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濁川駅

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
濁川駅
にごりかわ
Nigorikawa
(3.3 km) 北見滝ノ上
所在地 北海道紋別郡滝上町濁川中央
北緯44度11分33秒 東経143度6分35秒 / 北緯44.19250度 東経143.10972度 / 44.19250; 143.10972
所属事業者 日本国有鉄道(国鉄)
所属路線 渚滑線
キロ程 31.0 km(渚滑起点)
電報略号 ニコ
駅構造 地上駅
ホーム 1面1線(廃止時)
開業年月日 1924年大正13年)10月21日[1]
廃止年月日 1985年昭和60年)4月1日[1]
備考 渚滑線廃線に伴い廃駅
テンプレートを表示
1978年の濁川駅と周囲約500m×750m範囲。左が北見滝ノ上方面。貨物取扱廃止直前の姿で、島式ホームは既に撤去されているが、副本線は2本とも残っている。駅裏のストックヤードの東側だけが使用されている。 典型的な木材搬出駅で、駅構外の左右いずれも南側に営林署管轄の広大なストックヤード(土場)が設けられて、それぞれに引込み線が引かれていたが[2]、この頃には既に線路が撤去されて、土場の入出荷はトラックへ主役が移っている。写真の右下と左上にそれぞれのヤードの一端と軌道跡が見える。 かつては駅を境として渚滑方面は南のオシラネップ川上流から森林鉄道オシラネップ線が、北見滝ノ上方面はやはり南の渚滑川上流の滝西やその奥の滝上第5区から森林鉄道本流線が、それぞれのヤードに接続していた[3]国土交通省 国土地理院 地図・空中写真閲覧サービスの空中写真を基に作成

濁川駅(にごりかわえき)は、北海道紋別郡滝上町濁川中央にかつて設置されていた、日本国有鉄道(国鉄)渚滑線である。電報略号ニコ事務管理コードは▲122305[4]

歴史

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駅名の由来

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所在地名より。アイヌ語の「オヌㇷ゚キオㇷ゚(o-nupki-o-p)」(川口に・濁り水・ある・ところ)の和訳とされている[5][6]

駅構造

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廃止時点で、1面1線の単式ホームを有する地上駅であった。ホームは、線路の南側(北見滝ノ上方面に向かって左手側)に存在した[7]転轍機を持たない棒線駅となっていた。かつては、2面2線の相対式ホームを有する、列車交換可能な交換駅であった。交換設備運用廃止後は線路は撤去されたが、ホーム前後の線路は転轍機の名残で湾曲していた。その他に、貯木場に続く専用線を有していた[7]

職員配置駅となっており、駅舎は構内の南側に位置し、ホーム中央部分に接していた[7]。末期は駅長の配置がなくなり、北見滝ノ上駅管理下となっていた。

利用状況

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乗車人員の推移は以下のとおり。年間の値のみ判明している年については、当該年度の日数で除した値を括弧書きで1日平均欄に示す。乗降人員のみが判明している場合は、1/2した値を括弧書きで記した。

年度 乗車人員 出典 備考
年間 1日平均
1926年(大正15年) (23,013) (63.0) [8] 年間乗降客:46,026人
1936年(昭和11年) (15,951) (43.7) 年間乗降客:31,902人
1950年(昭和25年) (66,624) (182.5) 年間乗降客:133,248人
1978年(昭和53年) 41 [9]
1981年(昭和56年) (16.0) [7] 1日乗降客:32人

駅周辺

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濁川の集落が広がる。

駅跡

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1997年(平成9年)11月時点で駅の貨物列車用の材木置き場であった部分を含めてパークゴルフ場になっており、駅舎もほぼ完全に残存していた[10]。2011年(平成23年)時点でも同様で、駅舎はパークゴルフ場の休憩所兼倉庫に再利用されている[11]。舎内には出札窓口も残存し、ホーム側も駅の雰囲気を残している[11]

また1997年(平成9年)11月時点では、駅跡から100mほど渚滑側に標識が残存していた[10]。また、さらに渚滑側に行くと渚滑川を渡る橋台跡が残存していた[10]

隣の駅

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日本国有鉄道
渚滑線
滝ノ下駅 - <雄鎮内仮乗降場> - 濁川駅 - 北見滝ノ上駅

渚滑森林鉄道

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歴史

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  • 1935年(昭和10年) - 本流線(60km)、オシラ線(45km)開業[12]
  • 1959年(昭和34年) - 本流線、オシラ線廃止[12]

脚注

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  1. ^ a b c d e f g 石野哲 編『停車場変遷大事典 国鉄・JR編 II』(初版)JTB、1998年10月1日、914頁。ISBN 978-4-533-02980-6 
  2. ^ 1948年撮影航空写真(国土地理院 地図・空中写真閲覧サービス)
  3. ^ 1952年測量5万分の1地形図「滝上」および 同「立牛」、同「渚滑岳」
  4. ^ 日本国有鉄道営業局総務課 編『停車場一覧 昭和41年3月現在』日本国有鉄道、1966年、243頁。doi:10.11501/1873236https://doi.org/10.11501/18732362023年3月21日閲覧 
  5. ^ 『北海道 駅名の起源』(第1版)日本国有鉄道北海道総局、札幌市、1973年3月25日、202頁。ASIN B000J9RBUY 
  6. ^ 札幌鉄道局編 編『駅名の起源』北彊民族研究会、1939年、94頁。NDLJP:1029473 
  7. ^ a b c d 『国鉄全線各駅停車1 北海道690駅』小学館、1983年7月、215頁。 
  8. ^ 滝上町史編さん委員会 編『新撰滝上町史』滝上町、1976年8月、637-639頁。doi:10.11501/9570054https://dl.ndl.go.jp/pid/9570054/1/324 
  9. ^ 藤田, 稔 編『国鉄全駅大事典』藤田書店、1980年4月30日、909頁。doi:10.11501/12065814https://dl.ndl.go.jp/pid/12065814 
  10. ^ a b c 『鉄道廃線跡を歩くV』JTBパブリッシング、1998年6月、23頁。 
  11. ^ a b 本久公洋『北海道の鉄道廃線跡』北海道新聞社、2011年9月、171頁。 
  12. ^ a b 『鉄道廃線跡を歩く』JTBパブリッシング、1995年11月、162頁。 

関連項目

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