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「イーサリアム」の版間の差分

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== 歴史 ==
== 歴史 ==
イーサリアムの構想は2013年に[[ウォータールー大学]]の学生であった[[ヴィタリック・ブテリン]]により示され<ref>{{cite web|last=Buterin|first=Vitalik|date=2014-01-23|title=Ethereum: A Next-Generation Cryptocurrency and Decentralized Application Platform|url=http://bitcoinmagazine.com/9671/ethereum-next-generation-cryptocurrency-decentralized-application-platform/|work=Bitcoin Magazine|accessdate=9 April 2014}}</ref>、その構想はGavin Woodにより学術的な整理がなされた<ref>{{cite web|last=Wood|first=Gavin|date=2014-04-06|title=Ethereum: A Secure Decentralised Generalised Transaction Ledger|url=http://gavwood.com/Paper.pdf|work=Self published|accessdate=20 February 2015}}</ref>。また、プラットフォームの開発においては、2014年2月に[[Proof of Concept]]の最初のフェーズ (PoC-1) として、プログラミング言語[[C++]]で実装されたクライアントがリリースされた。以降、順次開発が進められ、POC-9である「Olympic」を経て、2015年7月30日に最初のβ版である「Frontier」がリリースされた。今後、Frontierでのネットワークの安定性の確認やユーザビリティの向上を含めた改良がなされ「Homestead」、「Metropolis」、「Serenity」と呼ばれるバージョンが順次リリースされていく予定である<ref>{{cite web|last=Gupta|first=Vinay|date=2015-03-03|title=The Ethereum Launch Process|url=https://blog.ethereum.org/2015/03/03/ethereum-launch-process/|work=blog.ethereum.org|accessdate=9 August 2015}}</ref>。イーサリアムのブロックチェーンを稼動させるソフト・アプリを開発する目的で設立された企業[[:en:ConsenSys|コンセンシス]]が、2016年に[[デロイト トウシュ トーマツ]]と技術提携して、イーサリアムのプラットフォームを基礎にした[[銀行]]をつくることになった。
イーサリアムの構想は2013年に[[ウォータールー大学]]の学生であった[[ヴィタリック・ブテリン]]により示され<ref>{{cite web|last=Buterin|first=Vitalik|date=2014-01-23|title=Ethereum: A Next-Generation Cryptocurrency and Decentralized Application Platform|url=http://bitcoinmagazine.com/9671/ethereum-next-generation-cryptocurrency-decentralized-application-platform/|work=Bitcoin Magazine|accessdate=9 April 2014}}</ref>、その構想はギャビン・ウッドにより学術的な整理がなされた<ref>{{cite web|last=Wood|first=Gavin|date=2014-04-06|title=Ethereum: A Secure Decentralised Generalised Transaction Ledger|url=http://gavwood.com/Paper.pdf|work=Self published|accessdate=20 February 2015}}</ref>。また、プラットフォームの開発においては、2014年2月に[[Proof of Concept]]の最初のフェーズ (PoC-1) として、プログラミング言語[[C++]]で実装されたクライアントがリリースされた。以降、順次開発が進められ、POC-9である「Olympic」を経て、2015年7月30日に最初のβ版である「Frontier」がリリースされた。今後、Frontierでのネットワークの安定性の確認やユーザビリティの向上を含めた改良がなされ「Homestead」、「Metropolis」、「Serenity」と呼ばれるバージョンが順次リリースされていく予定である<ref>{{cite web|last=Gupta|first=Vinay|date=2015-03-03|title=The Ethereum Launch Process|url=https://blog.ethereum.org/2015/03/03/ethereum-launch-process/|work=blog.ethereum.org|accessdate=9 August 2015}}</ref>。イーサリアムのブロックチェーンを稼動させるソフト・アプリを開発する目的で設立された企業[[:en:ConsenSys|コンセンシス]]が、2016年に[[デロイト トウシュ トーマツ]]と技術提携して、イーサリアムのプラットフォームを基礎にした[[銀行]]をつくることになった。


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イーサリアムでは、内部通貨「イーサ(Ether)」が規定されている。[[ビットコイン]]と同様に採掘者による採掘の報酬としてイーサが発行される。イーサはスマート・コントラクトを履行するための手数料として用いられる。


== イーサリアムを用いたプロジェクト ==
== イーサリアムを用いたプロジェクト ==

2021年5月11日 (火) 18:03時点における版

イーサリアム
作者 ヴィタリック・ブテリン
ギャビン・ウッド
開発元 ギャビン・ウッド
ジェフリー・ウィルケ
ヴィタリック・ブテリン 他
リポジトリ ウィキデータを編集
プログラミング
言語
C++, Go, JavaScript, Python, Java, node.js
対応OS LinuxWindowsmacOSPOSIX準拠
種別 分散コンピューティング
ライセンス GPL3、MIT、LGPL、等
公式サイト www.ethereum.org
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イーサリアム: Ethereum)とは、分散型アプリケーション (DApps) やスマート・コントラクトを構築するためのプラットフォームの名称、及び関連するオープンソース・ソフトウェア・プロジェクトの総称である。イーサリアム・プロジェクト[1]によって開発が進められている。

イーサリアムでは、イーサリアム・ネットワークと呼ばれるP2Pのネットワーク上でスマート・コントラクトの履行履歴をブロックチェーンに記録していく。またイーサリアムは、スマート・コントラクトを記述するチューリング完全なプログラミング言語を持ち、ネットワーク参加者はこのネットワーク上のブロックチェーンに任意のDAppsやスマート・コントラクトを記述しそれを実行することが可能になる。ネットワーク参加者が「Ether」と呼ばれるイーサリアム内部通貨の報酬を目当てに、採掘と呼ばれるブロックチェーンへのスマート・コントラクトの履行結果の記録を行うことで、その正統性を保証していく[2]。このような仕組みにより特定の中央管理組織に依拠せず、P2P全体を実行環境としてプログラムの実行とその結果を共有することが可能になった。

歴史

イーサリアムの構想は2013年にウォータールー大学の学生であったヴィタリック・ブテリンにより示され[3]、その構想はギャビン・ウッドにより学術的な整理がなされた[4]。また、プラットフォームの開発においては、2014年2月にProof of Conceptの最初のフェーズ (PoC-1) として、プログラミング言語C++で実装されたクライアントがリリースされた。以降、順次開発が進められ、POC-9である「Olympic」を経て、2015年7月30日に最初のβ版である「Frontier」がリリースされた。今後、Frontierでのネットワークの安定性の確認やユーザビリティの向上を含めた改良がなされ「Homestead」、「Metropolis」、「Serenity」と呼ばれるバージョンが順次リリースされていく予定である[5]。イーサリアムのブロックチェーンを稼動させるソフト・アプリを開発する目的で設立された企業コンセンシスが、2016年にデロイト トウシュ トーマツと技術提携して、イーサリアムのプラットフォームを基礎にした銀行をつくることになった。

イーサ

イーサ(Ether)[6]
使用
国・地域
全世界
補助単位
 10−3finney
 10−6szabo
 10−18wei
通貨記号Ξ[7]

イーサリアムでは、内部通貨「イーサ(Ether)」が規定されている。ビットコインと同様に採掘者による採掘の報酬としてイーサが発行される。イーサはスマート・コントラクトを履行するための手数料として用いられる。

イーサリアムを用いたプロジェクト

イーサリアムはDapp及びスマート・コントラクトを実現するためのプラットフォームであり、任意のプロジェクトがイーサリアムのプラットフォーム上で動作が可能である。現在までに、予測市場をEthereum上で実現するAugur[8]など、幾つかのプロジェクトが発足されている。

Devcon

Devcon(デブコン)は、世界のイーサリアムの開発者・研究者向けにイーサリアム財団が開催する年に1度の会議である[9]

脚注

  1. ^ Ethereum Project
  2. ^ Buterin, Vitalik. “White Paper: A Next-Generation Smart Contract and Decentralized Application Platform”. wiki on GitHub (Self-published). https://github.com/ethereum/wiki/wiki/White-Paper 11 April 2015閲覧。. 
  3. ^ Buterin, Vitalik (2014年1月23日). “Ethereum: A Next-Generation Cryptocurrency and Decentralized Application Platform”. Bitcoin Magazine. 9 April 2014閲覧。
  4. ^ Wood, Gavin (2014年4月6日). “Ethereum: A Secure Decentralised Generalised Transaction Ledger”. Self published. 20 February 2015閲覧。
  5. ^ Gupta, Vinay (2015年3月3日). “The Ethereum Launch Process”. blog.ethereum.org. 9 August 2015閲覧。
  6. ^ Ether
  7. ^ The symbol for Ether is...” (7 June 2014). August 14, 2014閲覧。
  8. ^ Augur Project
  9. ^ devcon 2020年2月29日閲覧
  10. ^ impress仮想通貨Watch_2019.5.13 2020年2月29日閲覧。

関連項目

外部リンク