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田中源太郎

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
たなか げんたろう

田中 源太郎
生誕 (1853-02-10) 1853年2月10日
死没 (1922-04-03) 1922年4月3日(69歳没)
日本の旗 日本・京都府
職業 政治家、実業家
著名な実績 亀岡銀行設立など
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田中 源太郎(たなか げんたろう、嘉永6年1月3日1853年2月10日) - 大正11年(1922年4月3日[1])は、京都府桑田郡亀山北町生まれの政治家実業家。1869年亀岡陸運を創業、のちに京都株式取引所、京都商工銀行、亀岡銀行の各頭取などを務めた。衆議院議員当選3回(1、2、3回総選挙)、貴族院多額納税者議員[2]

生涯

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丹波国桑田郡亀山北町(現在の京都府亀岡市)に、田中蔵一の次男として生まれたが、兄が早くに亡くなったため田中家の家督を継ぐべく英才教育を受けて育った。北村龍象の私塾学半堂横井忠直山本覚馬らにも師事し、儒学政治経済など幅広い分野を成績優秀で修めたとされる。田中家は代々亀山藩御用商人として取り立てられた商家として栄え、父・蔵一は櫓奉行格に取り立てられ、会計方として亀山藩に仕えていた人物であったため、源太郎も経済界で活躍することを期待されて育った。

源太郎が実際に設立に関わったとされる事業は30を超えるが、中でも著名なのは、現在の京都銀行の前身「亀岡銀行」の設立、のちに京都証券取引所となる「京都株式取引所」、「京都電燈株式会社」、「京都鉄道株式会社」などである。また政界においては、1874年に桑田郡追分村戸長を務めたのを皮切りに、京都府会議員、衆議院議員貴族院多額納税者議員なども務め、文字通り関西政財界のトップとして君臨し続けた。その他、現在の立命館大学の前身「京都法政学校」の設立にも浜岡光哲らとともに賛助員として加わっている。

1922年4月3日、源太郎自身がかつて社長を務めた京都鉄道の国有化後の後身である山陰本線園部発京都行き列車に乗車中、清滝付近(現在の嵯峨嵐山保津峡間付近、今はトロッコ列車嵯峨野観光鉄道嵯峨野観光線〉の線路となっている。)の保津川橋梁上で起きた脱線事故に巻き込まれ、列車もろとも保津川へ転落して亡くなった[3]

2022年現在、田中源太郎の生家は改築されレストラン楽々荘)として利用されており、1997年には国の登録有形文化財に登録されている。

貴族院議員

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1897年(明治30年)京都府多額納税者として貴族院多額納税者議員に互選され、同年9月29日から[4]1904年(明治37年)9月28日まで在任[1]。1911年(明治44年)にも再選され、同年9月29日から[5]1918年(大正7年)9月28日まで在任し[1]、貴族院議員を通算2期務めた[1]

死をめぐる異説

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実際には亀岡駅周辺の土地所有に絡む利益誘導に怒った地元民によって暗殺されたという説がある。 一方、大金持ちの事故死ということで、様々な憶測が生れた可能性もあり、遺体が発見されなかったことについては、否定する証言がある。政経リポート平成16年4月5日号掲載「保津峡秘話」[1]には以下のような遺体発見者の証言がある。

附近の水面を探したが、水死体は見付からなかった。そこは長年のカンで直ぐ川に飛び込み側崖の下へ潜った。そこにはいくつもの洞穴があるんです。果して、その洞穴の一つの水面に水死体が浮かんでいた。 — 嵐山の建設会社・大島組社長談[6]

家族

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脚注

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  1. ^ a b c d 『議会制度百年史 - 貴族院・参議院議員名鑑』206頁。
  2. ^ 田中 源太郎 (読み) タナカ ゲンタロウ”. kotobank.jp. 2018年10月8日閲覧。
  3. ^ 嵐峡にて列車脱線転覆1922年4月4日付大阪朝日新聞
  4. ^ 『貴族院要覧(丙)』昭和21年12月増訂、9頁。
  5. ^ 『貴族院要覧(丙)』昭和21年12月増訂、21頁。
  6. ^ 事故後の捜索に地元消防団員として動員され、1962年に当該記事の著者・望月秀祐に京都市役所運繕課で語ったもの。
  7. ^ a b c d 田中源太郎『人事興信録』第4版 [大正4(1915)年1月]
  8. ^ 田中一馬『人事興信録』15版下 (人事興信所, 1948)
  9. ^ 京都織物(株)『京都織物株式会社五十年史』(1937.11)渋沢社史データベース
  10. ^ 深田政太郞『人事興信録』第8版 [昭和3(1928)年7月]
  11. ^ 京都府議会事務局編『京都府議会歴代議員録』京都府議会、1961年、798-799頁。

参考文献

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  • 『貴族院要覧(丙)』昭和21年12月増訂、貴族院事務局、1947年。
  • 衆議院・参議院編『議会制度百年史 - 貴族院・参議院議員名鑑』大蔵省印刷局、1990年。

関連項目

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