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永井郁子

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

永井 郁子(ながい いくこ、1955年 - )は、日本の挿絵画家寺村輝夫の挿絵を多数担当した事で知られる。

来歴

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広島県豊田郡本郷町(現:三原市)生まれ。本郷町立本郷中学校、広島県立三原東高等学校卒業。1978年、多摩美術大学油絵科卒業。1979年、『ピノッキオ』(高橋久訳、集英社)で、挿し絵画家としてデビュー[1]

現在は単に絵本製作のみならず、人形劇や上映会等も各地で自ら率先、童話を媒体とした情操教育に取り組んでいる。

寺村輝夫との関係

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永井は池袋コミュニティ・カレッジで、寺村が講師をつとめる童話創作入門講座に1986年参加。この時寺村が永井に「童話より絵本を選びなさい」と話した際、永井の絵に注目したのがきっかけとなった。

これまで寺村作品の挿絵は、和歌山静子が多数担当していたが、永井はこれに変わって晩年の寺村作品のシリーズを担当(和歌山はこの頃から『王さまシリーズ』の再版分の描き直しに専念していた)、和歌山と並ぶ寺村のパートナーとして名を馳せた。

寺村との共著において、和歌山は『王さまシリーズ』以外は殆どが単発刊行だったが、永井は全体的にシリーズ物が多い事も特徴である。

『レオくん』からは挿絵にCG(コンピュータグラフィックス)も使用している。

寺村からは「仕事が早い」と誉められ、それを裏付けるかの様に、寺村との共著は50作を超えた。

主な作品

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寺村は劇中のキャラクターに自分の家族の名前を使う事が多かったが、レオ、マヤイ、ダイマはみな寺村の孫の名である(ダイマは『王さまシリーズ』にも名前が使われている)。マヤイは寺村の愛したアフリカのスワヒリ語で玉子、ダイマは永遠の意味がある。

寺村とあかね書房のシリーズ

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わかったさんのおかしシリーズ(1987年-1991年
料理を扱う『こまったさん』シリーズ(挿絵は岡本颯子)が好評だった為、お菓子をテーマに永井の挿絵で始められたもので、寺村と永井の初コンビ作。ちなみに『こまったさん』と同時に『しまったおじさん』シリーズも存在していたが(挿絵:かみやしん金の星社)、これはあまり長く続かなかった。
  1. わかったさんのクッキー
  2. わかったさんのシュークリーム
  3. わかったさんのドーナツ
  4. わかったさんのアップルパイ
  5. わかったさんのホットケーキ
  6. わかったさんのプリン
  7. わかったさんのアイスクリーム
  8. わかったさんのショートケーキ
  9. わかったさんのクレープ
  10. わかったさんのマドレーヌ
わかったさんのあたらしいおかしシリーズ(2024年)
寺村を原案とし、永井が単独で文・挿絵を担当した『わかったさん』の新シリーズ。
  1. わかったさんのスイートポテト
かいぞくポケット(1989年-1998年
まほうつかいのレオくん(1992年-1997年
  1. レオくん空をとぶ
  2. レオくんゆめをみる
  3. レオくんおばけたいじ
  4. レオくんゆきのなか
  5. レオくんたちあがる
  6. レオくんまほうのかぎ
  7. レオくんなぞの花
  8. レオくんたたかう
  9. レオくんうみのなかへ
  10. レオくんいつまでも
わたしまじょですマヤイです(1998年-2001年
  1. マヤイのたんじょうび
  2. マヤイのケーキやさん
  3. マヤイの花やさん
  4. マヤイのおもちゃやさん
  5. マヤイのとけいやさん

上記以外の寺村作品

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ダイマはちび悪魔(理論社
  1. ダイマ海のたたかい(1997年)
  2. ダイマなぞのかいがら(1999年
『なぞのかいがら』では3作目『ダイマふしぎなふえ』の刊行が告知されていたが、結局出版されなかった。
世界名作おはなし絵本(小学館

寺村の文章だが、発行自体は寺村が亡くなった後のもの。

単独刊行
一作目『なんでもくれるヒネ・クレル』は岡村好文の挿絵。
コンピュータゲーム

永井単独執筆

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デビュー作。
  • どっち、どっち(出版社、年度不明)
  • ドラゴンまるのぼうけん(岩崎書店2003年
  1. ブォォーン!クジラじま
  2. かいてい かいぞくむら
  3. レストラン ドラゴンまる
  4. ひがしのムーンのティンカーベル

他の作家の執筆

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  • にじになったさかな(ビーゲンセン、汐文社、2007年)
  • ユカイ海のゆかいななかま
  1. かいぞくオンタマがやってくる(山下明生、岩崎書店、2007年)

脚注

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外部リンク

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