札幌航空交通管制部
札幌航空交通管制部(さっぽろこうくうこうつうかんせいぶ)は北海道札幌市東区北37条東26丁目に所在した航空交通管制部(国土交通省の地方支分部局)で、部内の航空管制機関である札幌管制区管制所(英語: Sapporo area control center; Sapporo ACC)で、航空路管制業務や進入管制業務などを行っていたが、航空交通管制部が管轄する空域の再編を行うことに伴い、2024年(令和6年)10月1日で廃止[1]。新千歳空港事務所札幌分室に転用された[2]。
概要
[編集]1966年設置。札幌飛行場に隣接する形で所在。福岡飛行情報区(福岡FIR)のうち、東京航空交通管制部(東京ACC)より北にある、3つのセクター(空域)を担当する。大まかには、岩手県・秋田県以北の東北・北海道の陸上部のうち高度33,500ft以下の空域を担当する。北から西にかけてウラジオストクFIR、南は東京ACC、周辺海上および上空は福岡ACCが管轄する洋上管制区と接している。管制空域再編により、2024年9月30日までに東京ACCと統合する形で廃止の予定となっている[3][4][5]。跡地を広域ターミナル管制施設(北日本ターミナルレーダー拡大)として活用することが検討されているが、広域ターミナルについては新千歳空港事務所にて実施となった。
また、2024年(令和6年)3月21日には札幌ACCの上下分離および洋上分離が実施され、高高度および洋上部が福岡ACCへの移管が行われた。同年4月1日に「新千歳空港事務所札幌分室」を設置[2]。4月16日にはS31, S34セクターを廃止し、ターミナル空域管制(白神進入管制区)(日高進入管制区)が導入され[6]、「新千歳空港事務所札幌分室」の業務が開始された[2]。 2024年(令和6年)10月1日に札幌ACCを廃止される政令が公布され[1]、2024年10月1日発効のAIPにて、担当空域は東京ACCに編入された。
セクター
[編集]2022年6月13日発効のAIPによる。3空域が設定されている。いずれも高度は33,500ft未満。
- S21 :渡島半島・青森県津軽。このうち津軽地区は24,500ftより上空。
- S22 :東北地方。津軽地区は24,500ftより下の空域。
- S30 :S21、F01にかかる知床半島を除く北海道全般。
脚注
[編集]- ^ a b 国土交通省組織令の一部を改正する政令(令和六年九月二十七日政令第三〇八号) - インターネット版官報(2024年9月27日、2024年10月4日閲覧)
- ^ a b c 国土交通省 航空局 交通管制部長 石崎 憲寛. “今後の航空管制について (2024年度航空管制セミナー配布資料)”. 一般財団法人 航空交通管制協会. 2024年12月20日閲覧。
- ^ 国土交通省 航空局 交通管制部 管制課長 工藤貴志. “航空管制の現状と今後について (2020年度ATCシンポジウム)” (PDF). 航空管制協会. 2021年7月28日閲覧。
- ^ 今後の我が国航空管制の課題と対応 (将来の航空交通需要増大への戦略) (PDF) - 国土交通省航空局交通管制部
- ^ 国土交通省 航空局 交通管制部 管制課長 松岡慎治. “航空管制の現状”. 一般社団法人 航空交通管制協会. 2021年12月31日閲覧。
- ^ 進入管制区を指定する告示等を一部改正する告示(国土交通省令和六年告示第一九八号) - 官報(2024年3月21日、2024年3月25日閲覧)
関連項目
[編集]- 航空路管制
- 航空交通管制
- 航空交通管理センター (ATMC)
- 飛行情報区 (FIR)
- 航空管制官