曽我啓菜
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基本情報 | ||||||||||||||||||
国籍 | 日本 | |||||||||||||||||
生年月日 | 2001年3月25日(23歳) | |||||||||||||||||
出身地 | 新潟県長岡市 | |||||||||||||||||
ラテン文字 | Haruna Soga | |||||||||||||||||
身長 | 172cm[1] | |||||||||||||||||
体重 | 64kg[1] | |||||||||||||||||
血液型 | A[2] | |||||||||||||||||
選手情報 | ||||||||||||||||||
愛称 | ハルナ[1] | |||||||||||||||||
ポジション | OH | |||||||||||||||||
指高 | 226cm[1] | |||||||||||||||||
利き手 | 右[2] | |||||||||||||||||
スパイク | 306cm[1] | |||||||||||||||||
ブロック | 286cm[2] | |||||||||||||||||
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曽我 啓菜(そが はるな、2001年3月25日 - )は、日本の元女子バレーボール選手[3]。
来歴
[編集]新潟県長岡市出身。バレーボール経験者の母の元、7人兄弟の4番目[4]として生まれ、小学1年生のとき姉と一緒にバレーボールを始めた[2]。
地元の秋葉中に進学したものの、バレーボール部員が5人になったことで新潟市にある下山中に転校[4]。それをきっかけに全日本中学選抜メンバーに選ばれ、第29回JOCジュニアオリンピックカップでは優秀選手賞に選ばれる[5]。県外の高校への進学を考えていた中、中学選抜で金蘭会中学校の選手たちと親しくなったことで、同校へ進学[4]。1年生からレギュラーとなり、同期の西川有喜、水杉玲奈らと共に、2016年の第71回・2017年の第72回の国体、2017年の第70回 ・2018年の第71回の春高バレーを、いずれも連覇した同校躍進の原動力となる。なお同校ではミドルブロッカーだった[6]。
また2017年1月に第11回アジアユース選手権大会(U-18)の代表メンバーに選出され、アウトサイドヒッターとして6試合にスタメン出場[7]するなど、高校1年生ながら早くも国際舞台でも活躍を見せている。その後もユース・ジュニア代表では2019年7月に開催された第20回U20(ジュニア)世界選手権大会の代表メンバー12名に選出され、キャプテンとして今大会の全8試合にスターティングメンバーとして出場。自身もベストアウトサイドヒッターを受賞する活躍をみせ、チームの優勝に大きく貢献した[8][9]。
続く8月には日本B代表[注 1]にチームメイトの山田二千華、そして高校時代のチームメイトの西川、水杉、中川つかさ、宮部愛芽世と共にアジア選手権と共に選出され[11]、全7試合にスタメン出場。準決勝でキム・ヨンギョン擁する韓国を破るなど若手主体のチームながら優勝という快挙を成し遂げ[12][13]、自身もベストオポジットに選ばれた[14]。
高校卒業後の進路にあたってオファーが寄せられる中、高校時代に施設を使っていたりチームの雰囲気がよかったことを理由に[4]2019年、1月NECレッドロケッツに入団(内定)する[15]。上述のようにVリーグデビュー前の代表での活躍などで期待され、2019/20シーズンのレギュラーラウンド開幕戦・デンソーエアリービーズ戦(2021年10月19日)にスタメン出場[16]。その後も同ポジションの柳田光綺、廣瀬七海、山内美咲とレギュラーを争う中、チームの主力として出場機会を増やしている。
日本代表では2020年にシニアに初選出されたが[17]、足首に負傷を抱えていたことや[4]、新型コロナウイルスの関係で試合がほとんどなかったことから、出場はなかった。目指していた東京五輪には選ばれなかったが[4]、2022年に再び選出され[18]パリ五輪出場を目指していた。
2022年7月、チームより本人のメッセージと共に勇退が発表され[19]、9月に任意引退が公示された[20]。
選手としての特徴
[編集]- NEC入団時は「運動能力が素晴らしく、驚異のジャンプ力とパワー、そしてスイングスピードを備えている」「将来が楽しみな選手」とチームから紹介されている[15]。
- 監督の金子隆行は、2021/22シーズンの彼女について「あれだけライトで機動力があるオフェンス力を持っている選手は、今、日本の中でもそんなに多くはない」「彼女の良さはまずオフェンスとブロック。あの身長ですけど身体能力は非常に高くて、高さという部分でも世界と戦うとしてもいい選手だと思う」と期待を寄せている[21]。
- 迫田さおりは「落ち着きがあって、プラス思考という印象」「ミスをしたとしても、弱気からくるものではなく、意図や狙いを感じるミスが多く見られます」と評している[22]。
- 自身は2022年2月の試合後会見で「自分はオフェンスが得意なので、機動力や速さで存在感を出していきたい」と分析している[23]。
人物・エピソード
[編集]- 幼少期は自然の中で育ち、小学生の頃は一山越えて登校していた。特に冬は1時間以上かかっており、それで足腰がかなり鍛えられたと思うと語っている[4]。
- 同期は古谷ちなみ、澤田由佳、吉田あゆみ[24]。
- ジュニア代表などでチームメイトだった石川真佑とは中学時代の強化合宿からの仲。高校時代はチームを越えて悩みなどを相談しあっていた[25]。
- チームでは外国人選手に日本語を教える役割を担っており、英語でやり取りすることが多い[26]。
- 選手が床拭きをする際に使用する床拭きタオルのデザインを、小中高生から公募することを発案。12月5日にの試合前に行われた「ロケッツ床拭きタオル」グランプリ授与式で、自ら表彰した[27]。
- Vリーグ公式の「もしもチームが1つの家族だったら」企画で、「すっ飛んでくるのが可愛い」との理由でペットに選ばれている[28]。
所属チーム
[編集]- 長岡市立栃尾東小学校(栃尾JVC)[2]
- 新潟市立下山中学校[2]
- 金蘭会高等学校[1]
- NECレッドロケッツ #5(2019-2022年)
球歴
[編集]高等学校大会
- 2016年 全国高等学校総合体育大会:2位
- 2016年 第71回国民体育大会:優勝
- 2016年 第69回全日本バレーボール高等学校選手権大会:3位
- 2017年 第72回国民体育大会:優勝
- 2017年 第70回全日本バレーボール高等学校選手権大会:優勝
- 2018年 全国高等学校総合体育大会:2位
- 2018年 第73回国民体育大会:2位
- 2018年 天皇杯・皇后杯全日本選手権大会
- 2018年 第71回全日本バレーボール高等学校選手権大会:優勝
ユース / ジュニア代表
- 2017年 第11回アジアユース選手権大会:優勝
- 2017年 第15回世界ユース選手権大会:5位
- 2019年 第20回世界ジュニア選手権大会:優勝[8]
日本代表
- 2019年 バレーボール女子アジア選手権(優勝)[8]
- 2020年[17]
- 2022年[18]
受賞歴
[編集]- 2017年 第15回世界ユース選手権大会:ベストスコアラー(3位)[29] / ベストスパイカー3位[30]
- 2019年 第20回世界ジュニア選手権大会:ベストアウトサイドヒッター[8][31]
- 2019年 バレーボール女子アジア選手権:ベストオポジット[14]
個人成績
[編集]V.LEAGUEの個人成績は下記の通り(ファイナルステージ、VCup含む)[32]。
大会 | チーム | 出場 | アタック | バックアタック | アタック 決定本数 |
ブロック | サーブ | サーブレシーブ | 総得点 | |||||||||||||||||||
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試 合 数 |
セ ッ ト 数 |
打 数 |
得 点 |
失 点 |
決 定 率 |
打 数 |
得 点 |
失 点 |
決 定 率 |
セ ッ ト 平 均 |
得 点 |
セ ッ ト 平 均 |
打 数 |
ノ 丨 タ ッ チ |
エ 丨 ス |
失 点 |
効 果 |
効 果 率 |
受 数 |
成 功 ・ 優 |
成 功 ・ 良 |
成 功 率 |
ア タ ッ ク |
ブ ロ ッ ク |
サ 丨 ブ |
得 点 合 計 | ||
V1 2019-20 | NEC | 20 | 53 | 376 | 136 | 24 | 36.2 | 30 | 8 | 1 | 26.7 | 2.57 | 7 | 0.13 | 110 | 2 | 1 | 7 | 35 | 9.1 | 158 | 50 | 47 | 46.5 | 136 | 7 | 3 | 146 |
V1 2020-21 | 26 | 68 | 423 | 161 | 28 | 38.1 | 22 | 6 | 0 | 27.3 | 2.37 | 13 | 0.19 | 199 | 1 | 3 | 15 | 58 | 7.4 | 330 | 116 | 83 | 47.7 | 161 | 13 | 4 | 178 | |
V1 2021-22 | 33 | 94 | 638 | 223 | 29 | 35.0 | 37 | 7 | 7 | 18.9 | 2.37 | 31 | 0.33 | 322 | 2 | 5 | 27 | 75 | 5.9 | 632 | 262 | 153 | 53.6 | 223 | 31 | 7 | 261 | |
通算:3シーズン | 79 | 215 | 1437 | 520 | 81 | 36.2 | 89 | 21 | 8 | 23.6 | 2.42 | 51 | 0.24 | 631 | 5 | 9 | 49 | 168 | 6.9 | 1120 | 428 | 283 | 50.8 | 520 | 51 | 14 | 585 |
脚注
[編集]注釈
[編集]出典
[編集]- ^ a b c d e f “曽我啓菜|選手詳細| Vリーグ オフィシャルサイト”. Vリーグ オフィシャルサイト. 2021年7月7日閲覧。
- ^ a b c d e f 日本文化出版『V.LEAGUE WOMEN チームの顔 2021-22』より引用
- ^ “曽我啓菜|所属チームプロフィール”. NECレッドロケッツ. 2021年7月7日閲覧。
- ^ a b c d e f g “東京五輪目指す 女子アスリートの履歴書 女子バレー曽我啓菜の武器は雪山で鍛えた強靭な下半身”. 日刊ゲンダイ (2020年12月16日). 2022年6月19日閲覧。
- ^ “JOCジュニアオリンピックカップ 第29回全国都道府県対抗中学バレーボール大会特別表彰選手(女子)”. 公益財団法人日本バレーボール協会. 2022年6月19日閲覧。
- ^ “春高直前までバラバラの金蘭会が、女子3校目の連覇を達成できた理由。”. Number Web (2019年1月17日). 2022年6月19日閲覧。
- ^ “第11回アジアユース 女子選手権大会(U-18)”. 公益財団法人日本バレーボール協会. 2022年6月19日閲覧。
- ^ a b c d “第20回女子U20(ジュニア)世界選手権大会”. 日本バレーボール協会 (2019年7月12日). 2022年6月19日閲覧。
- ^ “U20女子、2セットダウンからの大逆転でイタリアを下し、全勝で初優勝。MVPに石川真佑 第20回女子U20世界選手権大会”. バレーボールマガジン (2019年7月22日). 2022年6月19日閲覧。
- ^ "アジア女子選手権/世界のトップを知る機会に". 月バレcom. 日本文化出版. 7 August 2019. 2021年2月21日閲覧。
- ^ “第20回アジア女子選手権大会”. 公益財団法人日本バレーボール協会. 2022年6月19日閲覧。
- ^ “第20回アジア女子選手権大会 2大会連続5度目の優勝”. 公益財団法人日本バレーボール協会 (2019年8月25日). 2022年6月13日閲覧。
- ^ “全日本女子Bチーム、韓国やタイを破りアジア選手権で優勝”. バレーボールマガジン (2019年8月25日). 2022年6月13日閲覧。
- ^ a b “アジア女子選手権/タイ破り2連覇!MVPに石川真佑”. 月バレ.com (2019年8月26日). 2022年6月19日閲覧。
- ^ a b “2019年度内定選手のお知らせ”. NECレッドロケッツ (2021年1月1日). 2021年7月16日閲覧。
- ^ “NECレッドロケッツ対デンソーエアリービーズB帳票”. Vリーグ機構 (2019年10月19日). 2022年6月19日閲覧。
- ^ a b “2020年度女子日本代表チーム 選手・監督・スタッフ”. 公益財団法人日本バレーボール協会. 2022年6月19日閲覧。
- ^ a b “2022年度女子日本代表チーム 選手・監督・スタッフ”. 公益財団法人日本バレーボール協会. 2022年6月19日閲覧。
- ^ “勇退選手のお知らせ”. NECレッドロケッツ公式サイト (2022年7月15日). 2022年7月15日閲覧。
- ^ “移籍公示・登録追加リスト”. バレーボール Vリーグ オフィシャルサイト (2022年9月5日). 2022年9月5日閲覧。
- ^ “NEC・井上琴絵「もっとコンディションを上げて、チームに貢献したい」、トヨタ車体・大川愛海「フロントで点数を取り切れず、悔しい」 V1女子会見”. バレーボールマガジン (2022年2月25日). 2022年6月19日閲覧。
- ^ “「石川真佑世代」が超有望。迫田さおりが注目する女子バレー新戦力”. web Sportiva (2021年2月20日). 2022年6月19日閲覧。
- ^ “NEC・山田二千華「自分たちのリズムを活かしたオフェンスができた」、埼玉上尾・山崎のの花「サーブで相手を崩せなかったことも勢いに乗れなかった原因」 V1女子会見コメント V1女子会見”. バレーボールマガジン (2022年2月24日). 2022年6月19日閲覧。
- ^ “2019新人座談会!”. NECレッドロケッツ (2019年7月26日). 2022年6月19日閲覧。
- ^ “3度目頂上決戦へ「最後の春高、絶対勝つ」ライバルが闘志”. 産経ニュース (2019年1月4日). 2022年6月19日閲覧。
- ^ “NEC・曽我啓菜「サーブレシーブは課題だったが、今日は自信につながった」、岡山・宮下遥「3セット通して、相手のリズムにしかならない試合だった」 V1女子会見”. バレーボールマガジン (2021年11月15日). 2022年6月19日閲覧。
- ^ “NECレッドロケッツ 曽我啓菜発案『ロケッツ床拭きタオル』グランプリ受賞者決定!【バレー/Vリーグ】”. PR TIMES (2020年12月7日). 2022年6月19日閲覧。
- ^ “Vリーグ公式ツイッター「もしもチームが1つの家族だったら」”. 2022年6月19日閲覧。
- ^ “Player Statistics - FIVB Volleyball Girls' U18 World Championship 2017”. u18.girls.2017.volleyball.fivb.com. 2021年9月8日閲覧。
- ^ “Player Statistics - FIVB Volleyball Girls' U18 World Championship 2017”. u18.girls.2017.volleyball.fivb.com. 2021年9月8日閲覧。
- ^ “News detail - Mayu Ishikawa of Japan named Women’s U20 World Championship Most Valuable Player - FIVB Volleyball Women's U20 World Championship 2019”. en.volleyballworld.com. 2021年9月8日閲覧。
- ^ “曽我啓菜|選手別成績|Vリーグ オフィシャルサイト”. Vリーグ機構. 2022年4月13日閲覧。