「NHK競馬中継」の版間の差分
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BSでは当初衛星第1(旧BS1)で放送されていたが[[日本における衛星放送#BSデジタル放送|BSデジタル放送]]が始まった[[2000年]]12月からは原則として[[NHKデジタル衛星ハイビジョン|BSハイビジョン]]に移行した。ただし高松宮記念(2000年から3月に開催移行)のみ、[[選抜高等学校野球大会]]と重なった場合はBSハイビジョンで野球中継を行ったため旧BS1で放送されていた<ref>[[2011年]]はBSハイビジョンでの選抜高校野球中継が行われなかったものの、このレースは旧BS1で放送された。</ref>。 |
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[[1981年]]に開設された[[ジャパンカップ]]は当時から[[八大競走]]と同格扱いとなっていたことのある国際競走ではあるが、NHKは[[2011年]]にBS1で放送を開始するまでテレビでの中継は行われなかった。この理由はジャパンカップ開設時に同レースを放送すべきだと言う局内の意見<ref>当時NHKアナウンサーで競馬ファンでもあった[[草野仁]]も放送を提案していた。</ref>に対し、局内上層部の「ジャパンカップというレースがどんなものになるかもわからないし、このレースが今後どうなっていくのか、このレースがどう成長するかもわからない。よってテレビではやれない」と言う結論に達したからである<ref>[http://nakayama-racehorseowners.or.jp/contents/2010/10/06/haran_0102/index.html 中山馬主協会HPの草野仁へのインタビューより]</ref>。 |
[[1981年]]に開設された[[ジャパンカップ]]は当時から[[八大競走]]と同格扱いとなっていたことのある国際競走ではあるが、NHKは[[2011年]]にBS1で放送を開始するまでテレビでの中継は行われなかった。この理由はジャパンカップ開設時に同レースを放送すべきだと言う局内の意見<ref>当時NHKアナウンサーで競馬ファンでもあった[[草野仁]]も放送を提案していた。</ref>に対し、局内上層部の「ジャパンカップというレースがどんなものになるかもわからないし、このレースが今後どうなっていくのか、このレースがどう成長するかもわからない。よってテレビではやれない」と言う結論に達したからである<ref>[http://nakayama-racehorseowners.or.jp/contents/2010/10/06/haran_0102/index.html 中山馬主協会HPの草野仁へのインタビューより]</ref>。 |
2021年4月13日 (火) 10:24時点における版
NHK競馬中継(エヌエイチケイけいばちゅうけい)は、日本放送協会(NHK)で放送されている、競馬中継のことである。なお番組タイトルには「競馬中継」とは表記されず、「NHK SPORTS」統一タイトル・競技マークと放送する競走の名称のみが表記されている。
概要
日本中央競馬会(JRA)が行う中央競馬のGI競走のうち一部を、総合テレビとBS1で放送している。また、海外向けNHKワールド・プレミアムでも総合テレビと同時放送されている(BS1単独放送を同時放送する場合もある)。
NHKによる競馬中継は1931年7月3日に札幌競馬場のレースを中継したことをきっかけとして頻繁にラジオで実況中継を行っていたが、当時はギャンブルとしての競馬は禁止されたり許されたりということを繰り返していた上、軍国主義の時代であったため軍馬の育成に繋がるものであることが最優先で求められており、そうした側面での放送であった[1]。
戦後、テレビ放送の時代を迎え、まず東京での放送開始から間もない1953年の東京優駿(日本ダービー)をテレビで実況中継することを検討した。この時は技術的な準備が間に合わず実現できなかったが、同年6月28日に中山競馬場で開催された中山大障害(優勝馬:ハクオー)の中継でテレビとしては初めて実況中継を行った。この日は13:00から放送され、第4競走の「アラブ系障害」(2600m・優勝馬:キヨミドリ)が、テレビで実況された最初の競走となった。
以後長らく3歳牡馬クラシックレース(皐月賞、東京優駿、菊花賞)、春・秋の天皇賞、有馬記念及びGIレースではないが自らの冠名が入ったNHK杯の中継を行ってきた。ただし、GIIIのきさらぎ賞はNHKの賞であるがNHKでの放送は行っていない。
第16代NHK会長であった川口幹夫の在任期間中(1991年〜1997年)、川口自身が競馬ファンだったという背景やNHKが衛星放送(BS)を積極的に推進していたこともあり番組ソフト拡充という観点を踏まえJRAに対して競馬中継の拡大を要望したところ、上記以外のいくつかのGIレースもBSで放送できるようになった。
実際には会長が海老沢勝二に交代してからの1998年の高松宮記念からBSで放送開始した。また川口在任中の1996年にNHK杯がGIに格上げされ現在のNHKマイルカップとなった。
BSでは当初衛星第1(旧BS1)で放送されていたがBSデジタル放送が始まった2000年12月からは原則としてBSハイビジョンに移行した。ただし高松宮記念(2000年から3月に開催移行)のみ、選抜高等学校野球大会と重なった場合はBSハイビジョンで野球中継を行ったため旧BS1で放送されていた[2]。
1981年に開設されたジャパンカップは当時から八大競走と同格扱いとなっていたことのある国際競走ではあるが、NHKは2011年にBS1で放送を開始するまでテレビでの中継は行われなかった。この理由はジャパンカップ開設時に同レースを放送すべきだと言う局内の意見[3]に対し、局内上層部の「ジャパンカップというレースがどんなものになるかもわからないし、このレースが今後どうなっていくのか、このレースがどう成長するかもわからない。よってテレビではやれない」と言う結論に達したからである[4]。
2011年はNHKの衛星放送が3波から2波に再編されたことに伴い、BSでの放送はBS1に変更された。上述のジャパンカップがBS1で放送されるようになった一方で、ヴィクトリアマイル・安田記念・エリザベス女王杯・ジャパンカップダート・中山大障害は放送されなくなった。また法令により、国会中継が休日に行われる場合や災害発生時は、国会及び災害報道に優先権が与えられる為、GIレースであっても放送は中止される(5月1日に行われた天皇賞(春)は、第177回国会において平成23年度第1次補正予算の予算委員会審議を大型連休返上で行った為[5]、競馬中継を中止した。地上波での競馬中継中止は史上初。さらに当初4月16日に開催予定だった中山グランドジャンプはBS1で放送する予定だったが東日本大震災の影響により7月2日に延期されたものの、その日には放送されなかった)。
2014年の高松宮記念は同時間にプロ野球中継(北海道日本ハムファイターズ - オリックス・バファローズ戦)が組まれたため102chの放送となった。また、2019年の菊花賞も同時間に第84回日本オープンゴルフ選手権最終日の中継と重なったため、総合テレビの012chで放送された。
2018年から中山グランドジャンプは正式に放送されなくなったが、2019年から高松宮記念が放送されなくなった代わりにチャンピオンズカップが2010年以来9年ぶりに放送されることになった。
2020年は、COVID-19の流行と感染拡大防止の為の無観客競馬になった影響で大幅に変更されている。皐月賞は総合テレビでは放送されずに、BS1で放送される予定だったが、改正・新型インフルエンザ等対策特別措置法32条に基づいて日本国政府から全国的に発令された緊急事態宣言の影響で放送予定が変更になり、桜花賞と天皇賞(春)も含めてNHKでは中継されなかった。なお、NHKマイルカップ以降は中継された。
特徴
放送時間は基本的にフジネットワーク(FNS)の地上波系番組(東日本は『みんなのKEIBA』、西日本は『KEIBA BEAT』)と同じ15時から16時までの1時間であるが、発走時刻などの関係で前後したり延長したりする場合がある。同時間帯の民放各社と異なるところは、NHKはその日のメインレースのみを放送し、放送時間内に発走する他の競走は放送しない点である。従ってCMや他レースの結果情報が一切皆無であることも手伝って、パドックに割く時間が民放やBS(グリーンチャンネル)の競馬中継よりも概ね長いことが特徴である。なお中央競馬以外では、凱旋門賞の生中継を2回放送したことがある(エルコンドルパサーの出走した1999年、ディープインパクトの出走した2006年)。
また、2019年までNHKマイルカップ当日の『KEIBA BEAT』は、フジテレビ系列の高知さんさんテレビとテレビ熊本での放送がなかった。
司会、実況等はNHKのアナウンサーが担当。解説者は1970年代中頃から1980年代前半頃まではタケシバオーの馬主であった小畑正雄が務めてきたが、以後は概ねJRA所属の調教師を招いている[6]。もっとも人選においては出走馬に関係する人物は避けられ、また調教師の予想行為は禁じられているため予想もしない。小畑が解説者として出演していた時にも予想行為は一切行っていなかった。
2015年現在は元調教師の鈴木康弘、白井壽昭が解説を務めている。
レース中は画面の右下にタイムの表示が行われる。またレースが終わった後、結果が確定するまで着順が表示された電光掲示板を映したワイプが画面の左上に表示される。
総合テレビで放送される中継については、2014年の皐月賞から字幕放送対応である[7]。
NHKマイルカップ放送時のゲスト出演者
NHKマイルカップの中継日には大河ドラマあるいは連続テレビ小説に出演している俳優が番組の宣伝も兼ねてゲスト出演しており、加えて優勝馬関係者へのプレゼンテーターも務めている。競走馬を題材にした連続テレビ小説『ファイト』が放送された2005年より俳優のゲスト出演が始まった。
年 | ゲスト | 出演番組 |
---|---|---|
2005年 | 緒形直人 | 連続テレビ小説『ファイト』 |
2006年 | 三原じゅん子 | 大河ドラマ『功名が辻』 |
2007年 | 比嘉愛未 東幹久 |
連続テレビ小説『どんど晴れ』 |
2008年 | 榮倉奈々 | 連続テレビ小説『瞳』 |
2009年 | 小泉孝太郎 | 大河ドラマ『天地人』 |
2010年 | 松下奈緒 | 連続テレビ小説『ゲゲゲの女房』 |
2011年 | 水川あさみ | 大河ドラマ『江〜姫たちの戦国〜』 |
2012年 | 田中麗奈 | 大河ドラマ『平清盛』 |
2013年 | 羽田美智子 | ドラマ10『第二楽章』 |
2014年 | 黒木瞳 | 大河ドラマ『軍師官兵衛』 |
2015年 | 宮崎香蓮 | 大河ドラマ『花燃ゆ』[8] |
2016年 | 木村多江 | 連続テレビ小説『とと姉ちゃん』[9] |
2017年 | 阿部純子 | 土曜ドラマ『4号警備』 |
2018年 | 南野陽子 | 大河ドラマ『西郷どん』 |
2019年 | 中村勘九郎 | 大河ドラマ『いだてん〜東京オリムピック噺〜』 |
2020年 | ゲスト無し | [10] |
中継する競走の一覧
現在
総合テレビ
NHKワールド・プレミアムでも同時放送[11]。☆は2000年12月〜2009年12月までBSハイビジョンと同時放送。
- 皐月賞(1954年〜2019年、2021年)☆[12]
- 天皇賞(春)(1956年〜1962年、1975年〜2010年、2012年〜2019年、2021年)[13]
- NHKマイルカップ(1996年〜)☆
- 日本ダービー(1954年〜)☆
- 菊花賞(1955年〜1959年、1961年〜)
- 天皇賞(秋)(1953年〜1962年、1975年〜)
- 有馬記念(1956年[14]〜1961年、1975年〜)☆
BS1
2011年4月に衛星第1、BSハイビジョンからBS1に移行。
- 桜花賞(総合テレビ:1954年〜1955年、1958年〜1960年 BSハイビジョン:2001年〜2010年 BS1:2011年〜2019年、2021年)[15]
- オークス(BSハイビジョン:2001年〜2010年 BS1:2011年〜)
- ジャパンカップ(2011年〜)
- ジャパンカップダート→チャンピオンズカップ(BSハイビジョン:2001年〜2010年 BS1:2019年〜)
過去
総合テレビ
- 金盃(1958年〜1959年)
- 中山改築記念(1956年)
- 金鯱賞(1957年)[16]
- 阪神大賞典(1954年〜1955年)
- 中山大障害(春)(1953年〜1955年、1957年〜1961年)
- NHK盃→NHK杯(1954年〜1995年)
- 北海道三歳ステークス(1958年)[16]
- カブトヤマ記念(1953年)
- 中山大障害(秋)(1953年〜1954年、1957年、1959年〜1962年)
BSハイビジョン
★は2000年まで旧BS1で放送されていた競走。
- 高松宮記念(衛星第1:1998年〜2001年、2003年〜2011年 BSハイビジョン:2002年 BS1:2012年〜2018年)★
- 中山グランドジャンプ(衛星第1:2000年 BSハイビジョン:2001年〜2010年 BS1:2012年〜2017年)★
- ヴィクトリアマイル(BSハイビジョン:2006年〜2010年)
- 安田記念(衛星第1:1999年〜2000年 BSハイビジョン:2001年〜2010年)★
- エリザベス女王杯(衛星第1:1998年〜2000年 BSハイビジョン:2001年〜2010年)★
- 中山大障害(衛星第1:1999年 BSハイビジョン:2001年〜2002年、2004年〜2010年)★
アナウンサー
通常はこのうちの3〜4名が役割(進行役、実況、パドックレポーター、インタビュアー)を分担する。ただしインタビュアーについては共同インタビューとなるため、民放のアナウンサーが入る場合がある。カッコ内は現在の所属局。
- 浅井僚馬(広島)
- 稲垣秀人(大津)
- 上野速人(熊本)
- 大坂敏久(名古屋)
- 小林陽広(東京アナウンス室)
- 小宮山晃義(G-メディア出向)
- 清水敬亮(大阪)
- 白崎義彦(札幌) - シニア職
- 高木修平(G-メディア出向)
- 高木優吾(仙台)[17][18]
- 福澤浩行(東京アナウンス室) - エグゼクティブ職
- 藤井康生(東京アナウンス室) - エグゼクティブ職
- 三浦拓実(東京アナウンス室) - ラジオNIKKEI主催レースアナウンサー養成講座・第1期生
かつて出演したアナウンサー・解説者など
この節の加筆が望まれています。 |
アナウンサー
- 松内則三
- 飯田次男
- 北出清五郎
- 杉山邦博(のち大相撲ジャーナリスト)
- 向坂松彦(のち大相撲評論家)
- 草野仁(のちTBSテレビ契約アナウンサー)
- 山田康夫(在籍中に病死)
- 内山俊哉
- 森本毅郎(のちTBSテレビ契約アナウンサー)
- 永井克典
- 兼本泰興
- 岩佐英治(アナウンサーとしての最終勤務地は名古屋)
- 刈屋富士雄
キャスター
解説者など
脚注
- ^ 第1回 日本ダービー - NHK名作選(動画・静止画) NHKアーカイブス
- ^ 2011年はBSハイビジョンでの選抜高校野球中継が行われなかったものの、このレースは旧BS1で放送された。
- ^ 当時NHKアナウンサーで競馬ファンでもあった草野仁も放送を提案していた。
- ^ 中山馬主協会HPの草野仁へのインタビューより
- ^ 1次補正、審議始まる=異例の休日返上-衆院予算委 時事通信 2011年4月29日閲覧
- ^ 一例を挙げると1988年の天皇賞(春)では武邦彦が、同年のNHK杯では高松邦男が、東京優駿(日本ダービー)では加賀武見がそれぞれ招かれている。
- ^ NHKネットクラブ 番組詳細 競馬「第74回皐月賞」〜中山競馬場から中継〜(発走 3:40)
- ^ 競馬「第20回NHKマイルカップ」〜東京競馬場から中継〜(発走 3:40) ヤフーテレビ 2015年5月7日閲覧
- ^ 競馬「第21回NHKマイルカップ」〜東京競馬場から中継〜(発走 3:40) ヤフーテレビ 2016年5月4日閲覧
- ^ 新型インフルエンザ等対策特別措置法による。
- ^ 2010年の菊花賞は番組編成の都合上、日本国内より10分遅れのディレイ放送となった。
- ^ 2020年はBS1で放送予定だったが、改正・新型インフルエンザ等対策特別措置法(新型コロナ特措法)32条による緊急事態宣言の発令に伴う非常報道体制により放送中止。
- ^ 2011年は国会中継(第177回国会・参議院予算委員会・平成23年度第1次補正予算審議)の為、放送法4条二号の規定により放送中止。2020年は新型コロナ特措法による緊急事態宣言発令に伴う非常報道体制により放送中止。
- ^ この年のみ「中山グランプリ」。
- ^ 2020年は新型コロナ特措法による緊急事態宣言発令に伴う非常報道体制により急遽放送中止。
- ^ a b 当時はオープンクラスの競走。
- ^ アナウンスルーム・高木優吾
- ^ 競馬「第76回桜花賞」(発走 3:40)〜阪神競馬場から中継〜 ヤフーテレビ 2016年4月8日閲覧
関連項目
- 世界の競馬(BS1で放送されていた海外競馬を取り扱う番組)