敦賀駅前商店街
敦賀駅前商店街(つるがえきまえしょうてんがい)とは、福井県敦賀市にあるアーケード商店街である。
構成
[編集]敦賀駅前商店街は、下記の5つによって構成される各商店街の総称である。ここでは、敦賀駅から順に各商店街について解説する。
敦賀駅前商店街
[編集]敦賀駅から
- 「駅前通り」と呼ばれる。
本町二丁目商店街
[編集]福井テレビ嶺南支社[4]から本町交差点まで続くI字状のアーケード街。
- 「本町通り」と呼ばれる[5]。全区間が国道8号(現道)に属する。
本町一丁目商店街
[編集]本町交差点から気比神宮交差点まで続くI字状のアーケード街。
- 「本町通り」と呼ばれる[5]。全区間が国道8号(現道)に属する。
神楽町一丁目商店街
[編集]気比神宮交差点から神楽広場[7]まで続くI字状のアーケード街。
- 「神楽通り」と呼ばれる[5]。
- この商店街は国道や福井県道に属していない。
相生商店街
[編集]敦賀商工会議所のある交差点から博物館通り手前まで続くI字状のアーケード街。
- 「相生通り」と呼ばれる[5]。
- この商店街も国道や福井県道に属していない。
歓楽街
[編集]本町一丁目商店街の脇道(東方向)にスナック街があり、スナック・バー・居酒屋が建ち並ぶ。
周辺
[編集]観光地となっており、商店街付近には下記の各施設がある。なお、気比松原は気比神宮交差点から西へ2.5 kmである。
アクセス
[編集]本町通りの2車線化
[編集]敦賀バイパス(国道8号)の完成によって交通量が減少した、
これは敦賀駅から気比神宮と敦賀港周辺へ向かうエリアの活性化を目的としたものである[関連文献 2]。なお、この事業範囲内のうち、本町2丁目交差点と白銀交差点は歩行者・自転車が関係する事故が多く、死傷事故率はこの当時、福井県内でワースト1位を記録したため、その対策が求められていた[関連文献 3]。
事業の歴史
[編集]- 2005年(平成17年)
- 2008年(平成20年)
- 敦賀市が主体となってワークショップを開催して委員会へ提案を行うが、地元住民からの同意を得ることはできなかった[関連文献 3]。
- 2019年(令和元年)
- 2020年(令和2年)
- 2022年(令和4年)
-
歩道拡幅事業を行う前の本町一丁目商店街(2017年1月)
-
歩道拡幅事業が行われた後の本町二丁目商店街(2023年3月)
事業後の変化
[編集]- 道路は2車線に減少したが、歩道の幅は片側6.75 mに拡幅された(※従来は片側4.5 m)[11][関連文献 4][関連文献 5]。
- 急ブレーキの発生頻度が減少したことで、交通事故の発生率が減少した[関連文献 6]。
- 歩道や交差点に整備された歩行空間でイベントが開かれ、歩行者・自転車の通行量が増えた[関連文献 1]。
- 2021年(令和3年)7月に交通量調査が実施された。この時に「整備前(2018年(平成30年)7月)と比較すると所要時間は0.2分増えたが、新たな渋滞は発生しなかった」という調査報告が出た[関連文献 7]。
備考
[編集]- 氣比神宮の秋季例大祭にあたる「敦賀まつり」では気比神宮交差点で大立ち回りを見せるが、その交差点は交差点改良工事[関連文献 8]の対象となったため、歩道・車道境界用の柵(ガードパイプ)がその障害となる可能性があった[関連文献 5]。この件で福井県警察と何度も協議を重ねた結果、柵を取り外し可能なものとし、歩道・車道との段差を小さくすることで解決に至った[関連文献 5]。
- 本町商店街は2022年4月に「ほこみち」に指定されたが、道路占用許可基準が緩和される特例区域となったのは本町一丁目商店街のみであり、本町二丁目商店街はその対象には含まれなかった[新聞 6]。
活性化への取り組み
[編集]神楽べっぴん会
[編集]2017年に神楽町一丁目商店街の女性有志が結束して設立した団体の名称である[12]。この会では、
ほんいちマルシェ
[編集]本町一丁目商店街で2021年9月から毎月第2土曜に開催されるイベントの名称である[14]。このイベントでは店先に各団体や個人がブースを出店するものであり、同商店街が(2022年4月に)「ほこみち」に指定された後は音楽イベントも定期的に行われるようになった[新聞 6]。なお、本町二丁目商店街でも特例区域の適用実現に向け、飲食店の屋外出店などを実証実験で取り組んでいる[新聞 6]。
その他
[編集]シンボルロード
[編集]敦賀駅前から本町を経て気比神宮に至る道は「シンボルロード」と呼ばれている[15][16]。この道にあるモニュメントは、松本零士による漫画『銀河鉄道999』と『宇宙戦艦ヤマト』の名シーンを再現したものであり、敦賀駅前・本町二丁目・本町一丁目の各商店街に計28体(※『銀河鉄道999』が16体、『宇宙戦艦ヤマト』が12体)が1999年(平成11年)に設置された[注 4][15][16][17][18][新聞 10][新聞 11]。なお、このモニュメントは敦賀港開港100周年記念事業を兼ねて設置されたものである[15][16][新聞 11]。
- 補足・余談
- 松本は後年、敦賀市コミュニティバスのバス停看板のイラストデザインを手掛けている[注 5][19][20]。
- 本町通りで2車線化工事(先述)が行われた時は、モニュメントの一部が本町第三公園と敦賀赤レンガ倉庫横に一時移設された[注 6][新聞 12][新聞 13]。
- 2023年(令和5年)2月13日[21]に死去した松本の追悼企画として、同年2月24日 - 4月9日[22]に「ありがとう松本零士先生追悼写真展」が開催された[新聞 14]。
ラーメン屋台
[編集]アーケード沿いは夜になると、敦賀ラーメンの屋台が並ぶ[23]。
-
敦賀ラーメンの屋台(2022年8月、池田屋ごんちゃん)
敦賀まつり
[編集]氣比神宮の秋季例大祭。各商店街(※駅前商店街の[敦賀駅 - 白銀交差点]間を除く)が会場に含まれるため、交通規制が行われる[5][24]。
- ※2020年 - 2022年は新型コロナウイルスへの感染拡大を防ぐため開催中止となったが[新聞 15]、2022年は代替イベントとして「つるがこども縁日」、「
HON-ICHI ()プロジェクト」、「相生祭」が開催された[25][26]。
脚注
[編集]注釈
[編集]- ^ ※敦賀駅前商店街振興組合の公式サイトでは、敦賀駅側からA - Eの各ゾーンに分けて店舗などの解説をしている[2]。
- ^ a b ※交差点の位置を示す目印となるため、記載を行う(便宜上)。
- ^ (近畿日本ツーリスト特約店)
- ^ (※当時の敦賀市長、河瀬一治が1996年頃に敦賀市内で開かれたイベントに参加した松本にキャラクターの使用を直談判すると快諾を得たため、モニュメント(ブロンズ像)の設置が実現した)
- ^ ※松本のイラストは周遊バス(ぐるっと敦賀周遊バス)のラッピングにも用いられた。
- ^ ※本町第三公園にはC58(蒸気機関車)が静態保存されている。詳細は国鉄C58形蒸気機関車静態保存機#中部地方を参照。
出典
[編集]本文
[編集]- ^ “敦賀支店 - 店舗・ATM検索 - 福井銀行”. 福井銀行. 2022年10月2日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年9月30日閲覧。
- ^ “商店街と周辺”. 敦賀駅前商店街振興組合. 2023年4月7日閲覧。
- ^ “アル・プラザ敦賀 専門店”. 平和堂専門店情報サイト はと専. 平和堂. 2022年10月4日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年9月30日閲覧。
- ^ “会社概要|会社案内 - 福井テレビ”. 福井テレビジョン放送. 2022年10月4日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年9月30日閲覧。
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- ^ “旅行業(海陸観光) 店舗情報”. 敦賀海陸運輸 事業内容:旅行業 店舗情報. 敦賀海陸運輸. 2022年10月2日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年9月30日閲覧。
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- ^ “キッズパークつるが:Kids Park Tsuruga”. キッズパークつるが. 2022年10月6日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年10月1日閲覧。
- ^ “敦賀水産卸売市場 | おすすめ観光スポット - 若狭湾観光連盟”. 若狭湾観光連盟. 2022年11月30日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年10月1日閲覧。
- ^ “国道8号が歩行者利便増進道路(通称:ほこみち)及び利便増進誘導区域の指定を受けました”. 敦賀市 (2022年5月24日). 2022年4月1日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年7月28日閲覧。
- ^ “国道8号敦賀空間再整備、始動” (PDF). 広報つるが 令和元年11月号(広報敦賀 2019年11月号). 敦賀市. pp. 4-5 (2019年11月). 2022年7月17日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年7月18日閲覧。
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- ^ “街角スケッチ にぎわいイベントが同時開催!” (PDF). 広報つるが 令和4年10月号. 敦賀市. p. 23 (2022年9月13日). 2022年10月21日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年10月21日閲覧。
新聞
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- ^ 「福井)敦賀・気比神宮の門前でマルシェ 17日に開催」『朝日新聞デジタル』八百板一平、2018年4月12日。オリジナルの2022年10月3日時点におけるアーカイブ。2023年2月24日閲覧。
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- ^ a b 「松本零士さん、モニュメント通し観光支援 敦賀で悼む声」『中日新聞』2023年2月21日。オリジナルの2023年3月31日時点におけるアーカイブ。2023年7月30日閲覧。
- ^ 「999モニュメント、SLとコラボ 敦賀、第三公園へ一時移設へ」『中日新聞』2019年6月17日。2023年3月4日閲覧。
- ^ 福井新聞: “「宇宙戦艦ヤマト」モニュメント 赤レンガ倉庫横に移設”. 北陸・信越観光ナビ. 北陸新幹線で行こう!北陸・信越観光ナビ (2020年3月5日). 2022年3月26日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年3月4日閲覧。
- ^ 「松本零士さんを写真で追悼 銀河鉄道999、宇宙戦艦ヤマト…モニュメント並ぶ福井県敦賀市の商店街が企画」『福井新聞 ONLINE』2023年3月7日。オリジナルの2023年3月9日時点におけるアーカイブ。2023年7月30日閲覧。
- ^ 「敦賀まつり、コロナで3年連続中止 福井県敦賀市の秋の風物詩、振興協議会が発表」『福井新聞 ONLINE』2022年6月21日。オリジナルの2022年9月30日時点におけるアーカイブ。2023年2月24日閲覧。
関連文献
[編集]- ^ a b 国道8号敦賀空間再整備(敦賀市元町〜敦賀市白銀町) 整備完了1年後の状況について 2ページ
- ^ a b 敦賀空間再整備の取り組みについて 1ページ
- ^ a b c d 敦賀空間再整備の取り組みについて 2ページ
- ^ 国道8号敦賀空間再整備(敦賀市元町〜敦賀市白銀町) 整備完了1年後の状況について 5ページ
- ^ a b c 敦賀空間再整備の取り組みについて 4ページ
- ^ 国道8号敦賀空間再整備(敦賀市元町〜敦賀市白銀町) 整備完了1年後の状況について 1ページ
- ^ 国道8号敦賀空間再整備(敦賀市元町〜敦賀市白銀町) 整備完了1年後の状況について 3ページ
- ^ 国道8号敦賀空間再整備(敦賀市元町〜敦賀市白銀町) 整備完了1年後の状況について 7ページ
関連文献
[編集]- 敦賀空間再整備の取り組みについて - ウェイバックマシン(2022年7月17日アーカイブ分)(PDF). 国土交通省近畿地方整備局.2023年7月30日閲覧。
- 国道8号敦賀空間再整備(敦賀市元町〜敦賀市白銀町) 整備完了1年後の状況について - ウェイバックマシン(2022年7月17日アーカイブ分)(PDF). 国土交通省近畿地方整備局.2023年7月30日閲覧。
関連項目
[編集]外部リンク
[編集]- 敦賀駅前商店街振興組合
- 敦賀駅前商店街 (@Tsuruga_Ekimae) - X(旧Twitter)
- 敦賀駅前商店街振興組合 (tsurugaekimae) - Facebook
- 敦賀市本町1丁目商店街(公式) - ウェイバックマシン(2021年12月8日アーカイブ分)
- 敦賀市神楽町1丁目商店街(いきいき神楽情報)
- 神楽べっぴん会 (kagurabeppin) - Facebook
- 商店街にぎわいPLAZA(全国商店街振興組合連合会)