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「松田駅」の版間の差分

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2020年2月15日 (土) 00:54時点における版

松田駅
北口駅舎(2017年5月)
まつだ
Matsuda
CB03 相模金子 (1.9 km)
(2.9 km) 東山北 CB05
地図
神奈川県足柄上郡松田町松田惣領1879-3
北緯35度20分48.6秒 東経139度8分14.7秒 / 北緯35.346833度 東経139.137417度 / 35.346833; 139.137417
駅番号 CB  04 
所属事業者 東海旅客鉄道(JR東海)
日本貨物鉄道(JR貨物)
所属路線 CB 御殿場線
キロ程 10.2 km(国府津起点)
電報略号 マタ
駅構造 地上駅
ホーム 2面3線
乗車人員
-統計年度-
3,316人/日(降車客含まず)
-2016年-
開業年月日 1889年明治22年)2月1日
乗換 新松田駅小田急小田原線)*
備考 JR東海:駅長配置駅管理駅
JR全線きっぷうりば
* 小田急小田原線(新宿方面)との連絡線あり。
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松田駅(まつだえき)は、神奈川県足柄上郡松田町松田惣領にある、東海旅客鉄道(JR東海)・日本貨物鉄道(JR貨物)御殿場線の駅である。駅番号CB04

概要

松田町の中心部に位置する駅。御殿場線の第一種鉄道事業者であるJR東海が旅客営業、第二種鉄道事業者であるJR貨物が貨物営業を担当している。

当駅には、御殿場線の普通列車特急ふじさん」が停車する。また、駅の南に小田急小田原線の新松田駅が近接し、乗り換えが可能である。特急「ふじさん」は当駅東方にある連絡線を介して小田急小田原線と直通運転を行なっている。そのため、小田急線の運賃計算上、当駅と新松田駅は同一駅として扱われる。小田急線に有効な途中下車が可能な特別企画乗車券では、有効区間に新松田駅を含む場合は途中下車できる。

駅の開業は1889年(明治22年)2月である。官設鉄道(後の日本国有鉄道)単独の駅であり、国鉄分割民営化の際もJR東海のみに継承された。その後、1994年(平成6年)10月に貨物営業が再開された際、当駅を管理する事業者にJR貨物が追加された。

御殿場線の途中駅の中で、丹那トンネル開通以前に東海道本線の駅として開業した7駅の一つである[注釈 1]

歴史

小田急との連絡線を通過する「あさぎり」(2009年10月23日)

東海道本線国府津 - 沼津間は1889年(明治22年)に開業したが、山岳地帯を通過するため建設困難とされた現行の熱海経由のルートではなく、御殿場経由の御殿場線のルートで建設された。そのため、国府津 - 沼津間の開業時に新設された当駅は、開業時東海道本線の駅であった。駅が開設されたのは矢倉沢往還宿場町として栄えた松田であり、駅の開業は明治に入って衰退していた町を再び活気付かせた[1]

しかし、1927年(昭和2年)に小田急小田原線が開通して松田に新松田駅を設けると、東海道本線より速く東京へ往来できる事もあって客の流れはそちらに向かうようになった。丹那トンネルが開削され、1934年(昭和9年)に国府津 - 熱海 - 沼津間が全通すると東海道本線は同区間経由に変更され、当駅を通る路線は御殿場線という地方路線に格下げされた。この結果、当駅から東京へ向かう直通列車がほとんどなくなり、この地域の中心で新しい東海道本線が通る所でもあった小田原に直通していた小田原線及び新松田駅の重要性はさらに増し、それと連動して当駅の地位は低下していった。

第二次世界大戦中、小田急電鉄は東京急行電鉄に統合されて俗に言う大東急となっていたが、東海道本線には根府川駅近くなど橋梁の多い区間があり、空襲砲艦攻撃を受けて同区間が不通になる恐れがあった。そのため、東急小田原線と御殿場線によってその代替ルートを設けようという案が陸軍から出され、この松田に連絡線を設ける事にした。それに伴って用地の確保と連絡線の橋脚が完成したが、まもなく終戦となったため工事は中止された。

その後、東急ではこの未成となっていた連絡線を完成させて東京から御殿場線へ直通する列車を設定しようと考えたが、御殿場線の電化を要するためこの時は見送られた。東急から小田急が再独立し、高出力気動車キハ5000形気動車が完成した事で、ようやく1955年(昭和30年)に連絡線は完成し、直通運転が開始された。1968年(昭和43年)には御殿場線と連絡線の電化も完成し、直通列車も電車化され「あさぎり」となった。なお、2018年より「ふじさん」に愛称を変更している。

年表

駅構造

駅構内を沼津側から見る。左側のホームが1番線(2008年7月23日) 駅構内を国府津側から見る。右側のホームが1番線(2009年10月23日)。
駅構内を沼津側から見る。左側のホームが1番線(2008年7月23日)
駅構内を国府津側から見る。右側のホームが1番線(2009年10月23日)。

ホーム

2面3線のホームを有する地上駅。構内北側に単式ホーム1面1線、構内南側に島式ホーム1面2線が配置されている。ホームは単式ホーム南側が1番線、島式ホーム北側が2番線、同じく島式ホーム南側が3番線であり、1番線が上り本線、3番線が下り本線である。

2・3番線は普通列車が使用する。特急「ふじさん」は上下ともに小田急小田原線の本線(新宿方面)との連絡線が接続する1番線を使用しており、JR東海と小田急の乗務員が交代する。かつては1番線が上り列車専用、3番線が下り列車専用、2番線が上下兼用となっていた[5]

ホームの使用状況
番線 路線 方向 行先 備考
1 CB 御殿場線 上り OH 小田急小田原線新宿方面 特急ふじさん
下り 御殿場方面
2 上り 国府津方面[注釈 2] 普通
3 下り 御殿場・沼津方面[注釈 2]

(出典:JR東海:駅構内図

  • 番線・方面は駅掲示の案内標識の表記に従っている。ただし、同標識に路線名等の記載はない。

駅設備

南口駅舎(2011年2月25日)

駅舎(改札口)は2ヶ所ある。単式ホーム(1番線)に隣接して駅本屋(北口)が置かれ、島式ホーム(2・3番線)から地下通路を通った先に南口が置かれている。2つのホーム間の移動用に跨線橋(階段のみ)が1ヶ所設置されている。南口は新松田駅と道路を挟んだ向かい側にある。

当駅は御殿場線の拠点の一つであり、JR東海静岡支社の駅長駅員配置駅(直営駅)である[6]管理駅として、神奈川県側に位置する御殿場線の6駅(下曽我駅上大井駅相模金子駅東山北駅山北駅谷峨駅)を管理している[6]

北口・南口共に駅舎内部にはJR全線きっぷうりばや近距離用自動券売機があり、南口には自動改札機、北口には簡易TOICA改札機が設置されている。北口・南口共改札事務室内には、特急「ふじさん」利用者向けに小田急用の窓口処理機やICカード処理機が設置されており、小田急線(小田急新宿方面)の磁気乗車券(普通券、回数券、株主優待券など)の入場処理も可能で、新松田駅入場・出場として処理される。なお、TOICAエリアである御殿場線とPASMOエリアである小田急線をまたがってICカードで乗車することはできない。

2015年2月下旬よりかねてから建て替え工事が行われていた北口駅舎が12月に完成、同月20日より使用が開始された。

貨物取扱

松田駅に甲種車両輸送列車として到着した小田急2000形電車(1994年12月19日)

JR貨物の駅は臨時車扱貨物のみを取り扱っており、定期貨物列車の発着はない。しかし、稀に小田急電鉄ならびに箱根登山鉄道向けの甲種車両輸送列車が発着し、JR貨物の電気機関車が連絡線を通り越して新宿方面で折り返し、小田急線の新松田駅構内まで乗り入れている。その間は電気機関車の運転資格を持つ小田急の運転士が乗務する[7]。この列車は従来小田原駅発着であったが、1994年(平成6年)10月以降当駅発着に変更された。なお、これらの列車はすべて沼津方面からの発着となっている[注釈 3]

貨物営業は国鉄時代にも行われていたが、国鉄分割民営化前の1982年(昭和57年)11月に廃止された。実施時には駅舎東側に貨物ホームがあった他、酒匂川岸まで伸びる砂利採取線があった。砂利採取線では国府津機関区(現・JR東日本国府津車両センター)所属のC11形蒸気機関車が使用されていた。

利用状況

「山北町統計書」によると、2016年度(平成28年度)の1日平均乗車人員3,316人である[山北統計 1]。また、「神奈川県統計年鑑」によると、2017年度(平成29年度)の年間乗車人員は1,203,898人である[神奈川統計 1]。いずれも、近年は減少傾向にある。

近年の推移は以下のとおり。

乗車人員推移
年度 1日平均乗車人員 年間乗車人員
1997年(平成09年) 4,679[山北統計 2]  
1998年(平成10年) 4,437[山北統計 2]  
1999年(平成11年) 4,292[山北統計 2]  
2000年(平成12年) 4,241[山北統計 2]  
2001年(平成13年) 4,088[山北統計 2] 1,492,086[神奈川統計 2]
2002年(平成14年) 3,958[山北統計 2] 1,444,680[神奈川統計 2]
2003年(平成15年) 3,923[山北統計 2]  
2004年(平成16年) 3,854[山北統計 2]  
2005年(平成17年) 3,825[山北統計 2]  
2006年(平成18年) 3,839[山北統計 1] 1,401,244[神奈川統計 3]
2007年(平成19年) 3,842[山北統計 1] 1,406,353[神奈川統計 3]
2008年(平成20年) 3,832[山北統計 1] 1,398,858[神奈川統計 4]
2009年(平成21年) 3,710[山北統計 1] 1,354,069[神奈川統計 4]
2010年(平成22年) 3,634[山北統計 1] 1,328,589[神奈川統計 5]
2011年(平成23年) 3,330[山北統計 1] 1,218,775[神奈川統計 5]
2012年(平成24年) 3,315[山北統計 1] 1,210,000[神奈川統計 6]
2013年(平成25年) 3,380[山北統計 1] 1,233,522[神奈川統計 6]
2014年(平成26年) 3,319[山北統計 1] 1,211,566[神奈川統計 7]
2015年(平成27年) 3,318[山北統計 1] 1,214,561[神奈川統計 7]
2016年(平成28年) 3,316[山北統計 1] 1,210,238[神奈川統計 1]
2017年(平成29年)   1,203,898[神奈川統計 1]

駅周辺

北口駅前広場 新松田駅から松田駅方向を望む。横断歩道の先の突き当たりが松田駅
北口駅前広場
新松田駅から松田駅方向を望む。横断歩道の先の突き当たりが松田駅

松田町の中心市街地に位置しており、南側に新松田駅小田急小田原線)が隣接する。

道路
官公庁・公共施設
  • 松田町役場
  • 松田町民文化センター
  • 松田町体育館
  • 松田町健康福祉センター[8]
  • 神奈川県松田警察署
  • 県西土木事務所
  • 松田公共職業安定所(ハローワーク松田)
医療
公園・その他施設等
教育機関
  • 立花学園高等学校
  • 松田町立松田小学校
  • 松田町立松田中学校
  • 松田幼稚園
  • 松田さくら保育園
郵便局・金融機関
神社仏閣
企業
店舗

バス

以前は駅前(駅本屋側)からバスが発着していたが、現在は、南口側に隣接する小田急線新松田駅駅前広場から発着する。新松田駅#路線バスを参照。

また、近隣の路上バス停「JR松田駅入口」に発着する路線がある。

JR松田駅入口バス停

この他、東名高速道路上の松田バスストップが徒歩圏内にある。

隣の駅

※特急「ふじさん」の隣の停車駅は列車記事を参照のこと。

東海旅客鉄道(JR東海)
CB 御殿場線
相模金子駅 (CB03) - 松田駅 (CB04) - 東山北駅 (CB05)

脚注

記事本文

注釈

  1. ^ 他には下曽我駅山北駅駿河小山駅御殿場駅裾野駅下土狩駅が東海道本線時代の開業。
  2. ^ a b 駅掲示用時刻表の案内表記。これらはJR東海公式サイトの各駅の時刻表で参照可能(2015年1月現在)。
  3. ^ 小田急電鉄の車両を製造しているのは日本車輌製造豊川駅発送)、川崎重工業兵庫駅発送)ならびに総合車両製作所逗子駅発送)であり、当駅以西発の日本車輌製造・川崎重工業発の列車が沼津経由となるのは自然だが、東にある総合車両製作所からの列車も国府津からではなく大回りして沼津経由で入って来る。

出典

  1. ^ 原口隆行 『鉄道唱歌の旅 東海道線今昔』 JTB、2002年
  2. ^ a b c d e 『停車場変遷大事典 国鉄・JR編2』 JTB、1998年
  3. ^ a b 『停車場変遷大事典 国鉄・JR編1』 JTB、1998年
  4. ^ 「TOICA」のサービス拡充について ~2019年3月2日(土)からご利用エリアを拡大します!~”. 東海旅客鉄道. 2018年12月12日閲覧。
  5. ^ 宮脇俊三・原田勝正編集 『国鉄全線各駅停車 第5巻』 小学館、1983年
  6. ^ a b 東海旅客鉄道編集 『東海旅客鉄道20年史』 東海旅客鉄道、2007年
  7. ^ 小田急電鉄には、JR貨物の電気機関車も運転できる運転士がいる, マイナビニュース, (2017-12-09), https://news.mynavi.jp/article/trivia-434/ 2018年4月28日閲覧。 
  8. ^ 松田町健康福祉センター入浴施設「健楽の湯」からのお知らせ
  9. ^ me-byo valley BIOTOPIA
  10. ^ 川音川パークゴルフ
  11. ^ 小田原ゴルフ倶楽部松田コース
  12. ^ まちの駅あしがら
  13. ^ コスモス館
  14. ^ 一力旅館

利用状況

1日平均乗車人員(山北町統計書)
  1. ^ a b c d e f g h i j k l 山北町統計書(平成29年度版)” (PDF). 山北町. p. 7 (2019年2月). 2019年7月2日時点のオリジナルよりアーカイブ。2019年7月2日閲覧。
  2. ^ a b c d e f g h i 山北町統計書(平成19年度版)” (PDF). 山北町. p. 7 (2008年3月). 2019年7月2日時点のオリジナルよりアーカイブ。2019年7月2日閲覧。
年間乗車人員(神奈川県統計年鑑)
  1. ^ a b c 15章 運輸・通信・道路” (PDF). 県勢要覧2018(平成30年度版). 神奈川県. p. 222 (2018年). 2019年7月2日時点のオリジナルよりアーカイブ。2019年4月17日閲覧。
  2. ^ a b 県勢要覧2003(平成15年度版) 15-21章” (PDF). 県勢要覧の過去のデータ. 神奈川県. p. 222 (2001年). 2019年7月2日時点のオリジナルよりアーカイブ。2019年7月2日閲覧。
  3. ^ a b 15章 運輸・通信・道路” (PDF). 県勢要覧2008(平成20年度版). 神奈川県. p. 230 (2008年). 2019年7月2日時点のオリジナルよりアーカイブ。2019年7月2日閲覧。
  4. ^ a b 15章 運輸・通信・道路” (PDF). 県勢要覧2010(平成22年度版). 神奈川県. p. 238 (2010年). 2019年7月2日時点のオリジナルよりアーカイブ。2019年7月2日閲覧。
  5. ^ a b 15章 運輸・通信・道路” (PDF). 県勢要覧2012(平成24年度版). 神奈川県. p. 234 (2012年). 2016年3月2日時点のオリジナルよりアーカイブ。2019年7月2日閲覧。
  6. ^ a b 県勢要覧2014(平成26年度版) 15章 運輸・通信・道路” (PDF). 神奈川県. p. 238 (2014年). 2015年6月29日時点のオリジナルよりアーカイブ。2015年12月1日閲覧。
  7. ^ a b 県勢要覧2016(平成28年度版) 15章 運輸・通信・道路” (PDF). 神奈川県. p. 246 (2016年). 2017年8月1日時点のオリジナルよりアーカイブ。2017年5月18日閲覧。

関連項目

外部リンク