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滑川のネブタ流し

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

滑川のネブタ流し(なめりかわのネブタながし)は、毎年7月31日に富山県滑川市中川原海岸(通称 和田の浜)で行われる、燃え盛るたいまつを海にながし、厄除け、無病息災の祈願、また睡魔を払う火祭りであり、ねぶたとしては日本海側での南限とされ、国の重要無形民俗文化財に指定されている。

概要

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木枠の台座に立てたたいまつは高さ約4から6メートル、太さは根元が0.7から0.8メートル、先端が0.3から0.4メートル、青竹むしろなどを巻いて荒縄で縛ったもので、息を吹きかけ災いを移した人形(ひとがた)として、茄子胡瓜に目鼻をつけ紙製の服を着せたもの、人形に切った紙、願い事を書いた短冊などを飾り物としてたいまつに刺してある。

午後2時ごろ場(みそぎば)である櫟原(いちはら)神社大祓神事を行ったあと、夕方の5時ごろ和田の浜(ほたるいかミュージアム裏手)に向け住民や子供たちが担いで「ネブタ流され、朝起きゃれ(起きれ)」と掛け声を掛けながら地区内をまわり、浜辺に到着した後の午後6時半ごろに点火し、大人も子供もたいまつといっしょに海へ入り、大人達は最後まで綺麗に燃え尽きるよう手助けしながら見守る。なお、「ねぶた」は人々を悩ます眠気といわれ、7月31日以降昼寝をしてはいけないと伝えられている。

1999年平成11年)12月21日に国の重要無形民俗文化財に指定された。また2006年(平成18年)には、「とやまの文化財百選(とやまの祭り百選部門)」に選定されている。

ネブタを流す町

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かつて和田の浜一帯の町内でネブタが流されていたが、現在では中川原、常磐町1区・2区・3区の保存団体4町内と吾妻町、滑川青年会議所、滑川市内の寺家小学校などの参加で行われており、2010年(平成22年)のネブタ流しには11基のネブタが、2012年(平成24年)には初参加の滑川東地区公民館が加わり計12基[1]2017年(平成29年)には滑川市役所が参加し計11基のネブタが流された[2]2018年(平成30年)には滑川西地区公民館が初参加した[3]

現在もネブタ流しを行う町及び団体

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  • 中川原、常磐町1区、常磐町2区、常磐町3区、吾妻町、滑川青年会議所、滑川市立寺家小学校、滑川東地区公民館、滑川西地区公民館、滑川市役所など

以前はネブタ流しを行っていた町

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  • 神明町、寺家町、三穂町、神家町、瀬羽町、田中町、加島町2区(旧 堺町)、加島町3区(旧 西町)、領家町、高月町東部、高月町西部

脚註

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  1. ^ 北日本新聞 2012年8月1日45面
  2. ^ 『祈りの炎 海染める 滑川ネブタ流し』北日本新聞 2017年8月1日43面
  3. ^ 『祈りの炎 赤々と 滑川ネブタ流し』北日本新聞 2018年8月1日42面

参考文献

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  • 滑川市立博物館 編『滑川のネブタ流しと夏を彩る民俗行事』滑川市教育委員会、1999年3月。全国書誌番号:99103390 
  • 北日本新聞社出版部 編『とやま祭りガイド』北日本新聞社、2004年3月。ISBN 4-906678-87-4 
  • 富山県教育委員会 生涯学習・文化財室 編『とやまの祭り』富山県教育委員会 生涯学習・文化財室〈とやまの文化財百選シリーズ 3〉、2007年3月。全国書誌番号:21232367 

関連項目

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外部リンク

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