整地 (囲碁)
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整地(せいち)は、囲碁用語の一つ。両対局者が投了せず、最後まで打ち切って終局した際に、地を数えやすいように石をずらしたり取り替えたりして整形すること[1]。
終局して整地まで行うことを単に「作る」とも言い、また、整地まで行った対局のことを「作り碁」または「数え碁」と言う。
整地の方法
[編集]- 終局後、全てのダメを詰め終わったら、自分の地の中にある相手の死石を取り上げアゲハマに加える。
- 双方が相手側の地に整地の作業を行う。
- アゲハマを相手の地の中に置く。
- 地を数えやすいように石をずらしたり取り替えたりして整形する。この際、地の大きさが変わらないように注意する。
(図1)
図1は架空の終局図の一部であり、△が死石である。右上の黒地は16目-死石1目で15目、その左隣の白地は12目-死石2目で10目であるが、この状態では地がデコボコと入り組んでいて数えづらい。そこで、△の死石をお互いの地の中に置いた後、□の石を地の中で移動させて図2のようにする。
(図2)
図2のような形になれば、黒地は上部分が4×3-2で10目+下部分が5目=15目、白地は5×2=10目と非常に計算しやすい。こうした作業を整地という。なお整地後は、必ずしも黒地は黒石だけ・白地は白石だけで完全に囲んでいる必要はない。例えば、図2の下部分の黒地を囲む白石のように相手の石が混じって囲んでいる部分があっても、両対局者が黒地5目と認識できれば問題ない。
整地の例
[編集]原則として10目単位になるように形を整え、それ以外の目数の地が最大で1か所しか残らないようにする。ただし作る目的はあくまで「数えやすくすること」であるため、絶対ではない。
左上は、3×4-2で、10目の黒地である。
右上は、7×3-1で、20目の白地である。
左下は、5×3で、15目の白地である。
右下は、辺の星の位置が盤端から10番目であることを利用した40目の黒地である。
脚注
[編集]- ^ “囲碁の基本:対局のルール・流れ”. 日本棋院. 2024年2月9日閲覧。
参考文献
[編集]- 林裕『囲碁百科辞典』金園社、1975年