第52回ベルリン国際映画祭
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第52回ベルリン国際映画祭は、2002年2月6日から2月17日まで開催された[1]。
概要
[編集]コンペティション部門に出品された宮崎駿監督の『千と千尋の神隠し』、1972年に北アイルランドで実際に起こった「血の日曜日事件」を基にしたドラマ『ブラディ・サンデー』の2作品が金熊賞を受賞した。『千と千尋の神隠し』はアニメ映画としては初めての金熊賞受賞作となった。
受賞
[編集]- 金熊賞:『ブラディ・サンデー』(ポール・グリーングラス)、『千と千尋の神隠し』 (宮崎駿)
- 銀熊賞
- 審査員グランプリ:『階段の途中で』 (アンドレアス・ドレーゼン)
- 監督賞:オタール・イオセリアーニ (『月曜日に乾杯!』)
- 男優賞:ジャック・ガンブラン (『レセ・パセ 自由への通行許可証』)
- 女優賞:ハル・ベリー (『チョコレート』)
- 音楽賞:アントワーヌ・デュアメル (『レセ・パセ 自由への通行許可証』)
- 芸術貢献賞:ダニエル・ダリュー、カトリーヌ・ドヌーヴ、エマニュエル・ベアール、ファニー・アルダン、イザベル・ユペール、ヴィルジニー・ルドワイヤン、リュディヴィーヌ・サニエ、フィルミーヌ・リシャール (『8人の女たち』)
上映作品
[編集]コンペティション部門
[編集]- 長編映画のみ記載。アルファベット順。邦題がついていない場合は原題の下に英題。
題名 原題 |
監督 | 製作国 |
---|---|---|
8人の女たち 8 femmes |
フランソワ・オゾン | フランス イタリア |
ホロコースト -アドルフ・ヒトラーの洗礼- Amen. |
コスタ=ガヴラス | フランス ドイツ ルーマニア |
Baader | クリストファー・ロス | ドイツ イギリス |
雲の下を Beneath Clouds |
イヴァン・セン | オーストラリア |
Bridget ブリジット Bridget |
アモス・コレック | フランス 日本 アメリカ合衆国 |
風の痛み Brucio nel vento |
シルヴィオ・ソルディーニ | イタリア スイス |
Δεκαπενταύγουστος (One Day in August) |
コンスタンチン・ジャナリス | ギリシャ |
Der Felsen (A Map of the Heart) |
ドミニク・グラフ | ドイツ |
階段の途中で Halbe Treppe |
アンドレアス・ドレーゼン | ドイツ |
ヘヴン Heaven |
トム・ティクヴァ | ドイツ イタリア アメリカ合衆国 他 |
アイリス Iris |
リチャード・エアー | イギリス アメリカ合衆国 |
KT | 阪本順治 | 日本 韓国 |
Kísértések (Temptations) |
ゾルタン・カモンディ | ハンガリー |
レセ・パセ 自由への通行許可証 Laissez-passer |
ベルトラン・タヴェルニエ | フランス スペイン ドイツ |
月曜日に乾杯! Lundi matin |
オタール・イオセリアーニ | フランス イタリア |
チョコレート Monster's Ball |
マーク・フォースター | アメリカ合衆国 カナダ |
悪い男 나쁜 남자 |
キム・ギドク | 韓国 |
靴に恋して Piedras |
ラモン・サラサール | スペイン |
千と千尋の神隠し | 宮崎駿 | 日本 |
Små ulykker (Minor Mishaps) |
アネット・K・オレセン | デンマーク |
ザ・ロイヤル・テネンバウムズ The Royal Tenenbaums |
ウェス・アンダーソン | アメリカ合衆国 |
シッピング・ニュース The Shipping News |
ラッセ・ハルストレム | アメリカ合衆国 |
ブラディ・サンデー Bloody Sunday |
ポール・グリーングラス | イギリス アイルランド |
コンペティション外
[編集]- 『ゴスフォード・パーク』 – ロバート・アルトマン (イギリス・アメリカ)
- 『至福のとき』 – チャン・イーモウ (中国)
- 『ビューティフル・マインド』 – ロン・ハワード (アメリカ)
- 『Molitva za Getmana Mazepu』 – ユーリー・イレンコ (ウクライナ)
- 『Ode To Cologne - A Rock'n Roll Film By Wim Wenders』 – ウェス・アンダーソン (アメリカ)
- 『Taking Sides』 – イシュトヴァン・サボー (ドイツ・フランス)
日本映画
[編集]コンペティション部門には『千と千尋の神隠し』の他、阪本順治監督の『KT』が出品された。
その他にはパノラマ部門に行定勲の『GO』、中田秀夫の『仄暗い水の底から』、斎藤久志の『いたいふたり』、フォーラム部門で池谷薫の『延安の娘』、青山真治の『私立探偵濱マイク 名前のない森』(私立探偵 濱マイクテレビシリーズ第6話の映画版[2])、風間志織の『火星のカノン』、なかむらたかしのアニメ『パルムの樹』、佐藤信介の『修羅雪姫』がそれぞれ上映された。
審査員
[編集]- ミーラー・ナーイル (インド/監督)
- ニコレッタ・ブラスキ (イタリア/女優)
- ラウル・ペック (ハイチ/監督)
- オスカー・レーラー (ドイツ/監督)
- レナータ・リトヴィオナ (ロシア/女優・監督)
- ルクレシア・マルテル (アルゼンチン/監督)
- クローディー・オサール (フランス/プロデューサー)
- デクラン・クイン (アメリカ/撮影監督)
- ケネス・トゥーラン (アメリカ/評論家)
- ピーター・コウィー (イギリス/編集者)
脚注
[編集]出典
[編集]- ^ “PRESS RELEASES 2002” (英語). ベルリン国際映画祭公式サイト. ベルリン国際映画祭. 2022年10月30日閲覧。 “(前略)the 52nd Berlin International Film Festival (6 - 17 February 2002)(後略)”
- ^ https://cinefil.tokyo/_ct/17557455
外部リンク
[編集]- 公式サイト (ドイツ語・英語)