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[[1922年]](大正11年)口演童話作家の集まりである「[[日本童話協会]]」を創立し、機関紙『童話研究』を創刊し、中心的に活動し、[[巖谷小波]]のお伽口演を発展させ、口演童話の普及に努力した<ref name="山崎">{{Harvnb|山崎|1988|p=1435}}</ref>。 |
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1926年(大正15年)には童話作家のための協会である「童話作家協会」を発足させる。<ref group="注釈">蘆谷が[[小川未明]]、[[楠山正雄]]、[[鹿島鳴秋]]、[[浜田廣介]]らとと共に準備をしたもので。[[秋田雨雀]]、[[沖野岩三郎]]、[[小野政方]]、[[酒井朝彦]]、[[渋沢青花]]、[[藤沢衛彦]]、[[村山壽子]]らが共に参画したもので、戦前の童話作家の拠点であった。発足時は35名であったが、後に75名に前後に拡大する。([https://www.library.fks.ed.jp/ippan/jiken/Kj/Kj3.htm 近代児童文学の開拓者(山内秋声)2017年5月22日閲覧])</ref> |
2020年7月3日 (金) 06:21時点における版
あしや ろそん 蘆谷 蘆村 | |
---|---|
生誕 |
蘆谷 重常 1886年11月14日 日本、島根県松江市 |
死没 |
1946年10月15日(59歳没) 日本 |
国籍 | 日本 |
別名 | 芦谷 ろそん |
出身校 | 国民英学会、柏木聖書学院 |
職業 | 童話研究家、近代詩詩人 |
蘆谷蘆村(あしや ろそん、1886年11月14日 - 1946年10月15日)は日本の口演童話の研究家、児童文学の作家である。キリスト教精神と欧米の童話を基盤に、伝承童話の研究の基礎を築いた。また近代詩の詩人として、北原白秋、三木露風の同時代に活躍した詩人でもある。
蘆谷ろそんとも表記される。本名は重常
生涯
幼少期
1886年(明治19年)島根県松江市に生まれ、栃木県で育つ。国民英学会で中等教育を受ける[1]。
ホーリネス
1904年頃、17歳頃栃木県宇都宮市の栃木県立宇都宮農学校(現、栃木県立宇都宮白楊高等学校)の学生時代に、東洋宣教会の宣教師アーネスト・キルボルンの宇都宮の福音伝道館で求道を始める。同級生の森五郎を福音伝道館に誘う。
同年、8月28日山崎亭治、森五郎らと一緒に、東洋宣教会(後の・日本ホーリネス教会)の中田重治監督より洗礼を受ける[1]その後、東京府柏木の東洋宣教会の神学校である聖書学院で、山崎、森、野辺地天馬らと共に聖書を学ぶ[1]。
童話作家
1906年(明治39年)前後から、教育雑誌や少年雑誌『新少年』の編集者になる。その後、児童読み物の創作と研究に関心を深める[1]。
1912年(明治45年)に蘆谷は竹貫佳水、大井冷光、小野政方、山内秋声ら一緒に、日本初の児童文学の団体である「少年文学研究会」を設立し、活躍する。[注釈 1] 1922年(大正11年)口演童話作家の集まりである「日本童話協会」を創立し、機関紙『童話研究』を創刊し、中心的に活動し、巖谷小波のお伽口演を発展させ、口演童話の普及に努力した[1]。
1926年(大正15年)には童話作家のための協会である「童話作家協会」を発足させる。[注釈 2]
1927年(昭和2年)には、機関紙『童話資料』を刊行し、キリスト教精神と欧米の童話の教養を基盤に童話研究の基礎を築き上げる。[2]
詩人
詩人としても「新声」を拠点に進出し「明星」「文庫」「創作」などに詩や詩論、訳詩を発表する。後 「新文林」の新体詩選者となり、1909年(明治42年)に「ああ青春」として編纂し出版する。
脚注
注釈
出典
著書
- 『百合子姫』(お伽芝居)、中華堂、1909年7月
- 『発明画談』(片山春帆画)勧業書院、1910年12月
- 『和歌俳句小品文少年作法』以文堂1911年3月
- 『両極探検画談』勧業書院、1911年5月
- 『こども聖書』(蘆谷蘆村編)文華堂、1912年5月
- 『お伽水滸伝』華文堂、1912年5月
- 『和歌俳句新体詩小品文少年作法』以文堂、1912年
- 『人魚のねがひ:童話選集』1920年
- 『うつくしき國へ』創文社、1921年11月
- 『基督教童話宝玉集』(黒沢武之輔絵)、警醒社書店、1924年
- 『童話教育の実際』1925年
- 『永遠の子どもアンダアゼン』コスモス書院、1925年
- 『こどものダンテ:神曲物語』(ダンテ原作)、警醒社書店、1925年
- 『こどものシェークスピア』(シェークスピア原作)、警醒社内日曜学校文学部、1926年
- 『こどもフランシス』警醒社書店、1926年
- 『コドモノワグネル』(ワグナー原作)、日曜学校文学部、1926年
- 『お母様の童話』文化生活研究会、1926年5月
- 『国を建てた勇士の話上』(三木武雄絵)、昭陽堂書店、1927年
- 『国を建てた勇士の話下』(三木武雄絵)、昭陽堂書店、1927年
- 『世界の始まりの話』(三木武雄絵)、昭陽堂書店、1927年
- 『国の父となった人の話』(三木武雄絵)、昭陽堂書店、1927年
- 『世界勇者物語』(武井武雄絵)アルス、1928年
- 『旧約外典の話』昭陽堂書店、1928年
- 『建国物語集』、国民図書株式会社、1929年、https://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/1169241/175
- 『童話の小窓(蘆村文集)』京文社、1929年
- 『小さい公爵』(シャーロット・マリー・ヤング原作、村川知義絵)、婦人之友社、1930年
- 『模範口演童話選集』1932年
- 『大童話作家の生涯-アンダーセン伝』1935年
- 『聖書物語(旧約外典)』基督教出版社、1935年
- 『童話学十二講』言海書房、1935年
- 『アダム・ノア』基督教出版社、1935年
- 『新楠公記』刀江書院、1935年
- 『談奇巡礼妬婦伝』言海書房、1935年
- 『大童話家の生涯(アンダーセン伝)』教文館出版部、1935年11月
- 『物語叢書第6』言海書房、1936年
- 『国定教科書に現れたる国民説話の研究』1936年
- 『童心は微笑む』家の教育社、1937年
- 『軍国名話選集』文昭社、1929年
- 『建国物語神の国日本』、文昭社、1940年、https://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/1039967/28
- 『アンダアセン傑作物語(世界名作物語)』(アンダアセン著,蘆谷蘆村訳),童話春秋社,1941年
- 『新選童話六年生』童話春秋社、1940年
- 『興国童話四年生』駸々堂、1941年
- 『興国童話一年生』駸々堂、1941年
- 『僕等の盟邦ドイツ』(蘆谷蘆村・蘆谷瑞世共著)駸々堂、1941年
- 『三吉の學校 : 五・六年生向』駸々堂書店、1942年2月
- 『父さんの室で』駸々堂書店、1942年9月
- 『こども聖書』警醒社書店、1947年
- 『新約こども聖書』警醒社書店、1947年
- 『こどものフランシス』文化、1947年
- 『巨人(おヽおとこ)物語』(芦谷ろそん童話名作選)、高松書房、1947年10月
作品
基督教童話宝玉集
- 『雲雀と毛蟲』
- 『馬鹿のイヴァン』
- 『靴屋のマルチン』
- 『雪の女王』
- 『鐘』
- 『鍛冶屋と悪魔』
- 『若い王様』
- 『聖盃の武士』
- 『聖トマスの御殿』
- 『眠っていた七人の話』
- 『王様と天使』
- 『牡牛の象』
- 『樅の木』
- 『扉をまもる聖者』
- 『悪魔と奴隷』
- 『悪魔とパン』
- 『天国の庭』
- 『天使のはなし』
- 『フィリップの死』
- 『クリスマスのバラ』
- 『母の祈り』
- 『ニコラス聖人』
- 『海になった町』
お父さんの室で
- 『お父さんのお室で』
- 『石ころの話』
- 『董の花と砲弾』
- 『指導者幼時』
- 『佐久衛門と柿の木』
- 『大雅と玉瀾』
- 『太平洋』
- 『孝子作江伊之助』
- 『ハワイの話』
- 『漂流者』
- 『海底の宮』
- 『ナンセン』
興国童話一年生
- 『目ト耳ト口』
- 『ヤギ』
- 『ムラノトモダチ』
- 『チカラモチノクニスケ』
- 『タコトグライダー』
- 『コピトノクニ』
- 『オムスビコロリン』
- 『オテツダヒ』
- 『オカアサン』
- 『イクサアソビ』
- 『ゆうちゃんとスイートピー』
- 『ひいこちゃんとお日さま』
- 『かみのおはなし』
- 『こうのとり』
- 『あぐゎんじつ』
- 『ノコツタウシ』
- 『ナシノコドモ』
新選童話2年生
- 『聖母の娘』
- 『小泉先生と蛙』
- 『子供と天使』
- 『如来はどこに』
- 『夏草物語』
- 『夏目先生と仁王様』
- 『人形を買った人』
- 『不思議な麦束』
- 『お母様のおっぱい』
- 『かもめの旅行』
- 『がらすの兎』
- 『はだかのまこちゃん』
- 『チューリップのお家』
三吉の学校:五・六年生向
- 『葉の鼻』
- 『義愛公森川巡査』
- 『三吉の学校』
- 『阿片の話』
- 『鎌倉ゆき』
- 『董と兵隊』
- 『船の上で聞いた話』
- 『畑の一時間』
- 『征服者』
- 『峠の乗合馬車』
- 『山で聞いた話』
- 『ジャンヌ・ダルク』
- 『アリマカス修士』
- 『かしこいお母様』
笛吹けば
- 『大ばか先生』
物語叢書第6
- 『東西伝説物語』
関連項目
参考文献
- 『日本キリスト教歴史大事典』教文館、1988年。ISBN 9784764240056。
- 山崎鷲夫「蘆屋蘆村」『日本キリスト教歴史大事典』、1435頁。