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「フォーミュラ計画」の版間の差分

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== 概要 ==
== 概要 ==
[[宇宙世紀]]0102年、[[サナリィ]]は連邦政府に対し、MS小型化の指針を提示{{Sfn|最新MS造形資料集|1992|p=53}}。これを受けて連邦軍は[[アナハイム・エレクトロニクス]]に小型MSの開発を要請し初の小型MSとして「[[ヘビーガン]]」を完成させたが、その性能に不満を持ったサナリィは連邦議会の承認を経て「フォーミュラ計画」とする小型MS開発計画を進め{{Sfn|モビルスーツハンドブック|1992|p=15}}、宇宙世紀0111年9月に[[ガンダムF90 (架空の兵器)|F90]]を完成させる。翌0112年(0111年10月とする資料もある){{Sfn|モビルスーツハンドブック|1992|p=15}}に開催された連邦軍の次期主力機コンペにおいて、F90<!-- 注:この時点ではガンダムの名を冠していない -->はAEが開発した試作機「[[機動戦士ガンダムF90#MSA-120|MSA-120]]」に圧勝し、MS開発の主導権をサナリィへと移した{{Sfn|ガンダム辞典v1.5|2009|p=121}}。開発に至ってはサナリィ幹部の[[機動戦士ガンダムの登場人物 地球連邦軍#ジョブ・ジョン|ジョブ・ジョン]]が携わっている{{Sfn|1/100 ガンダムF-90 増装ウェポン|1990}}。
[[宇宙世紀]]0102年、[[サナリィ]]は連邦政府に対し、MS小型化の指針を提示{{Sfn|最新MS造形資料集|1992|p=53}}。これを受けて連邦軍は[[アナハイム・エレクトロニクス]]に小型MSの開発を要請し初の小型MSとして「[[ヘビーガン]]」を完成させたが、その性能に不満を持ったサナリィは連邦議会の承認を経て「フォーミュラ計画」とする小型MS開発計画を進め{{Sfn|モビルスーツハンドブック|1992|p=15}}、宇宙世紀0111年9月に[[ガンダムF90 (架空の兵器)|F90]]を完成させる。翌0112年(0111年10月とする資料もある){{Sfn|モビルスーツハンドブック|1992|p=15}}に開催された連邦軍の次期主力機コンペにおいて、F90<!-- 注:この時点ではガンダムの名を冠していない -->はAEが開発した試作機「[[機動戦士ガンダムF90#MSA-120|MSA-120]]」に圧勝し、MS開発の主導権をサナリィへと移した{{Sfn|ガンダム辞典v1.5|2009|p=121}}。開発に至ってはサナリィ幹部の[[機動戦士ガンダムの登場人物 地球連邦軍#ジョブ・ジョン|ジョブ・ジョン]]が携わっている{{Sfn|1/100 ガンダムF-90 増装ウェポン|1990}}。


フォーミュラ計画によって開発された機体群は、それ以前のMSとは異なる規格となり、本格的な第二期MSと呼べるものである{{Sfn|MS大図鑑8 SPECIALガンダム大鑑|1993|p=40}}。出力の効率はそのままに機体の小型化に成功しており、軍事費の削減にも寄与した{{Sfn|MS大図鑑8 SPECIALガンダム大鑑|1993|p=40}}。
フォーミュラ計画によって開発された機体群は、それ以前のMSとは異なる規格となり、本格的な第二期MSと呼べるものである{{Sfn|MS大図鑑8 SPECIALガンダム大鑑|1993|p=40}}。出力の効率はそのままに機体の小型化に成功しており、軍事費の削減にも寄与した{{Sfn|MS大図鑑8 SPECIALガンダム大鑑|1993|p=40}}。
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|生産形態=量産機
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|頭頂高=14.3m
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== 関連項目 ==
== 関連項目 ==
* [[宇宙世紀の登場機動兵器一覧]]
* [[宇宙世紀の登場機動兵器一覧]]
* [[シルエットフォーミュラプロジェクト]] - [[アナハイム・エレクトロニクス]]が本計画に対抗して秘密裏に進めていた計画。
* [[シルエットフォーミュラプロジェクト]] - [[アナハイム・エレクトロニクス]]が本計画に対抗して秘密裏に進めていた計画。


{{宇宙世紀|機動兵器}}
{{宇宙世紀|機動兵器}}

2020年11月7日 (土) 11:28時点における版

機動戦士ガンダムF91 > サナリィ > フォーミュラ計画

フォーミュラ計画(フォーミュラけいかく、またはフォーミュラプロジェクト、英語名はFormula Project)は、アニメーション映画機動戦士ガンダムF91』のバックボーンを描くために設定された架空の計画。S.N.R.I.(サナリィ)が発動した小型モビルスーツ (MS) 開発計画である。

概要

宇宙世紀0102年、サナリィは連邦政府に対し、MS小型化の指針を提示[1]。これを受けて連邦軍はアナハイム・エレクトロニクスに小型MSの開発を要請し初の小型MSとして「ヘビーガン」を完成させたが、その性能に不満を持ったサナリィは連邦議会の承認を経て「フォーミュラ計画」とする小型MS開発計画を進め[2]、宇宙世紀0111年9月にF90を完成させる。翌0112年(0111年10月とする資料もある)[2]に開催された連邦軍の次期主力機コンペにおいて、F90はAEが開発した試作機「MSA-120」に圧勝し、MS開発の主導権をサナリィへと移した[3]。開発に至ってはサナリィ幹部のジョブ・ジョンが携わっている[4]

フォーミュラ計画によって開発された機体群は、それ以前のMSとは異なる規格となり、本格的な第二期MSと呼べるものである[5]。出力の効率はそのままに機体の小型化に成功しており、軍事費の削減にも寄与した[5]


型式番号

バンダイ発行の雑誌「模型情報」別冊『SUPER MJ 機動戦士ガンダム最新MS造形資料集』によると、フォーミュラ計画は以下の分類でMSの設計開発が行われていたとされる[6]。このうちF6シリーズおよびF8シリーズに属するMSは発表されていない。

  • F5シリーズ - AFV型MS
  • F6シリーズ - 局地戦用格闘型MS(コードナンバーのみで廃止、とされている)
  • F7シリーズ - 支援用MS
  • F8シリーズ - 汎用量産型MS
  • F9シリーズ - 主力MS
  • F0シリーズ - 詳細は不明である。

開発番号は例えばF9シリーズの場合、1番目に開発された機体がF90、2番目に開発された機体がF91と指定され、10番目に開発された機体はF99となる(11番目以降はF01から始まるという説もある[6])。

F8シリーズはヘビーガンの後継を目的としたMSなど、つまり汎用MSとされている[6][7]。このためF89は「汎用量産タイプとして10番目に開発された機体」となるが、漫画『機動戦士クロスボーン・ガンダム DUST』においては「完成形の名称がF90であることを前提としての社内コードを付けられた実験機」が別途設定されている。

F5シリーズ

F5シリーズではAFV型MSの研究が行われていた。

  • F50D/RX-107[要出典]
    • RXR-44 ガンタンクR-44
    • ガンタンクR-44 パワードウェポンタイプ[8]

F50D

「F5シリーズ」の存在について、書籍『SUPER MJ 機動戦士ガンダム最新MS造型資料集』で言及されている[6]。ジェネレータに核融合炉を採用したAFV型モビルスーツとされ、ガンタンクと関連付けられて紹介されている。

また、本種別の目的として戦闘支援兵器であるGブル可変モビルスーツの発想をまとめ、長距離支援用の機体を従来の半分の機体サイズに収めようと試みられたものとされる[9]。ガンタンクR-44は「F50D」の改装機だったとの推測も存在する[6]

ガンダムUC」に登場するD-50C ロトはサナリィで開発された機体であり、後続のF50の系列に連なるMSと目されている。また、同機の開発を契機としてサナリィはMS小型化の研究を開始している[10]

ガンタンクR-44

アニメーション映画『機動戦士ガンダムF91』に登場する可変MS。

諸元
ガンタンクR-44
GUNTANK R-44
型式番号 RXR-44
所属 地球連邦軍
建造 サナリィ
生産形態 試作機
頭頂高 10.3m
本体重量 8.7t
全備重量 11.8t
出力 1,050kw
推力 14,000kg
武装 200mmキャノン×2
4連ミサイルポッド2基
フィンガーランチャー
搭乗者 ロイ・ユング
シーブック・アノー
その他 アポジモーター×28[11]

フロンティア4の戦争博物館館長であったロイ・ユングが、私的に所有していた可変MS。頭長高約10mと、小型化が主流であった当時においてもひと際小型なサイズが特徴となっている。「R-44」は、ロイが44歳の時に本機を入手したことにちなむとされている[12]

人型の2本脚の背面側にキャタピラを備えており、2足歩行するMS形態と、両脚を前に伸ばして座った姿勢でキャタピラを用いて走行する戦車形態(タンクフォーム)を使い分ける、簡素な変形機能を有している。タンクフォーム時は車高が抑えられることから被弾率が低下し、射撃安定性は向上するが、機動性は著しく落ちるとされている[12]。可変機構を採用した理由としては一年戦争時の支援兵器であったGブルのコンセプトと可変MSの発想をまとめたためとされる[13]

頭部は、主にMS形態で使用されるゴーグルカメラ部とタンク形態で使用される額のセンサーの2種類から構成されている。また、試作機ゆえにセンサーなどはジェガンタイプの内装部品を[12]、スラスターなどはギラ・ドーガの部品を流用している[13][9]

機体の位置づけとしては、宇宙世紀100年以降の次期主力MS開発プランとして挙がったものの1つとされている[12]。MSの小型化を模索している時期に、ミドルMSを改造して核融合炉を搭載することで小型化を達成しようと宇宙世紀0107年頃に開発された[9]

結局、小型MSが動くという以上の大きな成果は得られず、正式採用には至らなかった。この結果をうけサナリィの小型MS開発方針は従来型MSを縮小する方向で確定したといわれる。実験後に放棄されていたものをロイ将軍が引き取り、個人的に復元し有事に備えて改修を施していたとされている[12]。一方で、レストアの際は寄せ集めの部品を組み合わせてでっち上げたとしている資料も存在する[14]

本機体の開発はフォーミュラ計画の一環でもあり、核融合炉を搭載したAFV型MSであるF50シリーズの1つともいわれる[9]。また、ガンタンクの有用性を主張する高官が開発した核融合炉搭載型のAFV型MS「F50D」のうち、ロイ・ユングが私的に改装した機体がガンタンクR-44であると推定した資料もみられる[6]

コクピット
胸部前面ハッチから乗り込む上部コックピットには左右胸部と中央部に3名分の操縦席があるほか、股間部前面にも1名分のコックピットがあり[15]、設定上ではコックピットハッチ上部に多目的収納庫を備え、股間部背面にも乗員用ハッチが設けられている[15]
武装・装備
200mmキャノン砲2門とマニピュレータ兼用のフィンガーランチャー、外装式の4連ミサイルポッドを備える。200mmキャノンについては徹甲弾を使用している。開発時にはビームキャノンの搭載も検討されたが、開発方針として機体の小型化が優先されてスペースが確保できなかったことから、実体式となった[12]。ただし、本機体はロイ自身によって徹甲弾の炸薬や砲身に手が加えられているとされる[12]。4連ミサイルポッドについては汎用性を持たせるためにマニピュレータを装備することとなった結果、外装式になったとされる[12]
劇中での活躍
フロンティアIVがクロスボーン・バンガード (CV) の襲撃を受けた際にロイが起動させ、襲撃から逃れてきた難民であるシーブックたちを巻き込んで戦闘に参加しようとした。しかし、モニターが下がらなかったりコックピットハッチが閉じなかったりとろくに整備されていない状態であり、初撃時に左200mmキャノンの砲身が発砲の圧力に耐えられず破裂したうえ、右キャノンもデナン・ゲーの攻撃で爆砕して機体は中破し、ロイは死亡する。シーブックたちも、友人の1人であったアーサーを失うこととなった。小説版では、キャノンの誘爆によってアーサーとローバーが戦死するが、ロイは死亡せず、クリスとともに連邦軍士官に説得され、本機体を放棄して避難した。
その後はシーブックたちがフロンティアIVから脱出するために使用し、スペースポートへ移動中に子供を盾として利用しようとした連邦軍のGキャノンと対峙するが、これをかわしている。スペースポートではCVに拉致されるセシリー・フェアチャイルドを奪還するためにシーブックが単独で搭乗したが、シオ・フェアチャイルドに銃撃された影響でまともに操練できずベルガ・ダラスのショットランサーを脚部に受け、機能停止した。黎明期の小型MSの性能ではCVの最新型MSに太刀打ちできなかった(シーブックは本機を「10年以上前に製造されたMS」と称している)。セシリーは放棄された本機体のコクピットの血痕を見て、シーブックは死んだものと誤解してしまう。
デザイン
メカニックデザイン大河原邦男かつて、サンライズの特撮映画『ガンヘッド』で大河原が主役メカ・ガンヘッドのデザインに参加するも採用されなかったデザイン画がベースになっている[要出典]
大河原は雑誌記事において、後年の『機動戦士ガンダムSEED』シリーズに登場したザウート(ガズウート)に変形機構を流用したと語っている[16]

ガンタンクR-44 パワードウェポンタイプ

ガンタンクR-44の試作時に提出されたプランで、ビーム兵装や対空装備を施されている。頭部にスモークディスチャージャー、右肩部にGキャノンの4連マシンキャノンを長銃身化し射程を延長したものを装備。それに伴い頭部は対空精密照準システムに換装されている。右腕部には外装式の2連ビームキャノンを装備するほか、手首にフィンガーランチャーを装備。地上用戦闘用車両としての火力を向上させるため、左腕部には20mm8銃身ガトリングガン、35mm機関砲、20mm機関砲×2からなるモーターガンユニットを装備する。カラーパターンには野戦迷彩タイプも存在。だが、200mm徹甲弾を用いた長距離キャノン砲を装備するプランが採用された[8]

F7シリーズ

F7シリーズでは中距離支援機の研究が行われていた。開発コードの「F7」は一年戦争時のガンキャノンを継承する形で付与された[17]

  • F70 キャノンガンダム
  • F71 Gキャノン
    • F71 Gキャノンパワードウェポンタイプ(フル装備型)
    • F71 Gキャノンビームキャノン&精密標準システム搭載タイプ
    • F71 Gキャノン改良型200mmキャノン砲搭載タイプ
    • F71 Gキャノン200mm長距離砲搭載タイプ
    • F71 Gキャノンヴェスバータイプ

キャノンガンダム

諸元
キャノンガンダム
CANNON GUNDAM
型式番号 F70[18]
所属 地球連邦軍
建造 サナリィ
生産形態 試作機
頭頂高 14.8m[18]
本体重量 8.2t[18]
全備重量 22.5t[18]
装甲材質 ガンダリウム合金セラミック複合材[18]
出力 3,850kw[18]
推力 27,440kg
(2,860kg×2、2,550kg×4、3,840kg×3)[18]
武装 バルカン砲×2
3連マシンキャノン×2
ダブルビームガン×2
ビームサーベル×2
ビームライフル
その他 アポジモーター×48[18]

バンダイ発行の雑誌『Bクラブ』の連載企画「月刊MSジャーナル」に登場する、地球連邦軍のF90S量産原型機である[18]。プロトタイプGキャノン(プロトタイプジーキャノン、PROTOTYPE G-CANNON)とも呼ばれる。

サナリィのフォーミュラ計画の機体が連邦軍の次期主力機として内定した際、ガンダムF90でテストされた装備のうち特に評価が高かった[19]サポートタイプの量産を計画して開発した量産原型試作機である。宇宙世紀0122年までには完成していたが、開発はサナリィ内部でも機密扱いであったため、存在が公表されたのは量産型であるGキャノンの配備が開始された後だった[20]

汎用機に追加オプションを装備したF90Sから支援量産機として装備の固定化、最適化が図られており、胸部コックピット構造[注 1]や背面および脚部スラスター構造などは同時期に最終調整が進んでいたF91からの技術的なフィードバックがあったといわれる[20]。支援機として最適化されたことにより、一部性能は原型機を上回っていた[18]

肩部ハード・ポイントにはメインウェポンとして3連マシンキャノンのほか、ビーム・キャノンや実弾式150mm高速砲が選択可能[20]で、これらは近接戦闘時などに強制排除することもできた。ビームサーベルおよびビームライフルはヘビーガンと共用で、原型機ゆずりのハード・ポイントも機体各所に備えており装備の拡張性も高かった[20]。AA級軍機であったため、公開はGキャノンの配備後に行われた[20]

作中での活躍
漫画『機動戦士ガンダムF90 ファステストフォーミュラ』では、宇宙世紀0112年にジョブ・ジョンが「提出された性能数値だけでは読み取れない違和感をぬぐい去りたいときは、実際に搭乗して動かしてみる」とみずから搭乗してテストをおこなっている。ビーム・ライフルはF90用を携行する。

Gキャノン

アニメーション映画『機動戦士ガンダムF91』に登場する、地球連邦軍の中距離支援用量産型MSである。サナリィが設計開発したF70をベースにアナハイム・エレクトロニクス(AE)が再設計を行い[21]OEM製造を担当した。

諸元
Gキャノン
G-CANNON
型式番号 F71 (F-71)
所属 地球連邦軍
建造 設計・開発・建造=サナリィ/アナハイム・エレクトロニクス
OEM建造=アナハイム・エレクトロニクス
生産形態 量産機
頭頂高 14.3m
本体重量 8.7t
全備重量 23.1t
装甲材質 ガンダリウム合金セラミック複合材
出力 3,350kW
推力 27,840kg×2
16,790kg×2
(総推力)89,260kg
武装 バルカン砲×2
4連マシンキャノン×2
ダブルビームガン×2
ビームサーベル×2
ビームライフル
搭乗者 地球連邦軍一般兵士
その他 アポジモーター×50

ガンダムF90サポートタイプの量産モデルに相当する機体である。サナリィが連邦軍の次期主力MS調達先に内定した際、同社は本来F70キャノンガンダムをそのままの仕様で量産化する予定だったが、研究機関から半官半民の企業へ移行してからまだ歴史が浅く、その当時は連邦軍の需要を満たしうる生産能力・実績を持っていなかった[19]。さらに連邦軍からの量産コスト低減要求と長年のMS供給実績を持つAEを無視することができないという政治的思惑により、製造はAEに委託するという体制が採られた。AEでの委託生産にあたり、既に生産体制が確立していたヘビーガンの生産ラインを活かすためF70を再設計して機構を共通化し[21][22]、F71 Gキャノンとして宇宙世紀0115年にロールアウトした[23][注 2]。A・Eの既製品をベースに製造したために、マッチングの問題からF70ほどの性能は発揮できなかったものの、推力重量比を含めた性能はそれまでのMSとは一線を画している[22]。また、実戦配備されているヘビーガンの機構を部分的に使用することにより作動機構のトラブルも減少、パーツも流用できるため現場のメカマン達からも好評で[21]生産性だけでなく整備性にも優れた機体となっている。しかし、この一部の連邦軍サイドからの要求に応えたアナハイムによる[21]大幅な設計変更は、サナリィのF70開発陣にとっては不本意なものであり彼らはロールアウトしたF71に対し不快な表情をあらわにしたと伝えられている。実際のところアナハイムに製造を委託しているとは言いながらも、機体制御コンピューター等の技術提供をサナリィ側が拒否するなど、過度の秘匿主義がAE側の反発を呼んだとも噂されており、両者の関係は良好と言えるものではなかったという[18]

F71は設計にあたり汎用機体であったF90Sから支援攻撃MSとして徹底的に最適化され、機体の軽量化・効率化に成功。かつてのガンキャノンを想起させる、大型のマシンキャノンを両肩に装備する。使用されているジェネレーターやスラスターはAEの既製品[22]だが、サポートに必要ない機能をそぎ落としたことで同時期の主力機であるヘビーガンと比べより大型のジェネレーターを搭載できる容積を確保、ヘビーガンよりも頭一つ分弱コンパクトにまとめながらも数値上はサナリィ純正機やブッホ製MSに匹敵する性能を得て連邦軍の要求する水準は十分満たした。頭部にF70(一説にはF90[17])と同タイプのものが装備される予定だったが、ヘビーガンと共通化されたことで往年のRX-77に似たゴーグルタイプのセンサーになったといわれる[21]。コックピットの仕様はヘビーガンと同一で、F91からフィードバックされたF70の胸部構造はオミットされた[21]

ただし、開発時の連邦軍の仮想敵があくまで暴動レベルの反政府勢力であった為、基本兵装が暴徒鎮圧の対人戦闘に重点が置かれており、またコロニー内での戦闘に考慮してあえて大口径の火器は標準装備されていない[17]。そのため本格的な対MS戦闘ではいささかの見劣りは否めないが、本機にはミッションパックによる拡張性が確保されているため、対MS戦用のミッションパックを装備することで戦力を補える。また中距離支援用MSであるがビームサーベルを標準装備しており、格闘性能も高い事から初めからマシンキャノンをオミットして配備されている場合もある[17]


武装

4連マシンキャノン
暴徒鎮圧の対人戦闘の兵器。カートリッジ式で、中口径徹甲弾が装てんされる[17]。銃身は4門だが排莢口は一つである[17]。コロニー内戦闘用の非ビーム兵器として装備される。状況によりユニットごと排除可能で、最初から装備しない運用も選択できる[17]
ダブルビームガン
腕部に装着された小口径のビーム兵器。片腕に2門ずつ装備する。本来支援用として設計されたF71だが、キャノン砲排除時に格闘戦を行う想定で採用された[17]。ハードポイントによって装着される[25]
頭部バルカン砲
近接戦闘用に2門標準装備。
ビームライフル
ヘビーガンと共用のフルバレルタイプのビームライフル。
シールド
ヘビーガン用のシールドと同一。腕部ダブルビームガンにシールド接続パーツを介して接続する。またダブルビームガンをハードポイントから取り外せば直接シールドを取り付けられる。

劇中での活躍

フロンティアコロニー防衛隊として数機が登場した。本編では設定やスペックほどの活躍を見せることはなく、ジェガンと同じくクロスボーン勢MSに一方的に撃破された。さらには周囲の警戒を怠り、両肩の4連マシンキャノンを発射した際に落下した薬莢が避難中の民間人コチュン・ハインの母親を直撃、これを死亡させ、またコロニー自体も誤射で損傷させてしまう。その他にもガンタンクR-44に乗って避難中のシーブック達を逆に威嚇する等、防衛隊本来の役割を果たせなかった。

バリエーション

4連マシンキャノンパック非装備型
もともと支援用機体として造られたF71 Gキャノンだが、格闘性能の高さから最初からキャノンパックを外して運用されることもあった[17]。映画『機動戦士ガンダムF91』の劇中でもキャノンパック非装備型のGキャノンがヘビーガンのビームライフルと盾を持って3機編隊で飛行しているシーンが描かれている。
サナリィ生産版
サナリィの生産体制が整って以後は、サナリィ工場からも多数の機体が供給された。サナリィ製機体とAE製機体では、ジェネレーターの定格出力がサナリィ製の方が高い上に、機体制御コンピューター等の性能差もあり運動性が違うとされる。また、サナリィ製の純正ミッションパック(VSBR等)もAE製機体は装備できないとされている[要出典]
Gキャノン・マグナ
F71生産の経験からノウハウを蓄積し、サナリィから不正手段で取得した技術も加えて制作した発展型。

ミッションパック

Gキャノンには肩部を含めていくつかのハードポイントが存在するため、ガンダムF90のミッションパックのうちいくつかが使用可能である。また、4連マシンキャノンを別の火器に変更する案も存在する。

パワードウェポンタイプ[25]
「月刊MSジャーナル」および『F91-MSV』に登場。フル装備[26]または長距離支援仕様ともいう。Gキャノンの迎撃仕様で、F90Lを参考に設計されたといわれる[18]
F計画の次点として検討されたのがハード・ポイントの有効活用であった[27]。連邦軍幹部は、MSの機動性の高さだけでは敵MSとの決定的差が生まれないと考えていたため、ハード・ポイントを積極活用した重武装化の強化案を進めることで、戦力の向上を図った[27]。開発はFシリーズで実績のあるサナリィが行い、約3か月で完成させている[27]
航空近接支援攻撃(クローズエアサポート、CAS)と対空攻撃能力の向上を目的としている[25]。機体各部に火器、脚部に推進器が増設されているほか、右肩部には対空管制照準システム、左肩部には照準センサーを備える[25]
武装・装備
ツインビームキャノン[25] / 超長距離用ビームシューター[18]
右肩部に装備。かつてガンキャノンIIにも試験装備された[25]
地対空ミサイル[25] / 大型ミサイルランチャー[18]
左肩部に装備[25]
ガンユニット[25] / 2連装グレネードランチャー[18]
右腕部に装備[25]
2連電磁レールガン[25] / 2連装88mmヘビィマシンガン(高速徹甲弾)[18]
左腕部に装備[25]
スラスターユニット[25] / 追加増速用ブースターパック[18]
両脚に装備。推力は16,290kg[18][25]
ビームキャノン&精密照準システム搭載タイプ
講談社発行の雑誌『ガンダムマガジン』に登場。Gキャノンの防空仕様で、ガンキャノンIIのビームキャノンと精密照準システムを発展させたタイプである。右4連マシンキャノンをビームキャノンに、左4連マシンキャノンを精密照準システムに変更し、両足にそれぞれF90Sタイプのクルージングミサイルを装備している。これにより、原型機よりも長距離の目標を撃破可能となっている[28]
改良型200mmキャノン砲搭載タイプ
『ガンダムマガジン』に登場。Gキャノンの接近戦仕様で、ガンキャノン重装型の240mmキャノン砲を発展させたタイプである。4連マシンキャノンを改良型200mmキャノン砲に変更し、両足にそれぞれF90Dタイプの5連ロケット弾パックを装備している。これにより、火力は劣るものの軽量化され、接近戦向きの機体となっている[28]
200mm長距離砲搭載タイプ
『ガンダムマガジン』に登場。Gキャノンの長期戦仕様で、ジム・キャノンの240mm長距離砲を発展させたタイプである。右4連マシンキャノンを200mm長距離砲に変更し、左4連マシンキャノンは外している。砲の口径が下がったことで弾薬が節約され、より長時間の戦闘が可能となっている。各ハードポイントに予備の弾倉を装備することも検討されているという[28]
ヴェスバータイプ(V.S.B.R. Type、新型火器試験仕様)
『F91-MSV』に登場。追加ジェネレーターと試作型のヴェスバーを装備した試験運用型[29][注 3]。このタイプに装備されたヴェスバーはプロトタイプであるために出力が低く、実戦運用に適さない。また、装備配置の重心が悪い事から、F91で装備されたヴェスバーの配置は変更されている[29]


Gキャノンのミッションパック対応
  右肩部 左肩部 右腕部 左腕部 右背部 左背部 両脚部
本体(白兵戦タイプ) - - - - - - -
ノーマルタイプ - - - - 4連マシンキャノン 4連マシンキャノン -
パワードウェポンタイプ 対空管制照準システム 地対空ミサイル&照準センサー ガンユニット 2連電磁レールガン ツインビームキャノン 対空管制照準システム スラスターユニット
ビームキャノン&精密照準システム搭載タイプ - - - - ビームキャノン 精密照準システム クルージングミサイル
改良型200mmキャノン砲搭載タイプ - - - - 改良型200mmキャノン砲 改良型200mmキャノン砲 5連ロケット弾パック
200mm長距離砲搭載タイプ - - - - 200mm長距離砲 - -
ヴェスバータイプ - - - - ヴェスバー ヴェスバー -
デザイン
メカニックデザインはGキャノン、パワードウェポンタイプ、ヴェスバータイプ共に大河原邦男。またビームキャノン&精密標準システム搭載、改良型200mmキャノン砲搭載、200mm長距離砲搭載のプラモデル改造案も大河原邦男。パワードウェポンタイプは、『ガンダムマガジン』第1号での発表時はフル装備という名称であったが[26]、『ガンダムマガジン』第5号で『F91-MSV』のタイトルと共に発表されたときにはパワードウェポンタイプに変更されている[25]

F8シリーズ

F8シリーズでは量産を前提とした汎用MS[7]の開発が行われた。

  • F8シリーズ
    • F89
      • アンカー

F89

漫画『機動戦士クロスボーン・ガンダム DUST』に登場する、サナリィが小型モビルスーツであるF90を開発する前段階として建造した実証実験機。『DUST』作中では、本機のコード「F89」は“完成機”のコードネームがF90に決定した事でサナリィ内で付けられた社内コードであり、後にフォーミュラ計画で連邦によって割り振られた「正規のF8ナンバー(廉価版量産機系統)」とは別系統とされている。

サナリィでも小型モビルスーツをいきなり開発するのは技術的な観点からハードルが高く、まずは宇宙世紀110年代の技術で18メートル級の機体を制作する必要があった。また、同時に18メートル級の機体の最高性能を目指して開発されており、F90では小型化の際に実装を諦めた機能や性能があるため、総合的な性能はF90以上F91以下とされている。データ採取用に2機が制作され、模擬戦闘を繰り返して収集したデータを基にダウンサイジングすることでF90が生み出された。機体カラーリングは青と赤の二種類。頭部アンテナも遠方からの目視確認を目的に曲線状と直線状の二種類が用意されている。

補給パーツは初期に6機分が製造され、F90完成直前に追加で4機分のパーツが製造されている。フレームそのものは新規に設計されているが、消耗の激しい消耗部品はアナハイム製のパーツを転用可能。F90のバックパック換装機構はこの段階で組み込まれており、遠距離攻撃型パックと高機動型パックの2種類が試作されている。遠距離攻撃型パックは後のヴェスバーの原型となったビーム・キャノンを搭載しているが、試作品の更に試作品という事もあり3発撃てば機体が機能を停止してしまう欠陥品である。

製造された2機の内の1機がフランク・オズにより「アンカー」の基礎フレームに流用された。宇宙戦国時代後期の技術力が低下した時代に作られたため複数の機体や重機等のパーツが組み込まれており、破損したパーツをありあわせの部品で修理を重ねているため原型の面影はほとんど無い。もう1機は原型を留めたままオズが保有しており、ルナ2で彼の娘であるジャン・ドーヴァンが搭乗した。

デザインは大河原邦男。月刊ガンダムエース2018年8月号には、大河原邦男が描き下ろした機体イラストの腰から上の部分が掲載されている[31]

漫画『機動戦士ガンダムF90 ファステストフォーミュラ』では、宇宙世紀0112年にギデオン・ブロンダン中尉をテスト・パイロットとして、パッツィ・アンゲリカ少尉が搭乗するガンダムF90Fタイプと近接戦闘の模擬戦をおこない敗れている。

F89・カスタム

漫画『機動戦士クロスボーン・ガンダムDUST』に登場する、「再灯火の日」にて大破したガンダムF89を復元・改修した機体である。一部カラーが変更され、ツインアイの色も黄色に変更されている。

背部には高機動型パックが装備されており、携行武装として当初アンカーが装備していたアックス・ガンを装備する。また、マック・ストームが以前搭乗していたヴェルダンの前面装甲を携行式のシールドに再改造して装備している。

この機体が復元された時点でF89用の予備パーツは残っておらず、これが最後の復元機とされている。

アンカー

漫画『機動戦士クロスボーン・ガンダムDUST』に登場する、F89のフレームに工業機械の部品などを用いてミキシングビルドされた改造機(改良では無い)。当該作品世界で生じている技術退行に適応しながらも、比較的高い性能を維持する。

F9シリーズ

F9シリーズでは高性能試作機の研究が行われていた。上腕太腿脹脛(ふくらはぎ)や(すね)などが曲線ラインで構成された機体形状の特徴はおおむねF90、F90II、F90IIIY、F91に見られる。またF90やF91は青いカメラアイの特徴を持つ。

ガンダムF90シリーズ

ガンダムF91

劇場アニメ『機動戦士ガンダムF91』およびゲーム『機動戦士ガンダムF91 フォーミュラー戦記0122』に登場。

諸元
ガンダムF91
GUNDAM FORMULA 91
型式番号 F91
所属 地球連邦軍
建造 サナリィ
生産形態 試作機
頭頂高 15.2m[32]
本体重量 7.8t[32]
全備重量 19.9t[32]
装甲材質 ガンダリウム合金セラミック複合材[32]
出力 4,250kW[32]
推力 15,530kg×4[32]
4,380kg×6[32]総推力:88,400kg
武装 バルカン砲×2
ビーム・サーベル×2
メガ・マシン・キャノン×2
ヴェスバー×2ビーム・ライフル

ビーム・シールド×1 (1)
ビーム・ランチャー
搭乗者 シーブック・アノー
ベルフ・スクレット
その他 アポジモーター×51 (8)[32]

地球連邦軍からの高性能小型MS開発要求に対し、サナリィによって開発されたF9(のちのガンダムF90)はAE社のMSA-120を下し採用される。しかし、性能面では満足いくものではあったものの、主力MSとして見た場合は不都合な点が散見されることから、実績のないサナリィの機体を量産するには時期尚早と判断され、同機の改良とそのためのデータ収集および評価試験の続行が命じられる[19]。その後、ビーム・シールドやヴェスバーといった新兵器を装備したF90Vタイプの試験運用結果を経て[33][34][注 4]、次期主力機、そしてF9型1号機としてF91が設計・開発される[19]

ハードウェア的には宇宙世紀0116年7月にはほぼ完成し[23][注 5]、宇宙世紀0121年2月[23]から0122年にかけて戦艦エイブラムで運用テスト(実戦も含む)がおこなわれるが、バイオ・コンピューターの調整が難航しており完成には至っていない。同年11月20日には月のサナリィ開発部によって試作1号機が公開され[36]、12月にはフロンティアサイドのサナリィ施設に陣を移し継続される[23]。普遍的な高性能機として開発されたへビーガン、Gキャノン、F90とは異なり、その時点での限界性能を達成するというコンセプトを有しており、モードを切り替える事によって並のパイロットでは制御に窮するほどの高性能を発揮する事が可能である。これはかつてニュータイプと呼ばれたような者でしか最大性能を発揮できないポテンシャルを有した超高性能機体である事を意味する[37]

「ガンダム」の名は、(頭部デザインが似ているという事で)過去の機体にあやかって、スペース・アーク艦長代理レアリー・エドベリが命名したもの[38]。正式な名称はF90と同様、型式番号そのままの呼び名「F91」であり[39][注 6]、シーブックは出撃時に「F91ガンダム」と呼称している。前モデルであるF90が意図的にRX-78 ガンダムに似せられたのに対し、本機は頭部と色以外にガンダムの特徴は薄くなっている。これはF90と違い、機能・性能を優先してデザインされた結果である[要出典]

機体構造
胸部
MS小型化計画に伴い、各種機器の配置・設備・コクピット等そのレイアウトは従来式から改められた。コクピットハッチは胸部に設置。上面はガンダリウム合金によって覆われている。胸部前面は正面からの攻撃に対し脆弱な印象を与えるが、機体そのものの機動性によって被弾率を低減するため、運用上の問題はない[41]。胸部から腹部にかけてのフロントグリルヒートシンクであり、出力時には発光現象を起こす[42]
コクピット
球形のコクピッドポッドを採用。脱出カプセルを兼ねる[43]。MSの小型化に伴いこのポッド自体も直径2m程度[44]に小型化しているが、強度はより向上している。操縦席はリニアシートであり、ある程度の加速Gや衝撃を緩和。操縦桿はアームレイカー式がパイロットのコンディションによって支障が出るケースがあったことから、従来のレバー式を採用した[41]。また、リニアシートにはバイオセンサーを導入[41][注 7]。パイロットの意思や感情をピックアップし、追従性や反応速度の向上をもたらしている。また、このバイオセンサーは頭部のバイオコンピューターとリンクしており、機体の最大稼働フェイズの判定を行っている[41]
頭部
2門のバルカン砲、バイオコンピューターを搭載。メインカメラはハイブリッドデュアルセンサーとなっており、高精度の射撃・索敵を可能としている[41]。バイオコンピューターの最大稼働の折には、フェイスガード部が展開しダクトが露出、冷却用触媒の排出を行う[41]
ジェネレーター
背部に突き出した形で搭載されており[43]、その周囲にはメインスラスターやヴェスバーの部材が取り付けられている。
従来型のAE製MSの基本構造では融合炉とジェネレータを隔離できなかったため本体内にコンポーネントするしかなく、性能を維持したまま小型化することが不可能だった[44]。それに対しサナリィはジェネレータを外付けにする設計案を実行した[44]。回路や伝動装置のとり回しが困難さを伴ったものの、MCA構造が導入されたことにより高密度実装が可能となり解決した[44]。躯体の軽量化やジェネレーターの高性能化が進んだため、F91はビームシールドやジェネレーターを稼働させる余力が生まれた[45][注 8]。動力には小型の新世代MSに採用された新型熱核反応炉を採用[43]。Iフィールドによってヘリウム3や重水素を縮退寸前まで圧縮・貯蔵し、炉心で反応させる方式を取り、これにより燃料搭載スペースが縮小されたほか、小さな炉心で大エネルギーを発生させる事が可能となった。一方で、反応炉のシステムが破壊された場合、縮退された燃料が核爆発を起こすリスクも孕んでいる[47]。この問題は反応炉の原理にかかわっていたため解決できず、後の時代まで引き継がれることになった[43]
サイコフレーム
サイコミュのサブ増幅器が操縦席の背部に取り付けられており、コクピットの周囲に使われたサイコフレームが主増幅器として搭載されているとした資料[48][49]、F91はサイコミュとサイコフレームを搭載しているとした資料もみられる[50][51]。その一方で、後続の媒体ではこれに該当しないものも見られる[注 9]
バイオコンピューター
生物細胞の活動を模したコンピューターと、有機材料の性質を併せ持つコンピューター双方の性質を併せ持つ。MSではF91において初めて採用された[49][注 10]。本来は兵器への搭載を前提とした技術ではなく、操縦者に負担をかけないサイコミュデバイスの雛形として開発されていた[56][57][注 11]ニューロン系の構造を有しており、マルチプル・コンストラクション・アーマーやフェイルセイフ機構で複雑に構成された機体を統括するのに最も適していると判断され、搭載が決定した[59]
光学カメラや触感、温度の各種センサーなど機体が得た情報をパイロットの脳に直接伝え、パイロットの思考を機体に反映させる[60]。サイコミュが人間の脳に干渉する際の作用を利用しており、その繋がりによって操縦せずとも機械を作動する事が可能であるが、その一方で、マニュアル操縦が行われるとそちらを優先する[61]。また、ユニットの素子構造が人間の脳に近似しているため、パイロットの記憶や感情の領域にまで踏み込んで各種の判断を行う[60][62][注 12][注 13]
そしてバイオコンピューターのもう1つの役割は、パイロットの技量を分析し、機体のリミッターをコントロールする事である[60]。これは機体の限界性能が常人にコントロールできるものではない為、パイロットを保護する目的で設置されている。バイオコンピューターがバイオセンサーを介してパイロットが最大稼働に対応できると判断すれば、機体のリミッター解除を行う。従来のサイコミュとの併用の効果は前例がない為、未知数とされている[49]。F91は、このバイオコンピュータのための冷却用触媒が機体各所に添加されており、最大稼働の際は機体各部からそれを放出する[41][注 14]
バイオセンサー
F91には通常の運用にあたってリミッターが採用されており、その解除はリニアシートに搭載されたバイオセンサーを介してバイオ・コンピューターが判断する[41]。劇中では二度目の出撃でシーブックがバイオセンサーと自身のバイオリズムが合っていることを機体内で確認、それが母の調整によるものであろう事を推測している。
マルチプル・コンストラクション・アーマー
かつてのサイコフレームの生成技術の応用により、構造材にコンピューターチップ以外の電子回路も鋳込んだマルチプル・コンストラクション・アーマー (MCA) 構造と呼ばれる新技術が採用されている[59][47]。次期主力MS開発計画(ATMS)において連邦軍から要求された「最大出力」を達成するため、アルマイア・グッゲンバイガーはパワーウェイトレシオの改善を推し進めた[64]が、従来のモノコックやムーバブルフレームではこれ以上の軽量化は限界に達しており、これを打開すべくフレームの構造そのものを見直したことでMCA構造が生まれた[64]。MCAの採用により従来不可能であった小型高性能化が可能となった[59]。また損傷や故障も想定してブロックごとにフェイルセイフシステムが織り込まれている為、他のブロックで補い一部の故障で作動不能になる事はない[59]
肩部
バイオコンピューターを冷却するためのスタビライザーが格納されている。これは大気圏内においては安定翼としても機能する[41]。右肩に "F"、左肩に "91" と赤で記された特徴的なマーキングは、劇中後半にはなくなっている。
マイクロハニカム技術による構造材
前身のF90で採用されたヤシマ重工のマイクロハニカム技術を引き続き導入している[65][注 15]
スラスター
機体各部の計51ヶ所にアポジモーターが存在[66]。背部にはスラスターコンポジットを有し、高い機動力を誇る[42][注 16]
最大稼動モード
「現時点での限界性能の達成」を目指して建造されたF91だが、カタログスペックと言われるジェネレーターの総出力や総推力は、同年代のクロスボーン・バンガードのハイスペックMSと同程度である。これは本機の限界性能が常人には扱えない為、リミッターを設置されている為である[69][70]。しかしパイロットが適正であるとバイオ・コンピューターが判断し、リミッターを解除した最大稼動モードに移行する[70]事で、U.C.0120年代のMSの限界性能を達成する。最大稼働時は機体表面がおびただしい熱を帯びる為に機体の冷却が追い付かなくなり[71]、MEPEで機体各部を強制冷却する。
MEPE
F91の最大稼働時に作動するもので、フェイスガードの展開とともに導入された排熱機構。MCA構造の副産物であり、装甲表面のビームコーティングに近似する特殊な加工材(主な材料は金属粒子)を剥離させ、機体の強制冷却を行う[56]。この「MEPE」(金属剥離効果=Metal Peel-off effect )によって剥離した金属片は機動慣性方向に機体の輪郭とある程度の質量をもった残像を発生させる。これは金属片によるレーダーのかく乱のみならずパイロットの肉眼も欺瞞するもので、同時代のMSやMAにおいてはコンピューターグラフィックスによってモニター画面を作っていたことから、より一層錯覚に陥りやすいものとなった[56][注 17][注 18]
武装
ヴェスバー
V.S.B.R.(Variable Speed Beam Rifle[72]=可変速ビーム・ライフル[45])。F91の両脇から背面に掛けて備えられているレールに一門ずつ懸架されている稼働砲。高速で貫通力の高いビームから、低速で威力を重視したビームまでを状況に応じて撃ち分けることができ、戦艦の主砲クラスの威力を発揮する[41]。F91のヴェスバーはジェネレーターに直結する形で配置されており、ビームライフルと同等の大きさながら威力と稼働時間の向上に成功している[41][注 19]。また、懸架時はAMBAC作動肢として機能する[73][37]。その一方で、発砲時はAMBAC機能を失うため、機体そのものが肩部スタビライザーと脚部ストレートバーニアを展開し、準最大稼働状態をとる[41]。また、新開発された大容量のコンデンサーにより本体から分離した状態でも数発は発砲可能である[74][注 20]。なお、ヴェスバーを本体から分離した場合のみ、バックパックのサイド面スラスターが使用可能となる[75]とする資料がある一方、外側に約30度傾けて取り付けられているので、バーニアの噴射炎を浴びることはないとした資料もみられる[72][73]。『機動戦士ガンダムF91』アニメーション作中ではビギナ・ギナとの交戦時に右舷部のヴェスバーを直接トリガーを引かず発砲したほか、銃身がブレる場面も見られた。また、フロンティアI脱出時には四方八方から迫る無人殺戮兵器バグに対処する為、背面に懸架したまま6発続けて発砲している。
マウントレールには他の武装を換装可能としており、ウェポンシステムも用意されていた[46]
ビーム・サーベル
左腰内部に2基収納されている。宇宙世紀0090年代の「シャアの反乱」時におけるアイドリング・リミッターは廃止され、逆にビーム刃形成持続時間が向上している[76][77]。ビーム生成をある程度任意でコントロールする事が可能であり、間欠式ビーム生成機能や高出力稼働に対応したエミッターを内蔵する[78]。ビームを細く絞る事でエネルギー消費を抑えつつ従来型以上の出力を発揮し、軽量化と高効率化によって高速回転させて防御壁として使用する事も可能となった[47]。背部ジェネレーターやスラスターによって装着位置は従来の連邦軍製MSのようなバックパックとは異なり、腰部となった。結果的には取り回しの面で背部装備の方式よりも有利な面が確認されている[37]
また刀身を通常の倍以上に形成が可能で、無人兵器バグとの交戦の際に手首を高速回転させることで一度に多数を破壊している。
ビーム・ライフル
F91用のビーム・ライフル。15m級のMS用のバランスで構成されており、出力の微調整が可能なため通常の長射程ビームのほか、ビームマシンガンのような速射も可能[78][注 21]。また、同時期の連邦製ビームライフルがプルバレル式の廉価型が主流であったのに対し、F91のものはサブセンサーを備え安定した照準精度を確保したモデルとなっている[41]
ビーム・ランチャー
威力が高いビーム兵器。砲身後部にEパックを配する。背面腰部にあるマウントラックにて携行できる。ビーム・ライフルと同原理のビームをパルス状に圧縮して発射するバズーカ型のビーム兵器であり、その形状はMS用のバズーカに近い[79][注 22]。出力・収束率はビーム・ライフルよりも高く、取り回しを気にしなければ接近戦でも使用可能としている[47]
バルカン砲
頭部両側に一門ずつ、二門設置されている機銃。牽制や威嚇を想定した装備[78]
メガマシンキャノン
本機の胸部両側に一門ずつ、計二門設置されている。既存連邦軍製バルカンよりも強力で、接近戦で用いる事により、MSを破壊する威力を発揮する[78]
ビーム・シールド
本機の左腕部に設置されている防御兵装。右腰の装甲内に予備発振器を携行する[41]。機体の軽量化とジェネレーターの高出力化に伴い装備可能となったもので、連邦軍の機体としてはF91ではじめて採用された[37]。機体と接触する部分は機体側のフィードバック回路により自動的にカットされる[49]。F91に装備されているビーム・シールドはコンデンサを搭載し、機体から離れた状態でも短時間は稼動させる事が可能[37]。シールドを展開した発生器を敵機に投擲し、攻撃する事も可能[81]。『機動戦士ガンダムF91』アニメーション作中では、バグとの交戦時にシールドのビームを一方向に限定し、バグを切断している。
デナン・ゲーのビーム・ライフル
バグと交戦し終えたガンダムF91が坑道移動中に拾得、ラフレシア戦で使用している。連邦軍の装備とCVの装備が共通規格となっていることで使用できた[82]
デザイン
メインメカニックデザインは大河原邦男。監督である富野由悠季の発案により、新世代のデザインを目指すべく従来のバーニア型のスラスターは全て廃されている。更に当時、HONDAの連勝などにより注目されていたフォーミュラ1にあやかり、胴体部や関節部などに車やバイクのラジエーターグリルを連想させるデザインを採用している。大河原が1989年の4月から複数のデザイン案を提出し、安彦良和の作画参考ラフ等を経てデザインの完成を見た[83]シド・ミードが唯一、歴代のガンダムの中で従来のデザインの枠を破っていると評価した機体である[要出典]
劇中での活躍
小説版『F91』によれば、練習艦スペース・アークを母艦として、カタパルト・デッキから数回発進テストをおこなっており、クロスボーン・バンガードのフロンティアIV襲撃の際には戦闘に参加するため出撃するが、コンピューターと機械操作の連携が悪く、すぐに引き返したとされる[84]。このときのパイロットは不明であり、練習生以外のスペースアークの正規の軍人はみな逃げ出している[85]
アニメ版『F91』では、その後連邦軍本隊より取り残され、住民によるゲリラ活動の拠点となったスペース・アーク内で整備されているが、正規の整備マニュアルがほとんど無く、代わりに残されていた開発者のモニカ・アノーの録画映像によるバイオコンピューター接続方法の口頭説明に理解不能の部分があり起動不能であった。その映像を見せられたモニカの娘リィズ・アノーは、その説明がかつて母に教えられていたあやとりの用語だと気付き、無事起動に成功する。
そして、工学科の学生でMS操縦実習の経験がある上に「母親が作ったコンピューターだから相性がいいだろう」という理由でリィズの兄であるシーブック・アノーがパイロットを任せられることになり、CVとの戦いで多大な戦果をあげ、損害を出しながらもラフレシアを撃墜する。小説版では半壊状態になっている。
ゲーム『フォーミュラー戦記0122』では、運用試験のために連邦軍ラー・カイラム級機動戦艦エイブラムに搬入されたが、オールズモビルとの戦闘に突入した為、ベルフ・スクレット少尉機として運用されている。この時点ではバイオコンピューターは搭載されておらず、通常の学習型コンピューターを搭載していた為100%の性能は引き出せない状態であった。オールズモビルとの戦闘が終結した後の宇宙世紀0122年12月にフロンティアIに搬入され、頭部コンピューターの換装が行われる。
ちなみに、『機動武闘伝Gガンダム』のガンダム連合の中にこの機体も混ざっており、一瞬だけ姿を見ることができる。

パワードウェポンタイプ

諸元
ガンダムF91 パワードウェポンタイプ
武装 バルカン砲×2
メガマシンキャノン×2
4連ビームガトリングガン×2
ミサイルランチャー(対艦ミサイル×2)×2
ビームシールド×1 (1)
ビームサーベル×2
ビームライフル
ビームランチャー

『F91-MSV』に登場。資料によって「パワードウェポンタイプ」[33]、「バックキャノン装着型」[86]など呼称に表記ゆれが見られる。ヴェスバーが完成しなかった場合を考慮し、代替武器を装備させたタイプ。ヴェスバーの代わりに4連ビームガトリングガンとミサイルランチャー(対艦ミサイル×2)を組み合わせたウェポンユニットをバックパックに2基装備する。ショルダーアーマーも強化され、アポジモーターが増設されている。面制圧には優れるが、エネルギーCAPを使用する事から威力面ではVSBRに(対艦ミサイルを除いて)劣るタイプである[86]

ツインヴェスバータイプ

諸元
ガンダムF91 ツインヴェスバータイプ
武装 バルカン砲×2
メガマシンキャノン×2
肩部ヴェスバー×2
脇部ヴェスバー×2
ビームシールド×1 or ビームシールド×2
ビームサーベル×2
ビームライフル
ビームランチャー

『F91-MSV』に登場。背部の新型バックパックに新たにヴェスバーを2基追加し合計4基のヴェスバーを所持している。この改良型ヴェスバーは補助スラスターが装備されている。ジェネレーターにも改良があるとされ、その余剰エネルギーによりビームシールドを両下腕部に一基ずつ計二基装備する。

ツインヴェスバー非使用時の折りたたんだ形はH字状に収納したり、VSBRの根元の接続部分の横軸を回転させて、二重のハの字形に収納したりする。

量産型ガンダムF91

漫画『機動戦士クロスボーン・ガンダム』に登場するオリジナル機である。

F91を量産機にするため性能を調整された機体である。F91はその高性能に比例してニュータイプのようなパイロットでなければ性能を最大限に発揮する事が出来ない機体であった。しかしながら、対ラフレシア戦のような最大性能が必要とされる戦闘は度々発生するものでは無かった事や、そもそも機能がトライアル的な側面が強かったことから量産化の際はオミットされている。量産型F91の基本仕様ではフェイスガードの開閉機能による冷却や、MEPEは想定されていない(フェイスガードの開閉機構そのものは組み込まれている)[87]

量産型F91用バイオコンピューター
金属剥離機能を有する装甲とともに、フルスペックのバイオコンピューターはオミットされた[88]。搭載個所は頭部となる[87]
余談であるが機体の色彩設定は不明である。

量産型ガンダムF91(ハリソン・マディン専用機)

F91部隊の指揮官であるハリソン・マディン大尉の搭乗機。

増加試作機に改修を施してあり、青いパーソナルカラーで塗られている。ハリソン機はヒートシンク等の強化やバイオコンピューターの改良により、MEPEを起こさずにフェイスオープンと放熱フィンのみで限界稼働をし、最大稼動モードが可能である[89]

初代ハリソン・マディン専用量産型ガンダムF91
地球圏に現れた海賊クロスボーン・バンガードを討伐する際にハリソン・マディンが搭乗した機体である。
搭載武器のヴェスバーは、コスモ・バビロニア建国戦争から10年経ってもなお強力無比なビーム兵器であり、キンケドゥ・ナウのクロスボーン・ガンダムX1と互角の勝負を繰り広げるが、僅差で敗れ大破した[注 23]
2代目ハリソン・マディン専用量産型ガンダムF91
2代目ハリソン・マディン専用量産型ガンダムF91には時期により3つの種類が存在するが、どれも同一機体であり、カラーリングやチューニングが異なるだけである。
木星戦役時
キンケドゥのクロスボーン・ガンダムX1との勝負後にハリソンは、木星帝国総統クラックス・ドゥガチとの最終決戦時である木星戦役においてハリソン・マディン専用量産型F91と同一カラーリングの機体に乗って登場するが、これは別の機体を青く塗り替えた2代目であることが『機動戦士クロスボーン・ガンダム 鋼鉄の7人』の設定資料集で明言されている。
木星残党軍討伐時
新規色替え機である。青と黄色で塗られていた2代目のハリソン・マディン専用F91を新たに白色を追加し塗装された機体である。『スカルハート』で登場。木星戦役に使用されたハリソン・マディン専用F91と性能の変化は無く、色だけを替えた全くの同一機体である。連邦軍の機密文書を積んだ輸送船が木星軍の残党に襲われた際に、これを防ぐべく連邦軍のハリソン大尉らが出撃した。また後に謎のMSが出没する宙域の調査を命じられた際にもこの機体で出撃している。
木星決戦時
別名は『ミッチェル・ドレック・ナー搭乗 木星決戦仕様F91』である。『鋼鉄の7人』においても当初はハリソンが搭乗していたが、連邦軍上層部からの命令がなければ動けない彼に代わりミノル・スズキが、後にミッチェル・ドレック・ナーが搭乗し、木星帝国残党との戦いに使用された。木星強襲作戦「鋼鉄の7人」では、サナリィで行われたチューニングにより量産化の際にオミットされた機能のいくつかが再現されており、試作機であるF91に近い性能を有するに至っている。また木星圏内での活動を想定して推力も上げられている。そして本作の描写では「質量を持った残像」たるMEPEを起こしたともとれる動きをしている。木星帝国総統・影のカリストが乗るリーベルダス・デクストラ・ディキトゥスに致命傷を与える戦果を挙げるも、反撃を受け相打ちの形で撃破されている。
余談だが、ドレックがこの機体に乗ることになったのは「鋼鉄の7人」実行直前であったため、チューン済みの機体にはすでに当初乗る予定だったミノル・スズキの「M」のマーキングがされていた。しかし、ドレックのファーストネームがミッチェルであることが分かったため、書き換えられることなくそのまま使用された。
補足
なお、ハリソン専用機は玩具「GUNDAM FIX FIGURATION」でパーツ組み換えによるガンダムF90とのコンパチ仕様として発売されたが、ギミックの都合により漫画版とは一部の塗装パターンが変更されている。『スカルハート』以降の関連作品ではGUNDAM FIX版に準じている。「スカルハート」収録の「海賊の宝」では雑誌連載時は上記玩具の発売前だったこともあり旧カラーで描かれていたが、単行本収録の際に新カラーへと加筆修正された。

ガンダムF91RR

ガンダムF91RR(ダブルアール)は『ガンダムトライエイジ』オリジナル機体(型式番号:F91RR、頭頂高18.1m、本体重量16.4t[90]。)F91に、新開発のグローアップ・ユニットを組み込んだ総合重装仕様。両手両足に小型のヴェスバーと大型ビーム・シールドを追加、肩関節部にはビームサーベルの機能を備えたヴェスバーサーベルを新たに装備している。重武装化したため原型機のF91より機体サイズは一回り大型化している。フルアーマーのように追加装甲を纏うのではなく、四肢やバックパックなどにパーツ追加や換装を施すため、任意に各装備を取り外すことはできない。

機体性能こそ向上してはいるものの、四肢の末端や関節部に対する根本的な機能付加という方向性は、小型の機体を従来の大型規格へと再び引き戻すという本末転倒なものであった。このような矛盾を抱えた本機体が開発された理由は、機体小型化への変革を良しとしない一部の連邦高官たちの意向が強く働いたものと言われている。メカニックデザインは大河原邦男[91]

F97

F99

レコードブレイカー

F99R

Rガンダム

Rガンダム(アールガンダム、R GUNDAM)は、バンダイのガシャポンシリーズ『SDガンダムR』に登場するMS(型式番号:F99R (F99-R) )。

名前に冠せられた「R」は、アルファベットのRに由来。R型のエンブレムを額にかざす事で、状況に応じた形態へと自在に変身する。なお『SDガンダムR』には、他にもアルファベットを冠したガンダムが多数登場している。

SDガンダムの機体であったが、後にリアル等身にデザイン(アスキーの雑誌「G20」にデザイン画が掲載された)されており、「F99R」 (F99-R) の型式番号が付けられている[92]

脚注

注釈

  1. ^ F91同様の構造で、胸部ハッチが前面にスライドして乗降する[21]
  2. ^ その一方で、MSA-120とF90のコンペティション以降、A・Eに対して連邦軍から提示された数年後以降の開発計画として、F90の兵装バリエーションであるF90S簡易生産バージョンのGキャノンのライセンス生産、および自社開発のRGM-109ヘビーガンの暫定量産にとどまり、次期主力MSの開発計画は、事実上、棚上げされたとした資料もみられる[24]
  3. ^ 胸部ユニットに大改造を施したほか、ジェネレーターを増設したバックパックを追加装備しヴェスバーを使用可能としたタイプとした資料もみられる[30]
  4. ^ Nタイプをベースにしたとする資料もあるが[19]、「ビーム・シールドとヴェスバーを装備した」とVタイプの特徴が記されている。
  5. ^ 同月をロールアウトとする資料もある[35]
  6. ^ 開発時にも「ガンダム」というコードネームの候補は挙がったが、サナリィの正規開発品であるため却下された[40]
  7. ^ 劇中では二度目の出撃でシーブックがバイオセンサーと自身のバイオリズムが合っていることを機体内で確認、それが母の調整によるものであろう事を推測している。
  8. ^ 機体が小型化したため、外付け方式を取ったとする資料も見られる[46]
  9. ^ 『週刊 ガンダム パーフェクト・ファイル』ではサイコフレーム搭載MS[52]や、サイコフレーム機の発展[53]での機体一覧に本機の名前が無く、また研究・開発を凍結された後、サイコフレームに代わる新素材としてMCA装甲が誕生したと搭載されていない旨の資料も見られる[54]。また、劇場作品『機動戦士ガンダムNT』では、宇宙世紀0097年にミネバ・ラオ・ザビと地球連邦軍との間で、サイコフレームに関する研究は封印されたと説明され、サイコフレームを搭載した機体を使用するのも条約違反であると指摘されている。しかし、劇中においてはナラティブガンダムやシナンジュ・スタインといった過去に製造されたサイコフレーム採用機が戦線に投入され、使用されている。一方で、漫画作品『機動戦士ガンダムF91 プリクエル』作中においては、F91にサイコフレームを搭載した旨の言及がなされている[55]
  10. ^ バイオマトリクスで構成されたコンピュータとした資料もみられる[56]
  11. ^ 障碍者用のデバイスとして開発されていたものを軍事転用したとする資料も見られる[58]
  12. ^ 敵MSを撃墜した際にパイロットの生死をシーブックに伝える、劇中中盤に、V.S.B.R.の存在をシーブックへ認識させる、ラフレシアとの決戦前に、連邦の月軌道艦隊の被害状況を伝える等の描写がある。
  13. ^ 劇中ではラフレシア撃破後、バイオコンピューターの回路を用いて、セシリーを探し出すのに使われた[63]
  14. ^ 宇宙空間においては大気圏内のような冷却が行えないため採用された[56]
  15. ^ ミノフスキー粒子による立方格子を核に軽量かつ強固な金属素材を作り上げるもので、従来のガンダリウム合金を凌駕する強度を達成したほか、装甲やムーバブルフレームを薄くし重量軽減する事が可能な技術[4]
  16. ^ その一方で、F91には試験型のミノフスキー・ドライブを搭載したとする資料[67]、フォーミュラ計画において開発された機体には戦艦用であったミノフスキードライブを小型化し、試験的に導入。F91においては短時間のスラスター出力を補うと推察した資料もみられる[68]
  17. ^ 劇中では残像に攻撃する様を見てシーブックは現象に気づいている。相対したカロッゾ・ロナは質量を持った残像と称した。またこの戦闘をレーダー画面を見ていたザビーネ・シャルは多数のMS部隊と誤認したが、現場では破損したF91しか確認できず困惑していた。
  18. ^ 劇中1時間46分頃に機体全てを金色のオーラの様なものが覆い始めているが、このオーラに関して説明する資料は見当たらない。『機動戦士ガンダムF91 オフィシャルエディション』における設定担当の井上幸一へのインタビューでは「熱放出時の温度によって色が多少違って見えたりもする」と述べている[71]
  19. ^ 劇中ではビーム・シールドを展開したデナン・ゲーを貫通し撃墜している。
  20. ^ 一方で、ビームライフルのようにコンデンサーを持たない事から、機体のエネルギー切れや接続を断たれた際に発砲できなくなるとした資料もみられる[48]
  21. ^ 宙返りをしながらアサルトライフルのように連射をする場面も見受けられた。バグとの交戦で失われている。
  22. ^ エネルギーコンデンサーを内蔵したとする資料もみられる[80]
  23. ^ 『機動戦士クロスボーン・ガンダム スカルハート』では、この時の戦いが『月刊MS』なる雑誌に「名勝負10選」として選出されたと語られている。

出典

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参考文献

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  • 雑誌
    • 『ガンダムマガジン』第1号、講談社、1990年12月。 
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  • 小説
  • フィルムコミック
    • 『機動戦士ガンダムF91 劇場用アニメ映画フィルムコミック』旭屋出版、1998年3月。ISBN 4-7511-0125-0 
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    • 『週刊 ガンダム パーフェクト・ファイル』第15号、ディアゴスティーニ・ジャパン、2012年1月17日。 
    • 『週刊 ガンダム パーフェクト・ファイル』第83号、ディアゴスティーニ・ジャパン、2013年5月7日。 
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    • 『週刊 ガンダム パーフェクト・ファイル』第157号、ディアゴスティーニ・ジャパン、2014年10月7日。 
    • 『週刊 ガンダム・モビルスーツ・バイブル 第3号 (RX-0 ユニコーンガンダム)』ディアゴスティーニ・ジャパン、2019年3月5日。 
    • 『週刊 ガンダム・モビルスーツ・バイブル 第24号 (F91 ガンダムF91)』ディアゴスティーニ・ジャパン、2019年8月20日。 
  • プラモデル付属説明書
    • 『1/100 ガンダムF-90 増装ウェポン・バリエーション タイプA. D. S. 3点セット』バンダイ、1990年10月。 
    • 『1/100 ガンダムF91 No.1 Gキャノン』バンダイ、1990年12月。 
    • 『1/100 F91 No.2 ビギナ・ギナ』バンダイ、1990年12月。 
    • 『1/100 ガンタンクR-44』バンダイ、1991年2月。 
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    • 『1/60 ガンダムF91』バンダイ、1991年8月。 
    • 『1/100 ガンダムRXF91改』バンダイ、1992年12月。 
    • 『HGUC 1/144 ガンダムF91』バンダイ、2013年12月。 
    • 『HGUC 1/144 ガンダムF91 ハリソン・マディン専用機』バンダイ、2013年12月。 
    • 『MG 1/100 ガンダムF91』バンダイ、2006年7月。 
    • 『MG 1/100 ガンダムF91 ハリソン・マディン専用機』バンダイ、2006年11月。 
    • 『MG 1/100 ガンダムF91 Ver2.0』バンダイ、2018年5月。 
  • プラモデル付属冊子
    • 『モビルスーツハンドブック(1/100 機動戦士ガンダム シルエットフォーミュラ No.5 ネオガンダム 付属冊子)』バンダイ、1992年3月。 

関連項目