新群書類従
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新群書類従(しんぐんしょるいじゅう)は、1906年から1908年にかけ、国書刊行会[1]により編纂・刊行された、江戸時代の珍しい文献や未刊本を集め、演劇・歌曲・書目・舞曲・狂歌の5部に分類した叢書である。1976年に第一書房で再刊された。
国書刊行会・評議員だった坪内逍遥の提案により、文芸に関する比較的新しい書物を編纂・刊行した[2]。なお塙保己一『群書類従』とは直接の関係はなく、名前を借用しただけである。
当初は全12冊構成の予定で、第1 - 6冊は水谷不倒、第7 - 12冊は幸田露伴が編纂・校訂を担当するとされていた[3]が、実際に刊行されたのは全10冊である。
内容
[編集]巻数 | 巻名 | 資料名 | 作者・編者 |
---|---|---|---|
1 | 演劇 其一 | 西沢文庫伝奇作書初編 言狂作書 | 西沢綺語堂李叟 |
西沢文庫伝奇作書拾遺 | |||
西沢文庫伝奇作書残編 | |||
西沢文庫伝奇作書続編 | |||
西沢文庫伝奇作書附録 | |||
西沢文庫伝奇作書後集 | |||
西沢文庫皇都午睡初編 | |||
西沢文庫皇都午睡二編 | |||
西沢文庫皇都午睡三編 | |||
2 | 演劇 其二 | 西沢文庫脚色余録初編 | |
西沢文庫脚色余録二編 | |||
西沢文庫脚色余録三編 | |||
西沢文庫讃仏乗初編 | |||
西沢文庫讃仏乗二編 | |||
西沢文庫綺語文草 | |||
今古参考南水漫遊初編 | 颯々亭南水主人 | ||
今古参考南水漫遊拾遺 | |||
今古参考南水漫遊続編 | |||
3 | 演劇 其三 | 役者論語 | 八文舎自笑 |
古今いろは評林 | |||
芝居乗合話 | 中村重助 | ||
作者店おろし | 三升屋二三治 | ||
並木正三一代咄 | |||
岩井半四郎さいご物語 | 正本屋九左衛門 | ||
市川正徳善曽我一之番 | |||
梅幸集 | |||
中山文七一代狂言紀 | 浪華蘆陰軒 | ||
眠獅選 | 八文舎自笑 | ||
西沢文庫伝奇作者作書追加 | 西沢綺語堂李叟 | ||
娘孝行記 | 富永平兵衛 | ||
能野山開帳 | |||
業平河内通 | |||
御曹司初寅詣 | 近松門左衛門 | ||
傾情一張弓 | 津村治兵衛 | ||
傾城三鱗形 | |||
京ひながた | 山下半左衛門 | ||
一谷坂落 | |||
当麻中将姫まんだらの由来 | |||
箱伝受 | |||
女筆今川仮名手本 | |||
有卦入万倍曽我 | |||
4 | 演劇 其四 | 花江都歌舞妓年代記続編 | 豊亭芥子 |
5 | 歌曲 其一 | 四天王高名物語 | |
頼義金剛山合戦 | |||
志やか八さう記 | |||
善だう記 | |||
日本王代記 | |||
玉津しまの御本地 | |||
四天王大田合戦 | |||
なすの与市竹生島詣 | |||
頼光あとめろん | |||
津戸三郎 | |||
義経追善女舞 | |||
愛染明王影向松 | |||
酒天童子 | |||
念仏往生記 | |||
清水観音利生物語 | |||
をぐりの判官 | |||
隅田川 | |||
善光寺 | |||
あこぎの平次 | |||
出世太平記 | |||
名古屋山三郎 | |||
京四条おくに歌舞妓 | |||
土佐日記 | |||
対面曽我 | |||
芳野の内裡 | |||
源氏六条通 | |||
定家 | |||
三世二河白道 | |||
源氏花鳥大全 | |||
艶色万歳頼政 | |||
和国女眉間尺 | |||
通俗傾城三国志 | |||
博多露左衛門色伝授 | |||
6 | 歌曲 其二 | 糸竹初心集 | 中村宗三 |
松の葉 | 秀松軒 | ||
若みどり | 静雲閣主人 | ||
増補松の落葉 | |||
淋敷座之慰 | 大田南畝 | ||
諸国盆踊唱歌 | |||
浄瑠璃文句評註難波土産 | 穂積以貫 | ||
瑠璃天狗巻 | 賽笠翁 | ||
今昔操年代記 | 西沢一風 | ||
竹豊故事 | 浪速散人一楽 | ||
歌系図 | 流石菴羽積 | ||
7 | 書目 | 江戸狂歌書目 | 野崎左文 |
俳諧書籍目録 | 阿誰軒 | ||
浮世草子目録 | 大久保葩雪 | ||
好色本目録 | 柳亭種彦 | ||
吉原書籍目録 | |||
続吉原書籍目録 | 大久保葩雪 | ||
増補青本年表 | 漣水散人 | ||
増補続青本年表 | 五車書楼主人 | ||
合巻外題集 | |||
草双紙書目 | 大久保葩雪 | ||
笑話書目 | |||
洒落本目録 | |||
中本書目 | |||
人情本目録 | |||
読本年表 | 漆山天童 | ||
参考今昔操浄瑠璃外題年鑑 | 一楽子 | ||
8 | 舞曲 | いるか | |
大職冠 | |||
ゆりわか大臣 | |||
志だ | |||
満仲 | |||
いわうかしま | |||
つきしま | |||
かまた | |||
ふしみときは | |||
しきは問答 | |||
もんがく | |||
いふき | |||
夢あはせ | |||
馬そろゑ | |||
木曽願書 | |||
敦盛 | |||
なすの与一 | |||
未来記 | |||
ふえのまき | |||
鞍馬出 | |||
ゑぼしおり | |||
こしこえ | |||
ほりかわ夜うち | |||
四国落 | |||
志つか | |||
とかし | |||
おひさかし | |||
やしま | |||
きよしげ | |||
たかだち | |||
はまいて | |||
景清 | |||
きりかね曽我 | |||
元服曽我 | |||
和田酒盛 | |||
小袖曽我 | |||
つるぎさんだん | |||
夜討曽我 | |||
十番切 | |||
しんきよく | |||
張良 | |||
9 | 歌曲 其三 | 清原右大将 | |
四天王若さかり | |||
四天王女大力手捕軍 | |||
京今宮本地 | |||
日本両武将始 | |||
源平武将論 | |||
敵討のいこん | |||
四天王筑紫責 | |||
末武印問答 | |||
きさきあらそひ | |||
天狗羽打 | |||
四天王むしや執行 | |||
綱金時最後 | |||
頼光蜘蛛切 | |||
子四天王北国合戦 | |||
四天王最後 | |||
公平誕生記 | |||
漉根悪太郎 | |||
公平花だんやぶり | |||
公平化生論 | |||
公平関やぶり | |||
公平末春いくさろん | |||
公平天句問答 | |||
八幡太郎誕生記 | |||
渡辺智略記 | |||
やはき合戦 | |||
勇金平 | |||
渡辺三田合戦 | |||
菅原親王 | |||
公平つるきのりつくわ | |||
公平武者執行 | |||
公平入道山めぐり | |||
いかつち論 | |||
殿上闇討女袖鑑 | |||
よりまさ | |||
頼朝三嶋詣 | |||
ごばん忠信 | |||
義経地獄破 | |||
あさいなしまわたり | |||
10 | 狂歌 | 古今夷曲集 | 生白堂行風撰 |
後撰夷曲集 | |||
狂言鶯蛙集 | 朱楽菅江等 | ||
徳和歌後万載集 | 大田南畝等 | ||
吾吟我集 | 石田未得 | ||
卜養狂歌集 | 半井卜養 | ||
狂歌鳩杖集 | 信海述 | ||
家つと | 油煙斎貞柳 | ||
狂歌酔竹集 | 小島橘洲 | ||
六樹園家集 | 石川雅望 | ||
朱楽館家集 | 朱楽菅江 | ||
滄洲楼家集 | 馬場金埓 | ||
狂歌酔吟稿百首 | 暁月房 | ||
めでた百首夷歌 | 太田覃 | ||
仙台百首 | 馬場金埓 | ||
狂歌百鬼夜狂 | 蔦唐丸 | ||
評判飲食狂歌合 | 石川雅望 |
脚注
[編集]関連項目
[編集]外部リンク
[編集]- 新群書類従 第1巻-第10巻 - 国書刊行会、1906年、トロント大学所蔵、Archive.org