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2020年3月23日 (月) 17:36時点における版
アメリカ村(アメリカむら)は、大阪府大阪市中央区西心斎橋付近の三角公園(御津公園)を中心に広がる若者向けショップが集積するエリアの通称。アメ村(アメむら)とも略称される。
概要
長年関西における若者文化の発信地とされる。店舗総数は約2,500店。
御津公園(通称:三角公園)を中心に古着屋・アパレルショップ・雑貨店・音楽関連の店舗などの若者向けの店舗が集中している地域を指す。
江戸時代には豪商の大坂屋久左衛門が居を構え、西横堀川(現在は埋立。阪神高速1号環状線北行き)の水運を利用した銅吹屋の町だった。そこから派生して炭問屋が多かったことから、島之内の横堀筋沿いは炭屋町と呼ばれていた。アメリカ村の誕生直前はいくつかの料亭があるほかは、木材加工業などの倉庫などが多い業務地区となっていた。
歴史
1969年に日限萬里子が南炭屋町に喫茶店「ループ」を開き評判を集めた。以降、倉庫を改造してサーファーの若者などによりアメリカ西海岸やハワイなどから輸入したアメリカンカジュアルな衣服類が販売されるようになり、アメリカ村と呼ばれ次第に活況を呈するようになった。
1980年代には雑貨、レコード、古着屋[1]などの店が並ぶようになり大学生などが集まるファッションや流行の発信地の一つとなった。このころから京阪神以外の地域でも有名となる。
1990年代はじめ、タワーレコード心斎橋店(2006年8月閉店)やビッグステップ[2]などが建ち、より多くの若者が集まるようになった。
1990年代中頃から来訪者の低年齢化、大音量の音楽による騒音、粗悪な商品を押し売りに近い形で売りつける悪質な店舗の増加、建物や公共物への落書きなど街の荒廃が問題になり始めた。
2000年前後から北隣の南船場、西隣の堀江、さらには阪急梅田駅東側の茶屋町などへ若者が流れてしまい、1998年に約7万人だった休日1日あたりの来訪者数は2005年には半減してしまった。2006年から東京歌舞伎町より面積が広い事もあり50台を上回る77台の監視カメラ(24時間稼動)が設置され、治安回復を目指している。しかし2014年2月頃から再び落書き被害が急増するようになり、なかには地蔵を保護するための防犯用ボックスにまで落書きするケースもあった。大阪府警は事態が深刻化しているとして、パトロールを強化するなどしている[3]。
三角公園
アメリカ村の中心となる御津(みつ)公園は、三角形の区画をしていることから三角公園と呼ばれることが多い。
1937年に、それまで清水町筋から北堀江通へ架かっていた清水橋が、大阪市道堀江玉造線として拡幅された周防町筋へ架け替えとなった。その際に、西伸させるとちょうど堀江川(現在は埋立)にあたる周防町筋を北堀江通へ向けて屈折させ、そこに生じた三角形の区画を利用している
公共施設など
- 御津八幡宮
- 西心斎橋交番
- 三角公園(御津公園)
- 大阪戎橋郵便局
交通機関
- Osaka Metro 心斎橋駅 - 御堂筋線・長堀鶴見緑地線
- Osaka Metro 四ツ橋駅 - 四つ橋線
- Osaka Metro なんば駅 - 御堂筋線・四つ橋線・千日前線
- 南海電気鉄道 なんば駅 - 南海本線・南海高野線
- 近畿日本鉄道・阪神電気鉄道 大阪難波駅 - 近鉄難波線・阪神なんば線
- 西日本旅客鉄道(JR西日本) JR難波駅 - 関西本線(大和路線)
関連書籍
- 日限満彦『アメリカ村のママ 日限萬里子』小学館 2007年 ISBN 978-4-09-387701-5
脚注
- ^ アメ村は1970年代から90年代、ジーンズ、Tシャツ、古着、サーフボードなど日本では入手困難なアイテムをアメリカから輸入販売する店が多く、大阪だけでなく全国から若者が集まる「流行発信地」だったが、2010年代以降はその人気も徐々に低迷した(古着屋WEGO、発祥の地・アメ村に復活 関西を遊ぶニュースサイト・Lmaga.jp 2017年4月5日 より一部引用)。アパレルリサイクルショップあるいはヴィンテージないし古着屋では、JAM、フロリダ、アメ村が起源の大型店キンジ、アメ村発のサントニブンノイチ、ピグスティ、マレ、2017年再開店したWEGO (ウィゴー)、サンキューマートその他多くの店舗が、北区中崎町界隈、東京原宿や下北沢などと並びアメ村界隈にある(アメリカ村 古着屋MAP 一覧まとめ 古着屋JAMアメリカ村店 2017年12月11日)。
- ^ 旧・大阪市立南中学校本校跡地に大阪市が建設したファッション・飲食・映画・スポーツクラブの複合商業施設。
- ^ “落書き被害:大阪ミナミのアメリカ村 消しても次々に”. 毎日新聞 (2014年5月19日). 2014年5月24日時点のオリジナルよりアーカイブ。2014年5月24日閲覧。