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映画と実録でつづる第二次世界大戦

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
映画と実録でつづる第二次世界大戦
All This and World War II
監督 スーザン・ウィンスロー
製作 サンフォード・リーバーソン
マーティン・J・マシャット
音楽 レノン=マッカートニー
撮影 アンソニー・リッチモンド
編集 コリン・バーウィック
制作会社 ビジュアル・プログラム・システムズ
配給 20世紀フォックス
公開 アメリカ合衆国の旗 1976年11月12日
上映時間 88分
製作国 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
言語 英語
興行収入 130万ドル
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映画と実録でつづる第二次世界大戦』(えいがとじつろくでつづるだいにじせかいたいせん、原題:All This and World War II)は、1976年に公開されたアメリカ合衆国ドキュメンタリー映画[1][2][3]。監督はスーザン・ウィンスロー。

概要

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1939年ナチス・ドイツポーランド侵攻から1945年日本の降伏までを描いた作品。ムービートーン・ニュースナチス・ドイツの当時のニュースのクリップ、20世紀フォックスおよび他スタジオの戦争映画の一部を引用して編集した映像で構成された。

ジャック・ベニーエドガー・バーゲン英語版チャーリー・マッカーシー英語版ミルトン・バールハンフリー・ボガートリチャード・バートンネヴィル・チェンバレンドワイト・D・アイゼンハワークラーク・ゲーブルアドルフ・ヒトラーボブ・ホープジョセフ・P・ケネディローレル&ハーディジェームズ・メイソンベニート・ムッソリーニフランクリン・デラノ・ルーズベルトヨセフ・スターリンジェームズ・スチュアートなどがアーカイブ出演[1]

BGMにはビートルズの楽曲をアンブロージアエルトン・ジョンロッド・スチュワートビージーズピーター・ガブリエルなどがカバーしたものが使用された。当初は原曲を使用する予定だったが、プロデューサーがサウンドトラック・アルバムでの収入を見込んで、他のアーティストたちを起用した[4][信頼性要検証]。音楽監督はルー・ライズナー英語版。エルトン・ジョンの「ルーシー・イン・ザ・スカイ・ウィズ・ダイアモンズ」は、ジ・エルトン・ジョン・バンドの名義で1974年にシングル発表されて大ヒットしたもの[5]が使用された。

テリー・ギリアムがアニメーションの提供を断ったという噂があるが、本作を構想したエグゼクティブ・プロデュ―サーラス・リーガン英語版は、ギリアムへの制作の依頼はなかったと明言している[6][信頼性要検証]

公開

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アメリカでは1976年11月12日に公開[7]。しかし批評家からは酷評され、上映は僅か2週間で打ち切りとなってしまった[6][信頼性要検証]

第30回カンヌ国際映画祭では非コンペティション部門にて上映された[8]

日本では劇場未公開だったが、1985年3月14日の深夜0:16~1:40にTBSの『木曜ロードショー』で放送された[2]。ナレーターは納谷悟朗

評価

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上記のように、本作は酷評されて上映は2週間で打ち切られた[6][信頼性要検証]。その後も、家庭用メディアの正規発表など一切なかった。

同名サウンドトラック・アルバム

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『第二次世界大戦』
様々なアーティストサウンドトラック
リリース
ジャンル ロック
時間
レーベル
プロデュース ルー・ライズナー
チャート最高順位
後述
『第二次世界大戦』収録のシングル
  1. ルーシー・イン・ザ・スカイ・ウィズ・ダイアモンズ
    リリース: 1974年11月18日
  2. レット・イット・ビー
    リリース: 1975年11月
  3. ゲット・バック
    リリース: 1976年
  4. 恋を抱きしめよう
    リリース: 1976年11月
  5. マジカル・ミステリー・ツアー
    リリース: 1976年
テンプレートを表示

音楽監督のライズナーが、サウンドトラック・アルバムのプロデューサーを務めた[6]ウィル・マローンがオーケストラの編曲を担当し、デヴィッド・ミーシャム英語版ハリー・ラヴィノヴィッツ英語版ロンドン交響楽団[注釈 1]ロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団を指揮した。

オリジナルLPは2枚組で、アメリカでは20世紀フォックス・レコード英語版、イギリスではリヴァ・レコード英語版から発表された[9][10]。売り上げは好調で、映画の興行収入よりも大きな収益を上げた[4][信頼性要検証]全英アルバムチャートで最高位23位、合計7週間ランクインし[11]Billboard 200では最高位48位を記録[12]。オランダとニュージーランドのアルバムチャートでは、それぞれ最高位17位[13]、37位[14]だった。

日本ではLP[15]カセットが発売された。

シングル・カット

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エルトン・ジョンの「ルーシー・イン・ザ・スカイ・ウィズ・ダイアモンズ」 のシングル[22]は、本アルバムからのカットではなく、ジ・エルトン・ジョン・バンドの名義で1974年11月に発表されて全米・カナダで1位[23]を記録したものである。

収録曲

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LP

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  • A面 - #1-7
  • B面 - #8-14
  • C面 - #15-21
  • D面 - #22-28

曲名は下記「タイトル」参照。

CD

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全作詞・作曲: レノン=マッカートニー
#タイトル作詞作曲・編曲アーティスト時間
1.マジカル・ミステリー・ツアー(Magical Mystery Tour)レノン=マッカートニーレノン=マッカートニーアンブロージア
2.ルーシー・イン・ザ・スカイ・ウィズ・ダイアモンズ(Lucy In The Sky With Diamonds)レノン=マッカートニーレノン=マッカートニーエルトン・ジョン
3.ゴールデン・スランバー/キャリー・ザット・ウェイト(Golden Slumbers/Carry That Weight)レノン=マッカートニーレノン=マッカートニービージーズ
4.アイ・アム・ザ・ウォルラス(I Am The Walrus)レノン=マッカートニーレノン=マッカートニーレオ・セイヤー
5.シーズ・リーヴィング・ホーム(She's Leaving Home)レノン=マッカートニーレノン=マッカートニーブライアン・フェリー
6.ラヴリー・リタ(Lovely Rita)レノン=マッカートニーレノン=マッカートニーロイ・ウッド
7.ホエン・アイム・シックスティ・フォー(When I'm Sixty-Four)レノン=マッカートニーレノン=マッカートニーキース・ムーン
8.ゲット・バック(Get Back)レノン=マッカートニーレノン=マッカートニーロッド・スチュワート
9.レット・イット・ビー(Let It Be)レノン=マッカートニーレノン=マッカートニーレオ・セイヤー
10.イエスタデイ(Yesterday)レノン=マッカートニーレノン=マッカートニーデヴィッド・エセックス
11.ウィズ・ア・リトル・ヘルプ・フロム・マイ・フレンズ/ひとりぼっちのあいつ(With A Little Help From My Friends/Nowhere Man)レノン=マッカートニーレノン=マッカートニージェフ・リン
12.ビコーズ(Because)レノン=マッカートニーレノン=マッカートニーリンジー・ディ・ポール
13.シー・ケイム・イン・スルー・ザ・バスルーム・ウィンドー(She Came In Through The Bathroom Window)レノン=マッカートニーレノン=マッカートニービージーズ
14.ミッシェル(Michelle)レノン=マッカートニーレノン=マッカートニーリッカルド・コッチャンテ
15.恋を抱きしめよう(We Can Work It Out)レノン=マッカートニーレノン=マッカートニーフォー・シーズンズ
16.フール・オン・ザ・ヒル(The Fool On The Hill)レノン=マッカートニーレノン=マッカートニーヘレン・レディ
17.マックスウェルズ・シルヴァー・ハンマー(Maxwell's Silver Hammer)レノン=マッカートニーレノン=マッカートニーフランキー・レイン
18.ヘイ・ジュード(Hey, Jude)レノン=マッカートニーレノン=マッカートニーブラザーズ・ジョンソン
19.ポリシーン・パン(Polythene Pam)レノン=マッカートニーレノン=マッカートニーロイ・ウッド
20.サン・キング(Sun King)レノン=マッカートニーレノン=マッカートニービージーズ
21.ゲッティング・ベター(Getting Better)レノン=マッカートニーレノン=マッカートニーステイタス・クォー
22.ザ・ロング・アンド・ワインディング・ロード(The Long And Winding Road)レノン=マッカートニーレノン=マッカートニーレオ・セイヤー
23.ヘルプ!(Help)レノン=マッカートニーレノン=マッカートニーヘンリー・グロス
24.ストロベリー・フィールズ・フォーエバー(Strawberry Fields Forever)レノン=マッカートニーレノン=マッカートニーピーター・ガブリエル
25.ア・デイ・イン・ザ・ライフ(A Day In The Life)レノン=マッカートニーレノン=マッカートニーフランキー・ヴァリ
26.カム・トゥゲザー(Come Together)レノン=マッカートニーレノン=マッカートニーティナ・ターナー
27.ユー・ネヴァー・ギヴ・ミー・ユア・マネー(You Never Give Me Your Money)レノン=マッカートニーレノン=マッカートニーウィル・マローン、ルー・ライズナー
28.ジ・エンド(The End)レノン=マッカートニーレノン=マッカートニーロンドン交響楽団
合計時間:

チャート成績

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チャート (1976年) 最高位
オーストラリア (Kent Music Report)[24] 37
オランダ (MegaCharts)[13] 17
ニュージーランド (RMNZ)[14] 37
UK アルバムズ (OCC)[11] 23
US Billboard 200[12] 48

DVD『ザ・ビートルズと第二次世界大戦』

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2016年、トニー・パーマー英語版が再編集した『ザ・ビートルズと第二次世界大戦』(The Beatles And World War II)のDVDとCDが発表された[4][25][26][27]

脚注

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注釈

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  1. ^ ライズナー、マーロン、ミーシャム、ロンドン交響楽団は、既にアルバム『トミー』(1972年)や『地底探検』(1974年)で、大きな成功を収めていた。

出典

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  1. ^ a b ALL THIS AND WORLD WAR II DVD - 1976 Movie on DVD! - Beatles! ALL THIS AND WW 2”. www.thevideobeat.com. 2022年10月13日閲覧。
  2. ^ a b allcinema『映画 映画と実録でつづる第二次世界大戦 (1976)について 映画データベース - allcinemahttps://www.allcinema.net/cinema/26922022年10月13日閲覧 
  3. ^ imdb.com”. 2023年12月16日閲覧。
  4. ^ a b c Film: 'The Beatles And World War II' -Video” (英語). Videomuzic. 2022年10月13日閲覧。
  5. ^ Discogs”. 2023年12月16日閲覧。
  6. ^ a b c d "ALL THIS AND WORLD WAR II": Rock's Strangest Film (AUGUST 2005)”. www.earcandymag.com. 2022年10月13日閲覧。
  7. ^ All This and World War II (1976) - Overview - MSN Movies”. web.archive.org (2012年2月23日). 2022年10月13日閲覧。
  8. ^ Review for All This and World War II (1976)”. web.archive.org (2015年3月21日). 2022年10月13日閲覧。
  9. ^ Discogs”. 2023年12月16日閲覧。
  10. ^ Discogs”. 2023年12月16日閲覧。
  11. ^ a b "Official Albums Chart Top 100". Official Charts Company. 2022年11月6日閲覧。
  12. ^ a b Billboard 200” (英語). Billboard (1976年12月24日). 2022年11月6日閲覧。
  13. ^ a b "Dutchcharts.nl – Soundtrack – All This And World War II" (in Dutch). Hung Medien. 2022年11月6日閲覧。
  14. ^ a b charts.nz - Soundtrack - All This And World War II”. Hung Medien. 2022年11月6日閲覧。
  15. ^ Discogs”. 2023年12月16日閲覧。
  16. ^ Discogs”. 2023年12月16日閲覧。
  17. ^ (英語) Original Soundtrack - All This and World War II [Original Motion Picture Soundtrack] Album Reviews, Songs & More | AllMusic, https://www.allmusic.com/album/all-this-and-world-war-ii-original-motion-picture-soundtrack--mw0000894243 2022年10月13日閲覧。 
  18. ^ Official Singles Chart Top 50”. UK Singles Chart. 2022年11月6日閲覧。
  19. ^ Discogs”. 2023年12月16日閲覧。
  20. ^ a b Joel Whitburn's Top Pop Singles 1955–1990 ISBN 0-89820-089-X
  21. ^ Discogs”. 2023年12月16日閲覧。
  22. ^ Discogs”. 2023年12月16日閲覧。
  23. ^ Item Display - RPM - Library and Archives Canada”. web.archive.org (2014年12月13日). 2022年10月13日閲覧。
  24. ^ Kent, David (1993). Australian Chart Book 1970-1992 (illustrated ed.). St Ives, N.S.W.: Australian Chart Book. p. 321. ISBN 0-6461-1917-6 
  25. ^ 「ザ・ビートルズと第二次世界大戦」 [2CD+DVD - CDJournal]”. artist.cdjournal.com. 2022年10月13日閲覧。
  26. ^ Discogs”. 2023年12月16日閲覧。
  27. ^ imdb.com”. 2023年12月16日閲覧。

外部リンク

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