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菅生ケ丘

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
菅生ヶ丘から転送)
日本 > 神奈川県 > 川崎市 > 宮前区 > 菅生ケ丘
菅生ケ丘
町丁
地図北緯35度35分52秒 東経139度32分26秒 / 北緯35.59785度 東経139.540425度 / 35.59785; 139.540425
日本の旗 日本
都道府県 神奈川県の旗 神奈川
市町村 川崎市
行政区 宮前区
地区 向丘出張所
人口情報2024年(令和6年)6月30日現在[1]
 人口 2,782 人
 世帯数 1,292 世帯
面積[2]
  0.327390045 km²
人口密度 8497.51 人/km²
郵便番号 216-0014[3]
市外局番 044(川崎MA[4]
ナンバープレート 川崎
ウィキポータル 日本の町・字
神奈川県の旗 ウィキポータル 神奈川県
ウィキプロジェクト 日本の町・字
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菅生ケ丘(すがおがおか)は、川崎市宮前区町名。丁目の設定がない単独町名である。住居表示実施済区域[5]。面積は0.327km²[2]

地理

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宮前区の北西部に位置する。一帯は住宅地となっているほか、川崎市バス鷲ヶ峰営業所防衛装備庁艦艇装備研究所川崎支所[6]などが所在する。

菅生ケ丘の北部では多摩区長沢と、東部から南東部にかけて菅生と接する。南西部では水沢と、西部では潮見台と接する(特記のない町名は宮前区所属)。

歴史

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江戸時代までの当地は「大野原」という入会地となっていたが[7]享保期に、江戸麻布にあった天真寺の住職、孝岳が当地を買い取って新田開発を行い、「天真寺新田」として独立した[7][8]。ただし、住居は天真寺の庵のみで、耕作は近隣の農民が行い、村政も下菅生村の名主が行っていた[7][9]。その開発の経緯から、霊鷲山にちなんだ「鷲ヶ峰」や、荒地にを一本植えるごとに般若経を一巻唱えたことに由来する「般若台」などの小名がついていた[10][11]

明治時代には天真寺新田が菅生村と合併し、その後は向丘村→川崎市と変遷を遂げていった。その間を通して行政上菅生の一部であった当地も、平成に入った直後に独立した住居表示となった[12]

地名の由来

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当地に住居表示を施行することになった際、住民の希望が「鷲ヶ峰」(由来は前述)と「天王台」(当地に鎮座した天王社にちなむ)の二派に分裂してしまい、江戸時代の下菅生村からとった「菅生ケ丘」とすることで決着させた[11]

沿革

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  • 江戸時代前期 - 入会地であった。
  • 享保期 - 天真寺の住職、孝岳により新田開発がなされる。
  • 1731年(享保16年) - 検地が行われ、天真寺新田となる[7]
  • 1875年明治8年) - 天真寺新田が菅生村と合併。
  • 1889年(明治22年) - 町村制施行にあわせ、菅生村など4村が合併して向丘村が成立。当地は向丘村大字菅生の一部となる。
  • 1938年昭和13年) - 向丘村が川崎市に編入。川崎市菅生の一部となる。
  • 1972年(昭和47年) - 川崎市が政令指定都市へ移行。高津区菅生の一部となる。
  • 1982年(昭和57年) - 高津区から宮前区が分区。当地は宮前区菅生の一部となる。
  • 1989年平成元年) - 宮前区菅生の住居表示未施行地域全域で住居表示が施行。宮前区菅生ケ丘となる。

世帯数と人口

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2024年(令和6年)6月30日現在(川崎市発表)の世帯数と人口は以下の通りである[1]

町丁 世帯数 人口
菅生ケ丘 1,292世帯 2,782人

人口の推移

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人口推移のグラフ

菅生ケ丘の人口は、以下の表のように推移している。

基準日 人口 人口基準 出典
1989年(平成元年) 10月1日 3298 推計人口 [13]
1990年(平成2年) 10月1日 3352 国勢調査 [13]
1991年(平成3年) 10月1日 3355 推計人口 [13]
1992年(平成4年) 10月1日 3312 推計人口 [13]
1993年(平成5年) 10月1日 3286 推計人口 [14]
1994年(平成6年) 10月1日 3263 推計人口 [14]
1995年(平成7年) 10月1日 3193 国勢調査 [14]
1996年(平成8年) 10月1日 3063 登録人口 [14]
1997年(平成9年) 10月1日 3004 登録人口 [14]
1998年(平成10年) 10月1日 3077 登録人口 [15]
1999年(平成11年) 10月1日 3042 登録人口 [16]
2000年(平成12年) 10月1日 2997 登録人口 [17]
2001年(平成13年) 10月1日 3090 登録人口 [18]
2002年(平成14年) 10月1日 3068 登録人口 [19]
2003年(平成15年) 10月1日 3021 登録人口 [20]
2004年(平成16年) 10月1日 2970 登録人口 [21]
2005年(平成17年) 9月30日 2929 登録人口 [22]
2006年(平成18年) 9月30日 2870 登録人口 [23]
2007年(平成19年) 9月30日 2851 登録人口 [24]
2008年(平成20年) 9月30日 2842 登録人口 [25]
2009年(平成21年) 9月30日 2833 登録人口 [26]
2010年(平成22年) 9月30日 2833 登録人口 [27]

人口の変遷

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国勢調査による人口の推移。

人口推移
人口
1995年(平成7年)[28]
3,193
2000年(平成12年)[29]
3,013
2005年(平成17年)[30]
2,967
2010年(平成22年)[31]
2,842
2015年(平成27年)[32]
2,765
2020年(令和2年)[33]
2,859

世帯数の変遷

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国勢調査による世帯数の推移。

世帯数推移
世帯数
1995年(平成7年)[28]
959
2000年(平成12年)[29]
1,019
2005年(平成17年)[30]
1,103
2010年(平成22年)[31]
1,097
2015年(平成27年)[32]
1,125
2020年(令和2年)[33]
1,206

学区

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市立小・中学校に通う場合、学区は以下の通りとなる(2022年3月時点)[34][35]

番地 小学校 中学校
全域 川崎市立稗原小学校 川崎市立菅生中学校

事業所

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2021年(令和3年)現在の経済センサス調査による事業所数と従業員数は以下の通りである[36]

町丁 事業所数 従業員数
菅生ケ丘 39事業所 471人

事業者数の変遷

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経済センサスによる事業所数の推移。

事業者数推移
事業者数
2016年(平成28年)[37]
25
2021年(令和3年)[36]
39

従業員数の変遷

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経済センサスによる従業員数の推移。

従業員数推移
従業員数
2016年(平成28年)[37]
301
2021年(令和3年)[36]
471

交通

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川崎市バス鷲ヶ峰営業所(2007年8月4日)

バス

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当地に川崎市バス鷲ヶ峰営業所が所在し、溝口駅宮前平駅生田駅など各方面へバスが運行されている。

施設

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その他

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日本郵便

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警察

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町内の警察の管轄区域は以下の通りである[39]

番・番地等 警察署 交番・駐在所
全域 宮前警察署 蔵敷交番

脚注

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  1. ^ a b 令和6年町丁別世帯数・人口 6月末日現在” (xls). 川崎市 (2024年7月25日). 2024年8月16日閲覧。 “(ファイル元のページ)(CC-BY-4.0)
  2. ^ a b 町丁別面積(総務省統計局「地図で見る統計(統計GIS)の数値」令和2年国勢調査)” (XLS). 川崎市 (2024年1月25日). 2024年3月20日閲覧。 “町丁別面積(総務省統計局「地図で見る統計(統計GIS)」の数値)
  3. ^ a b 菅生ケ丘の郵便番号”. 日本郵便. 2021年8月11日閲覧。
  4. ^ 市外局番の一覧”. 総務省. 2019年6月24日閲覧。
  5. ^ 区別町名一覧表(宮前区)”. 川崎市 (2022年1月28日). 2022年4月10日閲覧。
  6. ^ 組織情報:所在地 防衛省技術研究本部、2011年8月15日閲覧。
  7. ^ a b c d 川崎市(2004)、P52
  8. ^ 新編武蔵風土記稿 天眞寺新田.
  9. ^ 角川(1984)、P614
  10. ^ 川崎市(2004)、P54
  11. ^ a b 前川清治 1997, pp. 117–119.
  12. ^ 川崎市(2004)、P53
  13. ^ a b c d 川崎市発行「川崎市統計書」平成4年版、P32~34
  14. ^ a b c d e 川崎市発行「川崎市統計書」平成9年版、P32~33
  15. ^ 川崎市町丁別世帯数・人口(平成10年10月1日現在) 川崎市、2011年10月3日閲覧。
  16. ^ 川崎市町丁別世帯数・人口(平成11年10月1日現在) 川崎市、2011年10月3日閲覧。
  17. ^ 川崎市町丁別世帯数・人口(平成12年10月1日現在) 川崎市、2011年10月3日閲覧。
  18. ^ 川崎市町丁別世帯数・人口(平成13年10月1日現在) 川崎市、2011年10月3日閲覧。
  19. ^ 川崎市町丁別世帯数・人口(平成14年10月1日現在) 川崎市、2011年10月3日閲覧。
  20. ^ 川崎市町丁別世帯数・人口(平成15年10月1日現在) 川崎市、2011年10月3日閲覧。
  21. ^ 川崎市町丁別世帯数・人口(平成16年10月1日現在) 川崎市、2011年10月3日閲覧。
  22. ^ 川崎市町丁別世帯数・人口(平成17年9月末日現在) 川崎市、2011年10月3日閲覧。
  23. ^ 川崎市町丁別世帯数・人口(平成18年9月末日現在) 川崎市、2011年10月3日閲覧。
  24. ^ 川崎市町丁別世帯数・人口(平成19年9月末日現在) 川崎市、2011年10月3日閲覧。
  25. ^ 川崎市町丁別世帯数・人口(平成20年9月末日現在) 川崎市、2011年10月3日閲覧。
  26. ^ 川崎市町丁別世帯数・人口(平成21年9月末日現在) 川崎市、2011年10月3日閲覧。
  27. ^ 川崎市町丁別世帯数・人口(平成22年9月末日現在) 川崎市、2011年10月3日閲覧。
  28. ^ a b 平成7年国勢調査の調査結果(e-Stat) - 男女別人口及び世帯数 -町丁・字等”. 総務省統計局 (2014年3月28日). 2019年8月16日閲覧。
  29. ^ a b 平成12年国勢調査の調査結果(e-Stat) - 男女別人口及び世帯数 -町丁・字等”. 総務省統計局 (2014年5月30日). 2019年8月16日閲覧。
  30. ^ a b 平成17年国勢調査の調査結果(e-Stat) - 男女別人口及び世帯数 -町丁・字等”. 総務省統計局 (2014年6月27日). 2019年8月16日閲覧。
  31. ^ a b 平成22年国勢調査の調査結果(e-Stat) - 男女別人口及び世帯数 -町丁・字等”. 総務省統計局 (2012年1月20日). 2019年8月16日閲覧。
  32. ^ a b 平成27年国勢調査の調査結果(e-Stat) - 男女別人口及び世帯数 -町丁・字等”. 総務省統計局 (2017年1月27日). 2019年8月16日閲覧。
  33. ^ a b 令和2年国勢調査の調査結果(e-Stat) -男女別人口,外国人人口及び世帯数-町丁・字等”. 総務省統計局 (2022年2月10日). 2022年2月20日閲覧。
  34. ^ 宮前区の小学校(町丁名順)”. 川崎市 (2022年4月1日). 2022年4月24日閲覧。
  35. ^ 宮前区の中学校(町丁名順)”. 川崎市 (2020年12月28日). 2022年4月24日閲覧。
  36. ^ a b c 経済センサス‐活動調査 / 令和3年経済センサス‐活動調査 / 事業所に関する集計 産業横断的集計 事業所数、従業者数(町丁・大字別結果)”. 総務省統計局 (2023年6月27日). 2023年9月15日閲覧。
  37. ^ a b 経済センサス‐活動調査 / 平成28年経済センサス‐活動調査 / 事業所に関する集計 産業横断的集計 都道府県別結果”. 総務省統計局 (2018年6月28日). 2019年10月23日閲覧。
  38. ^ 郵便番号簿PDF(2023年度版) 表紙等付属資料” (PDF). 日本郵便. 2024年2月10日閲覧。 “郵便番号データダウンロード 郵便番号簿PDF(2023年度版)
  39. ^ 交番案内/宮前警察署/神奈川県警察”. 神奈川県警察. 2024年3月13日閲覧。

参考文献

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  • 「川崎地名辞典(下)」 日本地名研究所編、川崎市発行、2004年。
  • 角川日本地名大辞典 14 神奈川県」 竹内理三編、角川書店、1984年。
  • 前川清治『たちばな地名探訪』労働教育センター、1997年。ISBN 4-8450-0283-3 
  • 「天眞寺新田」『新編武蔵風土記稿』 巻ノ60橘樹郡ノ3、内務省地理局、1884年6月。NDLJP:763983/62