「ライブ!! はっぴいえんど」の版間の差分
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当日は小雨まじりのあいにくの天気だったが、公会堂には開場前から多くの人が行列を作り、コンサートは満員の熱気の中で行われた。司会は[[かまやつひろし]]が行い、途中、[[ニッポン放送]]のパーソナリティ[[亀渕昭信]]、春一番コンサートのプロデューサー[[福岡風太]]もマイクの前に立った。コンサートの模様は録音され、[[文化放送]]の番組で放送された<ref name="live_happy_end_2017" />。コンサート自体は3部構成。第1部は、はっぴいえんどのメンバーがプロデューサーを務め、風都市がこれから売り出そうとする[[南佳孝]]、[[吉田美奈子]]、[[西岡恭蔵]]、ココナツ・バンク。第2部では、はっぴいえんどのメンバーがそれぞれ取り組み始めていた新しい音を披露。ココナツ・バンクや[[シュガー・ベイブ]]を率いた[[大瀧詠一|大滝詠一]]、[[松本隆]]による[[ムーンライダーズ|ムーンライダース]]、[[細野晴臣]]、[[鈴木茂 (ギタリスト)|鈴木茂]]、[[林立夫]]、[[松任谷正隆]]からなる[[ティン・パン・アレー (バンド)|キャラメル・ママ]]という順だった<ref name="happy_etc_album_guite" />。 |
2020年1月25日 (土) 17:00時点における版
『ライブ!! はっぴいえんど』 | ||||
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はっぴいえんど の ライブ・アルバム | ||||
リリース | ||||
録音 |
1973年9月21日 文京公会堂 | |||
ジャンル |
ロック ポップス | |||
レーベル | Bellwood ⁄ KING | |||
プロデュース | 風都市 for KING BELLWOOD RECORDS | |||
はっぴいえんど アルバム 年表 | ||||
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『ライブ!! はっぴいえんど』は、1974年1月15日に発売された、はっぴいえんど通算1作目のライブ・アルバム。
解説
1973年9月21日文京公会堂で行われた解散記念コンサート“CITY—Last Time Around”の実況録音盤。はっぴいえんど唯一のオリジナル・ライヴ盤だが、前年12月に実質的に解散していたので、“再結成ライヴ”という見方も可能である。事実、メンバー4人揃ってのステージは前年8月30日の徳島市立文化センター以来だった[1]。とはいえ、その時点で大有名なグループではなかったことや、アメリカ録音のサード・アルバムが1973年 に発表されたこともあって[注 1]、一般的には“CITY—Last Time Around”で活動に終止符を打ったと思われている[2]。本作には、はっぴいえんど、西岡恭蔵、大瀧詠一とココナツ・バンクの演奏が収められているが、全曲が収録されたわけではなく、曲順もこのアルバム用に変えられている[2]。
に東京・当日は小雨まじりのあいにくの天気だったが、公会堂には開場前から多くの人が行列を作り、コンサートは満員の熱気の中で行われた。司会はかまやつひろしが行い、途中、ニッポン放送のパーソナリティ亀渕昭信、春一番コンサートのプロデューサー福岡風太もマイクの前に立った。コンサートの模様は録音され、文化放送の番組で放送された[2]。コンサート自体は3部構成。第1部は、はっぴいえんどのメンバーがプロデューサーを務め、風都市がこれから売り出そうとする南佳孝、吉田美奈子、西岡恭蔵、ココナツ・バンク。第2部では、はっぴいえんどのメンバーがそれぞれ取り組み始めていた新しい音を披露。ココナツ・バンクやシュガー・ベイブを率いた大滝詠一、松本隆によるムーンライダース、細野晴臣、鈴木茂、林立夫、松任谷正隆からなるキャラメル・ママという順だった[1]。
第3部がはっぴいえんどの解散ライヴだが、キャラメル・ママの演奏スタイルに近く、ブラック系ポップに傾倒していて、本来のはっぴいえんどの音とは異なる[1]。「はいからはくち」はセカンド・アルバム『風街ろまん』[注 2]ではハードなロック・ナンバーだったが、シングルは別ヴァージョンで発表された[注 3]。ライヴでもアレンジの変更が多かった曲だが、このライヴでの演奏も過去のどれとも大きく異なっていた。はっぴいえんど解散後、キャラメル・ママを結成した細野と鈴木、ムーンライダースを率いた松本、いずれもファンク的なリズムに関心を深めていた時期で、それが演奏にも反映されたと思われる。慣れないリズムで歌ったからか、大滝は最初のほうの「弄ぶ…」というフレーズで外しそうになってすぐ「ヘイ」とかけ声を入れて態勢を立て直している[2]。「抱きしめたい」では歌が「黒い煙を…」と2番から始まるが、エンジニアの吉野金次によれば、PAと録音の両方を担当することになり、PAに気を取られていたら、録音のマルチ・テープの残りが少なくなっているのに気づかず、慌ててテープを入れ替えた。結局、2番からしか録音できなかったので、拍手をかぶせてフェイド・インしたという[2]。大滝の「それでは最後にこの4人でしかできない曲をやります」というMCで始まるラスト3曲はアンコールだが、この部分がもっともはっぴいえんどらしい。なお、鈴木慶一がピアノで参加している。アンコール終了後、松本はスティックを客席に投げつけて大団円を迎えるが、トータルでは「終わり」より「始まり」を印象づけるライヴ盤である[1]。
ベルウッドから出た本作と同日に、もう一枚トリオ・レコードから出た『1973.9.21 SHOW BOAT 素晴しき船出』[注 4]には、南佳孝、ムーンライダース、ココナツ・バンク、吉田美奈子の演奏が収録された[2]。
アートワーク、パッケージ
アルバムには歌詞カードのほか、ポスター、ディスコグラフィ、北中正和「“CITY”が開いた輝かしい夜」と富沢一誠「フォーク&ロック・シーンの状況を塗りかえたはっぴいえんど」の2つのライナーノーツを収載。ジャケットは被せ帯仕様で、上部の赤い部分を上げた裏面に、松本隆の「はやすぎた回想録」が掲載されている。また、帯は袋状になっておらず、1枚の両面印刷となっている。
収録曲
SIDE A
- はいからはくち - (3:15)
- 夏なんです - (3:15)
- はっぴいえんど
作詞 : 松本隆 / 作・編曲 : 細野晴臣
© Copyright 1971 by Art Music Publishing Co. Ltd.
- はっぴいえんど
- 氷雨月のスケッチ - (3:30)
- はっぴいえんど
作詞 : 松本隆 / 作・編曲 : 鈴木茂
© Copyright 1972 by Shinko Music Publishing Co. Ltd.
- はっぴいえんど
- 抱きしめたい - (2:26)
- はっぴいえんど
作詞 : 松本隆 / 作・編曲 : 大瀧詠一
© Copyright 1971 by Art Music Publishing Co. Ltd.
- はっぴいえんど
- 空とぶ・ウララカ・サイダー(空飛ぶくじら、ウララカ、あなたがジンとくるときは…メドレー) - (4:22)
- 大瀧詠一、ココナツバンク
作詞 : 大瀧詠一、松本隆 / 作・編曲 : 大瀧詠一
(空飛ぶくじら)© Copyright 1972 by PMP
(ウララカ)© Copyright 1972 by PMP
(あなたがジンとくるときは)© Copyright 1973 by City Music Co., Ltd.
- 大瀧詠一、ココナツバンク
- ココナッツ・ホリデー - (4:42)
- 大瀧詠一、ココナツバンク
作詞 : 伊藤銀次、大瀧詠一 / 作・編曲 : 伊藤銀次、大瀧詠一
© Copyright 1973 by City Music Co., Ltd.
- 大瀧詠一、ココナツバンク
SIDE B
- 街行き村行き - (3:30)
- 西岡恭蔵
作詞 : 西岡恭蔵 / 作・編曲 : 西岡恭蔵
© Copyright 1973 by Shinko Music Publishing Co. Ltd.
- 西岡恭蔵
- 春一番 - (4:04)
- 西岡恭蔵
作詞 : 西岡恭蔵 / 作・編曲 : 西岡恭蔵
© Copyright 1973 by Shinko Music Publishing Co. Ltd.
- 西岡恭蔵
- 12月の雨の日 - (3:26)
- はっぴいえんど
作詞 : 松本隆 / 作・編曲 : 大瀧詠一
© Copyright 1970 by Art Music Publishing Co. Ltd.
- はっぴいえんど
- かくれんぼ - (5:00)
- はっぴいえんど
作詞 : 松本隆 / 作・編曲 : 大瀧詠一
© Copyright 1970 by Art Music Publishing Co. Ltd.
- はっぴいえんど
- 春よ来い - (4:54)
- はっぴいえんど
作詞 : 松本隆 / 作・編曲 : 大瀧詠一
© Copyright 1970 by Art Music Publishing Co. Ltd.
- はっぴいえんど
クレジット
はっぴいえんど
西岡恭蔵
大瀧詠一とココナツ・バンク
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スタッフ
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脚注
注釈
出典
- ^ a b c d 篠原章「ライヴ、編集アルバムとシングル」『はっぴいな日々』第19巻第10号、株式会社ミュージック・マガジン、2000年7月31日、114-117頁、ASIN B001FADJZ2“はっぴいえんど 『ライヴ!! はっぴいえんど』”
- ^ a b c d e f 北中正和 (2017). ライブ!! はっぴいえんど (12cmCD) (Media notes). Bellwood ⁄ KING. pp. 5–10.
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外部リンク
KING RECORDS OFFICIAL SITE