「幽☆遊☆白書の登場人物一覧」の版間の差分
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: 劇中では語られていないが、学生時代に信頼していた親友が自分の陰口を言っていた事実を知ったことがきっかけで猜疑心を抱き、そこから盗聴癖を持つようになり、「盗聴(タッピング)」の能力に目覚める要因となった。 |
: 劇中では語られていないが、学生時代に信頼していた親友が自分の陰口を言っていた事実を知ったことがきっかけで猜疑心を抱き、そこから盗聴癖を持つようになり、「盗聴(タッピング)」の能力に目覚める要因となった。 |
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; 高井(たかい) |
; 高井(たかい) |
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: 声:折笠愛 |
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: 蟲寄市の大凶病院の看護師。神谷が非番の日であることを指摘したため、口封じとして彼の能力によって切られる。死亡したと思われたが、神谷が警察で取調べを受けていたシーンにて、神谷は殺人未遂であることが判明したため、明確な描写は無いものの、他の医師らとともに一命は取り留めた。 |
: 蟲寄市の大凶病院の看護師。神谷が非番の日であることを指摘したため、口封じとして彼の能力によって切られる。死亡したと思われたが、神谷が警察で取調べを受けていたシーンにて、神谷は殺人未遂であることが判明したため、明確な描写は無いものの、他の医師らとともに一命は取り留めた。 |
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: アニメ版では取調べシーンでは神谷の罪状は明かされず、後に神谷が脱獄した際に放送されたニュースとその後の指名手配書において殺人罪に問われていた事が判明。 |
: アニメ版では取調べシーンでは神谷の罪状は明かされず、後に神谷が脱獄した際に放送されたニュースとその後の指名手配書において殺人罪に問われていた事が判明。 |
2017年7月2日 (日) 16:30時点における版
この項では、冨樫義博による週刊少年ジャンプに連載されていた漫画『幽☆遊☆白書』、および、それを原作にしたテレビアニメ版の登場人物について説明する。
主要キャラクター
- 浦飯幽助(うらめし ゆうすけ)
- 声:佐々木望
- 主人公。初登場時14歳。皿屋敷中学2年生。
- 桑原和真 (くわばら かずま)
- 声:千葉繁
- 初登場時は皿屋敷中学2年。幽助のライバル的存在。
- 蔵馬(くらま) / 南野秀一(みなみの しゅういち)
- 声:緒方恵美 / 妖狐時:中原茂
- 元盗賊の妖怪。人間界では南野秀一として生活している。正体は狐が妖怪に変化した妖狐。
- 飛影(ひえい)
- 声:檜山修之
- 盗賊にして邪眼師の妖怪。雪菜の双子の兄。炎の妖気を持ち、戦闘術には天賦の才を誇る。
- 幻海(げんかい)
- 声:京田尚子 / 若年期:林原めぐみ
- 霊光波動拳の高名な使い手で、幽助の師匠。暗黒武術会編では浦飯チームの謎の覆面戦士として、本来の年齢より若返った姿で戦った。
- 雪村螢子(ゆきむら けいこ)
- 声:天野由梨
- ヒロイン。幽助の幼馴染にして同級生。幽助とは幼稚園の頃からの腐れ縁であり、ケンカが絶えないが、相思相愛の仲。1月31日生まれのA型、趣味は料理と掃除[1]。好きな色は青。初期は長髪だったが、火事場から幽助を助けた際に髪を焼いた為、静流に切ってもらい、短髪にしたが、髪に関しては、コエンマ曰く「霊界獣の卵に集めた徳同様に、螢子を助けるための代償の1つ」であった。アニメ版では、卵と引き換えだった為、代償ではなくなっており、静流も登場しなかった為、切ってくれたのが、静流なのかは不明。第一女子高校入学後は再び髪を伸ばすようになる。実家は定食屋「雪村食堂」を経営している。将来は教師志望。高校卒業後は四谷大学の教育学部に進学予定。
- 勝気だが才色兼備かつ品が良い性格で、周りからの信頼も厚い。幼い頃から周囲から疎まれ孤独な面のある幽助の面倒を見てきたため、彼のすることには反対せず、人知を超えた戦いをも健気に見守っている[注 1]。幽助が魔族になっても彼への想いは変わることはなかった[注 2]。ジャンプ・リミックス版による「これまでのあらすじ」のキャラクター紹介では(その後すぐに「?」が付いているが)ツンデレと記載されている[注 3]。得意技はビンタで、幽助曰く、陣以上の威力を誇る。また、幽助のとばっちりで酷い目に遭った際は幽助曰く「螢子のビンタが入った後、幽助が謝罪して収まる」というのがパターンとのこと。
- 魔界に旅立つことにした幽助が帰ってこれるかどうかを曖昧に答えたためか[注 4]、突き放す形で別れを言い渡すが、幽助からプロポーズされたことで彼を待ち続けることにした。その後、幽助は帰ってきたが、3年経たない内に帰ってきたので、結婚に関しては保留中である。
- 正聖神党の一件で幽助が異次元砲の3つあるボタンから1つを選ぶことになり、プーに乗り移った幻海による「ゲン担ぎ」の言葉に押された際、「あっち(正聖神党)が神なら、こっちは女神だ」という理由から、螢子の好きな色である青のボタンを選択した。このことは、その後の幽助の様子がおかしいことを尋ねた桑原により蔵馬と目配せの後に暴露され、その場に居合わせていた中から桑原姉弟、蔵馬、ぼたんから爆笑をかうことになった。ぼたんだけは、腰掛けていた倒木から後ろへずり落ち、足をバタつかせていた。
- 冨樫の一番嫌いなキャラ(漫画としてありがちなキャラであったから)[2]。完全版の表紙にヒロインを出していないことに、冨樫は表紙イラストの作業を完了するまで気付かなかった[3]。
- メディアミックスでは原作よりヒロインの位置付けを強調し、幽助以上にプーの保護者としても描かれてもいる。原作では直接関わらなかった仙水編ではプーを追って静流と蟲寄市にやってきて、神谷のウイルスの被害に遭ったことが元で事件に関わるようになる。また、幽助が魔族状態で帰還した際に事情を知らない一同が幽助と分からずに困惑する中、ただ一人幽助であることに気付き真っ先に出迎えた。魔界編では帰ってくる約束をして雪村食堂を後にした幽助を窓から見送り、最終回では帰ってきた幽助とキスをした。
- ミュージックバトル1の暗黒音楽会では、疲労した幽助の代わりに歌い、彼を回復させた。ジャケットでは、マラカスを手にしている。
主要キャラクターの家族
浦飯幽助の家族
- 浦飯温子(うらめし あつこ)
- 声:沢海陽子
- 幽助の母親。29歳。夫とは離婚しているが、不定期に会っている様子。かなりの美人。ズボラで破天荒な性格だが、息子を大切に思い、確かな愛情を持ち合わせている。しょっちゅう酔っ払っている鯨飲の酒好きで、酒に関してはうわばみどころの騒ぎではない(幽助曰く「(へべれけで幽助の遺影に文句を言いながら箸で叩いていた温子を見て)あーなってからが長いんだ、(酔いつぶれるまで)3日はかかる」)。
- 裏社会とも繋がりがあり、金バッジから金を巻き上げたり(幽助も見たことがある)、アパートを放火された際は金バッジからマンションを巻き上げ[注 5]、復活した幽助の復学のために黒塗りの車に乗った人たちを連れて校長に頼んだりした(本人は「泣いて頼んだら承諾してくれた」と言っていたが、幽助の見立てでは「泣いたのは校長のほう」)。なお、裏社会との繋がり及びそれに関連した行為はアニメ版ではカットされている。
- 原作では暗黒武術会の応援を始め、要所要所で登場しているが、アニメ版では武術会の応援には加わらず、武術会以降は登場しなくなったが、第111話で幽助の思い浮かべた人物たちの中には温子の姿もあった。
- 温子の元夫
- 魔界トーナメント終了後の話に登場、名前は不明。温子とはケンカ別れ同然で離婚しているが、不定期に会っている(ただし、幽助が生まれた当時、温子は15だったため、籍を入れたことがあるかどうかは不明)。幽助の(人間としての)父親。温子に「金に困ってないのか」と話し掛けていた事から、それなりに裕福らしい。少なくとも3歳の頃の幽助とは暮らしていたらしいが、それ以降は会った事がない様子。一緒に暮らしていた頃は幽助に手を上げた事もあったらしいが、本人曰く「愛情表現の一つ」らしい。
雪村螢子の家族
- 螢子の父
- 声:荒川太郎
- 螢子の父親。雪村食堂を経営している。幽助のことを「幽ちゃん」と呼び、可愛がっている。
- 初登場回では、桑原に憑依した状態で螢子に会いに来た幽助の話を信じず、妻と共に追い返したこともあった。
- 幽助が魔界に旅立つ日、食事をしに訪れた際には螢子に作らせるが「いつまで経っても上手くできない」と評した。
- 螢子の母
- 声:緒方恵美
- 螢子の母親。夫ともに雪村食堂を経営し、夫同様、幽助のことを可愛がっている。アニメ版では原作より若く描かれた。
- 幽助復活の日に風邪で倒れてしまい入院。この為、螢子は母親に付きっきりになってしまい、幽助の復活の手伝いに遅れることになるが[注 6]、ぼたんの霊界通信の媒体とされ、螢子を幽助の体のあるマンションに送り出した。
- 幽助が魔界に旅立つ日に幽助と螢子のやり取りを夫ともに見届けた(アニメ版では見届けたのは夫のみ)。
桑原和真の家族
- 桑原静流(くわばら しずる)
- 声:折笠愛
- 和真より3歳上の姉。美容師志望。弟よりも霊感、喧嘩が強く、和真にとって頭の上がらない人物。ドライな性格ではあるが、面倒見の良い姐御肌。好きなタイプは菅原文太&高倉健。幻海とは幽助達が出会う前から面識があった。作者のお気に入りキャラ。
- アニメ版の暗黒武術会編では妖怪に襲われたところを左京に助けられ、好意を持つという描写があり、左京が最期に渡したライターは魔界統一トーナメント終了後も持ち続けており、特別な時にはそのライターで煙草に火を付けている等、彼の死後も未練がある模様。年齢も20歳(喫煙家の為)に変更。螢子の保護者的な面も描かれた。原作では和真のことは貶してばかりだったが、アニメ版では和真に対する情が何度か描かれ、和真が戸愚呂に殺されたと思ったときは涙を流した。
- 弟よりもはるかに霊能力者としての才能があるものの、和真曰く「本人に興味なし」とのことで、修行などは一切していない。しかし、アニメでは能力者の領域を感じる他、神谷が作り出したウィルスを払い落とすだけの霊的攻撃力は元々持ち合わせている。
- 桑原の父
- 魔界統一後の話で原作のみ登場。サングラスにアロハ風の服などファンキーな印象。雪菜のホームステイを許可する。身長が194cmと長身。
- 永吉(えいきち)
- 声:深雪さなえ
- 桑原の愛猫。累ヶ淵中に捕らえられて、桑原を屈服させるための人質(猫質)にされてしまうが、幽助に救出される。
- 原作での出番は一度限りだが、アニメ版ではエンディング映像(第84話~第102話)での写真内や第98話でも登場している。
飛影の家族
- 雪菜(ゆきな)
- 声:白鳥由里
- →「飛影 (幽☆遊☆白書)」も参照
- 飛影の双子の妹にして、流した涙が氷泪石に変わる氷女の少女。6歳以上100歳未満。治癒能力を持ち、冷気を発生させることもできる。鳥を初めとした動物好きで心優しい性格で人思いだが天然な面もある。桑原とは親密な関係だが、雪菜が桑原からの求愛を理解していないため、恋仲には発展していない。飛影が実の兄であることは知らないものの信頼を寄せている。容姿は飛影とは全く似ていないが、アニメでは瞳の色が同じで、身長も同じ。
- 掟を破って氷河の国を抜け出し、動物と遊んでいる所を人間に捕えられ、後に垂金に5年間監禁されるが、幽助たちに助けられる。氷河の国に戻るが、浦飯チームの力になるためと生き別れの兄探しのために、期限付きで人間界に戻り、浦飯チーム応援団と行動を共にする。武術会終了後は時折、幻海の寺に顔を出しており、アニメ版では共に過ごすようになる。実は期限付きというのは嘘で、兄を国から追放するほど、心を凍りつくしてまで種族存続を守ろうとする故郷を恨み、兄を探し出すのは、氷河の国への復讐のためだった。自分の兄が炎の妖気に包まれていたことを知っており、飛影が兄と近い種族だったため、飛影が魔界に旅立つ際に、自分の氷泪石を渡して欲しいとの口実と共に、兄の捜索を依頼する。氷河の国への恨みを吐露し、「滅びたってかまわない」と発言するが、飛影から叱咤された。魔界統一トーナメント終了後は桑原家にホームステイする(アニメでは描かれず)。
- 原作において、雪菜が飛影の妹だと明確に知っているのは、兄である飛影、幽助、蔵馬、軀(飛影と意識を共有して知った)、ぼたん、コエンマだけとなっている[注 7]。なお、蔵馬については、アニメ版では最初から知っていたが、原作では幽助がうっかり伝えてしまったことによる。このことから、飛影は幽助に対し「よりによって一番厄介なやつに」と密かに怒りをぶつけている。
- ミュージックバトル1の暗黒音楽会では、浦飯チームの応援を経て加勢。ジャケットでは、タンバリンを手にしている。
- 氷菜(ひな)
- 声:川村万梨阿
- 氷女。飛影と雪菜の母親。氷河の国の掟を破り炎の妖気を持つ男性と密通し、忌み子である飛影を産んだため死亡する。アニメ版では泪が飛影を捨てる現場に立ち会い、絶望し自ら命を絶つ。アニメ版でははっきりと容姿が描かれている[注 8]が、原作では不明である。
- 泪(るい)
- 声:水谷優子
- 氷女。氷菜の友人。生まれて間もない飛影を、国の掟に従い天空に浮かぶ氷河の国から罪悪感を持ちつつ投げ捨てた。氷菜亡き後、雪菜の面倒を見ており、雪菜に兄の存在を告げる。アニメ版では数年後、成長した飛影と氷菜の墓前で再会している。
蔵馬(南野秀一)の家族
- 南野志保利(みなみの しおり)
- 声:滝沢久美子 / 101話以降:佐藤ユリ
- 南野秀一としての蔵馬の母親。40歳(仙水編にて判明)。夫亡き後、女手一つで蔵馬を秀一として育てた。蔵馬が9歳のとき、息子を庇って、両腕に傷が残るほどの怪我を負う(アニメ版ではカット)、このことにより蔵馬は完全に改心した。アニメ版では原作より若く描かれている。
- 初登場時には重い病気を患っていたが、暗黒鏡の力で回復に至る。
- 魔界編において、畑中と再婚。2人の息子たちが夏休みに入ったことを機に、海外に再婚旅行に出かける。
- 畑中(はたなか)
- 蔵馬の養父。中小企業の社長。志保利とは彼女のパート先で出会った。蔵馬は幽助と出会った際に「俺がいなくなっても、彼(畑中)がいてくれるから、母は大丈夫」と発言したことから、蔵馬からも信頼されている。アニメ版では容姿が異なる。
- 暗黒武術界編では志保利とデートをしている光景が描かれたが、呂屠の使い魔に志保利共々、狙われていることには気づいていなかった。
- 魔界編において、志保利との再婚が決まり、本来の予定である秋を繰り上げて、初夏に式を挙げた。
- アニメ版では初登場である盗賊編には登場せず、魔界編で登場。
- 畑中秀一(はたなか しゅういち)
- 声:深水由美
- 蔵馬の義弟で、中学生。母の再婚相手(畑中)の1人息子。蔵馬を「秀兄ィ」と呼び[注 9]、関係は良好なようである。アニメでは再婚前は「秀一さん」と呼び、再婚後は「兄さん」と呼んでいる。蔵馬も再婚前は「秀一くん」と呼んでいたが、第108話では「秀一」と呼び捨てしていることが示唆されている。
- 魔界編で初登場したが、人質として、鯱の差し向けた空に身体を半年間に渡って乗っ取られていた。
皿屋敷中学
皿屋敷中学の教員
- 竹中(たけなか)
- 声:西村知道
- 皿屋敷中の教師。厳格ではあるが人格者であり、幽助や桑原のことも不良だからとて見下さず、1人の生徒として見ている。幽助のことをよく叱るが、実際は気にかけており、幽助が死亡した際には哀悼の意を表したり、岩本が仕組んだ盗難事件で濡れ衣を着せられた際は擁護した。明石の工作を見破り、桑原の窮地を救ったこともあった。幽助と桑原も内心では竹中を慕っているようで、幽助は飛影との戦いで補習授業を抜け出した際には竹中に謝罪の言葉をかけ、桑原は岩本のことは呼び捨てにしているが、竹中のことは「竹セン」と呼んでいる(幽助も前述の補習授業の際に「竹セン」と呼んでいた)。魔回虫に操られた岩本たちに襲われた後、通院するようになったが、幽助たちが進級した頃には完治していた(アニメ版では、通院は語られず)。
- 岩本(いわもと)
- 声:稲葉実
- 皿屋敷中の教師。幽助を「不必要な膿」と非常に忌み嫌っており、どんな手を使ってでも彼を学校から追い出そうとする。性格は非常に陰湿で腹黒い。それが災いして朱雀の蟲笛に操られてしまい、螢子とぼたんを襲うも幽助の活躍により未遂に終わる。事件後、警察から事情聴取をされ続けた(アニメ版ではカット)。魔界編の導入部で再登場し、幽助のことを他の生徒に対する「悪い見本」として発言していた。以前に比べると幽助の存在価値を認めているかのような発言ではあるが、差別的なニュアンスであることに変わりないため、桑原から舌打ちされている。螢子からも良く思われていない。幽助が初めて霊丸を使用した相手でもある(盗難事件の直後、幽助に後ろから霊丸を撃たれているがこれは幽助の意思というよりコエンマの指示の上での試射)。
- 明石(あかし)
- 声:西川幾雄
- 皿屋敷中の教師(理科担当)で桑原の担任。卑劣な小心者。幽助の通夜の際に岩本と共に幽助の死を嘲笑う発言をしたり、桑原の解答用紙に細工を施したり(アニメ版では岩本の入れ知恵)したが、どちらの時も竹中に一喝された。
- 校長
- 皿屋敷中の校長。温子ならではの懇願で、復活した幽助の復学を許可した。登場は後姿のみ。
皿屋敷中学の生徒
- 夏子(なつこ)
- 声:大谷育江
- 螢子の友人でおかっぱ頭に眼鏡をかけている。ツインテールの少女(声:緒方恵美)と行動していることが多い。2人とも幽助のことを恐れており、その幽助と対等にいる螢子に驚いている。累ヶ淵の不良にぶつかった際には因縁をつけられるが、桑原の舎弟たちに助けられた。
- 大久保(おおくぼ)
- 声:宇垣秀成
- 桑原の友人にして舎弟。前髪をオールバックにした、少し丸い体型の少年。母子家庭で幼い弟妹がいる為、特例でバイトをしている。明石との約束前の理科のテストは39点。
- 桐島(きりしま)
- 声:真殿光昭
- 桑原の友人にして舎弟。桑原一行の中では美形。原作第1回人気投票では9位。アニメ版ではキャラクターデザインが異なる。桑原が雪菜の一件で渋くなったときの賭け事では「女にふられた」と考え、幽助から正解と評された。明石との約束前の理科のテストでは52点(アニメでは45点)。
- 沢村(さわむら)
- 声:森川智之→関口英司
- 桑原の友人にして舎弟。丸刈り頭で桑原の舎弟の中では隊長クラス。よく桑原のボケに突っ込む役。明石との約束前の理科のテストは45点(アニメでは52点)。
- 桑原の舎弟3人は累ヶ淵の不良に絡まれた螢子達を助ける等の義侠心ある一面も見せ、リーダー(桑原)の男気を如実に表している。桑原の宿敵である幽助とは敵対関係にあったが、桑原が幽助と友情が芽生えてからは、幽助とも親しくなった。魔装束に唆された不良たちに痛めつけられたり、メガリカのライブ後に桑原と共に御手洗に襲われたりと、人知を超えた力の関連で災難にも遭っている。
- 高井(たかい)
- 幽助の同級生。眼鏡をかけた、几帳面な感じの少年。岩本にオーダーメイドの(幽助曰く趣味の悪い)万年筆を盗まれた。
- 幽助の偽従兄弟
- 声:檜山修之
- 他校の不良たちに絡まれた際に幽助の従兄弟を名乗って不良たちを黙らせた上に財布まで手に入れた。喫煙しながら自慢げに話していた際に幽助に聞かれてしまい、彼から500円をカツアゲされる。その直後に現れた岩本は幽助の言い分も聞こうとせずに幽助を罵倒し、足下に落ちていた火の付いたままの煙草も幽助の仕業と思い込んだ。
- アニメ版では喫煙は描かれず、カツアゲは殴ろうとしていたシーンに、足下の煙草も財布に変更された。
- みさこ
- 声:本多知恵子
- アニメオリジナルキャラクター。第3話で桑原を襲おうとした不良たちに突き飛ばされて気を失った際に幽助に乗り移られ、不良たちを叩きのめした。
霊界関係者
- コエンマ
- 声:田中真弓
- 霊界の長(閻魔大王)の息子。霊界探偵としての幽助の上司。普段はおしゃぶりをした赤ん坊のような姿で、実際は700歳以上。人間界に来る際には、人間界Ver.としての青年姿(おしゃぶりはそのまま)で登場。見た目も子供なら中身も子供だが、700歳も生きていることは伊達ではなく、年長者らしい面も見せる[注 10]。物語が進むにつれ、幽助とは上司部下の関係を超えた信頼で結ばれる[注 11]。
- 銜えているおしゃぶりは、霊力を貯めるための魔封環で、最強クラスの防御技を発動させることができる(大量のエネルギーを費やす為、滅多に使えない)。
- 暗黒武術会の決勝戦では幻海の代わりに浦飯チームの一員として出場。あくまでも数合わせのために来ただけであり、脱出用のロケットを背負った状態で参加した。副将戦では左京の提案に乗り、自身の命を幽助の勝利に賭けた。アニメ版では浦飯チームのオーナーとしても活動しており、ジョルジュと一緒に観戦。決勝戦終了後、死に急ぐ左京を説得するが、彼の意思を変えることはできなかった。
- 魔界の扉編では、仙水の人生を歪めた者の1人としての贖罪も込めて、人柱になる覚悟で魔封環を発動するも、聖光気の前に防がれてしまう。その後は、特防隊や父・エンマ大王に背いて、幽助やプーと共に魔界に向かい、仙水の最期も見届けた。事件後、罪は不問とされるも、霊界には戻らず、しばらくの間は人間界で生活。アニメ版では幽助と飛影の魔界への旅立ちにも立ち会った。
- アニメ版の魔界トーナメントでは、ぼたんやジョルジュと共に、霊界関係者という肩書きを伏せた上で、魔界統一トーナメントを観戦。
- ミュージックバトル1では、音痴克服メトロノームで浦飯チームを指導した。
- エンマ大王
- 声:福田信昭
- コエンマの父親。巨人の姿をした霊界の長であり、清廉潔白かつ厳格な性格。その怒りは人間界にも影響を及ぼし、大震災や火山の噴火にも繋がるという。コエンマに対しては、盗賊編や劇場版で霊界の宝が盗まれた失態を犯したことから、尻叩き100回という、お仕置きを行った。存在自体は霊体編から語られていたが、正式登場は魔界の扉編から。
- 魔界の人間界への台頭を抑えて、人間界における霊界の利権を守るために、不正な手段で魔界住民の人間界での非道行為の件数を水増しし、魔界と人間界を隔てる結界の維持の根拠としていた。後に、その事実をコエンマが告発したことにより、罷免された(アニメ版ではその辺りが描かれず)。
- アニメ版の魔界の扉編では、命令に背いてまで自分の考えを抱くようになったコエンマを、親として息子の成長を喜ぶ発言をした。
- 劇場版では霊界統治の証である金印を所有していたり、人間界を支配しようとした冥界を退けた過去が描かれた。
- ジョルジュ早乙女(ジョルジュ さおとめ)[注 12]
- 声:宇垣秀成→西村知道
- アニメオリジナルキャラクター。
- コエンマの部下の青鬼。コエンマと漫才コンビのようなやり取りを見せる。
- 声はナレーターの西村知道が担当しており、最初はナレーターとは別人扱いであったが、アニメ111話(最終回前話)では、本編のナレーションを全て自分が喋っていたことを明らかにした。
- 暗黒武術会では聖飢魔IIの歌を歌い、半ば強引に小兎と共に戸愚呂弟戦の実況をした。頼り無げなイメージが強いが、コエンマの部下という自覚は持っており、暗黒武術会編にてコエンマに接触したダフ屋に対しては、普段の彼からは想像もできない程の毅然とした態度で接していた。その反面、好奇心などが先行する節があるようで、コエンマとぼたんと共に魔界統一トーナメントの観戦に訪れた際は、自分たちの素性を隠しているにも関わらずに、自身のことを知る小兎のいる実況席に乱入し、直後にコエンマに咎められるシーンがある。また、暗黒武術会の決勝戦では、戸愚呂弟の放つ強烈な妖気に曝されながらも最終的に生存したことから、ある程度の霊力を持ち合わせているようである。
- なお、黒桃太郎戦の彼の話によると、ご先祖が『桃太郎』に登場する鬼ヶ島の鬼らしく、闇アイテム「奇美団子」を見て恐怖を感じていた。
- 『幽☆遊☆白書FOREVER』では、バトルキャラクターとして特別出演。詳しくは幽☆遊☆白書FOREVER#ゲームオリジナル技を参照。
- 元々の役名は「秘書の鬼」であったが、名前を付けたいと思った西村知道の依頼で、田中真弓が「ジョルジュ早乙女」と名付けた。→「西村知道 § エピソード」、および「田中真弓 § エピソード」も参照
霊界案内人
- ぼたん
- 声:深雪さなえ
- 死者を霊界に連れていく霊界案内人、もとい死神[5]。生年月日、年齢、血液型は全部不詳で、趣味は空中散歩[6]。名前の由来は死を連想させる花(牡丹)から[5]。髪の毛をポニーテールで結っている。通常時は着物姿で、櫂(カイ)に乗って空を飛ぶ。人間界では実体のある身体(人形のような仮初めの物)で活動。アニメ版では霊体の身体が、そのまま必要に応じて可視化・実体化する。
- 本人曰く‘死神のような’職のわりには、ドジで快活で明るく、喜怒哀楽をハッキリ顔に出す人間以上に俗世っぽさの色濃い性格。好奇心半分ながら、常に幽助と螢子の仲を気にしたり、同僚(あやめ)とコエンマの間を気遣ったりと、周囲への気配りを絶やさないと、非常に友人思い。
- 車に轢かれて一度死んだ幽助の御目付け役を務め、幽助が生き返った後は霊界探偵の助手として幽助たちをサポートする。霊力はそこそこ強く、心霊医術による幽助らの回復や妖気の防御といった面でしばしば活躍[注 13]。
- 暗黒武術会においては、螢子と静流と温子(原作のみ)に口を滑らせてしまったことから、彼女たちに幽助たちが妖怪と戦っていることも明かした上、武術会に連れて行くことになる[注 14]。また、アニメ版では浦飯チームのトレーナーとしても活動したが、実際はマネージャー的存在だった。
- ミュージックバトル1の暗黒音楽会では、浦飯チームのキーボードを担当。
- あやめ
- 声:亀井芳子
- 霊界案内人。容姿はぼたんよりやや年長に見え、物腰や言動も落ち着いているが、案内人としては彼女の後輩に当たる。黒っぽい色調の着物を着用。初登場は暗黒武術会の終了直後。戸愚呂(弟)が人間から妖怪に転生した理由をコエンマの命で調査した。魔界の扉編ではコエンマの指令で境界トンネルの調査を行なった。魔界編ではエンマ大王の命を受けて黒呼に幽助の抹殺を指令した。エンマ大王が失脚した経緯から気落ちしているコエンマに対しては、単に上司に対して向ける以上の気遣いをしている。
- レナ
- 声:不明[注 15]
- コミックスの余白スペース[7]に「たった1コマキャラクター」と称して描かれたキャラクター。ぼたんの友達で、好みのタイプの男性に死の予告をするのが一番の幸せ。アニメでは第67話にて、ぼたんとあやめと共に駄弁っている場面で登場、今月で20人を霊界に案内したことを嬉しそうに語っていた。アニメでの髪色は紫に設定されている。
霊界獣
- プー
- 声:白鳥由里・天野由梨(変化後)
- 幽助の心をエネルギーとして生きる霊界獣(いわゆる幽助の分身)。幽助が生き返るにあたりコエンマが課した試練が「霊界獣の卵を孵すこと」だったが、幽助が生き返る時期が早まったため、コエンマによって霊界で保護されていた。暗黒武術会準決勝前に孵化。人の頭ほどの大きさで、平仮名程度の文字は書けるが、プーとしか鳴かない。青い体に丸い目、足と嘴が黄色い、小犬とペンギンが混ざった様な姿から、螢子にプーちゃん[注 16]と可愛がられる(雪菜はプーさんと呼ぶ)。その命は幽助と繋がっている。
- 幽助が魔族として覚醒する際、鳳凰を思わせる大きな鳥の姿に変化、霊界のエリート戦士(霊界の特別防衛隊)の攻撃から幽助を身を張って守り、幽助とコエンマを魔界へ連れて行った。人間界帰還後は幻海の寺で生活。
- 暗黒武術会決勝時と霊界クーデター時には幻海が憑依し、窮地に陥った幽助を叱咤しつつ導いた。
- ゲーム『THE BATTLE OF 幽☆遊☆白書 〜死闘!暗黒武術会〜』ではバトルキャラとして登場し、幽助以外にも桑原、蔵馬、飛影のプーもいる。『幽遊白書FOREVER』では、様々な格闘家のプーが登場し、ときには(プーとしかしゃべれないが)ナレーションをすることもある。
霊界特別防衛隊
霊界のエリート戦士集団。幽助が魔族に転生するのを防ぐために抹殺指令を遂行しようとするが失敗する。力を合わせればA級妖怪とでも互角に戦える。蔵馬が魔界で有名な盗賊だった時に、怪我を負わせ追い詰めた例もある。結界術に長け、樹が開けた魔界の穴を協力して数日で開閉でき、S級妖怪でさえ通れない結界も張れる。
隊長の大竹以外の隊員はA級より上である最上位のS級妖怪の存在を幽助の魔族覚醒まで知らなかった。霊界最強を自負していた彼らは、人間ながらS級妖怪のレベルにまで達した仙水やS級妖怪に転じた幽助の存在とその能力の高さの前にほとんど無力であったため自信を喪失しかけるが、大竹から「魔界が攻に長けているように、我々は防に長けている」と一喝されたことで自信を取り戻す。穴を塞ぎ終わった後、幽助抹消を邪魔したコエンマに怒るも幽助の凄みにより、撤退することになる。
その後、魔界三大妖怪の「幽助、蔵馬、飛影の3人を魔界に追いやるという形で人間界から抹消する」という案を受け入れた閻魔大王の命を受けて、幽助たちを魔界に向かわせる任務に就き、幻海の寺で魔界の穴を開く。
- 大竹(おおたけ)
- 声:中村秀利
- 隊長。職務に忠実であり、自信を喪失した部下を立ち直らせるなど、隊長としての器量は確か。魔族化した幽助を抹消できなかった責任を取って辞職し、舜潤が隊長職を継ぐ。その後、宗教テロリスト正聖神党のメンバーとなる。
- アニメ版では正聖神党の話は描かれなかった為、辞職後は不明。原作同様に幽助抹消の任務の邪魔をしたコエンマに怒るも、アニメ版ではコエンマが我が身を犠牲にする覚悟で魔封環を使用したことは認めており、事件後のエンマ大王との会話でコエンマを擁護する一面も見せた。
- 翁法・草雷・才頭(おうほう・そうらい・さいとう)、舜潤・倫霞・俠妃(しゅんじゅん・りんばい・りょうひ)、長身の男・黒髪短髪の男
- 声:伊藤和晃、石井康嗣、岸本光正、雨蘭咲木子、喜田あゆみ、高山勉(91話)、氷上恭子(92話)、石田敦
- 大竹の部下。前者は魔界の穴を塞ぐ任務に就いた、黒髪長髪の男・セミロングの女性・坊主頭の男の3人組。後者は妖怪が来たら始末するため亜空間で待機していた、ピアスの男・モヒカン頭の男・鉢巻を巻いた女性の3人組。最後の2人は名前が出なかった。舜潤はかつて妖狐蔵馬に深傷を負わせた実績があり、大竹解任後は次期隊長となった。舜潤と俠妃はアニメ版では幽助が魔界に旅立った直後、幽助に惹かれた発言をした。
死者
- ゲン
- 二丁目に住んでいる男性。予定より危篤が早かった為、霊界の職員たちが慌てていた。
霊界探偵編
- マサル
- 声:大谷育江
- 車に轢かれそうになった際に幽助に助けられた子供。本当は幽助が助けなくとも、サッカーボールがクッションとなり奇跡的に傷一つなく助かっていたらしい(『キャプテン翼』の主人公大空翼のパロディ)。母親(声:緒方恵美)と共に幽助の通夜に来たが、幽助が亡くなったことは理解していなかったが、一緒に遊んでくれた幽助にお礼を言った。
- 累中不良リーダー
- 声:子安武人
- 累中の不良達のリーダー格。元本大助とはクラスが異なる。桑原の愛猫の永吉を人質(猫質)にとって、桑原一行を脅し、漫画を万引きさせてくるが、桑原は万引きせずに購入したことを不服に思い、今度は舎弟たちを殴るように命じる。永吉の目を煙草(アニメ版では割れたガラス瓶)で傷つけようとして、桑原をより追い詰めていくが、復活した幽助に永吉を奪い返されたことで形勢が逆転。桑原一行に仲間たちを倒され、自身は逃げ出すが、追いかけてきた幽助に倒される。この後、邪鬼に取り憑かれて暴走していたことが判明。
- 邪鬼(じゃき)
- 声:子安武人
- 妖怪。前科5犯の指名手配犯。人間の心の悪い部分に巣食い悪の道に誘う悪徳布教家。累中不良リーダーに寄生していたが、蘇った幽助に捕まった。
三盗賊
- 剛鬼(ごうき)
- 声:若本規夫
- 飛影・蔵馬とともに、霊界の三大秘宝を盗み出す。三人の中で唯一の前科者(前科12犯)にして、唯一の凡人妖怪だが、霊界の追跡者を十数人も手にかけている。吸魂鬼ゆえに魂を好物としており(消化には1日かかる)、本来の姿になると鋼のように強固な肉体に変化する。
- 餓鬼魂を使って、子供の魂を食い始めた矢先、幽助と交戦。最初の戦いでは人間態でダメージを受け、子供の魂を吐き出してしまった後、吸魂鬼に変身。岩本相手に霊丸を使ったために霊丸を撃てない幽助を追い詰めていくが、ぼたんの機転で大勢の人間が来たと思い込み、とどめをささずに立ち去る。翌日、子供の魂を食べ続けていたところに幽助が現れ、二度目の戦いを展開。前日同様に幽助を圧倒するが、幽助の手で口につっかえ棒を付けられて開いたままとなった口内に霊撃輪具で強化された霊丸を撃たれて敗北。子供たちの魂も全て解放された。口内に直接霊丸を撃ち込まれた描写から死亡したかに思えたが、幽助とぼたんの会話内で逮捕されたことが言及されたことから生存が判明。
- その後の暗黒武術会編での裏御伽チーム戦にて、蔵馬が妖狐に戻った際に飛影の回想シーンにて登場している。当初は蔵馬の実力を認めず蔑んでいたが、睨みをきかせた彼に態度を一変させた。
- アニメ版では、時雨戦で負傷した飛影を前に軀が打ち明ける時、三盗賊時代の関係者として蔵馬と共に回想の中で登場した。
幻海師範 門下生大選考会
選考会の出場選手
- 牙野(きばの)
- 声:中村秀利
- 霊能力者で格闘技全般に優れ、全ての感覚を遮断する特殊マスクを被ることで相手の気を鋭敏に探る。選考会参加者の中では霊撃力が最も高く、霊気で筋肉を著しく発達させて放つ大腕硬爆衝によるラリアットの威力は絶大。霊撃力はないが、投げ技の発展型「斬投旋風撃」も強力。胴着も丈夫に出来ている。
- 幻海トーナメント第4戦目で幽助と対戦。圧倒していたが、火の付いた煙草を幽助の手で胴着に仕込まれ、それにより居場所を見破られてしまい、霊丸に敗れる。なお、煙草は原作では幽助が吸おうとして、ぼたんが取り上げたものだったが、アニメ版では幻海がポイ捨てしたものとなっている。
- 霊撃力は175(幽助は155)、霊気量は85、霊感応力は7勝8敗。
- 風丸(かぜまる)
- 声:真殿光昭
- 忍者の末裔で用人のボディーガードを担当。霊気砲を放ち、ターゲットの霊気を追尾する火薬入りの手裏剣も用いる。
- 幻海トーナメント第1戦目で黒田と対戦。苦戦の末に霊気砲で破る。準決勝第1戦目で幽助と対戦。牙野戦でのダメージが癒えていないが、パンチ力だけは残っていた幽助に対し、近づくのは危険と判断して、追尾型手裏剣爆弾を使用。道連れ覚悟で向かってきた幽助を霊気砲で返り討ちにしようとするが、幽助が沼に落ちて消えたように見えたことに動揺した為、自身が追尾型手裏剣爆弾の餌食となって敗北。
- 霊気量は100と高いが音痴。霊撃力130、霊感応力12勝3敗(桑原は15戦全勝)
- 黒田(くろだ)
- 声:城山知馨夫
- ナイフ使いの殺し屋。
- 幻海トーナメント第1戦目で商売敵の風丸と対戦。得意のナイフで風丸を追い詰めるが、最後は霊気砲にやられる。
- 霊撃力142、霊気量40、霊感応力12勝3敗。
- 珍宝(ちんぽう)
- 声:西村知道
- 謎の中国人。アニメ版では自ら「さすらいの中国人」と名乗っている。
- 幻海トーナメント第2戦目で少林と対戦。総合力で負ける。
- 霊撃力105、霊気量71、霊感応力10勝5敗。
- 武蔵(むさし)
- 声:荒川太郎
- 妖魔退治をしている真抜刀流剣師範代。霊験あらたかな破邪刀を用いた「真抜刀流光子剣」も用いる。修行の賜物で気配も消せる。
- 幻海トーナメント第3戦目で桑原と対戦。気配を消すことで桑原の霊感を封じて翻弄するが、桑原の耐久力の高さにより決定打を与えられず、切り札の破邪刀で攻撃するも先端が欠けてしまう。その切れ端を思わず手に取った桑原に霊剣を繰り出されて敗北。
- 霊撃力138、霊気量75、霊感応力13勝2敗。
- 乱童(らんどう) / 少林(しょうりん)
- 声:井上瑤 / 2007年ゲーム:皆川純子
- 99人の高名な霊能者の奥義を破って自己の技にし、それと同時に、その霊能力者を殺していた妖怪。
- 100人目として選んだ幻海師範の弟子選考会に修行僧「少林」として参加する。幻海トーナメント第2戦目で珍宝と対戦。総合力で勝利。準決勝第2戦目で桑原と対戦。火掌発破拳を桑原の首位打者剣で弾き返された後、縮身の術で桑原を縮小して勝利。決勝戦で幽助と対戦。斬空烈風陣によるダメージに耐えながら突っ込んできた幽助の攻撃を受けた後、乱童としての正体を明かす。力が大幅に低下した幽助のパンチをものともせず、妖気の糸で幽助を縛り上げ、徹底的に痛めつけた後に魔界魚の餌にしようとするが、桑原の喝で息を吹き返した幽助のパンチ(アニメでは霊丸同士の勝負)によるダメージで自身の力も大幅に低下。それでも乱童のほうが、まだ有利であり、全ての力を使いきった幽助を縮身の術で小さくして嬲ろうとするが、幽助の耳に沼の藻が詰まっていたために呪文が聞こえず、縮身の術をはね返され、自身の体が縮んでしまう。急いで元の大きさに戻ろうとするが、幽助の全体重をかけたエルボードロップを受けて敗れる。幻海からは「敗因は技におぼれ、慢心したこと」と評された。戦闘後は縮小状態のまま自分の吐いた糸で簀巻きにされ、ぼたんに連行されることになり(アニメ版では簀巻きにされず)、金庫の中に入れられることになった。
- 少林時の霊撃力は121、霊気量は73、霊感応力は10勝5敗。
- 少林の姿のときには格闘能力が低く、そのため前述の霊能者達から奪い取った技「火掌発破拳」「斬空烈風陣」を多用していた。だが、本性を現した際には口から硬質な妖気の糸を吐き出したり、魔界魚を召喚したりと、人間の技よりもむしろ高等妖怪らしい技を使用していた。格闘センスと技術の模倣能力に優れており、結局は幽助の霊丸に押し負けたものの、ただ一度見ただけの霊丸を見よう見まねで模倣してみせた。その技術力を見て、幻海も、もし霊光波動拳の奥義が乱童の手に渡れば、いずれは自分以上の使い手になるだろうと語っていた。
- 原作では乱童になってからも口調や一人称(僕)は少林のときと同じだが、アニメ版では乱童になった後は口調が荒っぽくなり、一人称も「僕」から「俺」に変わった。
選考会の選手外対戦相手
- コウモリ使い
- 声:千葉繁
- 魔性の森に住む妖怪。森の入口から、まっすぐ大きな木に向かうと彼の棲み家に入る。蝙蝠操作と素早い動きを武器としている。好物は人間の血。迷い込んできた者から金品も奪う。
- 幽助と交戦するが、コウモリ使い以上のスピードを持つ飛影と交戦した幽助の敵ではなく、敗北した。
- 原作とアニメで大幅にデザインが異なる。
四聖獣及び関係者
妖魔街の住人。いずれも中国起源の伝説上の生物、四神が基となっている。
四聖獣
- 朱雀(すざく)
- 声:飛田展男
- 四聖獣のリーダー。その危険性から、他の3人と共に迷宮城に封印されていたが、蟲笛を使って人間界を混乱させることで、霊界に人間界への移住権を要求してきた。闇奥義と雷を用いた技を駆使する。人間に近い容姿をしており、髪と一体となっている赤い部分は闇奥義をコントロールする触角であり、ダイヤよりも硬い黒甲冑で覆っている。
- 自身以外の四聖獣が倒された後、ムルグから得た情報から魔回虫に寄生された人間たちに螢子を襲わせ、幽助を精神的に苦しめる。
- 幽助の戦いでは片手だけで戦い、霊丸も弾き返したが、暗黒雷迅拳を防がれて、思わぬ反撃を許したことから、暗黒妖籠陣で7人と化す。六獄暗黒雷光波での多重攻撃で幽助を負傷させ、「彼女(螢子)の心臓を食うと誓えば、お前(幽助)の魂を魔界で浄化して、妖怪に転生させてやる」と告げて屈服させようとするが拒否される。分身2人に電撃攻撃を行わせ(アニメ版では途中から4人加わる)、幽助を嬲りながら、螢子とぼたんの最期を見せつけようとするが、2人がピンチを切り抜け、幽助も幻海から教えられた臨界行からの念で復活。分身2人を弾き飛ばされた上、幽助を甚振るために電気を放ち続けたために雷光波が撃てないところを幽助のショットガンで大ダメージを受ける。それでも、1人だけは致命傷を免れたことから、倒された6人から妖気を吸収して全快し、再び7人になる。消耗した霊気の代わりに自身の生命力を用いた幽助のショットガンに最大級の七獄暗黒雷光波をぶつけるが、最初の霊丸で触角にダメージを負っていたために、技を完全に制御しきれず、ショットガンを受けて全滅し、蟲笛も破壊される。自らが侮っていた人間の絆の力を認めるに至った。
- 原作では触角の傷に気付いたのは敗れた後だったが、アニメ版では最初の七獄暗黒雷光波で幽助を倒せなかったことに疑問を感じた際に気付いた。
- 玄武(げんぶ)
- 声:島香裕
- 四聖獣の先兵で、岩石でできた巨大な亀のような妖怪。白虎が言うには使い走りらしい。岩石でできた体で、岩の部屋の中を自由に移動できる。また、体を自由に分離することも可能。岩石でできた尻尾にも破壊力がある。体の岩をコントロールする「中枢岩」(ちゅうすういわ)がある限り、どれだけ微塵切りにされても再び集結することができる。
- 蔵馬との戦いでは、初めは死角からの攻撃などで蔵馬の腹部に傷を負わせるが、蔵馬がまき散らした薔薇の香りで居場所を見切られ、「華厳裂斬肢」で切り刻まれる。再生後、今度は「爆裂岩衝弾」で襲いかかるが、再生の為に中枢岩が光ったことを見逃さなかった蔵馬に中枢岩を奪われてしまい、頭部が股間に付いてしまったという醜態を晒した後、蔵馬に中枢岩を破壊されて消滅した。
- 使い走りとは言われたが、蔵馬を苦戦させて戦えなくなるくらいに深手を負わせた(ただし不意打ちで受けた一撃が、以前飛影に負わされた古傷と同じ場所だった不運もあった)。
- 白虎(びゃっこ)
- 声:渡部猛
- 3m近い巨大な虎のような姿の妖怪。粗暴な外見に似合わず、四聖獣の中ではかなり多彩な技を持つ器用な妖怪で、口から全てを粉砕する振動波を出し、むしりとった体毛は分身妖獣となる。他に爪のような鋭い刃を飛ばすことも可能である。霊気を吸収する能力を持ち、どんどん巨大化していく(ただし限度はある)。人間のカール・ルイスのことを知っている(アニメ版ではカット)。
- 初めは自分の相手が桑原一人であるのを見て、自らが戦うまでもないと4匹の分身妖獣に相手をさせる。妖獣たちが桑原に橋まで誘き出されて一直線に並んだところを伸びる霊剣で貫かれ、最終的には塔に縛り付けられてしまった後、自ら桑原と交戦。桑原の霊剣から霊気を吸収し、巨大化していくが、桑原の霊気量が僅かながらに自身の体の許容量を超えていたことが仇となり、腹が破裂・吸収した霊気を失う(このとき、穴のあいた風船のように飛んだ)。戦う場所を濃獄酸だらけの部屋に移して戦闘を再開「鳴虎衝壊波」で、桑原の足場を削り、じわじわと追い込んだが、伸びる霊剣を棒代わりにした桑原の奇襲からのパンチを受けて濃獄酸の海に落ちた[注 17]。
- 瀕死の中、生命維持の為、妖気を分けてもらおうと青龍に頼むが、魔闘凍霊拳を受けて無残に殺される(アニメ版では絶命したと同時に涙を流していた)。死後、頭部は飛影の服で隠されたが、アニメ版では飛影が青龍を倒した後、無念が晴れたかのように凍りついた白虎の頭部は消え去った。
- アニメ版オープニング(第1話から第66話)では螢子とぼたんに襲い掛かるが、幽助と桑原に倒されるシーンが描かれた。
- 青龍(せいりゅう)
- 声:千田光男
- 四聖獣の一人。朱雀のように四聖獣の中では人間に近い容姿をしているが、体色は青い。氷の拳士で本人いわく、絶対零度に近い拳を秒間(アニメ版では瞬間的に)百発叩き込むことができる。飛影と戦う以前まで、この拳を見切れるのは朱雀だけだったらしい。四聖獣の中では朱雀の側近のような立場にいるが、仲間意識がない冷酷な性格。
- 幽助たちと戦う前に白虎を処刑。その白虎の亡骸に自分のマントを被せた飛影を「同じ穴の狢」と挑発するが、怒りの飛影の手で一瞬のうちにバラバラにされ、絶命した[注 18](作者曰く「名前からしてもっと強敵にできそうだったが、飛影と当たったのが運のつき」)。
- アニメ版では一瞬ではやられず、部屋中を氷漬けにして、飛影の退路を断ち、一時は飛影の足や腕を凍らせたものの敗北。絶命直前になって自分が既に何度も斬られていたことに気がつき、最期を迎えた。また、飛影を勧誘しようともしていた。
- 飛影曰く、同じ氷使いでも凍矢の方がはるかに階級が上らしい。
四聖獣の配下
- ムルグ
- 声:横山智佐/近藤玲子(ナムコ版ゲーム)
- 朱雀の使い魔の妖鳥。化粧のようなものをしているお喋りな鳥。朱雀に心酔している。朱雀以外の四聖獣のことは見下しており、負けたことを知ったときは嘲笑った。朱雀の命を受けて人間界に赴いて幽助のことを調べ、螢子の存在を朱雀に伝えた。これにより、朱雀は幽助を苦しめるために魔回虫が寄生した人間たちに螢子を殺させようとした。原作では途中からいなくなり、生死不明だが、アニメ版では幽助と朱雀の最後の撃ち合いで生じた衝撃に巻き込まれて死亡した。また、朱雀が最初のショットガンで倒れた際には、彼の代わりに蟲笛を守ろうとした。
- 腐餓鬼(ふがき)
- 妖魔街の最下層の住人。階級を上げてもらおうと四聖獣に服従している。腐肉を主食としているが、好物は人間。全員がフードを纏っている為、素顔は不明だが、腐餓鬼の素顔らしき妖魔街住人の何人かが、人間界に赴いており、ぼたんに倒されている。また、原作で蔵馬と飛影は妖魔街に赴いた際、最初は腐餓鬼に変装していた。
- 養殖人間(ようしょくにんげん)
- 人工生命体。思考能力も意思もなく、動作は極めて鈍いが、痛みも恐怖も感じない為、飛影からは生きた木偶人形(アニメ版ではゾンビ)に例えられた。白虎、玄武の食糧でもある。最後の1人となった朱雀が螢子の亡骸を幽助に見せつけるための足止めとして、幽助一行に送り込んだ。桑原たちの手で幽助が一足先に朱雀の許に向かった後、桑原たちに倒されていく。
- 裏切りの門の番人
- 裏切りの門の番人で一つ目と翼を持つ小型妖怪。敬語で喋る。幽助一行を裏切りの門で苦しめ、幽助の頼みで解除レバーを操作しようとする飛影を勧誘するが、飛影に切られて退散する。
- アニメ版では飛影に斬られながらも大岩を落とすが、それも避けられるシーンが追加された。また、アイキャッチでは番人に酷似した妖怪が4匹登場。
- 魔回虫(まかいちゅう)
- 蟲笛で操られる虫。陰湿な心を持つ人間に寄生し、その人間を殺人鬼に変える。人間界では蟲笛なしでは活動できず、本体そのものもとても弱く、踏めば倒せる(アニメ版では霊界製の強力殺虫剤を使用)が、霊力を持たない普通の人間には見ることすらできない。アニメ版では幼稚園児にも寄生を行おうとしており、ぼたんによると、寄生されていたら命に関わっていたとのこと。
- 妖魔街に到着した幽助一行にぼたんが連絡を入れてきた頃は、寄生者が少なく、ぼたん1人でも対処できていたが、次第に数が増えてきて、標的を螢子一人に絞った際には、ぼたんを負傷させた。螢子にトドメを刺そうとするが、幽助が蟲笛を破壊したことで魔回虫は活動できなくなり、螢子とぼたんは命拾いした。アニメ版では、自身の生命を力に変えた幽助の霊力が空間を通して伝わってきたことで、岩本が螢子に振り下ろしたハサミが弾かれるシーンも描かれた。
垂金権造及び関係者
- 垂金権造(たるかね ごんぞう)
- 声:緒方賢一
- BBCの一員で宝石商。元からあくどいやり方で商売をしていたが、5年前、左京の売買ルートから横流しで手に入れた雪菜を監禁。彼女に呪符を初めとした様々な拷問を行い、涙を流させて、氷泪石を手に入れ、それにより、闇の世界で伸し上がっていった。財産は日本の国家予算並みの金額である66兆2000億(アニメでは72兆3500億)円もあるらしい。人間とは思えない化け物じみた容姿をしており、幽助から「妖怪よりも妖怪みたいな顔」(アニメ版では「妖怪よりも酷い容姿」)と揶揄された。桑原曰く「薄汚い腐れ外道」、戸愚呂曰く「良い死に方できない」、左京曰く「ゴミ」。
- 雪菜に涙を流させる為、闇ブローカー(アニメ版では妖怪集団)を雇った直後、雪菜奪還の任を受けた幽助一行が自身の屋敷に向かっていることを知る。最初は幽助一行のことを知らず。侮っていたが、戸愚呂から幽助一行のことを聞かされると、その情報を利用して、BBCとの賭けを行い、一人勝ちしようとする。だが、左京も情報を入手していたことから、左京のワンマンゲームになっていった。最後の賭けにおいて、左京の「66兆2000億(アニメ版では72兆3500億)」を受けて立つが、戸愚呂兄弟までも敗北。合計66兆2700億(アニメ版では72兆4000億)を失うことになり、雪菜も奪還された[注 19]。幽助一行が立ち去った後、錯乱状態に陥るが、真の雇い主である左京の命を受けた戸愚呂によって頭部を蹴り飛ばされて死亡。
- アニメでは戸愚呂兄弟戦での賭けに負けた後、次回の賭けを楽しみにしていると言われ、できないかと思い出したように嘲笑されると、BBCの他のメンバーからも嫌われていたことを示す描写がある。コエンマが見ていた彼の調査書の前科欄は、相当多いらしい。
垂金の部下
- 坂下(さかした)
- 声:鈴木勝美
- 垂金の秘書。オカマっぽい顔と貴族のような髭が特徴。雪菜を助けに来た飛影によって倒された。
- 雪菜の世話係
- 声:森川智之
- 垂金の部下で、雪菜の世話係をしていた男性。垂金の部下とは思えないほどの善人であり、雪菜に故郷の妹の面影を重ね、彼女を逃がそうとする。ところがこの目論みは垂金に見破られており、脱出まであと一歩のところで雪菜の目の前で射殺されてしまう。雪菜の回想内のみに登場。
垂金の所有物
- ヘレン
- 垂金が中東で入手した遺伝子操作が生んだ怪物。知能は低く、命令を聞くような頭は持っていない。気性は非常に荒く凶暴で、生きたライオンやトラを捕食する。垂金は戸愚呂を震えさせ報酬を値切ろうと企んだが、「動物好き」な戸愚呂が30%の状態で放った一撃で真っ二つにされた。戸愚呂によると、20%でも倒せたらしい。
- 原作ではトドメを刺される前に戸愚呂から「恨むんなら、おたくを作った狂科学とけしかけたご主人様を恨みなよ」と言われ、戸愚呂が幽助・桑原と交戦し、桑原が機転で致命傷を避けた際には「遺伝子操作の化け物よりは頭が回るようだね」と引き合いに出されたが、アニメ版では「狂科学」の部分がカットされたために「少しは頭脳プレイができるようだね」に台詞が変更された。また、アニメ版では戸愚呂に倒される前に振り下ろした腕を折られる描写もある。
戸愚呂兄弟の部下
- 蛭江(ひるえ)
- 声:二又一成
- 垂金に雇われた闇ブローカー(アニメ版では妖怪集団)の一員で戸愚呂の部下。屋敷の入り口を守る妖怪集団の先兵で、蛸のような容姿をした妖怪。人間の姿に変身が可能で、普段はこの姿で活動している。人間界の欲望に魂を売った。幽助と桑原が最初に戦った闇ブローカーであり、霊剣で切り刻まれた後、霊丸で消滅させられた。
- 戸愚呂曰く「闇ブローカーは全員がプロレスラーを一瞬で倒すことができる力を持つ」のだが、幽助たちと比べると非常に弱く、全く相手にならず、他の妖怪集団12人も後を追うようにあっさりと全滅させられた。アニメ版では蜘蛛のような妖怪も登場し、ぼたんを捕らえるが、幽助と桑原の相手にはならなかった。
- 魅由鬼(みゆき)
- 声:水原リン
- 闇ブローカーの一員で戸愚呂の部下。三鬼衆の一の角。美しい女のような外見だが、実は男である(本人いわく、体は男でも心は女とのこと)。幽助に瞬時に胸と股間を触られ男だとバレて、一撃で敗れる。幽助に異議を唱えるが、結局は敗北を認める。その後、他の2人と共に戸愚呂の使いとして幻海のもとに出向き、暗黒武術会のゲストに選ばれたことを伝える。最初は「50年前の大会で優勝した時の望みは、大会には二度と出ないこと」を理由に突っぱねられるが、幽助もゲストに選ばれたことを伝えたことで、出場を決心させた。アニメ版では、髪の毛を鞭のように振るい幽助を絞め殺そうとしたが、力が及ばなかった。衣装も若干変更が加えられている。
- 隠魔鬼(いんまき)
- 声:野島昭生
- 闇ブローカーの一員で戸愚呂の部下。三鬼衆の二の角。マントをかぶると消えることができ、姿を隠しての鋭い鉄爪による攻撃を得意技とする。ただし妖気自体は消すことができず、幽助と桑原を袋小路に追い込んだところを逆に逃げ場がないほどのパンチ(アニメではショットガン)を叩き込まれて敗れる。その動きは三鬼衆の中では最も素早く、桑原の霊感で大体の位置を探ることは出来ても、特定することは出来なかった。アニメ版では、桑原が着けていた「雪菜命」と書かれた鉢巻を引き裂いた。
- 獄門鬼(ごくもんき)
- 声:島香裕
- 闇ブローカーの一員で戸愚呂の部下。三鬼衆の三の角。素早さに長けた隠魔鬼に対し、彼は三鬼衆一の腕力を誇り性格も粗暴。原作では幽助と桑原のダブルキックで名乗る暇もなく倒される。アニメ版では幽助と桑原に同行していたぼたんを人質にとり、幽助と桑原を襲うが、ぼたんの脱出を許してしまった後は原作同様に倒される。鬼のような形相で、巨大な金棒を振り回して敵を粉砕する。
- 使者
- 声:亀井芳子
- アニメオリジナルキャラクター。サングラスとローブが特徴の女性。原作での三鬼衆の代わりに、幻海の許に赴き、暗黒武術会のゲストに選ばれたことを告げた。
- 付き添いとして、大男がいたが、そちらは一言も台詞はなかった。
暗黒武術会編(戸愚呂兄弟編)
浦飯チームが対戦したチーム
六遊怪チーム
浦飯チームの一回戦の相手。人間界の繁華街をブラブラしている所をスカウトされた。出場メンバー・補欠と出場順を適当にじゃんけんで決めた[注 20]。
- 鈴駒(りんく)
- 声:近藤玲子
- 六遊怪チーム先鋒。小柄で素早い動きが自慢。格闘も得意だが、腕力そのものはさほど強くない。8個の魔妖妖(デビルヨーヨー)に妖気を通わせ、自由自在に操ることができる(遠隔操作も可能)。魔妖妖は石盤を削るほどの威力を持っている。
- 1回戦前日、浦飯チームの部屋に挨拶に現れた際には物音一つ立てずに部屋に入り、彼らを驚かせた。試合では桑原と対決。魔妖妖で翻弄するが、曲がる霊剣で相打ちとなり、自身は腹部を突き刺されてしまう。これにより、2人同時に場外へ落ちるが、魔妖妖で桑原を場外に拘束したことでカウント勝ちをする。その後、試合が終了するまで傷の手当てに時間を費やした。アニメ版では酎との出会いが描かれており、他の妖怪たちにいたぶられていた時に酎と出会い、彼に助けられた。その時、酎の力の秘密を目撃している。
- 魔界統一トーナメント編に再登場。蔵馬の誘いを受けて幻海師範の下で修行を積み、黄泉国家に身を寄せた時点で妖力値10万以上のS級妖怪にまで成長した。魔界統一トーナメントでは予選を勝ち残り本選に出場。1回戦で女妖怪・流石に敗れた(原作では戦前に魅了されており、この時点で敗北が暗示されている)。トーナメント終了後、彼女と付き合う。
- アニメ版では足指を使い、両手も合わせて同時に計16個の魔妖妖の操作にも成功する。予選もこの技で勝ち残った。
- 呂屠(ろと)
- 声:森川智之
- 六遊怪チーム次鋒。手の甲の部分が刃状に変化してカマイタチを放つが、それ以外に特技はなく、妖力は鈴駒にすら遥かに劣る。
- 蔵馬と対戦し、実力差から翻弄されるが、事前に放っていた使い魔に蔵馬の母・志保利を尾行させて、人質としていることを明かすと、蔵馬の動きを封じ、優位に立つ。だが、蔵馬の逆鱗に触れたことにもなり、体内にシマネキ草を植え込まれる。気づいたときには手遅れで、命令用スイッチを奪い取られた後、見苦しくも命乞いをするが、蔵馬の「死ね」という一言で急成長したシマネキ草により戦死。使い魔は主人の死を知ると姿を消したことが、飛影の邪眼で確認された。
- 原作では黒目、アニメでは三白眼になっている。また、アニメ版では鈴駒から卑怯なやり口を嫌悪されるシーンも描かれた。
- 是流(ぜる)
- 声:真殿光昭/森川智之(ナムコ版ゲーム)
- 六遊怪チーム中堅(リーダー)。炎の妖気を操る。クールな印象だが、1回戦前日に鈴駒の連れ戻しも兼ねて、浦飯チームの部屋に侵入した際、彼らのコーヒーカップを見せしめとして、彼らの気付かぬ内に炎で切断したり、1回戦当日には寝たままの幽助に対し、強烈な妖気を放出して挑発する等、かなり好戦的。飛影曰く「技が荒い」
- 飛影と対戦し、全身からの炎で辺り一面を火の海に変え、その強力な炎と鋭い手刀であっさり倒したかに見えたが、そこから立ち上がった飛影の奥の手・炎殺黒龍波の前になすすべもなく敗北。観客席側の壁に叩きつけられたまま燃やし尽くされ、影だけが残った。アニメ版では戦うシーンが増えており、自身が放った炎を体内に取り込み、全身が赤くなるシーンがあった。この状態でのスピードは飛影すら回避できないほどである。
- 飛影に瞬殺されたが、飛影・蔵馬ともにその実力は認めており、当初姿を見せなかった酎を除けば「六遊怪チーム」最強。当時の飛影にとっては未完成で重傷を負う炎殺黒龍波を使わざるを得ない程の強敵で「殺すには惜しい」と言わしめた。
- 酎(ちゅう)
- 声:若本規夫
- 六遊怪チーム一の実力者だが、じゃんけんで負けたために補欠。幽助に負けず劣らずのバトルマニアで、豪快でさっぱりとした裏表の無い性格。酔拳の使い手であり、自らの妖気を拳大の大きさの妖気球=錬妖球(れんようきゅう)に練り上げる錬金妖術師。体術は蔵馬に「我流のようだが無駄がない」「見た目とは裏腹に洗練された美技」と評されるほどハイレベル。強い魔界の酒を飲み、吐くことで一気に妖力が増す。石盤をもぶち割るほどの石頭を利用したヘッドバットも使用。
- 是流が倒されたことで逃げ出した威魔陣と牙王を粛清して姿を現す。それに伴い、眠っていた幽助も目覚め、彼と対戦。互いに霊気・妖気を使い果たした後、ナイフエッジデスマッチを展開。激しい殴り合いの末、ヘッドバットを繰り出すも幽助も同じことを行い、結果、幽助の勝ちで終わる。試合終了後、幽助と友情が芽生えた。
- その後、魔界統一トーナメント編に再登場。蔵馬の誘いを受けて幻海師範の下で修行を積み、黄泉国家に身を寄せた時点で妖力値10万以上(アニメ版では121,600)のS級妖怪にまで成長した。魔界統一トーナメントでは予選を勝ち残り本選に出場。1回戦(アニメ版では予選)に雷禅の仲間だった棗と対戦したが、あまりの実力差に降参した。その後、彼女に惚れて交際を申し込む。大会終了後は、棗に付き合ってもらうために日々特訓を続けている。
- 威魔陣(いまじん)
- 長髪に丸眼鏡の長身の男。殺しを楽しむために参加した。
- 是流が飛影にやられたのを見て、恐れをなして逃げようとして酎に首を刎ねられて死亡(アニメでの死因はパンチ)
- 牙王(がおう)
- いかつい容貌の男。威魔陣同様、殺しを楽しむために参加した。
- 威魔陣と同じ末路を辿る。
- 権田原助造(ごんだわら すけぞう)
- 声:中村秀利
- 六遊怪チームのスポンサー。BBC(ブラック・ブック・クラブ)のメンバー。六遊怪チームを「無名だがこれから伝説を作っていく」と高く評価していた。
- 決勝戦前日に、他のBBCのメンバーや彼らのけしかけた妖怪たちと共に戸愚呂に殺害された。
Dr.イチガキチーム
浦飯チームの2回戦の相手。操血瘤を取り付けられた人間の格闘家3名と妖怪の科学者2名で編成。試合には人間3名を出場させ、妖怪2名が森で蔵馬と飛影の邪魔をする。人間3名の格闘家は霊気による攻撃を得意としており、抜群のチームワークを誇る。
- Dr.イチガキ
- 声:槐柳二
- Dr.イチガキチームの監督。マッドサイエンティストで究極の生物兵器を造ることが夢。その先駆けとして高名な武術家である三田村の弟子である円・梁・魁を操る。三人を利用するための取引材料として、三田村を重病に追い込んだのもイチガキの策略によるものである。三人が幻海に倒され、追い詰められて切り札の戦闘妖液で巨大化するが、あっさりと幽助に倒される。一命は取りとめ決勝戦では観戦している。
- アニメ版では僅かながら戦闘シーンが加えられ、戦闘妖液の効果による伸縮自在の腕で幽助の腕に傷を負わせる。最終的には円・梁・魁の分、三田村の分、桑原の分、自分自身の分を込めた幽助の合計6回の攻撃を受けて倒される。また、原作とは異なり、決勝戦を観戦しなかった。
- ゲームギア版では作品の1つである殺戮マシン・魔坐亜(まざあ)の力で復活し、幽助一行への復讐を行う。
- 円(えん)/ M-1号
- 声:亀井芳子
- 梁と魁と同門の出身。霊気の輪(エンゼルチャクラム)を飛ばして戦う。恩師である三田村を助けるためにイチガキに身体を提供し、M-1号として操られるが、幻海の「修の拳・奥義(光浄裁)」によって正気を取り戻す。3人とも幻海が知っており、「心身ともに強い者たち」と評価されていた。
- 魁(かい)/ M-2号[注 22]
- 声:中村大樹
- 円と梁と同門の出身。棒状の霊気[注 23]で攻撃する。三田村を助けるためにイチガキに身体を提供し、M-2号として操られるが、幻海の「修の拳・奥義(光浄裁)」によって正気を取り戻す。円と梁と共に決勝戦を観戦するが、100%になった戸愚呂に吸収されかける。
- 梁(りょう)/ M-3号[注 22]
- 声:荒川太郎
- 魁と円と同門の出身。霊気の拳(ハウンドクロー)で攻撃する。一回戦では敵の大将の首を引きぬいて倒し、二回戦進出を決めた。三田村を助けるためにイチガキに身体を提供し、M-3号として操られるが、幻海の「修の拳・奥義(光浄裁)」によって正気を取り戻す。試合後、自分たちのために怪我を負った桑原の代わりに浦飯チームに加えてほしいと申し出る(ただしルール上、不可能だった)。
- M-4号、M-5号
- 声:西村知道
- イチガキの助手の科学者妖怪たち。どちらが、M-4号でM-5号なのかは不明。蔵馬と飛影の足止めに赴いたが、片方は2人のローズ・ウィップと剣による攻撃で瞬殺。もう片方はガタスバルを使って、2人を苦戦させるが、蔵馬がガタスバルを制御下に置いたことで形勢が逆転。2人に拷問され(アニメ版では飛影が行う)、イチガキの計画を洗いざらい喋り、最終的には闘技場に投げ捨てられた。
- ガタスバル
- Dr.イチガキが作り出した魔性力学の妖鋼獣。対妖気防御用の陰呪水を塗った鎧を纏い痛みを知らない身体を持つが、一部壊れた箇所から蔵馬が薔薇棘刃鞭を回路に侵入させ、操って停止させた。原作では一つ目の怪物のような姿で生物らしさが残っていたが、アニメ版ではメカが強調されたデザインになっている。
魔性使いチーム
浦飯チームの三回戦の相手。全員が魔界の忍者(その中で最も恐れられている“修羅の怪(しゅらのかい)”)で構成されている。闇の世界の影を生き、命を懸けた戦いの前に自分の一番弟子に己の奥義を託し、部隊を維持する暗躍組織(他、独特の伝統やしきたりがある)。「表(光)の世界を支配する」という一種の反乱を起こし参加したとされる。
他チームと違い、仲間歴が長い。服装も似ており、装飾品も全員色違いである。補欠は存在しない。
- 画魔(がま)
- 声:曽我部和恭
- 魔性使いチーム先鋒。血液そのものに高い妖力が込められており、血化粧によって様々な効果を与える化粧使い。
- 「戦闘の粧」で自らの戦闘力を高め、「獄錠の粧」で蔵馬の両手両足の動きを制限したものの、油断して決着を急いだために、髪の中に隠していたバラを鞭状に変えた蔵馬に敗れる。自らの命を犠牲にして「念縛封呪の粧」を施し蔵馬の妖力を封じることに成功した。蔵馬曰く、死ぬには惜しい使い手。後述の凍矢と陣のようにチーム内ではまともな存在で、温厚かつ調整役的な位置にいた模様。彼曰く「先(仲間)の勝利のために死を選ぶ」のが魔界忍者の極意。
- 凍矢(とうや)
- 声:松本保典/鈴木勝美(ナムコ版ゲーム)
- 魔性使いチーム次鋒。氷を操る能力を持つ妖怪では最上位の呪氷使い。必殺技に「魔笛霰弾射(まてきさんだんしゃ)」を持つ。闇の中の、さらに影を生きる魔界忍者の生き方に疑問を抱き、「光」を求めて、大会に参加。いずれは、自分たちが光となって、この世を覆うとも発言した。飛影曰く、氷系では位が最も上で、かつて倒した青龍とは比べものにならない氷の使い手。冷静で慎重、クールな性格だが、非常に仲間想いである。陣とは仲が良い。仲間意識に乏しい妖怪たちの中にあって、蔵馬との戦いで命を落とした仲間の画魔の仇を討つと宣言したり、卑怯な手段で勝利しようとする吏将に対し、異議を唱えるなど、チーム中では陣とともに正々堂々とした勝負を好む比較的まともな存在。
- 画魔に妖気を封じられた蔵馬を追い詰めるが、シマネキ草の種を自分の中で発芽させるという捨て身の戦法からのシマネキ草の突きに腹部を貫かれて敗れる。蔵馬にトドメを刺すように言うが、「君たちが求める光の先にあるものを俺も知りたい」という興味と凍矢との戦いで戦闘不能になる程のダメージを蔵馬が負ったことから命拾いした。
- その後、魔界統一トーナメント編に再登場。蔵馬の誘いを受けて幻海師範の下で修行を積み、黄泉国家に身を寄せた時点で妖力値10万以上(アニメ版では123,000)のS級妖怪にまで成長した。魔界統一トーナメントでは予選を勝ち残り本選に出場。くじ運に恵まれ、注目選手が一人もいないCブロックに分けられたが、どこまで勝ち進んだのかは描かれなかった。小兎に好意を寄せられており、彼女曰く「マジでカタくてとっつきにくそうな人なんだけど、本当は優しいんじゃないかって勝手に思ってる」。
- アニメ版では、全ての対戦相手を一度に凍らせて予選を勝ち残る。本選は1回戦で九浄に敗北した。
- 爆拳(ばくけん)
- 声:小関一
- 魔性使いチーム中堅。チーム一の巨漢で、全身に刻まれた無数の傷跡が目立つが、厳しい修業の末に付けた傷ではない様子。自分の汗を霧状にして自身の姿を隠す「白煙の霧」という技を使用し(名称はアニメ版より)、相手の視界を遮りつつの肉弾戦を得意とする(アニメ版では竜巻を起こしての突進戦法も披露)ものの、彼が繰り出すパンチはいかつい見た目とは裏腹に威力は大したことはなく、その妖力、格闘能力ともにメンバー中では最弱。卑劣かつ傍若無人極まりない性格だが、陣に威嚇されただけで怯えていた。
- 画魔、凍矢との連戦で立っているだけでもやっとの状態となった蔵馬を甚振り、蔵馬が倒れても無理やり起き上がらせるが、幽助が大会ルールを無視してでも霊丸を撃とうとしていたことを吏将から知らされたことで、蔵馬をリング外に放り投げ、カウント勝ちとなる。幽助との戦いでは霊丸の爆風で霧が晴れた後に一撃であばら骨を砕かれて戦意喪失。その後、情けない命乞いと言い訳をしたことで幽助の更なる怒りを買い、全身を滅多打ちにされ体中の骨を砕かれて敗れる(原作では幽助に「テメーは見開きでぶっ殺す」と告げられ、本当に見開きで倒された)。陣からは性格や戦い方を酷評されていた(蔵馬との試合中、吏将を含めたメンバー全員を馬鹿にした発言もあり、孤立がちであった)。試合後は登場しなかったが、吏将と鈴木と同じ病室に全身に包帯を巻かれた爆拳らしき大男が描かれている。
- アニメ版では言い訳がより救いようのないものになっており、嘘泣きも使い、隙を突いて瓦礫を幽助の頭にぶつけるという行為を行った(幽助には効かず、より怒らせる結果となる)。
- 陣(じん)
- 声:山口勝平
- 魔性使いチーム副将。風を操り空を飛ぶ等の能力を持つ風使い。飛影曰く、百戦錬磨の強者。明朗闊達で飄々とした性格。怒ると怖く、威嚇のみで爆拳を黙らせた。東北訛りで、戦闘などで感情が高ぶると耳がとがる。少年のような顔立ちで長身。桑原とほぼ同じくらいの背丈。幽助に「すっとんきょうなヤツ」と言われるも、爆拳のために気分を害していた幽助の心を意図的に緩和させると気配りも効く。他者の優れた部分を「風」に例える発言を多々する。霊光玉を継承した幽助が眠っている状態だったのにも関わらず、彼のレベルアップを見抜いた。必殺技に腕を高速回転させて作り出す「修羅旋風拳(しゅらせんぷうけん)」と、周囲に強風を発生させて身を守る「爆風障壁(ばくふうしょうへき)」などがある。風を駆使することで、高速で宙を飛行することも可能。空高くから急降下して敵を翻弄することもできる。
- 幽助との試合では、パンチのスピードでは僅かながらに幽助のほうが上だが、陣は風の力で霊丸を防御すると、互角の戦いを繰り広げる。修羅旋風拳で近づいた瞬間に霊丸を放つ捨て身の戦法に対し、両手に作り出した修羅旋風拳で封じる策に出たが、霊力を全開にした幽助に修羅旋風拳を2つとも防がれ、カウンターによる霊光弾の直撃を受けて場外へ弾き飛ばされ、力尽きて敗退した。以後、幽助と友情が芽生える。試合は幽助が勝利したものの大会本部側の陰謀により「審判の小兎のカウントが遅れていた」という理由で試合は引き分けとされた。
- その後、魔界統一トーナメント編に再登場。蔵馬の誘いを受けて幻海師範の下で修行を積み、黄泉国家に身を寄せた時点で妖力値10万以上(アニメ版では120,800)のS級妖怪にまで成長した。魔界統一トーナメントでは予選を勝ち残り本選に出場。どこまで勝ち進んだのかは描かれなかった。瑠架に好意を寄せられており、彼女曰く「オクテっぽい」
- アニメ版では必殺技が「修羅電撃旋風拳(しゅらでんげきせんぷうけん)」にグレードアップしており、この技で予選を勝ち残る。本選は1回戦で痩傑に敗北した。
- ゲーム版では「修羅突風撃(しゅらとっぷうげき)」や「修羅烈風斬(しゅられっぷうざん)」など、竜巻や鎌鼬を繰り出す技を持つ。
- 吏将(りしょう)
- 声:田原アルノ /曽我部和恭(ナムコ版ゲーム)
- 魔性使いチーム大将。勝てば官軍という思考タイプの持ち主で、豚尻に入れ知恵をして、幽助と陣の試合を引き分けに持ち込んだ。勝利に重点を置いているため、卑劣な手段を用いても無駄な戦いは避けるべしと考えている。とはいえ、実力は本物であり、蔵馬からは「残った2人(陣と吏将)は大将クラス」と評された程。土使いであり、土の鎧を身に纏う「修羅念土闘衣(しゅらねんどとうい)」が使える。必殺技は突進力を生かした「ボンバータックル」。
- 前述の策略で浦飯チームを敗退に追い込むが、先のDr.イチガキチーム戦で重傷となりながらも立ち上がった桑原と準決勝進出をかけた試合を展開。桑原が霊剣も出せないほどの重傷状態だったこともあり、優位に立つが、桑原の耐久力の高さにより決定打を与えられずにいた。延長決定戦に持ち込むべく、玉砕覚悟で特攻してきた桑原が雪菜の応援で一方的な愛の力を発動したことで、観客席にまで殴り飛ばされて敗北する(ルール上は10カウント負け)桑原に負けたことに大きなショックを受けており、鈴木と一緒の病室ではうなされていた。決勝戦は陣と凍矢とは別に観戦していたが、アニメ版では桑原に敗北後は登場せず。
- アニメ版では桑原の特攻に対して「ボンバーナックル」で応戦。殴り飛ばされながらも立ち上がり、修羅念土闘衣をさらに強固にして攻撃を仕掛けるが、霊力が復活した桑原の霊剣で鎧を斬られ、観客席にぶっ飛ばされて気絶した。
- 豚尻(ぶたじり)
- 声:島香裕
- 魔性使いチームのスポンサー。左京、権田原と同じくBBCのメンバーで、卑劣極まりない性格。
- 浦飯チームが負けた後は、罰ゲームと称して全員をリンチのサンドバッグにして皆殺しにするつもりだった。大会参加費と吏将の勝利に全財産を賭けていた。飛影と覆面戦士(幻海)を欠場扱いにし、吏将の入れ知恵もあって幽助と陣との戦いを引き分けに持ち込む。だが、勝者を穢すという、やり口が左京と戸愚呂弟の怒りを買ってしまい「豚尻の命に免じて、この試合だけは豚尻のルールでやらせる」という左京の提案により、戸愚呂のデコピンで頭を吹き飛ばされて死亡。
- アニメ版では、豚尻の卑劣な行為の数々に憤りを覚えた、戸愚呂弟が闘技場の通路の壁を殴りつけるシーンが追加され、殺害される際には左京から「戦いは強者が弱者を全力で叩き潰すから面白い。せっかくのゲームに水を差してもらっては納得が出来ない」と僅かな怒り交じりに告げられた。
裏御伽チーム
浦飯チームの準決勝相手。御伽話の悪役や不幸な主人公の邪念で生まれた集団と称しているが、その実態は、大将の怨爺(鈴木)と副将の死々若丸は妖怪で、その他の面子は幻魔獣(詳細は不明)。鈴木を除く全員が闇アイテムを武器とする。浦飯チームとの試合では死々若丸の提案で「両チームの選手の名前が書かれたサイコロを振り、出た目に書かれている名前の選手同士を対戦させ、自由の目が出た場合は選手を自由に選べる」というルールの元に行われた。補欠は存在しない。
- 魔金太郎(まきんたろう)
- 声:宇垣秀成
- 裏御伽チーム先鋒。裏御伽チームでは一番大柄で、腕を斧のように変形させて相手を瞬時に切り裂く「魔唆狩拳」が得意技。
- 先鋒戦では飛影のスピードに全くついていけずに片腕を斬り落とされ、怒りにまかせ「魔唆狩拳」を放つが、割ったのは飛影の残像であり、逆にあっさりと脳天を剣で串刺しにされた。なお、この際に原作では残った片腕で「魔唆狩拳」を放っているが、アニメ版では切断された片腕を再生させつつ変形させている。
- 戦死後、その遺骸は黒桃太郎の蹴り一つで片される。また、死々若丸いわく、黒桃太郎と共にチームの捨て石に過ぎなかったらしい。
- アニメ版では前試合にあたる獄界六凶戦で相手の念蛇を真っ二つにする見せ場もある。
- 黒桃太郎(くろももたろう)
- 声:青森伸
- 裏御伽チーム次鋒。ガラの悪い悪漢で、ガムを噛んでいることが多い。仲間意識も乏しく、先鋒で敗れた魔金太郎を見下し、死体を場外に蹴り飛ばすなど冷酷。自身の肉体に受けたダメージを記憶する能力を持ち、闇アイテム「奇美団子」の効果でそのダメージを回復し、それに耐えうる力を持った形態に変身していく。「武獣装甲」を行う[注 24]。
- 飛影との対決では、飛影が黒龍波を使える程には妖気が完全回復していないこともあって、剣にも炎殺煉獄焦にも耐えて、魔猿の装と魔雉の装にパワーアップしていく。確実に仕留めるべく、魔犬の装になるが、飛影の隠し技・邪王炎殺剣で切り刻まれて戦死。
- アニメ版では獄界六凶との狂砲相手に百烈パンチを繰り出して圧倒するシーンも描かれた。
- 裏浦島(うらうらしま)
- 声:二又一成
- 裏御伽チーム中堅。性格は卑怯かつ狡猾で、自分よりルックスが良く背が高い者が大嫌い。妖狐蔵馬の名も知っていたが、蔵馬と妖狐が同一人物であることは知らなかった。釣り竿状の鞭を使い、その腕前は蔵馬と互角。特殊な釣り糸を巧みに操り、リング上に瑠架と同程度の強力な結界を張り巡らせることも可能。この釣り竿状の武器は後述の逆玉手箱と同じく、鈴木の手によって作られたものであり、攻撃手段以外に逆玉手箱の煙の範囲を絞る補助的な役割を果たしている。テレパシーも使用可能。
- 試合では蔵馬の優しさを逆手に取り、改心したふりをして、騙し討ちを行なった。結界内に閉じ込めた蔵馬に対して、煙を吸った自分以外の相手を若返らせる切り札の闇アイテム「逆玉手箱」を使うが、胎児以前に戻したことが裏目に出て、蔵馬の前世である妖狐を呼び出してしまう。怒りの妖狐が召喚した食妖植物に食べられそうになり、恐れを無して戦意喪失。自分が知っている限りのことを話し始めるが、裏浦島を見限った死々若丸が場外から投げた魔哭鳴斬剣で結界諸共に首を貫かれて、豚状の幻魔獣に戻り絶命する。
- 死々若丸(ししわかまる)
- 声:森川智之
- 裏御伽チーム副将(リーダー格)で、実力、妖力とも裏御伽チーム最強。二つ名は「死々若(ししわか)」と「若様」。くるんだ相手をどこかへ飛ばす布「死出の羽衣」、妖刀「魔哭鳴斬剣」(鈴木作の闇アイテム。元は「試しの剣」)を使う。美形で女の子(妖怪)のファンが多い(その内の1人は蔵馬にも興味がある発言をしている)。逆上すると鬼のような形相となる。必殺技は、周囲にも被害が及ぶ技「爆吐髑触葬(ばくとどくしょくそう)」。観客席にまで被害が及ぶ危険な技で、爆発の後に無数の怨霊が飛び交い、下級の妖怪ならば食らえばひとたまりもない。「怨呼障縛壁(おんこしょうばくへき)」は怨霊で構成された壁で、相手の動きを抑制する。
- 暗黒武術会において、桑原には死出の羽衣で勝利する。続く幻海戦では霊光鏡反衝で爆吐髑触葬の妖気を跳ね返されて敗北する。アニメ版では霊光鏡反衝を受けた後も立ち上がるが、二度目の霊光鏡反衝で敗北するという流れになっている。
- その後、魔界統一トーナメント編に再登場。蔵馬の誘いを受けて幻海の下で修行を積み、黄泉国家に身を寄せた時点で妖力値10万以上のS級妖怪にまで成長した。小型で角の生えた小鬼のような姿も取る。同時に招聘された他メンバー達(酎、鈴駒、陣、凍矢、鈴木)が幽助らに対して好意的な意見を述べたり幽助の味方をしている中、一人だけ毒づいたり幽助を敵視するなど、協調性がない姿が伺える[注 25]。魔界統一トーナメントでは予選を勝ち残り本選に出場。どこまで勝ち進んだのかは描かれなかった。
- アニメ版では、「新魔哭鳴斬剣」と奥義「戒髑触波斬(かいどくしょくはざん)」を引っさげてトーナメントに出場。予選で最後に残った巨大ガメのような姿の妖怪に苦戦するが、一寸法師の如く小さくなって体内から攻撃し、辛くも勝ち残る。本選は1回戦に北神と対戦するが、軟体術に対応しきれずギブアップした。
- 美しい魔闘家鈴木(うつくしいまとうか すずき)/ 怨爺(おんじい)
- 声:曽我部和恭(2007年ゲーム:速水奨)/田口昂
- 裏御伽チーム大将にして参謀格。最初は「怨爺」という老人姿で活動していたが、幻海に変装を見破られた後は、ピエロのようなメイクを施した姿に変身し、千の顔と千の技を持つ男「美しい魔闘家鈴木」と名乗った。闇アイテムの制作者でもあり、その腕前は幻海からも天才的と評された。
- 怨爺の状態では極道山、桑原と対戦。極道山戦では蹴り一撃だけで勝利し、桑原戦では死出の羽衣をブラックホール状で再現し、桑原を闘技場から消して勝利した。アニメ版では桑原との戦闘シーンが追加されており、桑原の攻撃を素早い動きで回避・翻弄していた。戦闘以外では飛影の右腕に黒龍波の後遺症が残っていることを見ぬき、黒桃太郎に助言を送った。
- 鈴木になった直後、美しいもの以外は不要と言い切り、優勝した暁には己に従う美しい者だけに生きる権利を与える、と豪語していた。すぐに観客席からヤジが飛んだが、妖気球を放ち、観客たちを黙らせた。「伝説に素顔は不要、謎のままの方がいい」という考えから、ピエロ姿の時も顔を隠していた。自身の名前に「美しい」を付けることにも拘っており、アニメ版では「美しい」を言い忘れた小兎に、カードをナイフのように投げつけるが、小兎の代わりに彼女の背後にいた観客が犠牲になった。幻海戦では妖気の波長を変える力を披露するシーンと「レインボーサイクロン」という七色の虹型の妖気を放つ技と自らの筋力をアップさせる「爆肉鋼体」を披露するが、幻海には全く通用せず、格闘技のみで完敗。幻海からは「死々若丸のほうが強い」「お前の技は見せかけだけで軽い」「霊力は必要なく、拳のみで勝てる」と散々罵られた上、アニメ版では飛影や蔵馬、戸愚呂弟からも「話にならない」「弱すぎる」「バカが」と酷評されると同時に呆れられていた。
- 幻海に敗れ去った後は素顔で登場し、蔵馬と桑原に闇アイテムの試作品を渡す[注 26]。その際に、強い妖戦士田中[注 27]として、戸愚呂弟と戦うも30%の彼を見ただけで醜態を晒し、戸愚呂に相手にすらされなかった過去も語って聞かせた。
- その後、魔界統一トーナメント編に再登場。蔵馬の誘いを受けて幻海の下で修行を積み、黄泉国家に身を寄せた時点で妖力値10万以上のS級妖怪にまで成長した。つまり結果的にかつて歯が立たなかった戸愚呂弟より強くなることが出来た(戸愚呂弟は100%中の100%でB級妖怪だったため)。修行を通じてすっかり真面目な性格となり、何かと反抗的な死々若丸の保護者的存在となっている。魔界統一トーナメントでは予選を勝ち残り本選に出場。どこまで勝ち進んだのかは描かれなかった。樹里に好意を寄せられており、彼女曰く「自分で気付いてないみたいだけど、かなりボケてる」、「例えるなら顔のいい山崎さん」。
- アニメ版では、「レインボーサイクロン・エクストラフラッシュ」で同じグループの妖怪すべてを消し飛ばして予選を勝ち残る。本選の戦闘シーンは描かれなかったが、凍矢が鈴木は1回戦で桁違いの妖気を持つ妖怪に敗れた、と幽助に話している。動揺すると劇画のようなタッチになり、しばらく固まる。暗黒武術会で幻海に鼻の飾りを奪われたときと、魔界統一トーナメントの予選で死々若丸が相手に食われたと思われたときに披露した。
戸愚呂チーム
浦飯チームの決勝戦の相手。前大会で優勝しており、強豪揃いのチーム[注 28]。一回戦で魔界狂戦士チームに勝った後、二回戦はシード扱いで一足先に準決勝に進出し、準決勝で五連邪チームと戦って同じく勝利する。
- 鴉(からす)
- 声:堀川りょう
- 戸愚呂チーム先鋒。長髪とマスクが特徴的。長い黒髪が特徴の容姿端麗な妖怪だが、好きな者を自分で殺すことに快感を覚えるサディスティックな性格。美しいものを好み、蔵馬に異様な執着を見せる。相手の器量を分析する能力にも優れており、酎戦で幽助が霊丸を連射した副作用で霊丸が使用不能になったことを見抜き、霊光玉を幽助に継承したことで幻海の霊力が大幅に低下した際には風前の灯火と称した。以前、戸愚呂兄弟と戦って敗北。この時、戸愚呂弟に80%の力を出させた。一人称は「私」だが、戸愚呂兄弟と戦った時は「俺」だった。
- 自らの妖気を素に爆弾を作る実力を持つ支配者(クエスト)級の爆弾使い。口から火気物質を集めることで強化することが可能だが、普段はマスクで封印している。火気物質を体内に集めた際には髪の色が変わる(アニメでは金髪)なお、美しいものを好む割には、爆弾はグロテスクなデザインのものが多い。
- 暗黒武術会決勝戦では、妖狐蔵馬相手に一歩も退かぬ戦いを展開し、蔵馬が制限時間よりも早く人間の姿に戻ってしまったことと植物を武器化する妖力も残っていない状態になったことから勝利を確信。蔵馬が肉弾戦で植えつけたシマネキ草も発芽する前に除去して、蔵馬をゆっくりと甚振っていくが[注 29]「シマネキ草の種による胸部の傷から出血しているところを魔界の吸血植物に血を吸わせる」という蔵馬の作戦により血液を吸い尽くされて絶命した。
- 本来なら人間の姿のままでの魔界の植物召喚は蔵馬自身の命と引き換えにするものだったが、人間の身体に妖狐の力が戻りつつあったために蔵馬は命拾いするも、10カウント後の攻撃だった為、試合上は鴉の勝利で終わった。
- 武威(ぶい)
- 声:金尾哲夫/若本規夫(ゲーム版)
- 戸愚呂チーム次鋒。全身を鎧で包んでいる際は寡黙だが、鎧を外した後はよく喋るようになる(小兎曰く「結構、渋い声」)鴉とは戸愚呂チームに所属する前からの付き合いであり、2人で戸愚呂兄弟と戦って敗北しながらも、戸愚呂弟に80%の力を出させた。額の傷痕は、過去に戸愚呂弟と戦ってついたことがアニメ版で描かれた。
- 鎧装備時は大斧を軽々と操り、鎧を外した後は「武装闘気(バトルオーラ)」と呼ばれる強力な闘気を駆使する。鎧を纏っているのは自分でも抑えきれない強力な闘気を抑えるためであり、闘気こそが真の鎧。
- 決勝戦の次鋒戦では飛影の炎殺黒龍波を跳ね返すが、それにより、飛影を"黒龍を喰った"状態にしてしまう。黒龍により強化された飛影の妖気に自棄気味となり、飛影に猛攻を仕掛けるも通用せず、パンチ一発で戦闘不能になり、10カウント負けとなる。敗北直後、戸愚呂兄弟、特に弟との戦いに敗北した後に修行に修業を重ねるが、戸愚呂はより強くなっていたことを痛感していたことや、飛影にも負けたことでプライドを完全に打ち砕かれたことを語り、飛影に止めを刺すように言うが、指図されることが嫌いな飛影からは「死にたければ勝手に死ね」と返答された。生き延びた後は仇敵であり仲間でもあった戸愚呂の最期を見届けるが、アニメ版では飛影戦以降は登場しなかった。
- 戸愚呂兄(とぐろ あに)
- 声:鈴木勝美
- 戸愚呂チーム中堅(事実上は副将)にして、戸愚呂弟の実兄。弟と同様に元人間で、50年前の暗黒武術会で弟や幻海と共に戦った。その時にどのような武術を得意としていたかは不明。背格好は幻海と同程度くらいと小さく、弟の肩に乗って移動する事が多い。普段は物静かで理知的な振る舞いを見せるが、実際は饒舌で卑劣かつ残酷な性格。弟とは異なり、私利私欲の為に妖怪に転生。かつての幻海に歪んだ恋愛感情を抱いていたが、幻海が弟に殺された後はその死を嘲笑っている。このように他人の死や心の傷を嬉々として弄ぶ一面があり、これが仇となって彼は数度に亘り窮地に立たされることとなる。
- 身体を自由自在に変形させる能力を持ち、主に剣や盾など弟の武器に変形(武態)して弟が操る武器となるが、単独でも強い戦闘能力を持つ。その他に重要な臓器や脳を身体の他の部分へと移動させる事が可能。
- 暗黒武術会決勝戦では桑原と対戦。桑原の試しの剣を警戒し、足を変形させたドリルで地中から本体を移動させ、左腕を擬態させた人形を斬らせた後、隙を突いて、試しの剣を奪う。桑原が幻海の死を知らなかったことを知ると[注 30]、右腕を幻海の姿にしての人形劇[注 31]で幻海の死を惨たらしく説明した。激怒して霊力が高まった桑原の反撃に遭い、試しの剣も奪還され、最終的には試しの剣の刃を巨大な円形状に変化させた桑原の攻撃で身体全体を一度に潰されて敗北。副将戦開始時に復活して、弟に加勢しようとするが、1対1の戦いを邪魔しようとしたことや幻海を嘲笑ったことから、弟に見限られ、高く蹴り上げられ、落下してきた後(アニメ版では攻撃しようとした)、殴り飛ばされて粉砕。会場外の海まで吹っ飛ばされた。なお、大会優勝時の望みは浦飯チームの死であった。
- その後、ほぼ頭部の半分程の状態で海を漂いながら徐々に再生を続け、武術会終了後に首くくり島の海岸に漂着。悪さと強さを兼ね備えた者のみが感知可能な特殊な念波を発し、それをキャッチした仙水に拾われる。部屋の水槽の中で飼われていたが、仙水の策謀で巻原に喰われる。しかし、逆に彼を内部から侵食していき、巻原の精神を消し去り、その身体と能力を自身のものとした上、室田の能力も得た。最初は巻原のふりをしていたが、蔵馬には気づかれており、天沼を死に追いやった直後で怒りが収まらない蔵馬のローズ・ウィップで巻原の頭部を切断された後、自身の頭部を露わにし、幽助一行に経緯を説明した。最終的には、再生能力を逆手に取った蔵馬に邪念樹を埋め込まれ、永遠に蔵馬の幻影と戦う生き地獄へと落とされた。
- 原作とアニメ版では巻原に喰われるタイミングが異なっている。原作では桑原を襲撃する前の御手洗にその様子を目撃されているが、アニメ版では御手洗が幽助のマンションに運び込まれた直後に行われ、部屋の持ち主の仙水と巻原を連れて来た刃霧が一部始終を目撃した。桑原を捕らえる状況も異なっており、これらの要素の為にアニメ版では入魔洞窟内で対峙するまでは、幽助達に戸愚呂兄の存在が発覚しなかった(ただし、桑原だけは捕らえられた後に、入魔洞窟に向かう道中、車上にて仙水から彼の生存と経歴を聞かされていた)
- 戸愚呂弟(とぐろ おとうと)
- 声:玄田哲章
- 闇ブローカー(アニメ版では妖怪集団)の頭目で、戸愚呂チーム副将(事実上は大将)。作中で単に戸愚呂と呼ぶ場合はこちらの弟の方を指すことが多い(アニメ版でもスタッフロールにて「戸愚呂」と表記されている)。元人間のB級上位妖怪。過去に暗黒武術会優勝の褒賞として妖怪に転生、永遠の若さと人智を超えた力を得る。ストイックさやサングラスを着用している大男の厳つい外見とは裏腹にユーモラスな発言をすることも多く、相手を気遣う言葉を掛けるなど紳士的な面も見せる。戦いに生きる者を惹きつけるカリスマ性も備えており、幽助も彼の強さに憧れていた。喫煙者の一方、酒が苦手[注 32]で、オレンジジュースや烏龍茶(後者はアニメ版より)を好む。アニメ版第26話ではバイクに乗るシーンも描かれた。
- 筋肉操作で筋肉の量を自在にコントロールし、増強された筋力での格闘能力が武器。垂金編では武器に変形した兄と共に戦っていたが、暗黒武術会編では自らの五体のみで戦う。筋肉操作80%だと拳の風圧が、100%だと指で弾いた空気が強力な武器となる(指弾)。80%以上になれば、弱い妖怪は一瞬にしてその攻撃的な妖気の圧力だけで死亡。80%の姿を見て生き残っていたものは、武術会以前では鴉と武威と自身の兄のみだった。普段の外見はかなりの大柄である以外は人間とさして変わらないが、100%になると怪物のような姿に変貌。エネルギーを消耗しやすくなるが、周囲の生命体のエネルギーを吸収することで補う(対象は生者・死者問わず、エネルギーを完全吸収された者は魂に変化する)。筋肉操作は劇中では20%・30%・45%・60%・80%・100%・100%中の100%を使用した。
- 兄と共に垂金(本当の契約者は左京)に雇われ、垂金の別荘で兄が変形した武器を用いて幽助・桑原と対決。20%の力と武態した兄の剣と盾を駆使し、圧倒的な力の差を見せつけるが[注 33]、真の依頼主(左京)の計画に従い、隙を突かれたふりをしてわざと敗れる。幽助に武術会のことを告げに来た際には60%に変身し、幽助を恐怖させた[注 34]。
- 暗黒武術会決勝で幽助との優勝決定戦を展開。序盤は80%で圧倒していたが、呪霊錠を解いて全力を出した幽助に自身もついに100%の状態で戦う。幽助を圧倒し、会場内の者たちからエネルギーを吸収していく。幽助の眼前で桑原を殺害[注 35](実際は未遂)したことで幽助の力を引き出すことに成功し、幽助を自分と同じ道に誘うが、幽助は戸愚呂が捨てたものを捨てることなく、戦って勝つことを宣言。そんな幽助に喜びを感じながら、自身も100%中の100%になり、幽助の渾身の霊丸を初めて防御に回って握り潰すも、フルパワーの反動で身体が崩壊。自身の全力を引き出せた事を幽助に感謝しつつ死亡。霊界裁判において、格闘家としての功績から軽い地獄で済む筈だったが、自ら望んで地獄の中で最も過酷な冥獄界へと赴く。
- 妖怪に転生した原因は、50年前の暗黒武術会が始まる数か月前に当時優勝候補No.1だった妖怪、潰煉に大会のゲストとして招待を届けに来たついでに弟子全てと格闘仲間を殺された為。それまで自分が最強だと錯覚していた彼は、当時の潰煉に全く歯が立たず、仲間さえ救えなかった(戸愚呂が弱かったわけではなく、幻海をして「潰煉の強さはあの時、誰にもどうしようもなかった」と言わしめているほどの強敵だった)。暫く行方をくらました後、心に鬼が棲んだ状態で大会に出場。決勝で潰煉を殺すが、優勝して敵を討っても自分自身の中で罪の意識が消えず、自分を責め続けていた。優勝の望みとして妖怪に転生し、償いという名の拷問の日々を送る。
- 冥獄界へ続く道で若き日の幻海と再会。幽助が自分と同じ道を歩まないように、幻海に幽助の事を頼んだ。
- ミュージックバトル1の暗黒音楽会ではツインギターを弾いているイラストが描かれている。
- モデルはアーノルド・シュワルツェネッガー。
- 左京(さきょう)
- 声:古田信幸
- 戸愚呂チームのオーナー兼大将。生身の人間であり、あくまで名目上の大将である。長髪の二枚目の青年で、右目に傷がある。年齢は36歳以上。BBCのメンバーで、コエンマによれば、すでに劇中10年以上前(当時26歳前後)から、妖怪たちを利用して闇の世界で暗躍していた。劇中では垂金編で初登場。戸愚呂兄弟を使い、BBCで台頭してきた垂金を陥れ、破産にまで追い込む。暗黒武術会での優勝賞金を元に、人間界と魔界の間に境界トンネルを開くことを画策。暗黒武術会開催中、戸愚呂を使い、自分の思想を危険視し殺そうとした大会の有力者たちを返り討ちにする。過去に自分の命を4回、ギャンブルにかけたことがある。自分と他人の命に全く価値を置いていない[注 36]、生来の破綻者[注 37]。その一方でギャンブラーとしての誇りや戦いに関する美学は持っている[注 38]。浦飯チームとの決勝戦で初めてチームメンバーとして参加[注 39]。戸愚呂弟が幽助に破れた為、「戸愚呂弟の勝利に命を賭ける」約束を守る形で闘技場を爆破して自害する。
- 魔界の扉編においてはコエンマが仙水の霊界探偵時代の話をした際に10年前の左京が描かれ、アニメ版では人間の業を見てしまった仙水を見下ろすシーンが描かれた。原作にて一コマだけ描かれた10年前の左京は短髪であったが、アニメ版での上述のシーンに登場した際は、現在と全く変わらない姿をしている。
- 至極全うな家庭に生まれ育ち、4人の兄弟は全員公務員をやっている。人間でありながら戸愚呂弟が放つ猛烈な妖気による影響がなかったが、理由は不明。戸愚呂とはビジネス上の付き合いではあったが、互いに友情らしき感情は抱いていた模様。決勝戦では戸愚呂だけに自身の半生を独り言のように語って聞かせた(アニメ版では静流も立ち聞きしていた)。
- 一人称は「私」だが、戸愚呂に半生を語る時のみ「俺」と言っている。
- アニメ版では、妖怪にからまれ追いかけられた静流を助けた縁で僅かに心を通じ合わせる描写があり、闘技場の自爆に巻き込まれる直前、静流にライターを形見として渡している。
- 左京が姓と名のどちらかという記述はないが、アニメ版で一度「イジュウイン左京」と呼ばれている。ただし、静流に渡したライターのイニシャルは「S・N」となっている。
浦飯チームが対戦していないチーム
Dr.イチガキチーム(#一つ目牛のチーム)、裏御伽チーム(#獄界六凶チーム)、五連邪チーム(#鬼道戦隊チーム)、戸愚呂チーム(#魔界狂戦士チーム、#五連邪チーム)に倒されたチーム。
一つ目牛のチーム
- 一つ目牛
- 声:宇垣秀成
- Dr.イチガキチームと一回戦で対戦したチーム(正式名称不明)の大将格。その名の通り、一つ目の巨大な牛の妖怪。0-3で敗退に終わったことに納得がいかず、生き残ったもう1人の仲間に八つ当たりした後、大会ルールを「関係ない」と無視してイチガキチームに襲い掛かるが、円のエンゼルチャクラムと梁のハウンドクローで両腕を潰され、魁のスイングクラッシュで頭部を吹き飛ばされて戦死。
魔界狂戦士チーム
- 戸愚呂チームと対戦。戸愚呂弟の提案で戸愚呂1人と5対1によるバトルロイヤルを展開。彼らの勇気に敬意を評して45%になった戸愚呂の前に一撃で敗北。アニメ版ではメンバー全員に名前が付けられ、アニメオリジナルキャラの羅愚琵が追加されるなど、原作とは別人同然に脚色された。浦飯チーム側の観戦も原作では蔵馬のみだったが、アニメ版では幽助、桑原、覆面(幻海)、ぼたん、コエンマ、ジョルジュも観戦し、戸愚呂だけでなく、魔界狂戦士チームの妖気に驚愕するシーンも描かれており、決して雑魚の集まりではないことが強調されている[注 40]。
- 黄玉(おうぎょく)
- 声:稲葉実
- 魔界狂戦士チームの大将格だが、原作とアニメでは顔が全く違う。かなりの巨漢で、巨大な斧が武器。戸愚呂弟に仲間が次々と倒されていき、最後に残った自身も「今日はデカイ奴の厄日だねぇ」と皮肉[注 41]を言われた後、一撃で体を真っ二つにされて死亡。アニメ版では一人だけでも強い妖気を放ち、戸愚呂弟の左肩に巨大斧を命中させることに成功したものの、全くダメージを与えることはできず、簡単に受け止められた。斧は普通の武器として振りかざす以外は投げつけたりもした。身長も自在に伸縮できるらしく、幽助と対峙した時と戸愚呂と戦った時では大きさが違う。
- 弩洲濃(どすこい)
- 声:宇垣秀成
- 魔界狂戦士チームのメンバー。関取の姿をした妖怪で唯一武器を持っていない。原作では一言も言葉を発しなかった。アニメ版では四股を踏むだけで周辺の大地に地割れを起こすほどの怪力と妖気の持ち主で非常に血の気が多く粗暴な性格で、戸愚呂弟が喋る度に突っかかっており、試合でも先陣を切って立ち向かったが、45%の戸愚呂弟に腹部を貫かれて即死する。アニメ版での戸愚呂は彼の勇気に敬意を評して、45%になった。
- 豪里羅(ごりら)
- 声:西村知道
- 魔界狂戦士チームのメンバーで、手に持つ木槌が武器。一人で戦おうとする戸愚呂弟に「一度大会に優勝した位で自惚れやがって」と嘲笑した。アニメ版の試合では45%の戸愚呂弟に馬馬鬼と共に襲い掛かるも、二人同時に戸愚呂弟の一撃で腹部に風穴を開けられ即死。原作とアニメでは顔が大きく異なる。
- 馬馬鬼(ばばき)
- 声:檜山修之
- 魔界狂戦士チームのメンバーで、槍が武器。サメか半魚人の様な顔をしている。単独で戦おうとする戸愚呂弟に対し「一人とはどういう事だ」と抗議した。原作では最初に襲いかかったが一撃で倒される。アニメ版では豪里羅と同時に戸愚呂弟に襲い掛かったが、彼の一撃を腹部に喰らい即死。
- 我我鬼(ががき)
- 声:森川智之
- 魔界狂戦士チームのメンバーで、棍棒が武器。戸愚呂弟に対し、「1対5で俺達と勝負するのか?」と発言した。アニメ版の試合では弩洲濃が戸愚呂弟に倒された直後に武器を振り回しながら背後から戸愚呂弟に襲いかかったが、他のメンバーと同様に腹部を貫かれて即死。
- 羅愚毘(らぐび)
- 声:福田信昭
- 魔界狂戦士チームのメンバーだが、彼のみアニメオリジナルキャラクター。ラグビーボールを型どった妖気の球「魔球」が必殺技で、相手の霊気を感知し追跡する機能がある。戸愚呂チームとの試合前に幽助を襲撃。先の酎戦での影響で霊丸を使えない状態の幽助を追い詰めるが、探しに来た黄玉によって阻止される。黄玉から注意を受けるが、戸愚呂チームとの試合よりも幽助を倒すことを優先。黄玉の警告を無視して再度幽助を襲おうとしたが、羅愚毘を見限った黄玉が背後から投げつけた斧をまともに受けて即死する。レギュラーだったのか、補欠だったのかは明かされなかった。
五連邪チーム
鬼道戦隊チームに3-1で勝利し、準決勝に進出。その準決勝で戸愚呂チームと対戦。阿架連邪いわく、彼らはチームプレイが得意らしい。決して弱いチームではない[注 42]が、余りにもレベルが違いすぎたようで、鴉、武威、戸愚呂兄の3人にあっさりと全滅させられた。補欠は存在しない。
- 阿架連邪(あかれんじゃ)
- 声:宮本充
- 五連邪チームの大将格。短髪の男。動きが素早く、アニメ版では奇冥王と対戦するシーンが映っている。亜尾連邪、喪々連邪との協力技である三重殺奏のとき、アニメ版では妖気の球体を作り出し、他の2人と共に戸愚呂兄を攻撃しようとしていたが、返り討ちに遭い重傷を負う。亜尾連邪と違い、命乞いはしなかったが、醜悪な性格の戸愚呂兄には結局どっちでもよかったらしく、指で眉間を貫かれ絶命する。
- 亜尾連邪(あおれんじゃ)
- 声:西村知道
- 五連邪チームのメンバー。長髪の男。動きは素早く、三重殺奏時には妖気の球体で阿架連邪、喪々連邪と共に戸愚呂兄を攻撃しようとしたが、戸愚呂兄の攻撃で重傷を負った。その際、彼の言葉に乗せられて命乞いをした後、頭部を指で貫かれて絶命。
- 喪々連邪(ももれんじゃ)
- 声:白鳥由里
- 五連邪チームのメンバーで紅一点。素早い動きが自慢で、アニメ版では三回戦で魔天王と戦うシーンが一瞬だけ映った。戸愚呂チームとの試合では戸愚呂(弟)がいないことをチャンスと捉えるが、考えが甘かったことを思い知る。三重殺奏時には、自身の爪を針の様に鋭く伸ばして阿架連邪、亜尾連邪と共に戸愚呂兄を攻撃しようとしたが、戸愚呂兄の攻撃を受け、額を貫通され即死。
- 鬼連邪(きれんじゃ)
- 声:宇垣秀成
- 五連邪チームのメンバー。チーム1の巨体で一つ目の妖怪。鬼道戦隊チーム戦での勝利シーンは10カウントによるものが描かれた(対戦相手は不明)。武威戦では武威のプレッシャーに圧され、斧と剣のリーチの違いを述べるなどして自信を鼓舞。決勝まで温存しておきたかった切り札の「岩鉄斬剣」という鬼連邪の体格を考慮しても巨大な剣で間合いを詰めながら果敢に攻めるが、武威の巨大斧で一瞬にして上半身を木っ端微塵にされる。アニメでは武威が斧を素早く振り回す瞬間を目の当りにするも、結局対応できずに敗北。
- 魅土連邪(みどれんじゃ)
- 声:小山武宏
- 五連邪チームのメンバー。鴉に両手を吹き飛ばされて戦意喪失し、命乞いをして逃げたが全身を爆破され殺される。アニメでは「自分たちも伊達に準決勝まで残っていない」と鴉に言い放った後、気を練ることにより作り出される緑色の酸の塊を投げつけ観客の妖怪数名がこの技を浴びて消滅するが、鴉には全く通じず原作同様倒される。
獄界六凶チーム
裏御伽チーム相手にわずか2分で敗北した(飛影から「弱すぎる」と酷評されていた)。敗北後、「決勝に残るのはあんた達だ」と言うが死々若丸に「優勝の間違いだろ」とツッコミを入れられる。戦闘シーンはアニメ版でのみ描かれた。
- 狂砲(きょうほう)(アニメ版では狸砲)
- 獄界六凶チームのメンバー。通常状態の黒桃太郎が放った百烈パンチに圧倒されて敗れた。
- 念蛇(ねんじゃorねんだ)
- 獄界六凶チームのメンバー。蛇の妖怪で、魔金太郎の魔唆狩拳で真っ二つにされて即死。
- 極道山(ごくどうざんorきょくどうざん)
- 獄界六凶チームのメンバー。怨爺の蹴り一撃であっさりと敗れた。原作では倒れて死んでいる姿が描かれたのみ(原作とアニメでは容姿が異なる)。
- その他のメンバー
- 吸血鬼ドラキュラ、狼男、フランケンシュタインの怪物によく似た容姿の三名(アニメ版ではドラキュラに似た容姿のキャラは登場せず、それを除く二名)。
鬼道戦隊チーム
- 五連邪チームと対戦し、1-3で敗北した。アニメ版では、チームメンバーに喪々連邪が戦った魔天王[注 43]、阿架連邪が戦った奇冥王という名前の妖怪がいる。補欠の存在、チームオーナーなどは不明。
審判
- 小兎(こと)
- 声:折笠愛
- 暗黒武術会の初代審判兼実況[注 44]の女性妖怪。狐のような尻尾と耳、ひげが特徴だが、自らを「猫耳妖怪」と名乗る[10]他、作中でも「にゃ」と鳴く。最初は審判の役割も果たしていたが、幽助と陣の試合で(大会本部による濡れ衣であるが)審判を誤ったためか、準決勝からは樹里が審判を務めることになり、実況に専念するようになった。芯が強く、大会本部の命令であっても常に中立であり、予備のマイクをいくつか所有、死にそうな目にあっても逃げずプロとして審判を勤め上げた[注 45]。後に瑠架&樹里とともに芸能界デビューしている(グループ名はカルト)。凍矢に片想いしている。
- アニメ版では相手に気を配るなど面倒見の良さも見せ、武威が初めて喋った際には彼の渋い声に頬を染めるなど、渋い男が好きな様子を見せた。酎から「良い嫁さんになるぞ」と口説かれるが、彼が棗に心変わりしたことに激怒し、吏将戦で苦戦気味の桑原に野次を飛ばしたり、自分の実況にケチをつけたジョルジュに対してむくれたり、中立な審判とは言い難い部分もあった。自称「バーニングアクティブマイクパフォーマー」。魔界統一トーナメントでは再び実況アナウンサーとして登場している[注 46]。
- 『THE BATTLE OF 幽☆遊☆白書 〜死闘!暗黒武術会〜』では、アーケード版のみ隠れキャラクターとして登場し、本気モードでは水着のような色っぽいコスチュームを着て戦う。勝利すると「才能があるのかしら」や「転職しようかにゃん」と調子に乗る。それ以外でも実況として活躍する。
- 樹里(じゅり)
- 声:遠藤勝代
- 暗黒武術会の2代目審判で準決勝以降を担当。褐色の肌と鰻のような尻尾が特徴の女性妖怪。明るい性格だが、小兎と比べると臆病なところがある。ルールブックの内容を記憶しているわけではないらしく、幻海と死々若丸の試合において、観客からの「人間が違う」コールに対し、ルールブックを取り出して読み上げているが、蔵馬と鴉の試合を正確に裁いたことから、審判能力が低いわけではない。後に小兎と瑠架と共に芸能界デビュー。鈴木に片思いするようにもなった。
- アニメ版では、窮地に陥ると東北訛りが出る。林檎農園を営んでいる田舎の実家から上京してきた。魔界統一トーナメント時には、魔界のどこかのバーにウエイトレスをしている後ろ姿で登場した。原作同様に逆玉手箱の効果で幼児化するが、元の姿に戻る際には、魔法少女のような演出がされた。
看護師
- 瑠架(るか)
- 声:鈴鹿千春
- 結界師。防呪壁能力は魔界屈指のもので、束呪縄を使う。
- 浦飯チームと魔性使いチームの試合において、大会本部の命を受け、飛影と覆面戦士を結界の中に閉じ込めるべく、「連戦する浦飯チームのためのメディカルチェック」と偽って、看護師(アニメでは当時呼称の看護婦)姿で登場し、2人を結界に閉じ込めることに成功し、表向きは体調不良からの欠場とした(2人は以前の試合で消耗していたが)。正体を明かした後は、紐ビキニ姿(束呪縄)になる。結界には治癒効果がある為、一応、飛影の右腕を治していくが、飛影の回復力が優れていた為、幽助と爆拳の試合終了直後辺りから、結界が破られるのも時間の問題であることを察する。その為、幽助VS陣が裏工作で引き分けにされたことに我慢の限界を迎えた飛影が結界を破ろうとした際には、保身から大会本部に抗議する姿を見せ、桑原が吏将を破ったときには這々の体という有様だった。その後、吏将や鈴木が入院している部屋で活動している姿が確認され、絶対安静の身なのに外出しようとする鈴木を止めようとした。
- 魔界統一後、小兎、樹里と共に芸能界デビュー。陣に片想いするようにもなった。
- アニメ版では飛影の抵抗で束呪縄が一本一本切れていくという際どい演出が加えられ、コエンマを含めた一部の男性観客が飛影の活躍を期待していた。また、アニメ版では試合終了後の登場はなし。
その他
- 三田村(みたむら)
- 声:丸山詠二
- 円、梁、魁の師匠。高名な武術家。3人のほかにも身寄りのない少年を引き取って心身共に強く育て、尊敬を集めていた。イチガキの罠で重病となったが、蔵馬が作った解毒剤により回復し一命を取り留める。蔵馬達と共に闘技場を訪れた後、正気を取り戻した3人を温かく迎える。幻海とも面識がある。
- 潰煉(かいれん)
- 50年前の暗黒武術会の優勝候補。容姿は100%時の戸愚呂弟に酷似している。戸愚呂弟をゲストに招待することを告げに来た際、彼の弟子全員と仲間を1人殺害・捕食し、戸愚呂も完膚なきまでに叩きのめした。その後、大会の決勝で戸愚呂に倒されて戦死した。
- 原作では一コマのみの登場だったが、アニメ版では戦闘シーンや最期のシーンも描かれた。
- 船長
- 声:笹岡繁蔵
- 首くくり島行きの船の船長。「〜やす」「ごぜーます」といった独特な丁寧語を使う。実は左京の部下であり、船上内での予選会で浦飯チームの実力を測ろうとするが、他チームは浦飯チームの足元にも及ばない程にレベルの差があった為、実力はおろかその半分すらも確かめることはできなかった。
- ダフ屋
- 声:田口昂
- ダフ屋の妖怪。コエンマとは顔見知り。螢子たち女性陣に関しては「人間界にも肝の据わった女がいるもんだ」と驚愕すると同時に感心していた。決勝戦では、浦飯チーム応援団の彼女たちに入場券を譲ったことが、静流の口から語られた。アニメ版では、応援団に半ば奪われる形で譲る展開に変更。
魔界の扉編 (仙水編)
蟲寄市の住人
- 城戸亜沙斗(きど あさと)
- 声:子安武人
- 蟲寄市の中学三年生。幽助、桑原と同い年。「影(シャドー)」の能力者。他者の影を踏むことでその動きを封じることができる。幽助すら有無を言わさず捕獲できる効力に加え、影を踏んでいる間も城戸自身は自由に動いて攻撃できるため、単純ながら非常に強力。
- 怖そうな外見の割に気が弱いところがある。故郷の蟲寄市を嫌っていたが、魔界の扉事件を通じて、故郷の大切さに気づき、蟲寄市を守るために戦う決意をした。
- 幻海からの指示で海藤、柳沢と共に幽助たちを試した後は彼らに協力して仙水一味との戦いを始める。病院に潜伏していた神谷の正体を知った為に彼に傷を負わされ、会話も封じられてしまうが、「影(シャドー)」を使って自身の影を動かして幽助に神谷のことを伝えた。だが、能力を使いすぎたことで衰弱し、仙水一味壊滅まで入院することになる。事件後、海藤、柳沢と共に幽助たちに別れを告げて、元の生活に戻っていった。
- アニメ版では城戸、海藤、柳沢の3人は事件解決後、幻海から「能力はなるべく使うな」と釘を刺され、その忠告を守り、能力を使うことなく生活し、学校も無事に卒業したことが語られた。
- 魔界統一後の生活では、デートをすっぽかされても一人納得して彼女に確認をしなかった。
- 劇中では語られていないが、昔、影踏み鬼をする度に鬼にされていたことが、能力に繋がっている。
- 海藤優(かいとう ゆう)
- 声:二又一成
- 蟲寄市在住の高校二年生。「禁句(タブー)」の能力者。「○○を言ってはいけない」と指定しなければ領域が発動しない。領域内では暴力行為ができず、指定された言葉を発した者の魂が奪われる。禁句には意味も意図も存在せず、その文字の組み合わせを発するだけでも適用される[注 47]。この禁句ルールは自分自身にも等しく適用され、自分で言ってしまった場合は自分の魂が抜かれて体の外に出た状態で領域が解除される。抜かれた魂を自分で元に戻すことはできない。禁句は予め指定しておく事もできるが、時間経過で変化していくようにもできる(そういう禁句のルールを明示する必要がある)。領域の最大半径は10メートル(出入り自由)。
- 盟王高校2-Cで蔵馬とは同級生。蔵馬によると「盟王高校始まって以来の秀才」で成績は学年の1、2を蔵馬と争うほどである。言語研究の著述もしており、哲学論文や文芸批評の本も出している。ゲームではクイズとパズルを得意としている。蔵馬の正体を知った後も「南野」と呼んでいる。
- 桑原、飛影、ぼたんの魂を抜いた後[注 48]、蔵馬と“時間経過と共に「禁句」を一字ずつ増やす”ルールで対決。時間切れ直前で蔵馬が面白い顔をしたため笑い声の形で「禁句」を言い、魂が抜け敗北。幽助たちと行動を共にするようになってからはサポートに回る。天沼戦では天沼と最初に戦い、自身が得意としている上、ゲームバトラーのクイズ問題約20000問全てを記憶していることから、最初は優位に立つが、天沼がクイズの出題の法則を見抜いた為に窮地に陥り、勘を頼りに対抗するが、ミスが続いた為に敗北した。
- 蔵馬に対しては事件前は総合テストでは一度も勝てずにいたことから(ただし、文系は海藤のほうが得意)強烈なライバル心(アニメでは総合テストの結果を見て蔵馬に対抗心を燃やす)を抱いていたが、「禁句」対決に敗北してからは打ち解けて良き友人になった。
- アニメ版では幽助を「浦飯君」と呼んでいることが多いが、稀に城戸や柳沢と同様に「浦飯さん」と呼ぶ。
- 魔界編では、幽助たちと戦うことになるかもしれないのに蔵馬に悲壮感があまり見られないことを指摘した。
- 魔界統一後は類稀な文章力・構成力を活かし、作家として活躍。執筆している部屋には女性が控え、女性からは原稿のダメ出しをされたり、ゲームに勝てなかったりしている。
- 柳沢光成(やなぎさわ みつなり)
- 声:真殿光昭
- 蟲寄市の高校二年生。「模写(コピー)」の能力者。触れた相手と全く同じになる(記憶や気紋もコピーする)。然し、強い衝撃(アニメでは霊力を帯びた衝撃)を受けると元に戻る。
- おちゃらけたところもあるが、根は真面目。愛称はヤナ(アニメ版では第69話で倒れた柳沢を発見した際に海藤が口にしたのみ)ゲームには、あまり興味がなく、ゲーム内のクイズ問題を全て記憶している海藤を「ある意味アホだ」と評したこともあった。
- 幽助たちへの試練では城戸と海藤を補佐し、最終試練では桑原をコピーした。試練を終えた後、幽助たちと共に仙水一味との戦いを開始。神谷戦ではウイルスに感染しながらも看護婦をコピーして神谷に近づき、隠し持っていた液体を神谷の顔に浴びせて負傷させた。天沼戦ではパズルが得意な海藤をコピーして勝利するが、アニメ版では幽助によるアクションゲームに変更された為、数あわせだけに終わった。
- 魔界統一後の生活では、同級生の高松さんに片思いをしているが、結局想いを告げる事はなかったようで、幼馴染みと思わしき少女(ボーイッシュな雰囲気のなかなかの美少女)と10年後に結婚したことが語られた。
- 劇中では語られていないが、特技はものまねで、小さな頃から、家族や教師の形態模写を毒舌たっぷりにやっては怒られていたらしい。代表的持ちネタは「もしジャニーズ事務所が吉本興業だったら」。変身願望が強いところがあり、これと特技が「模写(コピー)」という能力に目覚めるきっかけとなった。
- 室田繁(むろた しげる)
- 声:福田信昭
- ボクサー志望。「盗聴(タッピング)」の能力者。領域半径20m、他者の心を読むことができる。小男で小悪党風の喋り方が特徴。仙水一味を探していた幽助一行と雀荘で遭遇し[注 49]、仙水一味であるか否かを確かめると同時に無関係でも一味探しに協力させるべく勝負を挑まれる。城戸を返り討ちにするも、幽助の動きには追いつけずに敗北し[注 50]、柳沢の能力で一味とは無関係であることが証明された。約束どおり、一味探しに協力することになり、首謀者の仙水を見つけ出すことに成功するが、刃霧の放った消しゴムのきれはしで頭部を負傷。病院に運ばれて手当てを受けるも、その病院に神谷が待ち受けていた為、幽助一行は神谷と戦うことになった。神谷との戦いの後は離脱するが、巻原の能力で捕食されたことが、入魔洞窟内での巻原戦で巻原本人の口から説明された。
- アニメ版では、長身で喋り方はやや普通。喫茶店にいたときに幽助一行と遭遇する。巻原の回想内で、人気のない街角に追い詰められ、捕食される様子が追加された。
- 劇中では語られていないが、学生時代に信頼していた親友が自分の陰口を言っていた事実を知ったことがきっかけで猜疑心を抱き、そこから盗聴癖を持つようになり、「盗聴(タッピング)」の能力に目覚める要因となった。
- 高井(たかい)
- 蟲寄市の大凶病院の看護師。神谷が非番の日であることを指摘したため、口封じとして彼の能力によって切られる。死亡したと思われたが、神谷が警察で取調べを受けていたシーンにて、神谷は殺人未遂であることが判明したため、明確な描写は無いものの、他の医師らとともに一命は取り留めた。
- アニメ版では取調べシーンでは神谷の罪状は明かされず、後に神谷が脱獄した際に放送されたニュースとその後の指名手配書において殺人罪に問われていた事が判明。
仙水一味
- 仙水忍(せんすい しのぶ)
- 声:納谷六朗 / 学生時:石田彰
- 26歳。A型。6月6日生まれ。身長は180cm後半、体重は80kg後半だと推測されている。元霊界探偵(二代目霊界探偵)で、幽助の先輩に当たる。幼少の頃から霊力の高さゆえに妖怪に命を狙われ続けたことから「妖怪は悪で、自分は選ばれた正義の戦士」と思うようになったが、10年前にBBCによる界峡トンネルを阻止しに行った際に、人間が妖怪を虐殺する光景を目撃し、その場にいた人間全てを殺害。それでも気は晴れず、人間不信へと陥って失踪。人間を守る側から滅ぼす側に180度立場を転向して、表舞台に再び姿を見せる。
- 10年前の事件以降、苦悩の日々の末、多重人格が生じる。主人格で少年のような純粋さを持つ忍、おしゃべりで理屈屋でプライドが高いミノル、赤子さえ平気で殺害する殺人狂のカズヤ、武器商人(コレクションしている銃器や、カズヤのみが扱える気硬銃などの手入れも担当。また、刃霧が使用していた拳銃を渡した)のジョージ、内気で純情で傷つきやすい泣き虫の女性ナル、炊事洗濯掃除などの雑用担当のマコト、飼育している動物の世話をする(戸愚呂兄が入っていた水槽の手入れも担当)ヒトシ。7つの人格からなり[注 51]、7つの人格全ての意見が一致し、魔界の穴を開けて人類を死滅させるべく暗躍を開始する。室田が盗聴した際「俺たち7人で穴を掘る」と呟いており、幽助たちは「7人」が仙水一味のことを示していると考えたが、実際は仙水の七人格のことを示しており、同志たちは駒にすぎなかった。能力者ではないが、一味内では「暗黒天使(ダークエンジェル)」のコードネームを使用。入魔洞窟と高層マンションをアジトにしている。
- 肉弾系格闘技では史上最強といわれる足技主体の格闘技「裂蹴拳」に霊気を使う要素をミックスさせた「霊光裂蹴拳」を用いることで、一対多の戦闘に長ける。霊気も使用できるが、幻海ですら持ち得なかった人間にとって究極の闘気「聖光気」[注 52]を持ち、主人格の忍のみが「聖光気」を物質化した「気鋼闘衣」を身につけることが出来る。その際にはS級妖怪と同等の力を持つ。
- 幽助との戦いでは最初ミノルが相手をし、霊光裂蹴拳と長年の戦闘経験で幽助を翻弄するが、濡れたシャツを腕に巻きつけて動きを封じるという幽助の機転からの連続パンチでプライドを傷つけられて敗北。ミノルの代わりに出てきたカズヤは気硬銃で幽助を負傷させるが、気硬銃以外の戦闘能力が高くないことが災いして幽助に敗れる。次に現れた主人格の忍は聖光気で幽助を圧倒し、とどめを刺した。その後、魔界で桑原、蔵馬、飛影を圧倒し、魔族として復活した幽助と互角の戦いを繰り広げ、幽助が力をコントロールできていない点を持っていても仙水の方がわずかに勝っていたが、雷禅に意識を乗っ取られて覚醒した幽助に圧倒され、霊丸を受けて致命傷を負い死亡する。アニメ版では魔界での幽助との戦いの最中に彼の中の人格たちの会話が描かれ、その中には「もうやめよう」と訴える人格もいた。
- 死の間際、悪性の腫瘍に身体を蝕まれて半月の命であることや一度来てみたかった魔界で死ぬために魔界の穴を開けたことが第一目的だったことを明かし、魔界の穴も魔界の先住者への手土産程度のものだった。幽助との最後の戦いで初めて楽しんで戦うことができ(アニメ版ではコエンマと蔵馬がそのことに気づいていた)、そのことで幽助に礼を言い、次は魔界で生まれ変わることを願いながら生涯を終える。そして、「死んでも、霊界には行きたくない」という遺言が樹の口から伝えられ、その魂と亡骸は樹と共に亜空間の彼方に消えていった。アニメ版では転生の願いは描かれず「自分より強い妖怪に殺されること」が願いだった。
- 樹(いつき)
- 声:辻谷耕史
- 妖怪。「影ノ手」を用いて次元を自由に行き来し、次元に関わる下位の妖怪を使役できる「闇撫(やみなで)」の一族で魔界でも希少種族であるらしい。霊界探偵時代の仙水に一度殺されかけるも、ふと見せた人間くささに仙水が殺気をそがれたため、殺されることなく、それ以降、仙水のパートナーとなる。変貌を遂げゆく仙水の様相を静観し続け[注 53]、魔界の穴の一件でも、終始彼の忠実な補佐を務める。
- 階級はB級の下位ぐらいだが、能力の性質上防御力が高い。複数の影ノ手を操り、対象をペットである裏男の体内へと送り込む。仙水同様に能力者ではないが、一味内では「門番(ゲートキーパー)」のコードネームを使用。樹だけは、自分たちが仙水の計画の駒でしかないことに最初から気付いていた。
- 仙水と幽助の一騎討ちに邪魔が入らないようにする為、他のメンバーを裏男の体内に閉じ込めていたものの、桑原の次元刀で裏男が斬られた際、自身も右目から下を斬られ、脱出を許す。最後は仙水の遺体と共に亜空間へ消え去る。
- 作者が気に入っているキャラクターの一人で、理由は「精神面でゆがんでいるから」[2]。最後に幽助たちに言い残したセリフは連載に疲れていた作者自身の心境を反映したもの[2]。
- 劇中では語られていないが、仙水と出会う以前にも、人間との付き合いはあったとのこと。
- 神谷実(かみや みのる)
- 声:荒川太郎
- 29歳。AB型。8月20日生まれ。医者。その職業通り、「医者(ドクター)」の能力者。領域の半径は100メートル。念で作った致死性のウイルスで領域内の人間を病気にする、脳内の興奮物質を操作して、肉体の機能を高める、痛みを感じず脳内麻薬に気分がよくなる、素手で人間を切り裂く、体からもげた腕を自ら縫合するなどの能力を持つ。幽助からは肉体的に人間ではないと評された。しかし、自らの能力を持ってしても、仙水の悪性腫瘍は手の施しようが無かった。
- 自身の勤務する病院内で幽助たちを襲撃。最初に城戸を倒し、幻海、幽助を除く面々をウイルスによる奇病に陥れるが、奇病の中、看護婦に変装(模写)した柳沢に液体を浴びせられ怯み、最後の手段として解毒剤と偽ったブドウ糖を使った騙まし討ちを行おうとするが、直後にそれを室田に見破られ、幽助の連続パンチを受けて敗れる。この時、死亡するが、幻海が霊気を用いた電気ショックを行ったことで蘇生した。その後、警察に捕まるが脱獄。自身の能力で顔を変えて逃走生活を送っていたが、心霊道場を開く[注 54]。なお、医者時代は眼鏡をかけていたが、顔を変えてからは、眼鏡を着用しなくなる。
- 一味時代は「時間に殺されるのも病気に殺されるのも嫌だが、妖怪になら殺されてもいい」という考えを抱いており、逮捕後の取り調べでも、自身を含めた人類滅亡を語っていた。
- 劇中では語られていないが、能力に目覚める以前から優秀な医者ながらも性格的に破綻したところがあり、劇中での言動以外にも、人を切り刻む夢をいつも見ていたらしく、学生時代には傷害の前科がある(同じく医者である父親によりもみ消され、そのことがコンプレックスとなって父親に殺意を抱いている)。
- 刃霧要(はぎり かなめ)
- 声:関口英司
- 17歳。O型。12月3日生まれ。母、兄、妹と4人家族。父は警察官だったが既に殉職。「狙撃手(スナイパー)」の能力者。虚無主義者(ニヒリスト)。領域半径200メートル、あらゆる物に霊力を込め、弾丸として利用する。自らの気で作った的を敵の肉体につけ、弾丸を自動追尾させる「死紋十字斑」という能力を持つ。弾丸の種類は、気を通せるものなら何でもよく、木の葉や石、包丁、拳銃に込められた本物の弾丸やタンクローリーまで様々だが、あまり大きな物体に気を通すと身体に負荷がかかり、術者である彼自身が意識を失うらしい。
- 外での活動では仙水と行動を共にすることが多く、桑原捕獲の際にも行動を共にし、その際の移動にはバイクを利用した。幽助を追い詰めるも、飛影に背後から剣で刺されて意識を失う(アニメ版では飛影との戦いも描かれた)。その後、神谷に救出されたが、神谷によると、飛影が刺した傷は「重要な臓器を避けて」いて「切るというより隙間に通した印象」とのこと。事件後は元の生活に戻るが、高校卒業と同時に家出をして、5年ほど親へ仕送りをしていた(アニメ版では失踪のみ語られる)。エピローグにて、物体の残留思念を読み取る[注 55]女性と一緒にいる描写があったが、原作では関係は不明のままで、アニメ版では妹[11]とされた。
- 劇中では語られていないが、将来の夢は「弁護士か犯罪者」だった。また、彼が使用していた拳銃は私物ではなく仙水の別人格の一人である「ジョージ」の所有物であるらしい。
- 御手洗清志(みたらい きよし)
- 声:松本梨香
- 14歳。A型。2月10日生まれ。両親と姉との4人家族。「水兵(シーマン)」の能力者。自身の血を数滴垂らして生み出した液体生物の中が領域。液体生物は殴られても液体ゆえにすぐに元通りになる。また、混ぜた血液の量で強さに差が出るらしい。異空間である領域の中から出ることは不可能で、閉じ込められたが最後、御手洗本人を倒さない限り溺死するしかない。
- 「黒の章」を観たことで人間不信に陥り、自身を含めた全人類の死を望んでいたが、実際は誰かに救いを求めていた。桑原相手に大小2体の液体生物を用いて沢村、桐島、大久保を人質にとり、最後には桑原をも取り込む善戦をするも、桑原たちを閉じ込めていた液体生物と共に次元刀で斬られて敗北。情報を聞きだすためと御手洗が本当は誰かに救いを求めていることを察した桑原に助けられた後、仙水が自分を利用していただけに過ぎなかったこと(盗聴器を付けられていた)や治療してくれた幽助たちの姿を見て改心し、以後、幽助たちの味方に付く。幽助たちに協力するようになってからは入魔洞窟を案内し、天沼とのゲーム対決では過去を乗り越え、特防隊が幽助を抹消しようとした際には彼らへの怒りを見せた。事件後は志望校である海雲学園に進学し、ボランティアへの道を歩む。アニメ版では事件後、高校進学後の事については語られず、天沼と共に元の生活に戻ったことを手紙を通じて桑原に伝えたことが、桑原の口から語られた。
- 原作では御手洗が仙水の計画に加担した詳細は描かれていなかったが、アニメ版では学校でいじめに遭っていた矢先、仙水に誘われたという様子が描かれている。また、仙水が「御手洗は弱いから孤立するが、天沼は強いから孤立する」と発言していたことが、天沼の口から語られたことから、原作でもいじめられていた様子。なお、アニメ版での回想時と事件後の制服は異なる。
- 劇中では語られていないが、泳ぎが得意ながらも、溺れたことから心の底では水に恐怖心を抱いており、5年間通っていたスイミングスクールも最近辞めた。しかし、スイミングスクールを辞めた本当の理由は、女性の水着を性的に見てしまう自分が嫌になったからであった。
- 天沼月人(あまぬま つきひと)
- 声:亀井芳子
- 11歳。B型。11月7日生まれ。両親との3人暮らし。両親は共働きで夜遅くまで帰ってこないとのこと。「遊熟者(ゲームマスター)」の能力者。領域はTVゲームを現実化した世界で、ゲームのルールから外れた暴力行為はできない(アニメ版では海藤と天沼のゲーム対決の最中に痺れを切らした飛影がゲームモニターを剣で切り裂くが、モニターは何事もなかったかのように復活した)。術者である天沼もゲームの登場人物として領域に入った場合、彼も例外ではなくゲームのルールに従わなければならない。また、この能力は体力・精神力の消耗が激しいらしく、ゲーム中に死を暗示するものが顕著であるため、回想にて仙水から必要以外に能力の使用を控えるようにと忠告されている。ゲームはクイズ系は苦手らしいが、それでもクイズの出題パターンを見抜くなど、天性のゲームセンスを持つ[注 56]。
- 周囲よりも頭が良い為、世の中にウンザリしていた矢先、ゲームで自分と互角以上の勝負をした仙水と仲良くなり、彼の誘いを受ける。能力者に目覚めた後は人間界が破滅することになっても「ゲームで俺に勝てる奴はいないから平気」という考えを抱き、仙水の仲間となった。なお、原作においては仙水が集めた能力者の中では、唯一彼にスカウトされた際の詳しい経緯が描かれている人物である。
- 巻原と共に桑原捕獲のために出撃した際には、車を運転した。入魔洞窟に入ってきた幽助一行とはゲームバトラーを現実化させてのゲームバトルを展開。スポーツ テニスで御手洗、シューティング バトルヘリで幻海、パズル バトルブロックで柳沢(アニメ版では、アクションバトルで幽助)にゲー魔人を倒された後、ゲー魔王役の自身が出陣。海藤相手にクイズ 一般で勝利した後、蔵馬とパズル スリーセブンを展開。蔵馬から仙水に利用されているに過ぎない事を気づかされて後悔するも、能力を解く事が出来ずに、ゲームのルールにより死亡した。しかし、後にコエンマの遊魂回帰の術により復活(仙水はコエンマが持つ魔封環の霊力を消費させるためにも天沼を利用したことが、本人の口から語られている)。事件後はゲームを通じて友人が増え、普通の学生生活を送っている。
- 劇中では語られていないが、ゲームセンター以外ではコンビニや家の近くの野球場によく行っており、仙水一味に加わる前から「世界が滅びてもゲームとコンビニさえあれば平気」と考えていた。
- 巻原定男(まきはら さだお)
- 声:石田敦
- 「美食家(グルメ)」の能力者。領域は体内。かなりの巨漢でアニメ版では桑原にデブと称されるが、その後の戸愚呂兄の回想シーンでは筋肉質な体格として描かれている。"食った"相手の能力を自分のものにできる。仙水の策謀で戸愚呂兄を食うが、不死身の彼を消化することは叶わず、逆に肉体と意識、そして能力さえも乗っ取られる。
- 前線に出てきたときは、既に巻原の人格・精神は失われ、肉体だけが戸愚呂兄に支配されている状態だった。戸愚呂兄の伸ばす腕で桑原の捕獲に成功。入魔洞窟に現れた幽助一行に対し、仙水の「巻原に勝てたら、桑原は解放する」という案を受けて、幽助一行の前に立ちはだかる。この時、室田も捕食して、彼の盗聴も得たことを明かした。蔵馬のローズ・ウィップで頭部を切断された後、戸愚呂兄の頭部が新たに出現する。最終的に巻原の身体は戸愚呂兄と共に邪念樹に寄生されたままの無間地獄をさまよい続けることになった。
- アニメ版では戸愚呂兄の回想の中で、自分が戸愚呂兄に支配されていく事に恐怖し、自傷行為をしている。原作でも自傷行為こそなかったものの、恐怖により錯乱している様子が描かれている。
- 劇中では語られていないが、食べることが趣味で「楽して強くなりたい、様々な能力を得たい」などと思っていた節があり、それが趣味と相俟ってグルメの能力に繋がった。学生時代のあだ名はウシ。
ゲームバトラーの敵キャラ
天沼が「遊熟者」を用いて召喚した「ゲームバトラー」の敵キャラたち。
- レンドラ
- スポーツ魔人とバトルテニスで戦ったとき御手洗が使ったキャラ。アニメでは御手洗を模した少年に差し替えられた。
- スポーツ魔人
- ゲー魔王の部下。御手洗とテニスで対戦。
- バッカー
- スポーツ魔人が使ったキャラ。アニメでは魔人本人に差し替えられた。
- シューティング魔人
- ゲー魔王の部下。幻海とバトルヘリで対戦。
- パズル魔人
- ゲー魔王の部下でタコのような姿の魔人。柳沢と対戦したが、アニメでは幽助とアクション魔人の対戦に差し替えられたため未登場。
- アクション魔人
- ゲー魔王の部下。原作のパズル魔人の代わりに登場し、幽助とアクションで対戦。
その他
- 三井安彦(みつい やすひこ)
- 暗黒武術大会後に行われた盟王高校の試験で、490点で3位に入った。1位は南野秀一497点。2位は海藤優494点。
- メガリカ
- 桑原達が見に行った海外のバンド。桑原いわく「ヘビメタの神」。名前の由来はメガデスとメタリカ。
- 戸川純(とがわ じゅん)
- 実在の人物と同名。樹が仙水に殺されそうになった日の翌日の「ヒットスタジオ」のゲストで、樹は彼女のファンらしく、それ見たさに殺すのを明日にしてくれと仙水に頼んだことで殺されずにすんだ。実際の戸川純は1984年2月6日放送の「夜のヒットスタジオ」に出演する。なお、アニメ版での樹の希望は「好きなドラマの最終回を観たい」と変更されている。
- 少女
- 本名不明。幽助と仙水の闘いが終わった後、刃霧要と共にいた少女。アニメ版では刃霧要の妹。物体の残留思念を読み取り、他人にも伝えることができるサイコメトリーに近い能力を持つ。
魔界編
真田黒呼(初代霊界探偵)関係者
- 佐藤黒呼(さとう くろこ)
- 声:弥永和子
- 初代霊界探偵。陰陽師の血を引く黒髪で長身の女性。結婚を期に引退した。若き仙水とも会ったことがある。引退後は主婦となる。旧姓:真田。霊界探偵時代(当時14歳)はものすごく太っていた。探偵をはじめてから身長だけが40cm伸びて、体重が変わらなかった。幻海とは霊界探偵時代からの知り合い。霊界から幽助の抹消を依頼された直後に幽助と出会う。幽助の人柄を見て、幽助が危険な存在ではないと感じ取るが、幽助が北神たちとの会話で魔族寄りになっていることに気付き、自身の子供たちとまで戦うことになることを危惧し、申し訳なさを感じながらも、幽助に魔界へ行くことを薦めた。
- 佐藤晶吾(さとう しょうご)
- 声:城山堅
- 黒呼の夫で作家。妻子と共に山奥で生活している。占いが趣味でよく当たる。佐藤家では唯一、霊能力を持たない普通の人間。魔界の勢力争いの話を聞いた時、小説のネタにしようかとも考えたが、「現実離れし過ぎている」理由でボツにした。幽助が帰宅する際に占いの結果「血を伴った戦友との別れ」を告げた。
- 佐藤快晴/真田快晴(さなだ かいせい)
- 声:高乃麗
- 晶吾と黒呼の息子。9歳。TV好き。気に入った客が来ると酒(アニメ版ではウィスキーボンボン)を飲む。低級妖怪を倒せる程度の戦闘能力と霊能力を持つ。佐藤の姓がありきたりでカッコよくないという理由で、母方の姓を名乗っている。風吹と二人で放つ「双龍砲」なる霊気技を用いるが、放たれることはなく威力は不明。
- 佐藤風吹/真田風吹(さなだ ふぶき)
- 声:大谷育江
- 晶吾と黒呼の娘。8歳。萩原聖人が好き。気に入った客が来ると酒(アニメ版ではウィスキーボンボン)を飲む。そこそこの戦闘能力と霊能力を持つ。兄と同様の理由で真田を名乗っている。
雷禅とその部下
- 雷禅(らいぜん)
- 声:菅生隆之
- 魔界三大妖怪の一人。
- 「闘神」の異名を持つ魔界でも最強クラスの妖怪。食人鬼の一種。幽助の先祖で(妖怪の遺伝子上)、彼の父親と呼ぶべき存在。人間の女性(食脱医師の女)の生き様と目に惚れ、その女性と一晩だけ愛し合った。お互いに再会の約束をしなかったが、別れ際に彼自身は、再会するまで人間を食さないと心に誓う。その結果、700年近くもの間食事をとらず、栄養失調に陥ったことで力が著しく衰え、やがて幽助の眼前で「あー、腹減ったな」と言い残し飢死する。魔界の行く末を見抜いていたらしく、食人鬼のような存在は過渡期における突然変異のような存在だと考え、将来の魔界に必要なくなるという考えも持っていた。
- 三大妖怪の中では最も年長で、人を食べていた全盛期は、ライバル関係の黄泉や軀、喧嘩仲間であり後に魔界統一トーナメント覇者となる煙鬼ですら、問題にならない程の圧倒的戦闘力を誇っていたらしい。また、黄泉や軀とは「最初は感情だけで争っていたが、今は違う。それぞれなりに考え、意見が対立しているんだ」と幽助に述べた。
- アニメでは、平安時代に人間により手負いになり、幽助の遺伝上の母のもとに逃げ込むという描写が存在した。
- 黄泉の諜報員が測定した戦力データ:TP(妖力値)1,322,000、HP(体力)460,000、OP(攻撃力)424,000、DP(守備力)352,000、SP(特殊能力)86,000(上述のようにこの数値が最高時の力では無い)。
- 髪の色は原作の完全版のイラストでは金色だが、アニメでは白髪だった。
- 北神(ほくしん)
- 声:堀内賢雄
- 雷禅に仕えるS級妖怪。魔界一柔軟な体を持ち、腕を伸ばすだけで20km離れた所にあるものでも取ることができる。幽助と出会った当初は身体に仕込んだ装具によりD級以下に妖力を抑えていたにもかかわらず、軟体術で攻撃をかわし自由を奪った。軟体術に頼りすぎる傾向もあるようで、最後には幽助に敵わなくなった。人間を食糧としており、幽助と会った時点では活動のために止むを得ず人間を食っていたが、雷禅の死後は同様に食事を絶っている。生真面目な性格であり紳士的。そのため、幽助の破天荒な行動に振り回されることになる。魔界統一トーナメントでは予選を勝ち残り本選に出場。組織戦を策したが、予選で東王ら三人と同じブロックになってしまい幽助にからかわれた。どこまで勝ち進んだのかは描かれなかった。
- 黄泉の諜報員が測定した戦力データ:TP(妖力値)36,000、HP(体力)13,000、OP(攻撃力)5,900、DP(守備力)12,500、SP(特殊能力)4,600。
- アニメ版では、1回戦は軟体術を駆使して死々若丸に勝利した。2回戦の戦闘シーンは描かれなかったが、敗れてしまったと思われる描写がある。
- 東王(とうおう)
- 声:宇垣秀成
- 雷禅に仕える。A級妖怪。幽助を訪ねて佐藤家に来たとき、頻繁に失礼な態度を取って北神に注意されていた。
- 西山(せいざん)(アニメでは西帝)
- 声:伊藤栄次
- 雷禅に仕える。A級妖怪。
- 南海(なんかい)
- 声:松本保典
- 雷禅に仕える。A級妖怪。佐藤家には唯一訪れなかった。
軀とその部下
- 軀(むくろ)
- 声:高山みなみ、折笠愛(第96話のみ)
- 魔界三大妖怪の一人。黄泉や蔵馬より遥かに年上の女性。一人称は「オレ」。
- 作者のお気に入りのキャラクターの一人で、作者は彼女の昔時代をもっと詳しく描きたかったと述べる[2]。モデルは『風の谷のナウシカ』に登場するクシャナ[2]。
- 時雨(しぐれ)
- 声:谷口節
- 軀直属の戦士。軀によれば77人いる直属の戦士の中で最も弱いが、その実力は極めて高い(軀によるとA級妖怪が束になっても敵わない実力を身に付けた時の飛影と同等だが、剣の腕だけなら飛影よりずっと上とのこと)。外科的手術によって、妖怪に新たな能力を与える魔界整体師。飛影に邪眼の手術を行った後(料金は「患者の人生の一部」)、妖力の落ちた飛影に剣術も教えた。また、時雨が軀に仕えるようになったのは飛影に手術を行った後とのこと。魔牛の骨を加工して作られた巨大な円形の刀(燐火円礫刀)を使う。再会した飛影と対決し頭部を真っ二つにされるが、後に軀によって蘇生させられる。魔界統一トーナメントでは予選を勝ち残り本選に出場。2回戦で蔵馬に敗北する。大会終了後は再び軀に仕えている。
- アニメ版では魔界統一トーナメントで蔵馬に敗北した後、戦闘中に蔵馬が召喚した桜の大木から飛び降り行方不明。
- 奇淋(きりん)
- 声:小関一
- 軀直属の戦士。「魔道本家」の称号を持つ。77人いる直属の戦士の中で最も強く、250年間軀の下でNo.2の座についていた(かつては奇淋を凌ぐ実力者がNo.2に就いていたが、軀が鬱の状態にある時にたまたま口答えをした事により一瞬でミンチにされたとのこと)が、後に頭角を現した飛影に取って代わられる。それまでは、3国のNo.2の中では鯱や北神を凌駕する高い妖力値を誇っていた。清廉な武人であり、特に軀に不満がある様子ではなく、取って代わられた飛影とも良好な関係を築いていた。主である軀とは心の中では一度戦ってみたいと思っていたようで、魔界統一トーナメント開催が決定したときには「打倒・軀」を公言して憚らなかった。魔界統一トーナメントでは予選を勝ち残り本選に出場。軀との対決が叶ったのかは描かれなかった。大会前の打倒宣言に反して、トーナメント終了後も軀に敬称を使って仕えている。
- 黄泉の諜報員が測定した戦力データ:TP(妖力値)89,500、HP(体力)21,200、OP(攻撃力)22,000、DP(守備力)16,400、SP(特殊能力)29,900。
黄泉とその部下
- 黄泉(よみ)
- 声:江原正士、西村知道(第96話のみ)
- 魔界三大妖怪の一人。
- 過去に蔵馬と組んで盗賊稼業を営んでいたが、あまりに身勝手で血の気が多い性格であったため蔵馬に見限られ、蔵馬の放った刺客により両目を失う。それから長い年月をかけて音や空気の流れを頼りに戦う術を身につけ(耳の数も増えている)、国家中を把握する聴力と知謀、雷禅や軀と肩を並べられる力を得るまでに成長した。三大妖怪の中では最も若年で、最も野心家かつ頭脳派である。辛抱強く狡猾。雷禅の見立てでは霊界や人間界への侵略も考えていた模様。幽助に影響された結果、その野心を捨てて一妖怪として大会に臨む。トーナメントでは息子の修羅や幽助に勝利した後、蔵馬を通して幽助に対して賞賛の意を述べていた。親馬鹿な面もある。
- トーナメントの観客の中には「理想国家の再建をー!!」と叫ぶ元部下が登場しており、彼の国家観の一端がうかがえる。アニメ版の幽助戦では、試合結果自体は変わらないが幽助の大健闘が描かれている。トーナメント戦後、蔵馬と和解し修羅を連れ修行の旅に出る。
- 黄泉の諜報員が測定した戦力データ:TP(妖力値)1,550,000、HP(体力)422,500、OP(攻撃力)382,500、DP(守備力)325,000、SP(特殊能力)410,000。
- 修羅(しゅら)
- 声:大谷育江
- 黄泉の息子。培養器内にいた時点で妖力値は8万ポイントを越えていた。魔界統一トーナメント開催時、幽助と互角程度の実力の持ち主であり、それだけに幽助は「自分の実力は黄泉とは大人(親)と子供の差がある」と自認していた。歳相応に生意気で、黄泉のことは「パパ」と呼んでいる。予選で黄泉と対戦し、敗退。
- アニメでは救いの手を差し伸べた黄泉に対して攻撃を仕掛ける卑怯な一面が加えられている。蔵馬は若いころの黄泉そっくりと称している。
- 妖駄(ようだ)
- 声:北村弘一
- 黄泉国家の参謀の一人。戦闘要員としてでは無く、知略要員として黄泉に仕える。黄泉が国家を解散した後、魔界統一トーナメントの解説に転職。スター・ウォーズ・シリーズのヨーダがモデル。
- 鯱(しゃち)
- 声:辻親八
- 黄泉国家の軍事総長。数百年に渡って有望な幹部候補を暗殺しNo.2の地位を守り通してきたが、妖狐に戻った蔵馬の前に瞬殺される。空を使い、蔵馬の義理の弟を人質に取るが、黄泉のとる手段ではないと蔵馬に見抜かれ、最後は義弟を人質にとっていた空に裏切られる。黄泉からは自分の謀略を見抜かれ、密かに鯱以上のNo.2に相応しい者が倒すための踏み台扱いされていた。
- 軍事総長の座を奪われた場面にて、蔵馬を抜擢した事への懸念と異議を申し立てるも黄泉に自身の裏での行いを咎められ一蹴されたが、アニメ版ではこの直後に妖駄から無能呼ばわりされ、罵倒を止めに入った黄泉からも「鯱の優れた妖力は誰もが認めるが、それ以外の事を求めるのは酷」と追い討ちを掛けられるシーンが追加されている。その他、蔵馬への闇討ちの際に三叉の槍を使って戦い、事切れる寸前に妖気計が示した蔵馬の妖力値に驚愕するシーンが描かれた。
- 黄泉の諜報員が測定した戦力データ:TP(妖力値)37,800、HP(体力)10,900、OP(攻撃力)10,500、DP(守備力)11,000、SP(特殊能力)5,400。
- 空(から)
- 声:西川幾雄
- 鯱の命令で、人質にするため蔵馬の人間界での義弟にとり憑いていた妖怪。蔵馬に義弟にとり憑いていたことを見抜かれると姿を現して脅しをかけるが、逆に蔵馬に脅し返され蔵馬側に寝返る。
雷禅の大昔の喧嘩仲間
- 煙鬼(えんき)
- 声:飯塚昭三
- 雷禅の大昔の喧嘩仲間。見た目は鬼のような姿だが性格は極めて温厚。3回戦で軀を、決勝で才蔵を破り、魔界統一トーナメント優勝者となる。彼を始めとする雷禅の旧友達は、魔界三大妖怪に数えられる黄泉と同等、もしくはそれ以上の実力を秘めており、それでいながら野心を持たない穏健派。魔界の勢力争いには参加せず、野心も持たず人知れず生活していたためにその名は知られていなかった。愛妻家。大会後は大会参戦により腰痛を患い[注 57]、愛妻に介抱されながら幽助からの正聖神党参戦申し出を辞退。幽助からの、権限を用いる代案に承諾した。
- 魔界統一トーナメント優勝後、魔界の王となった彼の最初の政策は「人間界に迷惑をかけないこと」。霊界と紳士協定を結び、最終的には魔界と人間界、霊界の和睦を目標にしている様子。彼が王となってからは妖怪は人間界での悪事をぴたりとやめており、積極的に人間界で暮らしている妖怪もいる。
- 孤光(ここう)
- 声:雨蘭咲木子
- 雷禅の大昔の喧嘩仲間。雷禅に惚れていたグラマーな女妖怪。雷禅にアタックし続けたが、雷禅が人間に惚れたためフラれて自棄になった所、煙鬼と結婚した。夫からは大事にしてもらっているらしい。トーナメントでは黄泉に勝利するが九浄に敗退。夫の煙鬼が優勝して魔界の王となってからは、彼のマッサージをしたりと良き妻として彼を支えている。
- 棗(なつめ)
- 声:佐藤しのぶ
- 雷禅の大昔の喧嘩仲間。魔界統一トーナメント一回戦(アニメでは予選)で対戦した酎に一方的に惚れられるが、彼女自身もまんざらでも無いらしく、その後戦いの相手を律儀に務め、酎を揶揄した九浄に対して自分の事のように怒ったりしている。2回戦で軀と対戦し敗退するが、その際、別ブロックから幽助と黄泉の妖気の放出を感じ取り、体力の削り合いをやめた。アニメでは九浄の双子の妹[14]。
- 九浄(くじょう)
- 声:真殿光昭
- 雷禅の大昔の喧嘩仲間。3回戦で蔵馬と対戦し勝利するも、準決勝で才蔵に敗退。アニメでは凍矢と対戦し、凍矢の氷に妖気をわざと吸わせて妖力を互角まで落としたが、勝利。
- アニメでは棗の双子の兄[14]。
- 痩傑(そうけつ)
- 声:小杉十郎太
- 雷禅の大昔の喧嘩仲間。魔界統一トーナメントでは1008年ぶりに周と対戦、トレードマークのハンチング帽を「全然似合ってない」とつっこまれていた。アニメではまず陣と対戦、陣以上の飛翔術を見せて翻弄し勝利。戦いの中で、1500年前雷禅に挑みかかっていた頃の自分と同じ感情を陣の中に見つけた。
- 周(しゅう)
- 声:伊藤栄次
- 雷禅の大昔の喧嘩仲間。メタル族で、アニメでは銀色に光る体をしている。痩傑いわく「金物臭いチビ」。痩傑との対戦時、別ブロックから幽助と黄泉が放出した妖気を感じ取り、共鳴するかのように妖気を放出した。
- 才蔵(さいぞう)
- 雷禅の大昔の喧嘩仲間。翼が生えている。本編では台詞無しだが、魔界統一トーナメント準優勝者である。
- 鉄山(てつざん)
- 雷禅の大昔の喧嘩仲間。ヘルメットを被っている。本編では台詞無し。トーナメント2回戦で才蔵に敗退。
- 電鳳(でんほう)
- 雷禅の大昔の喧嘩仲間。9人のなかで巨体。本編では台詞無し。
その他の魔界統一トーナメント出場者
- 柘榴(ざくろ)
- 魔界統一トーナメントで優勝して魔界を闇の世界にすると二回戦で当たる予定の幽助に宣言するも一回戦敗退。アニメには登場していないが、後日談では大会中に行方不明となった時雨の代役として姿のみ描かれている。
- 枢(とぼそ)
- 作中に登場はしていないが、柘榴を破ったとトーナメント表に書いてある。トーナメント2回戦で幽助に敗退。
- 猫糞(ねこばば) / 猫玉(ねこたま)
- 幽助の一回戦の対戦相手。原作では幽助にやられるシーンのみの登場で、左足裏に名前が書かれていた。アニメ版では、猫糞から猫玉に名前が変更。妖気を放出して巨大化し、空中に跳んだ幽助を爪を伸ばして攻撃するが、瞬殺された。
- 流石(さすが)
- 声:かないみか
- 鈴駒の一回戦の対戦相手となった、少女姿の妖怪。友達と出たら勝ち残ったと和気藹々ムードだった。鈴駒に勝ち、アニメ版ではその後惚れられて追い掛け回される。後に彼女になる。
魔界統一トーナメント開催前
- 斉藤里子(さいとう さとこ)
- 蔵馬が魔界に行った後に行われた盟王高校の試験で、488点で3位に入った。1位は海藤優493点。2位は南野秀一490点。
- 食脱医師の女
- 声 - 土井美加
- 700年前、雷禅が人間界で遭遇した食脱医師(くだくすし)の女性。密教屈指の術者で、食人鬼である雷禅を言葉と態度で圧倒した。雷禅はその態度に惚れ、一晩かけて拝み倒したという。その後、子供を産んですぐに亡くなったとのこと。幽助の遺伝上での母親。
- 蔵馬の放った刺客(名称不明)
- 1000年ほど前、蔵馬と別行動を取っていた黄泉を襲撃し、黄泉の視力を奪った蔵馬の刺客。当時の黄泉と比較して高い実力を有していたが、黄泉から反撃を受けて深手を負い「報酬よりも命が大事」と捨て台詞を残し逃走。その後、3大妖怪になった黄泉に発見され、両目を縫われ、体も生きているのが不思議なほどボロボロの状態にされて幽閉されていた。黄泉は蔵馬をその場に連れてきて、殺してくれと懇願する刺客の願いを聞き入れ、最後の質問として誰に頼まれて自分を襲ったのかと問い、「銀髪の妖狐、恐ろしく冷たい目をした男」と言わせた後に頭部を踏みつぶして殺した。原作では黄泉の明確な心理描写は出てこなかったが、アニメでは蔵馬の名前をはっきり出され、黄泉は怒りを隠せないほど激昂して刺客を殺した。また、原作とアニメでは容姿が異なる。
特別読切『TWO SHOTS』
- 喜多嶋麻弥(きたじま まや)
- 声:松岡由貴[15]
- 南野秀一(蔵馬)の中学時代の同級生で、彼に好意を寄せていた。元々多少の霊感があり、蔵馬の近くにいることで霊力が増し妖怪が見えるようになった。近辺を縄張りとしていた妖怪・八つ手に捕まり、蔵馬に助けられるが、彼女の身を案じた蔵馬によって、彼への想いごとそのときの記憶を抹消される。
- 田坂(たさか)
- 蔵馬の中学時代の同級生男子。麻弥へ好意を抱いていることから蔵馬に嫉妬している。麻弥の両親から麻弥が帰宅していないことを蔵馬に知らせたことで、蔵馬は麻弥が八つ手に捕らわれたことを察した。ドラマCDには未登場で連絡してきたのも女生徒に変更。
- 反吐鬼(へどき)
- 声:西川幾雄[15]
- かつて蔵馬に半殺しにされた妖怪。人間に寄生して操ることが出来る。八つ手の配下になり蔵馬に復讐を誓うが八つ手に食われる。
- 八つ手(やつで)
- 声:加藤治[15]
- 妖怪や霊力の強い人間を食えば食うほど強くなる妖怪。マネキン人形の廃工場をアジトにしている。「人間にしても妖怪にしても食べるのは女に限る」という嗜好の持ち主で、蔵馬と飛影と交戦した際には麻弥や雪菜を食べたと嘘を付いた。蔵馬と飛影を圧倒するが、2人がコンビネーションを行うようになると戦況は一転し、囮のマネキン人形に引っかかった隙を突かれ、切断された。死に際には、麻弥が無事なことと雪菜を食べてはいないことを告げる。原作では、蔵馬は飛影に自ら名乗っているが、ドラマCDでは八つ手が蔵馬を名指ししたことで、飛影は彼の正体を知ることになった。
サイコロジャンケンボクシング
ジャンプコミックス6巻26ページ(使用ボクサー)、68ページ(ルール)収録の2人対戦用ミニゲーム。ルールは使用ボクサーを選び、ジャンケンで勝った側がサイコロを用いて1 - 6の目を出し、使用ボクサーに設定されたステータスに従い、相手ボクサーにダメージを与える。3回繰り返すと1ラウンドの終了。2ポイント回復後、第2ラウンドを開始する。これを、どちらかのボクサーのHPが0になるまで繰り返すというもの。各ボクサーには「得意技」が設定されている場合があり、出た目のパンチが得意技だった場合は3ダメージを与えることができる。
同巻107ページ(フリートーク)には作者が中学生の頃に考えて遊んだゲームの一つであると紹介されている。
サイコロの目 | パンチ内容 | ダメージ |
---|---|---|
ジャブ | 1 | |
ストレート | 2 | |
下記必殺技 | 4(カミカゼサンキチのみ6) | |
フック | 2 | |
アッパー |
使用するボクサーは次のとおり。
- ホワイトタイガー
- HP12 必殺技スペシャルサンダー
- ブラックジョー
- HP10 必殺技ビッグマグナム
- ミスタークエスチョン
- HP15 必殺技ハテナボム
- カミカゼサンキチ
- HP10 必殺技カミカゼショット
参考文献
- 冨樫義博『幽☆遊☆白書 公式キャラクターズブック 霊界紳士録』 集英社、2005年。
- 週刊少年ジャンプ編集部『幽☆遊☆白書 パーフェクトファイル NO.1』、集英社、1995年。
- 週刊少年ジャンプ編集部『幽☆遊☆白書 パーフェクトファイル NO.2』集英社、1995年。
脚注
注釈
- ^ アニメ版では幽助と酎のナイフエッジデスマッチを止めさせようとした。
- ^ 幽助が魔族になったことは、彼が魔界に旅立つ前日に幽助自身から知らされた。アニメ版では仙水との戦いを終えて魔族状態で帰還した幽助の姿を目撃するも、その時は事情は知らされず、螢子も問いただしたりはしなかった。
- ^ ページの構成上はぼたんが説明していることになっている。
- ^ 訊ねた際の螢子は幽助曰く「一番怒っているときの顔」をしていた。また、幽助の曖昧さに苛立ち、幽助が吸おうとした煙草を取り上げて自分が吸うも口に合わなかった(アニメ版ではカット)。
- ^ マンションに引っ越すまでの間、幽助の身体は桑原家に預けられた。
- ^ 桑原と温子も螢子同様にコエンマからの夢のお告げを見たが、桑原は夢の内容を気持ち悪がって、気分転換のためにゲームに夢中になり、温子は酒場で酔っ払っていた。
- ^ アニメでは静流と幻海も知っており、前者は雪菜救出依頼のビデオを途中から幽助らと共に見たことで知り、後者は映像特典において、飛影が雪菜に氷泪石を返却しに来た頃には既に知っていたことになっている。また、桑原は原作では雪菜へのテレパシーを試みた際に雪菜の名前を初めて知らされたが、アニメ版では骨爛村に着いた頃には既に雪菜の名を知っていた。
- ^ 設定資料も存在する[4]
- ^ ただし、その呼び方をしていたときは空に身体を乗っ取られていた状態のため、普段からそう呼んでいるかは不明。
- ^ 幽助が幻海の死を乗り越えられずにいた際、幽助を一喝し、幻海からの伝言を伝え、立ち直らせた。
- ^ アニメ版では幽助と桑原が戸愚呂兄弟との最初の戦いでやられそうになった時、喪服と香典を用意していたという薄情な面も描かれた(本人曰く「万が一のことを考えて」。このことを知ったぼたんは怒った)。
- ^ 劇場版第2作目のキャストクレジットでは、秘書のオニと表記された。
- ^ 降魔の剣の毒に侵された螢子の妖怪化を防ぐべく、心霊医術で妖怪化の証の額の目が開くのを遅らせるが、秘薬なしでの使用だった為、ぼたんへの負担も大きく、傷を付けた張本人の飛影が変身で妖力が高まった影響で負担も増した。
- ^ 当初は自身を含めた応援団の存在は「良い表情をするようになった今の幽助を、もう少しだけ、黙って見ていたい」という螢子の思いをくみ取り、浦飯チームに知らせずにいたが、魔性使いチームとの吏将との試合で桑原が観客席に雪菜の姿を見つけたことから、浦飯チームに応援団の存在を知られることになる。アニメ版では陣との試合で幽助は螢子と静流が観客席にいることに気づいた。
- ^ アニメで唯一登場した第67話のクレジットは「女の子」となっており、渡部直美と長谷川智子の2人が書かれている(もう一人は皿屋敷中の女学生役)。
- ^ アニメ版では幽助が死亡した際の影響で動かなくなったときには動揺していたことからか呼び捨てにされた。
- ^ 相打ち覚悟で決行した桑原は足場にサラシが引っかかったことで命拾いした。
- ^ 飛影は剣で青龍を16回切断したと語っていたが、これに対し、幽助は「半分までは数えられた(アニメ版では15回までは数えられた)」、蔵馬は「初太刀以外は何回斬ったか分からず、閃光が糸状のように走って見えた」、桑原は「いつの間に斬ったか分からず、気がついたら青龍がバラバラだった」とそれぞれコメントした。
- ^ 雪菜を連れて逃げようとしたときに現れた飛影に阻まれ、殴られている。原作では一発だけだったが、アニメ版では殴られる前に飛影を勧誘しようとしたことで彼をより怒らせてしまい、雪菜が飛影を止めるまで、飛影に殴られ続けた。
- ^ この為、事情を知らない桑原と蔵馬は是流が中堅として出てきたことに驚きを隠せなかったが、飛影だけは順番の真意に気づいた。
- ^ 戸愚呂に吸収されかけたときに、他2名から魁と呼ばれた。
- ^ a b 『霊界紳士録』ではM-2号が魁でM-3号が梁[8]、アニメパーフェクトブックではM-2号が梁でM-3号が魁[9]と説明しているが、棒状の霊気を使用する人物が「魁」と判明[注 21]し、M-3号はハウンドクローを使用していたため、アニメパーフェクトブックが誤りとなる。
- ^ 技名は『霊界紳士録』でも登場しなかった[8]が、アニメでは「スイングクラッシュ」と名づけられた[9]。
- ^ 黒桃太郎曰く「大抵の相手はひとつ目だけで決着がつく」。また、飛影の剣で自身の身体を切り裂いた際には、原作では左指を切り落としたのに対し、アニメ版では左腕に傷を付けた。
- ^ 蔵馬に幽助につくか黄泉につくかを聞かれた際は「無回答」(アニメ版では「考え中」)と紙に書き、鈴木に×で消され「幽助」と書かれた。
- ^ 怨爺が鈴木になって幻海と戦った際、桑原は怨爺の手で前の闘技場に飛ばされていたため、怨爺と鈴木が同一人物であることを知らずにいた。その為、決勝戦前に鈴木が現れた際、桑原にとっては初対面となった。アニメ版では幻海と鈴木の試合の最中に戻ってきたことから、決勝戦前の鈴木との会話も原作とは異なっていた。また、鈴木が幻海に殴り倒されて仮面が取れた時は素顔が酷く変形していた為、蔵馬も鈴木の正常な素顔を見るのはこれが初めてであったことから、最初は鈴木とは気付かなかった。
- ^ アニメで「田中」はカットされている。
- ^ 前大会にいたメンバー2人は今大会には参戦しておらず、消息も不明。戸愚呂兄弟が妖怪に転生する際は幻海と共に反対していた。メンバー2人は原作では姿が描かれなかったが、アニメ版では武術会参加時の回想に僅かながらに描かれた。
- ^ 本人曰く「粉々に吹き飛ばすのは簡単だが、手元に置いておきたいから、頭だけは綺麗なまま残しておく」
- ^ 試合終了後、幽助に問い詰める桑原に対し、蔵馬は「俺たちも幽助から聞かされたわけじゃないが、そんな予感はしていた」と告げ、幽助は「幻海ばあさんの死を受け入れたはずなのに、皆に教えるのが怖かった」ことを明かして謝罪した。
- ^ 弟曰く「悪い癖」であり、弟から嫌悪された。アニメ版では左京からも「つまらんマネを」と呆れられている。
- ^ 原作とアニメ版ともに、ヘレン撃破後に一度だけ喫煙シーンがある。酒に関しては、左京に勧められた際に自ら飲めない事を明かしている。また、アニメ版にて垂金との会話時に彼の席に酒の入ったグラスが置かれていたが、飲んでいるシーンは描かれていない。
- ^ 至近距離から霊丸を受けるも盾で防いでいる。アニメ版では至近距離からの霊丸を使用する前にも霊丸を放つが、戸愚呂は避け、ショットガンもバリアーで防いでいる。
- ^ 原作では60%に変身した直後、「3分でこのビルを全壊させてみようか?」と挑発。アニメ版では台詞は言わず、実際にビルを破壊する不言実行を見せ、桑原もその光景を目撃している。また、幽助の前に現れた場所も原作とアニメでは異なり、原作では下校中の皿屋敷中学校門前、アニメ版では螢子とデート中の街中で建物の一部を破壊して、幽助の注意を向け、姿を現した。
- ^ プーに憑依して現れた幻海の提案だったが、戸愚呂も最後の方法として考えていた。
- ^ 戸愚呂の餌になることを恐れた観客たちが闘技場から逃げようとした際に闘技場に無数の壁を出現させて自身を含めた全員を閉じ込めた。壁の一部は試合中に幽助の霊丸で破壊され、闘技場爆破時に破壊された部分から生き残った者たちは脱出した。
- ^ 本人曰く「血を見るのが好きな時期があり、あらゆる生物を解剖し、その果てに人間まで解剖するに至ったが、すぐに飽きてしまった」
- ^ アニメ版では優勝決定戦でのコエンマとの「互いのチームの副将の勝利のために命を賭ける」という賭けに敗れた際、コエンマは「左京の命を奪う気はない」と告げるが、それに対して左京は「負けをチャラにしてもらうのは、ギャンブラーとして最低の行為だ」と最後までギャンブラーとしての誇りを貫いた。
- ^ 「戦うためではなく、浦飯チームの死を最高の席で見届けるためにやってきた」と説明し、直後に「大将の私に回ってくる可能性はゼロだ」と勝利宣言を行った。
- ^ 左京からは試合終了後、「相手が弱すぎる」と酷評された。
- ^ Dr.イチガキチームと対戦したチームの「一つ目牛」も前の試合=同じ日に死んでいる。
- ^ アニメ版では審判の小兎や鬼道戦隊との対決を観戦していたコエンマからも強いと言われている
- ^ アニメではシルクハットをかぶった大柄な妖怪。マラカスを武器とするが、喪々連邪に翻弄された。
- ^ どちらの呼ばれ方もされている。幽助は「実況」と呼ぶ。
- ^ 蔵馬VS爆拳の試合開始前、直前の凍矢戦で力を使い果たした蔵馬が立ったまま気を失ったことから、蔵馬と幽助の交代を認めようとするが、大会本部の手で交代は認められず、小兎も爆拳につまみ出されてしまった。
- ^ 原作では、比較的現実的に描かれた(一部除く)、複数の女性によって進行されている。
- ^ 後述の桑原の発言を例とすると「あつい」という禁句に対して「ああ」という返事と「ついでに~」という言葉の組み合わせの中に「あつい」という禁句が含まれていた為、魂を抜かれた
- ^ 飛影は海藤の挑発に引っかかって、禁句の「あつい」を口にしてしまい、早々に脱落。桑原はぼたんとの会話で「ああ」と「ついで」を続けていってしまったことから、禁句を破ったことになって脱落。ぼたんは桑原の魂が抜けた直後に「あついなんて言わなかったのに」と禁句を口にしてしまったために脱落した。
- ^ 能力を使って、優位に立っていた。麻雀の役は、タンヤオ、イーペーコウ、ドラ2の満貫。
- ^ 幽助は「右ストレートでぶっ飛ばす」と宣言し、右ストレート直撃前に拳を止めるも、拳圧で室田にダメージを与えてしまった。
- ^ 劇中において、最初はミノルが主人格のように振る舞っており、忍が幽助の前に現れた際には「数ヵ月」ぶりと語っていたことから、能力者集めはミノルが行ったことになっている。また、ナルは樹の前にしか姿を現さない。
- ^ 仙水は「天使の由来は聖光気を纏った者ではないか?」と考えている。
- ^ 本人曰く「キャベツ畑やコウノトリを信じている可愛い女のコに無修正のポルノをつきつける時を想像する様な下卑た快感」だが、アニメ版では「白い半紙を墨で黒く塗り潰す快感」に変更。いずれも桑原と蔵馬からは嫌悪感を抱かれた。
- ^ 原作では「奇跡の手道場」を設立した設定になっているが、本当に人を治しているのかは不明。アニメ版では多くの人々を救っていることが語られた。
- ^ アニメ設定では「指で記憶を読み取り、他人に見せられる能力」としている[11]。
- ^ ゲームバトラーのクイズ問題では最初の5問から出題の仕組みを見抜いた。海藤と対戦した際に「俺は最初の5問はパス」すると発言し、海藤はハンデと思っていたことから5問連続正解した後に「俺にハンデは必要ない」と返すが、天沼は法則を見抜いてからの6門目で正解した後、「ハンデ5問じゃ物足りなかったかな?」と返した。
- ^ 原作者冨樫義博も本作の作業中に腰痛を患った[12]。『HUNTER×HUNTER』では、長期休載理由の1つでもある[13]。
出典
- ^ 冨樫義博『幽☆遊☆白書』第1巻 集英社<JC>、1991年、167頁。
- ^ a b c d e 冨樫義博『幽遊白書終了記念 ヨシりんでポン!』 同人誌、1994年。
- ^ 冨樫義博『幽☆遊☆白書画集』 集英社、2005年、90頁。
- ^ 週刊少年ジャンプ編集部『幽☆遊☆白書 パーフェクトファイル』 No.2(第1版)〈ジャンプ・アニメコミックス・ジュニア〉、1995年4月22日、11頁,87頁頁。ISBN 978-4-8342-1442-0。
- ^ a b 『霊界紳士録』189頁。
- ^ 冨樫義博『幽☆遊☆白書』第2巻 集英社<JC>、1991年、41頁。
- ^ 冨樫義博『幽☆遊☆白書』第4巻 集英社<JC>、1991年、41頁。
- ^ a b 『霊界紳士録』95頁。
- ^ a b 『パーフェクトファイル NO.1』60-61頁。
- ^ 週刊少年ジャンプ『幽☆遊☆白書 冥界死闘編 炎の絆 前編』設定資料集表紙。
- ^ a b 『パーフェクトファイル NO.2』101頁。
- ^ 冨樫義博『幽☆遊☆白書』 第6巻(第20版)、1998年2月21日、袖頁。ISBN 978-4-08-871278-9。
- ^ “HUNTER×HUNTER : 休載長期化へ 作者の容態回復せず”. 毎日新聞デジタル. (2014年9月22日) 2015年2月15日閲覧。
- ^ a b 『パーフェクトファイル NO.2』106頁。
- ^ a b c 『ドラマCDシリーズ「幽☆遊☆白書」』集英社、2004年12月10日。ISBN 978-4089058503。