作は藤沢周平。本作は、藤沢にとって初の連続テレビドラマ作品である[1]北町奉行所定町廻り同心の神谷玄次郎(尾上菊五郎)と町医者の新村出(鶴田浩二)が、秘密裏に悪党を退治する勧善懲悪型の時代劇。初回は2時間スペシャルとして放映された。1990年にフジテレビ系列で放映された『神谷玄次郎捕物控』と同じ原作を用いている。

尾上菊五郎の義父で東映を代表するプロデューサー・俊藤浩滋が自身の個人事務所『藤映像コーポレーション』と共に企画と製作に参加。脚本に結束信二飛鳥ひろしら東映系の脚本家が起用され、レギュラーの鶴田浩二・池玲子品川隆二を始め、ゲストに菅原文太黒川弥太郎桜町弘子梅宮辰夫など東映系の俳優も多数出演、端役も東映京都大部屋俳優で占められ、殺陣東映剣会の殺陣師が担当するなど、製作は松竹だが東映色の強い作風となっている。

ちなみに、玄次郎が立ち回りの直前、敵の前に姿を現す際に笛を吹くシーンがあるが、その笛の音色は、以前同じ枠で放送された『新・木枯し紋次郎』第11話「笛の流れは三度まで」で、旅の宿場女郎であるお笛(早瀬久美)が吹く笛の音色と全く同じものを使用している。

キャスト

[編集]
  • 神谷玄次郎(北町奉行所・定町廻り同心) … 尾上菊五郎
  • 新村出(町医者、読みは『しんむら・いずる』) … 鶴田浩二
  • お津世(小料理屋『よし野』の女将) … 池玲子
  • 岡半兵衛(神谷の先輩同心) … 待田京介
  • 金子猪太夫(北町奉行所与力) … 品川隆二
  • 銀蔵(玄次郎配下の岡っ引) … 玉川良一
  • おみち(銀蔵の妹) … 奈三恭子
  • 万造(半兵衛配下の岡っ引) … 尾上菊十郎
  • 由太郎(新村の息子) … 上田孝則
  • 『よし野』の仲居
    • おせん … 丸平峯子
    • おとき … 梅田まゆみ
    • おぼん … 豊田充里(豊田琴美)
  • 新次郎 … 丸山俊也
  • 音吉 … 尾上音吉

主題歌

[編集]

放映リスト(サブタイトルリスト)

[編集]
話数 サブタイトル 放送日 脚本 監督 ゲスト出演者
1 地獄の道中手形 1980/10/8 村尾昭 山下耕作 菅原文太(長春)、遠藤太津朗(寺社奉行 倉成)、菅貫太郎(以蔵)、 大木晤郎、唐沢民賢、高並功、奈辺悟、勝野賢三、秋山勝俊、丘路千、疋田泰盛、岡嶋艶子、山田良樹、高谷舜二、池玲子(おてい※二役)、小林かおり(雪絵)、にしきのあきら(三枝) 
2 八丁堀無情 1980/10/15 山崎大助 黒川弥太郎(弥助)、飛鳥裕子(おはつ)、中田博久(清吉)、芦田鉄雄(伝八)、中島茂樹、司裕介、阿波地大輔、村居京之輔、北村明男、峰蘭太郎、中川尚子、桂登志子
3 嵐の中の母子草 1980/10/22 結束信二 黒田義之 稲野和子(おりょう)、市川萬次郎(佐吉)、内田稔(国右衛門)、山岡徹也(虎五郎)、田中綾(おその)、湖条千秋(おらん)、波多野博(利助)、司裕介(松吉)、矢部義章、奈辺悟、木谷邦臣、島田秀雄、池田謙治、疋田泰盛、和田昌也、前川恵美子、中川尚子、美木健作
4 夜叉と菩薩の谷間 1980/10/29 飛鳥ひろし 井沢雅彦 橘麻紀(お辰)、永田光男(勘兵衛)、佐藤京一(青鬼の左文次)、多田千香(お梶)、宮城幸生(忠七)、大城泰(耕作)、伊東亮英(良庵)、山口真代(お松)、藤長照夫、沖田駿一きくち英一(鎖鎌の用心棒)、徳永まゆみ、志茂山高也、西村泰司、奔田陵、遠山金次郎、小坂和之、工藤英夫
5 折れた十手 1980/11/5 結束信二 山崎大助 マキノ佐代子(おみの)、河合絃司(勘助)、細川純一(定吉)、千葉敏郎(深町)、五味龍太郎(熊五郎)、白井滋郎(多吉)、鈴木金哉(文五郎)、蓑和田良太、大江光子、森源太郎、水野靖子、岡嶋艶子、タンクロー、石塚祥聖、大月正太郎、岡本将、阿南忠幸、池田真司、北村わたる
6 般若の面が笑う時 1980/11/12 黒田義之 北村英三(伝三郎)、岡村清太郎(新吉)、吉本真由美(おしの)、小田部通麿(般若の竜右衛門)、秋山勝俊(弥五郎)、高並功(能美七郎太)、中村錦司、大矢敬典、有島淳平、西山清孝、富永佳代子
7 仁義に生きた犬 1980/11/19 佐藤繁子 山崎大助 水原麻紀(おえい)、汐路章(霞の仁兵衛)、成瀬正(勘次)、有川正治(菅沼)、波多野博(辰蔵)、遠山金次郎、星野美恵子、木下通博、蓑和田良太、細川純一、漁野篤史、川井大輔、坂本雅、矢部義章
8 人斬り医者 1980/11/26 村尾昭 黒田義之 大木実(松永左内)、田口計(阿久根内膳)、江幡高志(勘助)、若宮隆二(荒尾平九郎)、高並功(勝田伝三)、木谷邦臣(山室)、矢吹二朗(伊八)、川村真樹(佐和)、三浦徳子、暁新太郎、村居京之輔、有島淳平、美柳陽子、桂登志子、司裕介
9 鬼がつかんだ風車 1980/12/3 結束信二 水島道太郎(井筒屋忠兵衛・鬼辰)、宮口二朗(五郎左)、相馬剛三(周蔵)、島田秀雄、小坂和之、泉好太郎、大城泰、和田昌也、藤川弘、大江光、池田謙治、藤長照夫、高谷舜二
10 赦免花の女 1980/12/10 松本功 井沢雅彦 桜町弘子(お春)、亀井光代(お信)、麻吹淳子(おちか)、堀田真三(文次)、鈴木金哉、福本清三、大矢敬典、漁野篤史、藤長照夫
11 地獄に咲いた花 1980/12/17 佐藤繁子 山崎大助 竹井みどり(おぶん)、川地民夫(宇之吉)、永野達弥(伊能道庵)、岩尾正隆(伝次)、白川浩二郎(間庭)、宮城幸生(弥兵衛)、美松艶子、小峰一男、小船秋夫、志茂山高也、西山清孝、泉好太郎、壬生新太郎
12 妻恋い侠客道 1980/12/24 飛鳥ひろし 山下耕作 藤巻潤(登龍の慎吉)、宮園純子(お豊)、小田部通麿(久万吉)、田中浩(富造)、石井ひとみ(おゆり)、白川浩二郎、小坂和之、波多野博、美松艶子、西村泰治、宮城幸生、小峰隆司、西田治子
13 腕くらべ盗賊合戦 1981/1/7 黒田義之 赤座美代子(お良)、小林繁(繁次)、コロムビア・トップ(芳造)、遠藤太津朗(金八)、牧冬吉(政五郎)、岩尾正隆(達三)、暁新太郎(公助)、高並功(松之助)、小柳圭子、大川ひろ子、泉好太郎、笹木俊志
14 義理に泣いた少年 1981/1/14 佐藤繁子 山下耕作 白川和子(およう)、遠藤太津朗(太兵衛)、石橋蓮司(木枯しの仙次)、大場利明(吉助)、有川正治(政吉)、井上茂(権造)、福本清三(永代の喜助)、野口貴史、矢部義章、伊藤晶子、司裕介、壬生新太郎、椿竜二、大矢敬典
15 大奥(秘)殺人[2] 1981/1/21 結束信二 黒田義之 里見奈保(おさと)、川合伸旺(小金井主水正)、稲葉義男(作左衛門)、伊庭剛(佐吉)、荒木雅子(おつた)、志麻いづみ(藤尾の方)、大木晤郎、若宮敬士、石倉英彦、蓑和田良太、阿波地大輔、小坂和之、森源太郎、大月正太郎、白井滋郎
16 残侠の未練花 1981/1/28 佐藤繁子 梅宮辰夫(伊三郎)、亀石征一郎(間又十郎)、今井健二(上総屋(土蜘蛛徳兵衛))、西田良(七之助)、秋山勝俊、宮城幸生、平河正雄、星野美恵子、細川純一、木谷邦臣、木下通博)、野平ゆき(おきわ)
17 八年目の真実 1981/2/4 山本英明 山下耕作 藤山寛美(大坂屋清蔵(猿の黒兵衛))、森次晃嗣(稲妻の栄吉)、菅貫太郎(島田伊織)、中島葵(おけい)、川辺久造(川崎主膳)、佐藤京一(松造)、岩尾正隆、勝野賢三、中島香葉子、志茂山高也、大月正太郎、峰蘭太郎、桂登志子、世羅豊
18 無実の炎に燃えた奴 1981/2/11 松本功 火野正平(佐吉)、南原宏治(小沢多門)、杣山久美(おけい)、高野真二(上総屋宗右衛門)、北村英三(山吹屋清兵衛)、細川純一(新助)、秋山勝俊(源八)、福本清三(彦十)、疋田泰盛、笹木俊志、畑中伶一、藤沢徹夫、白井孝史(音松)、前川恵美子
19 大江戸恨み節 1981/2/18 押川国秋 津島勝 中尾彬(佐平)、加山麗子(お駒)、三浦リカ(お春)、岩田直二(仁左衛門)、丸山秀美(お志乃)、うえだ峻(留吉)、大木正司、藤沢薫、山村弘三、妹尾和夫、有島淳平、白井滋郎、高木吉治、志茂山高也、美松艶子、八木倫子、中野美幸、伊藤雅美、小船秋夫
20 続・仁義に生きた犬 1981/2/25 佐藤繁子 井沢雅彦 野川由美子(おしん)、峰岸徹(八人斬りの丈吉)、佐藤仁哉(伊之助)、志乃原良子(おりつ)、八名信夫(勘七)、神田隆(太兵衛)、笹木俊志(仙三)、西山清孝、木村健太郎
21 殺人者はだれ 1981/3/4 結束信二 目黒祐樹(宗吉)、西沢利明(仁平)、大月正太郎(九蔵)、水野靖子(お蝶)、西村泰治(才蔵)、岡嶋艶子、新橋伸介、藤沢徹夫、石原須磨男、山田良樹、北村明男、池田謙治、宮城幸生、石塚祥聖、小船秋夫、紅かおる、小柳圭子
22 閻魔を斬った男 1981/3/11 吉田耕助 下塚誠(藤田新之助)、大場順(日野大吉)、叶和貴子(美和)、今井健二(青鬼の重造)、有川正治(閻魔の吉兵衛)、水原ゆう紀(おくま)、森源太郎(俊平)、宮城幸生(孫兵衛)、崎津均小峰一男、池田謙治、白井滋郎、富永佳代子、泉好太郎、大矢敬典、大城泰
23 人情 津軽三味線 1981/3/18 結束信二
志村正浩
亀岡正人 鈴鹿景子(おつね)、長谷川待子(うわばみのお紋)、田口計(梶原万作)、仁和令子(おみの)、田中浩(山形屋)、小林稔侍(捨吉)、市川好郎(伝吉)、中村錦司(作兵衛)、藤沢徹夫(磯六)、奈辺悟、蓑和田良太、大矢敬典、吉岡睦子、速水豊子、大川かつ子、美柳陽子
24 仇討無情 1981/3/25 吉田耕助
津島勝
津島勝 和田浩治(半蔵)、北林早苗(お俊)、武藤英司(内藤)、吉田豊明(田崎)、福山象三(弥吉)、堀北幸夫(武州屋)、浜田雄史(真山)、高並功、有島淳平、美松艶子、永田光男、石井洋充、東龍子、淡城みゆき

スタッフ

[編集]
  • 製作:東京12チャンネル松竹、藤映像コーポレーション
  • 企画:東陽(東京12チャンネル)、山内静夫(松竹)、俊藤浩滋(藤映像)
  • プロデューサー:桜林甫(松竹)、福井良春(藤映像)
  • プロデューサー補:池田清(東京12チャンネル)
  • 原作:藤沢周平『出合茶屋』(双葉社
  • 脚本:放映リスト参照
  • 監督:放映リスト参照
  • 音楽:津島利章
  • 撮影:川勝基生
  • 照明:北口光三郎
  • 録音:野津裕男
  • 美術:井川徳道
  • 助監督:亀岡正人、津島勝
  • 装飾:長尾康久
  • 衣裳:安井五郎
  • 記録:中野保子
  • 擬斗:上野隆三(東映剣会
  • 和楽:中本敏生
  • 演技事務:下川護
  • 進行主任:河野荘一
  • 制作担当:田村祐夫
  • 装置:国松建設
  • 小道具:高津商会
  • 美粧結髪:東和美粧
  • 振付:藤間紋藏(藤間流
  • 現像:東洋現像所
  • 撮影協力:関西美工
  • 施設協力:東映太秦映画村

脚注

[編集]
  1. ^ 放送開始約10日前の同年9月28日に、本作に先行する形で、短編集『橋ものがたり』の一編を映像化した『小ぬか雨』が吉永小百合主演によりTBS系『東芝日曜劇場』枠で放送されている。
  2. ^ タイトルの(秘)は正しくは「秘」の文字を丸で囲ったもの

再放送

[編集]

関連項目

[編集]

外部リンク

[編集]

前後番組

[編集]
東京12チャンネル 水曜21時台
前番組 番組名 次番組
悪党狩り
斬り捨て御免!
(第2部)