コンテンツにスキップ

英文维基 | 中文维基 | 日文维基 | 草榴社区

習近平による新時代の中国の特色ある社会主義思想

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
習近平思想から転送)
習近平による新時代の中国の
特色ある社会主義思想
深圳に設置された「習近平思想」の屋外広告
各種表記
繁体字 習近平新時代中國特色社會主義思想
簡体字 习近平新时代中国特色社会主义思想
拼音 Xí Jìnpíng xīn shídài zhōngguó tèsè shèhuì zhǔyì sīxiǎng
英文 Xi Jinping Thought on Socialism with Chinese Characteristics for a New Era
テンプレートを表示
中華人民共和国

中華人民共和国の政治


関連項目: 香港の政治マカオの政治台湾の政治

各国の政治 · 地図
政治ポータル

習近平による新時代の中国の特色ある社会主義思想(しゅうきんぺいによるしんじだいのちゅうごくのとくしょくあるしゃかいしゅぎしそう、簡体字中国語: 习近平新时代中国特色社会主义思想)は、習近平による独裁支配を政治の中心にし、またこれを維持するあらゆる思想・言論・手段・理屈・統治方法の総称[1][2][3]

名称と定義

[編集]

習近平の思想は2017年に打ち出して以来、習近平思想習思想習総書記思想などの非公式的な略称がある。

過去中国が使った5つの共産主義的な思想(マルクス・レーニン主義毛沢東思想鄧小平理論三つの代表科学的発展観)が習近平により洗練し、自ら第6の社会主義思想になるものと言われている[4]。現在の中華人民共和国中国共産党の指導思想でもあり、中国政府は現代中国の現状に最も相応しい理論だと宣伝している[5][6]

中国共産党による公式的な解釈

[編集]

2017年10月に開かれた中国共産党第十九回全国代表大会では、中国共産党中央委員会総書記最高指導者)である習近平は同大会で行った報告で、新時代における中国の特色ある社会主義思想を提出した。

この新しい指導思想は、「マルクス・レーニン主義毛沢東思想鄧小平理論三つの代表(重要思想)、科学的発展観」に続き、中国共産党の党規約にも盛り込まれた。そして、2018年1月18日、19日に開かれた中国共産党第19期中央委員会第2回全体会議(2中全会)で、憲法改正案が議論され、憲法に明記されることが明らかになった[7][8][9]

義務とされた教育や理解度テスト

[編集]

2019年10月23日、中国政府の国営メディアである新華社を通じ、国内の新聞社テレビ局記者らを対象に、「習近平思想の理解度をはかる試験を実施する」と発表し、「アプリケーション形式の出題で8割以上の正解を得なければ、記者証が発行されない」とした[10]

2021年9月の新学期から、習近平思想の履修が小学校から大学までの必修教育課程として義務付けられた[11]

脚注

[編集]
  1. ^ “China's 'Chairman of Everything': Behind Xi Jinping's Many Titles”. The New York Times. (25 October 2017). オリジナルの26 October 2017時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20171026043525/https://www.nytimes.com/2017/10/25/world/asia/china-xi-jinping-titles-chairman.html. "Mr. Xi's most important title is general secretary, the most powerful position in the Communist Party. In China's one-party system, this ranking gives him virtually unchecked authority over the government" .
  2. ^ Perlez, Jane (2017年11月13日). “Behind the Scenes, Communist Strategist Presses China's Rise” (英語). The New York Times. ISSN 0362-4331. オリジナルの23 February 2020時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20200223081228/https://www.nytimes.com/2017/11/13/world/asia/china-xi-jinping-wang-huning.html 2020年1月9日閲覧。 
  3. ^ “The meaning of the man behind China's ideology, The meaning of the man behind China's ideology”. The Economist. ISSN 0013-0613. オリジナルの15 October 2019時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20191015174601/https://www.economist.com/china/2017/11/02/the-meaning-of-the-man-behind-chinas-ideology 2020年1月9日閲覧。 
  4. ^ “<第19回党大会記者会見>中国の特色ある社会主義が新時代に入ったことを6つの面から理解”. 中国網日本語版 (中国外文出版発行事業局). (2017年10月27日). http://japanese.china.org.cn/politics/txt/2017-10/27/content_50046671.htm 2018年10月29日閲覧。 
  5. ^ “「習近平による新時代の中国の特色ある社会主義思想」が党規約に”. 人民網日本語版 (人民日報社). (2017年10月24日). http://j.people.com.cn/n3/2017/1024/c94474-9284198.html 2018年10月29日閲覧。 
  6. ^ 中国、記者に「習近平思想」試験 不合格なら取材NG”. 朝日新聞. 2019年10月23日閲覧。
  7. ^ “習近平新時代の中国の特色ある社会主義思想は現代中国のマルクス主義 王滬寧氏”. 新華網日本語版 (新華通信社). (2018年5月7日). http://jp.xinhuanet.com/2018-05/07/c_137160722.htm 2018年11月3日閲覧。 
  8. ^ 30 Years After Tiananmen: Memory in the Era of Xi Jinping” (英語). Journal of Democracy. 2020年12月11日閲覧。
  9. ^ Greer, Tanner (31 May 2019). “Xi Jinping in Translation: China's Guiding Ideology | Palladium Magazine” (英語). 2020年12月11日閲覧。
  10. ^ Xi Focus: Third volume of "Xi Jinping: The Governance of China" published - Xinhua | English.news.cn”. 2022年2月3日閲覧。
  11. ^ “「習思想」教育強化に戸惑う中国の保護者たち”. 日本経済新聞. フィナンシャルタイムズ. (2021年8月31日). https://www.nikkei.com/article/DGXZQOCB3125A0R30C21A8000000/ 2021年9月25日閲覧。 

外部リンク

[編集]