コンテンツにスキップ

英文维基 | 中文维基 | 日文维基 | 草榴社区

第4特科連隊

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
第4特科連隊
創設 1954年(昭和29年)7月1日
廃止 2019年(平成31年)3月25日
所属政体 日本の旗 日本
所属組織 陸上自衛隊
部隊編制単位 連隊
兵科 野戦特科
所在地 福岡県久留米市
編成地 久留米
愛称 4特(ヨントク)
最終上級単位 第4師団
担当地域 佐賀県、福岡県南部
最終位置 久留米
テンプレートを表示

第4特科連隊(だいよんとっかれんたい、JGSDF 4th Artillery Regiment)は、かつて福岡県久留米市久留米駐屯地に駐屯していた第4師団の隷下部隊の野戦特科部隊2019年(平成31年)3月25日廃止された。

概要

[編集]

かつては旭川駐屯地第2特科連隊と並ぶ日本最大の特科連隊であったが、2013年3月の師団改編及び西部方面混成団の新編により5個大隊から3個大隊、16個射撃中隊から6個射撃中隊編成へ、火砲の数も約80門から30門に削減された[1]

2019年3月をもって部隊廃止され、第4師団司令部火力調整部および西部方面特科連隊第2大隊[2]・第4大隊[3]として再編された。部隊マークの菊と龍は、久留米に駐屯していた第18師団(菊兵団)第56師団(龍兵団)に由来する。

沿革

[編集]

第64連隊

  • 1951年(昭和26年)5月1日:警察予備隊第4管区隊第64連隊として針尾駐屯地において新編。
  • 1952年(昭和27年)
    • 3月20日:第3大隊が久留米駐屯地に移駐。
    • 10月10日:第4大隊が久留米駐屯地に移駐。
    • 12月3日:連隊主力(第1・第2大隊欠)が久留米駐屯地に移駐。

第4特科連隊

  • 1954年(昭和29年)
    • 7月1日:陸上自衛隊発足により、第64連隊が第4特科連隊に称号変更。
    • 11月5日:第1大隊が久留米駐屯地に移駐。
    • 12月30日:第2大隊が久留米駐屯地に移駐。
  • 1956年(昭和31年)1月25日:第4特科連隊から構成要員の主力を、第3特科群の一部の人員により、第8特科連隊(第3大隊を除く)が久留米駐屯地において編成完結[4]
  • 1962年(昭和37年)8月15日:第4管区隊の第4師団への改編に伴い、第4大隊が第5大隊に、第5大隊が第6大隊に改編。新たに第4大隊が新編。
  • 1972年(昭和47年)3月24日:35mm2連装高射機関砲 L-90配備に伴い、第6大隊を改編。
  • 1987年(昭和62年)3月26日:第5大隊に155mmりゅう弾砲 FH70が配備。情報中隊が新編される。
  • 1989年(平成元年)3月24日:第6大隊に81式短距離地対空誘導弾及び79式対空レーダ装置 JTPS-P9が配備。
  • 1990年(平成02年)3月26日:第6大隊が第4高射特科大隊として分離独立し、師団直轄となる。
  • 1992年(平成04年)3月27日:第1、第2大隊の装備が155mmりゅう弾砲 FH70に更新。
  • 2003年(平成15年)3月27日:第4師団の沿岸配備型師団への改編
    1. 各大隊の155mmりゅう弾砲 FH70を増強し、2個中隊から3個中隊に編成に改編。
    2. 後方支援体制変換に伴い、整備部門を第4後方支援連隊第2整備大隊特科直接支援中隊へ移管。
  • 2013年(平成25年)3月26日:第4師団改編に伴い、5個大隊16個射撃中隊から3個大隊6個射撃中隊編成に縮小改編。
  • 2018年(平成30年)3月26日:久留米駐屯地司令職務・佐賀県隊区の指定部隊を西部方面混成団に移管。
  • 2019年(平成31年)3月25日:部隊廃止。
    1. 連隊本部を師団司令部の火力調整部へ[5]
    2. 3個射撃大隊を西部方面特科連隊第2大隊(玖珠駐屯地)・第4大隊として再編[2][3][6]
    3. 警備隊区は福岡県を西部方面混成団および第4高射特科大隊へ、佐賀県を西部方面特科連隊第4大隊に移管。

廃止時の部隊編成

[編集]
久留米駐屯地創設66周年記念行事の様子-1(2018.10.13)
久留米駐屯地創設66周年記念行事の様子-2(2018.10.13)
  • 第4特科連隊本部
  • 第4特科連隊本部中隊「4特-本」
  • 情報中隊「4特-情」
  • 第1特科大隊
    • 第1特科大隊本部
    • 本部管理中隊「4特-1-本」
    • 第1射撃中隊「4特-1-1」
    • 第2射撃中隊「4特-1-2」
  • 第2特科大隊
    • 第2特科大隊本部
    • 本部管理中隊「4特-2-本」
    • 第3射撃中隊「4特-2-3」
    • 第4射撃中隊「4特-2-4」
  • 第3特科大隊
    • 第3特科大隊本部
    • 本部管理中隊「4特-3-本」
    • 第5射撃中隊「4特-3-5」
    • 第6射撃中隊「4特-3-6」

整備支援部隊

[編集]
  • 第4後方支援連隊第2整備大隊特科直接支援中隊:2003年(平成15年)3月27日から2019年(平成31年)3月25日の間。

歴代の連隊長

[編集]
歴代の第4特科連隊長
(1等陸佐)
(1951年5月1日から1952年12月4日まで針尾駐とん地部隊長兼補)
(1952年12月5日から2018年3月26日まで久留米駐屯地司令兼補)
氏名 在職期間 前職 後職
01 栁武雄
(1等警察正)
1951年05月01日 - 1953年04月07日 針尾駐とん地部隊長 第4管区総監部付
02 菊地光明 1953年04月08日 - 1955年08月15日 保安隊特科学校 陸上自衛隊富士学校企画室長
03 丹下藹基 1955年08月16日 - 1960年07月31日 自衛隊愛媛地方連絡部
04 稲葉正二 1960年08月01日 - 1962年03月15日 陸上自衛隊幹部学校教育部教務課長 第3師団司令部幕僚長
05 榎本健二郎 1962年03月16日 - 1964年03月15日 陸上幕僚監部第5部特科班長 第1ロケット実験訓練隊長
06 長尾孝 1964年03月16日 - 1966年03月15日 陸上自衛隊富士学校特科教育部勤務 自衛隊群馬地方連絡部
07 浜田春生 1966年03月16日 - 1968年03月15日 陸上自衛隊幹部学校学校教官 陸上自衛隊幹部学校研究員
08 望月真七 1968年03月16日 - 1969年07月15日 陸上自衛隊高射学校研究部長 自衛隊兵庫地方連絡部
09 近藤靖 1969年07月16日 - 1971年03月15日 防衛研修所所員 第12師団司令部幕僚長
10 山之内種章 1971年03月16日 - 1972年07月16日 陸上幕僚監部第2部総括班長 陸上自衛隊幹部学校学校教官
11 増子勝美 1972年07月17日 - 1974年07月15日 第3陸曹教育隊 神町駐とん地業務隊
12 伴徳智加 1974年07月16日 - 1976年08月01日 装備開発実験隊火器科長 陸上自衛隊少年工科学校
第1教育部長
13 松崎久 1976年08月02日 - 1978年03月15日 陸上幕僚監部募集課企画班長 陸上幕僚監部人事部募集課長
14 原宏美 1978年03月16日 - 1980年03月16日 陸上幕僚監部調査部調査第2課長 防衛大学校教授
15 新津保義 1980年03月17日 - 1982年03月15日 陸上幕僚監部教育訓練部教育課
教育班長
第12師団司令部幕僚長
16 樫山貢 1982年03月16日 - 1984年03月15日 統合幕僚会議事務局第3幕僚室勤務 東北方面総監部防衛部長
17 松井典雄 1984年03月16日 - 1986年07月31日 防衛大学校教授 自衛隊栃木地方連絡部
18 杉田明傑 1986年08月01日 - 1987年07月06日 自衛隊東京地方連絡部募集課長 陸上幕僚監部人事部人事計画課
援護室長
19 伊東寛治 1987年07月07日 - 1990年03月15日 西部方面総監部防衛部防衛課長 自衛隊岡山地方連絡部
20 宮武良光 1990年03月16日 - 1992年06月15日 陸上幕僚監部監理部会計課
予算班長
陸上幕僚監部人事部援護業務課長
21 池田順一郎 1992年06月16日 - 1994年06月30日 陸上幕僚監部調査部調査第1課
保全班長
陸上自衛隊幹部学校主任研究開発官
22 直海康寛 1994年07月01日 - 1997年03月25日 陸上幕僚監部教育訓練部訓練課
演習班長
陸上幕僚監部人事部援護業務課長
23 井上恭治 1997年03月26日 - 1999年07月31日 陸上幕僚監部装備部開発課
開発第1班長
自衛隊福井地方連絡部
24 安部隆志 1999年08月01日 - 2001年12月02日 陸上幕僚監部調査部調査課
調査運用室勤務
陸上幕僚監部教育訓練部教育課長
25 田中敏明 2001年12月03日 - 2003年03月26日 陸上自衛隊幹部学校学校教官 陸上幕僚監部防衛部運用課長
26 真﨑唯信 2003年03月27日 - 2005年03月31日 陸上幕僚監部人事部援護業務課
援護班長
自衛隊長野地方連絡部長
27 林武 2005年04月01日 - 2007年07月02日 陸上幕僚監部調査部付 情報本部
28 加藤久典 2007年07月03日 - 2009年07月20日 陸上幕僚監部監理部総務課
渉外班長
陸上自衛隊富士学校特科部教育課長
29 片岡義博 2009年07月21日 - 2011年11月30日 陸上幕僚監部教育訓練部
教育訓練計画課制度班長
第9師団司令部幕僚長
30 永田伸二 2011年12月01日 - 2013年12月17日 陸上幕僚監部人事部募集・援護課
援護班長
陸上自衛隊研究本部主任研究開発官
31 大場勇 2013年12月18日 - 2015年12月17日 陸上幕僚監部人事部補任課
人事第2班長
陸上自衛隊幹部学校主任教官
32 福尾淳一 2015年12月18日 - 2017年07月31日 陸上自衛隊補給統制本部装備計画部
企画課長
陸上自衛隊幹部学校企画室長
前田利徳 2017年08月01日 - 2019年03月25日 陸上自衛隊研究本部主任研究開発官 富士教導団副団長

主要装備

[編集]

警備区域

[編集]

脚注

[編集]
  1. ^ 朝雲新聞2013年5月9日号第2面より
  2. ^ a b 久留米駐屯地広報誌「くるめ」平成31年1月号”. 陸上自衛隊久留米駐屯地. p. 2. 2020年1月24日閲覧。
  3. ^ a b 湯布院駐屯地twitterアカウント(@yufuinpr)掲載”. 陸上自衛隊湯布院駐屯地. 2019年3月26日閲覧。
  4. ^ 久留米市史. 第11巻 (資料編 現代)”. 国立国会図書館デジタルコレクション. 2019年8月19日閲覧。
  5. ^ 陸上総隊司令部、方面総監部、師団司令部及び旅団司令部組織規則の一部を改正する省令(平成31年防衛省令第3号)官報号外第58号、2019年3月25日
  6. ^ 駐屯地所在部隊|陸上自衛隊 久留米駐屯地”. 2018年11月11日閲覧。

出典

[編集]
  • 『日本砲兵史 : 自衛隊砲兵過去現在未来』(陸上自衛隊富士学校特科会 編 1980.6)
  • 防衛省人事発令”. 2015年12月18日閲覧。

関連項目

[編集]

外部リンク

[編集]