悪魔城ドラキュラ黙示録外伝 LEGEND OF CORNELL
ジャンル | アクションゲーム |
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対応機種 | NINTENDO64 |
開発元 | コナミコンピュータエンタテインメント神戸 |
発売元 | コナミ |
人数 | 1人 |
メディア | 128MbitROMカセット |
発売日 | 1999年12月25日 |
対象年齢 | ESRB: Teen |
その他 |
振動パック対応 メモリー拡張パック対応 |
『悪魔城ドラキュラ黙示録外伝 LEGEND OF CORNELL』(あくまじょうドラキュラもくしろくがいでん レジェンド オブ コーネル、英題: Castlevania: Legacy of Darkness)は、コナミから1999年12月25日に発売されたNINTENDO64用ソフトのアクションゲーム。
概要
[編集]ゴシックホラーアクションゲーム・悪魔城ドラキュラシリーズのNINTENDO64での2作目。9か月前(1999年3月)に発売されたシリーズ初の3D作品だった前作『悪魔城ドラキュラ黙示録』の外伝的な作品。メインシナリオとなる獣人に変身できる能力を持つ人狼のコーネルを新たな主人公に、8年前にさかのぼった舞台を描く。
実質ゲーム的には『黙示録』のバージョンアップ版のような作品になっている。開発中は「悪魔城ドラキュラ黙示録2(仮称)」というタイトルで発表されていた。キャッチコピーは、「世紀末、悪魔城は二度甦る・・・。」。
メモリー拡張パック(旧名・ハイレゾパック)に対応しており、メモリー拡張パックをNINTENDO64本体に差し込んだ状態では、ゲーム開始時にハイレゾ(ハイレゾリューション = 高解像度)モードにするかノーマルのままか選択できる。ハイレゾモードを選択するとノーマルよりクリアで鮮明な高画質になるが、フレームレートは低下し動きがカクカクしてしまってプレイしづらくなるという欠点もある。
システム解説
[編集]基本システムは『黙示録』と同じステージクリア型の3Dアクション。ステージによっては探索の要素もありアクションアドベンチャーとも。ステージは『黙示録』と重なるものが多いが、新規に作られた新ステージもいくつかあり、また『黙示録』と重なるステージも本作用にアレンジされて地形や仕掛けが変更されたり敵キャラクターが追加されたりと多少変わっているので全く同じというわけではない。音楽も『黙示録』と同じ曲が多いが、本作オリジナルの新曲もある。他にも細かい部分はいろいろ改良されたり演出が追加されたりしており、サブウェポンは同じものを複数取ることによって3段階まで強化できるようになった。操作面では『黙示録』同様、Rボタンが重要で、押すとプレイキャラの後方からの視点にカメラが移動する。
ゲーム開始時に全部で4つのプレイキャラ・シナリオルートから選択してスタートする。本作の主人公「コーネル編」と目的の違うサブゲーム的な「ヘンリー編」、そして最初は選択できないが条件を満たすことでプレイ可能になる前作『黙示録』と同じような内容の2人の主人公「ラインハルト編」と「キャリー編」(これは本作で新たにされたステージ・演出などで改良された「ディレクターズカット版」であり、『黙示録』と全く同じものが本作に移植されているわけではない)がある。
コーネル編は、本作のメインシナリオであり、『黙示録』と同じ場所の8年前の1844年を舞台として、ドラキュラ復活の謎が明かされる。連れ去られた妹のエイダを救出するため、人狼(ワーウルフ)のコーネルがドラキュラの城へと向かう。コーネルの基本攻撃は自身の体術で、腕を振り真空波を出して攻撃する。近接攻撃は爪での切り裂き。他の3人にはない人狼に獣化できる特殊能力があり、ジュエルがなくなるまで獣化変身中は戦闘力が大幅に上がる。サブウェポンは4人全員共通して短剣、斧、聖水、クロス。なお、コーネルは元々『黙示録』にてラインハルト、キャリー、人造人間のコーラーとともに4人の主人公の1人として登場する予定だったが、開発途中でコーラーとともに没になっていたキャラクターであり、本作の主人公として新たに起用され世に出ることとなった(黙示録時の設定とは少し変わっている)。
ヘンリー編は、『黙示録』と同一時間軸での物語であり、ドラキュラの城へ連れ去られた子供たちを救出するために東方正教会より派遣された兵士ヘンリーが、7日以内にゲーム中盤までの6つのステージに隠れている6人の子供たちを探し出して救出することが目的で、後半ステージに進んでドラキュラと戦うことはない。7日過ぎるとラインハルトかキャリーによってドラキュラが倒されて悪魔城の崩壊が始まり、ヘンリーも城から脱出して子供達の捜索も打ち切りとなる。ヘンリーの基本武器は遠距離用の銃(リボルバー式)で、6発撃つとリロードの動作をする。近接武器はラインハルトと同じダガー。ヘンリー編ではステージ間の行き来がある程度可能になっており、子供を捜すという目的もあって探索要素が強くなっている。子供たちにはそれぞれ固有の救出特典があり、見つけ出して助けると本作の隠し要素が利用可能になる。なお、ヘンリー、ラインハルト、キャリーは同じ時同じ場所での物語であるが、ゲーム中で互いに出会う場面はない。
ラインハルト編とキャリー編は、前述の通り『黙示録』のディレクターズカット版である。シナリオ的にはとくに変わっていないものの、ゲーム的には2人の服装やグラフィックのデザインが変わっていたり、ステージや敵が本作用にアレンジされたものだったり、ラインハルトの鞭のパワーアップが2段階目で鎖の鞭・3段階目で光の鞭になったりと改良されているが、一方でイベントシーンでのドラキュラやゲームスタート時のラインハルトとキャリーのセリフ音声が無くなっているなど、様々な細かい変更点がある。
キャラクター
[編集]- コーネル
- 主人公である狼男の青年。太古の呪術によって猛獣を超える力と不死に近い体を得た獣人族の戦士。はるか昔に獣人族は人間との共存を選び自ら獣人の力を封印していたが、コーネルは修行によりその強大な人狼の力を解放する術を身につけた。天才的な格闘術の使い手で、切れ味鋭い手技を操り「蒼き三日月」の異名を持つ。
- ヘンリー
- サブストーリーの主人公で東方正教会から派遣されて来た若い兵士。悪魔城に連れ去られた子供達を救出するため悪魔城内を探索する。
- エイダ
- コーネルの妹の少女。ドラキュラ完全復活の儀式の生け贄として、村から悪魔城へ連れ去られた。
- オルテガ
- 獣人族の戦士。コーネルのよきライバルとして幼い頃から格闘術の修行に励んでいた。
- ラインハルト・シュナイダー
- 前作『黙示録』の主人公の1人。ベルモンド一族のバンパイアキラー。
- キャリー・ヴェルナンデス
- 前作『黙示録』の主人公の1人。かつてベルモンドの戦士とともに戦ったヴェルナンデスの子孫の少女。
- ドラキュラ伯爵
- 復活した吸血鬼の魔王。死神、魔女アクトリーセ、吸血鬼ジルドレによる儀式で百年の封印から復活する。さらに強大な力を手に入れて「転生の禁呪術」をおこない少年マルスという新しい体とより完全な魔力を得ようとする。
ステージ
[編集]Stage | キャラクター | ボス |
---|---|---|
濃霧の湖 | コーネル ラインハルト キャリー |
サーペント |
沈黙の森 | コーネル ヘンリー ラインハルト キャリー |
キングスケルトン |
城壁 | コーネル ヘンリー ラインハルト キャリー |
ホワイトドラゴン |
悪魔城別邸 | コーネル ヘンリー ラインハルト キャリー |
ガーデンキーパー スタチュードッグ[1] 吸血鬼(男) 吸血鬼(女)[1] オルドレー[2] ジルドレ[2] |
地下坑道 | ヘンリー ラインハルト |
クイーンアルケニー |
地下水路 | ヘンリー キャリー |
メデューサ |
外壁 | コーネル ヘンリー |
ハーピー |
悪魔城中心部 | ラインハルト キャリー |
ベヒーモス ローゼ[3] ヴェルナンデスの戦士[4] |
美術塔 | コーネル | - |
遺跡塔 | コーネル | - |
決闘塔 | コーネル ラインハルト |
ワーパンサー ワーウルフ ミノタウロス 暴走ワーウルフ[2] ワータイガー[3] |
科学塔 | コーネル キャリー |
制御クリスタル |
処刑塔 | コーネル ラインハルト |
- |
魔法塔 | コーネル キャリー |
- |
柱時計の間 | コーネル ラインハルト キャリー |
死神[3] アクトリーセ[4] キマイラ[2] |
時計塔 | コーネル ラインハルト キャリー |
- |
悪魔城天守 | コーネル ラインハルト キャリー |
レノン ビンセント[1] ドラキュラ 真ドラキュラ[1] ドラキュラファイナル[1] ドラキュラアルティメット[2] |
主なスタッフ
[編集]- エグゼクティブプロデューサー: 梅崎重治
- プロデューサー: 蛭子悦延
- ディレクター: 柴田裕治
- プランナー: 柴田裕治、薬師寺健雄、八木康一、森澤友裕、柴田洋
- ライター: 薬師寺健雄、八木康一
- プランニングサポート: 山田和弘、原田憲一、本村健
- システムプログラマー: 柴田洋
- チーフデザイナー: 森澤友裕
- イラストレーター: 二宮和彦、福山愛、大橋慶子
- サウンドディレクター: 冨田朋也
- ミュージックコンポーザー: 木村雅彦
- 声優: ジョン・健・ヌッツォ(コーネル)、TAKASHI BRATCHER(少年のヘンリー)、ジャスミン・アレン(ナレーション)
脚注
[編集]外部リンク
[編集]- 悪魔城ドラキュラシリーズ総合サイト
- IGNに掲載された開発スタッフインタビュー(November 18, 1999、英文)
- ジョン・健・ヌッツォ BIOGRAPHY