コンテンツにスキップ

英文维基 | 中文维基 | 日文维基 | 草榴社区

馬絹

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
馬絹
町丁
泉福寺
地図北緯35度34分54秒 東経139度35分31秒 / 北緯35.581558度 東経139.591894度 / 35.581558; 139.591894
日本の旗 日本
都道府県 神奈川県の旗 神奈川
市町村 川崎市
行政区 宮前区
人口情報2024年(令和6年)3月31日現在[1]
 人口 16,740 人
 世帯数 8,404 世帯
面積[2]
  1.027052491 km²
人口密度 16299.07 人/km²
設置日 2016年平成28年)10月17日
郵便番号 216-0035[3]
市外局番 044(川崎MA[4]
ナンバープレート 川崎
ウィキポータル 日本の町・字
神奈川県の旗 ウィキポータル 神奈川県
ウィキプロジェクト 日本の町・字
テンプレートを表示

馬絹(まぎぬ)は、川崎市宮前区町名。現行行政地名は馬絹1丁目から6丁目。住居表示実施済み区域[5]。面積は1.027km²[2]

地理

[編集]

宮前区の東部に位置し、多摩丘陵下末吉台地にまたがっている[6]。また、矢上川尻手黒川道路が並行して東西に通っており、その周辺は谷あいとなっている[7]。そして、江戸時代からの街道筋である厚木大山街道と、その新道に当たる国道246号東京・横浜バイパス)も当地を通過している。

馬絹は北端で宮前平宮崎と、東端で梶ケ谷の宮前区域と、南端で野川の宮前区域・東有馬有馬と、西端で小台と接している。これらの町域はすべて宮前区であり、馬絹は区境や市境には接していない。

地価

[編集]

住宅地の地価は、2024年令和6年)1月1日公示地価によれば、馬絹1-38-22の地点で25万8000円/m²となっている[8]

歴史

[編集]

当地からは縄文時代弥生時代の遺跡が発掘されている[6]ほか、古墳時代後期に建造され、朝鮮半島の古墳からの影響も受けたと考えられる馬絹古墳も所在している[9]

中世には「馬衣郷」と呼ばれ、「皇国地誌」によれば永禄年間に分割されて馬絹・梶ヶ谷・土橋の3村となったという[10]江戸時代の当地は、天領旗本の遠山氏・川勝氏の三給の地となっていた[11]。村は「武蔵田園簿」(正保期)で452、「旧高旧領取調帳」(明治維新期)で547石と増加しているが、これは畑地の開発によるものと考えられている[6]。農作物としてはコメや麦、雑穀などが作られた[6]が、幕末にはの栽培も行われるようになった[11]

町村制の施行時に、馬絹村は周辺町村と合併したが、その村の名称は、合併後の中央部にあった当村の字宮前からとられ、宮前村という名称となった[12]。明治以降も花の栽培は盛んで、大正に入ってから花生産組合も設立されている[11]

昭和に入ってから川崎市に編入されるが、それと前後して軍用地として村の多くが接収された。戦後には軍用地も返還され、農業を再開するところもあったが、その後に多摩田園都市計画が進められ、当地も宅地化が進行していった[13]

地名の由来

[編集]

平安時代の当地は勅旨牧であった「石川牧」に含まれ、そのことに由来する呼称である「牧野」(まきの)が転じたものと考えられる[10]。「皇国地誌」には、平将門の乱の際に、興世王が当地に乗馬の衣を落としたことに由来するという説話が引かれているが、これは付会であろうと考えられている[10]

沿革

[編集]

世帯数と人口

[編集]

2024年(令和6年)6月30日現在(川崎市発表)の世帯数と人口は以下の通りである[1]

丁目 世帯数 人口
馬絹1丁目 2,034世帯 3,966人
馬絹2丁目 812世帯 1,652人
馬絹3丁目 1,005世帯 1,876人
馬絹4丁目 2,136世帯 4,745人
馬絹5丁目 996世帯 1,985人
馬絹6丁目 1,421世帯 2,516人
8,404世帯 16,740人

人口の変遷

[編集]

国勢調査による人口の推移。

人口推移
人口
1995年(平成7年)[18]
12,029
2000年(平成12年)[19]
12,859
2005年(平成17年)[20]
13,639
2010年(平成22年)[21]
14,597
2015年(平成27年)[22]
15,576
2020年(令和2年)[23]
16,510

世帯数の変遷

[編集]

国勢調査による世帯数の推移。

世帯数推移
世帯数
1995年(平成7年)[18]
4,971
2000年(平成12年)[19]
5,611
2005年(平成17年)[20]
6,076
2010年(平成22年)[21]
6,782
2015年(平成27年)[22]
7,149
2020年(令和2年)[23]
7,825

学区

[編集]

市立小・中学校に通う場合、学区は以下の通りとなる(2022年3月時点)[24][25]

丁目 番・番地等 小学校 中学校
馬絹1丁目 全域 川崎市立宮崎小学校 川崎市立宮崎中学校
馬絹2丁目 全域
馬絹3丁目 全域
馬絹4丁目 全域
馬絹5丁目 全域 川崎市立梶ヶ谷小学校
馬絹6丁目 12~18番
23~29番
1~11番
19~22番
川崎市立宮崎小学校

事業所

[編集]

2021年(令和3年)現在の経済センサス調査による事業所数と従業員数は以下の通りである[26]

丁目 事業所数 従業員数
馬絹1丁目 72事業所 934人
馬絹2丁目 42事業所 457人
馬絹3丁目 59事業所 250人
馬絹4丁目 68事業所 301人
馬絹5丁目 35事業所 278人
馬絹6丁目 61事業所 560人
337事業所 2,780人

交通

[編集]

鉄道

[編集]

当地を武蔵野南線が通過し、梶ヶ谷貨物ターミナル駅の敷地の一部が当地にかかっているが、同駅は貨物駅であり、旅客利用はできない。また、域外ではあるが、東急田園都市線宮崎台駅宮前平駅が徒歩圏内に所在する。

バス

[編集]

宮前平駅・宮前区役所と武蔵新城駅などを結ぶバス(川崎市バス井田営業所担当)や、宮前平駅・宮前区役所と野川台を結ぶバス(東急バス高津営業所担当)が当地を経由している。

道路

[編集]

両者は立体交差している。

施設

[編集]

教育施設

[編集]

その他

[編集]

日本郵便

[編集]

警察

[編集]

町内の警察の管轄区域は以下の通りである[28]

丁目 番・番地等 警察署 交番・駐在所
馬絹1丁目 全域 宮前警察署 馬絹交番
馬絹2丁目 全域
馬絹3丁目 全域
馬絹4丁目 全域
馬絹5丁目 全域
馬絹6丁目 全域

脚注

[編集]
  1. ^ a b 令和6年町丁別世帯数・人口 3月末日現在” (XLS). 川崎市 (2024年4月25日). 2024年4月26日閲覧。 “(ファイル元のページ)(CC BY 2.1 JP DEED)
  2. ^ a b 町丁別面積(総務省統計局「地図で見る統計(統計GIS)の数値」令和2年国勢調査)” (XLS). 川崎市 (2024年1月25日). 2024年3月20日閲覧。 “町丁別面積(総務省統計局「地図で見る統計(統計GIS)」の数値)
  3. ^ a b 馬絹の郵便番号”. 日本郵便. 2021年8月11日閲覧。
  4. ^ 市外局番の一覧”. 総務省. 2019年6月24日閲覧。
  5. ^ 区別町名一覧表(宮前区)”. 川崎市 (2022年1月28日). 2022年4月10日閲覧。
  6. ^ a b c d 角川(1974)、P805。
  7. ^ 角川(1974)、P1111。
  8. ^ 不動産情報ライブラリ 国土交通省地価公示(標準地) 川崎宮前-2”. 国土交通省. 2024年4月5日閲覧。
  9. ^ 馬絹古墳 川崎市、2011年9月27日閲覧。
  10. ^ a b c 川崎市(2004)、P22。
  11. ^ a b c d 川崎市(2004)、P23。
  12. ^ 角川(1984)、P851。
  13. ^ 川崎市(2004)、P24。
  14. ^ a b 「川崎の町名」日本地名研究所編、川崎市発行、1991年、P196~197。
  15. ^ 町界町名の改正について”. 川崎市 (2019年8月2日). 2024年3月18日閲覧。
  16. ^ 平成28年度の住居表示実施地区(馬絹地区1期)”. 川崎市 (2016年10月17日). 2024年3月17日閲覧。
  17. ^ 平成29年度の住居表示実施地区(馬絹地区2期)”. 川崎市 (2017年11月20日). 2024年3月17日閲覧。
  18. ^ a b 平成7年国勢調査の調査結果(e-Stat) - 男女別人口及び世帯数 -町丁・字等”. 総務省統計局 (2014年3月28日). 2019年8月16日閲覧。
  19. ^ a b 平成12年国勢調査の調査結果(e-Stat) - 男女別人口及び世帯数 -町丁・字等”. 総務省統計局 (2014年5月30日). 2019年8月16日閲覧。
  20. ^ a b 平成17年国勢調査の調査結果(e-Stat) - 男女別人口及び世帯数 -町丁・字等”. 総務省統計局 (2014年6月27日). 2019年8月16日閲覧。
  21. ^ a b 平成22年国勢調査の調査結果(e-Stat) - 男女別人口及び世帯数 -町丁・字等”. 総務省統計局 (2012年1月20日). 2019年8月16日閲覧。
  22. ^ a b 平成27年国勢調査の調査結果(e-Stat) - 男女別人口及び世帯数 -町丁・字等”. 総務省統計局 (2017年1月27日). 2019年8月16日閲覧。
  23. ^ a b 令和2年国勢調査の調査結果(e-Stat) -男女別人口,外国人人口及び世帯数-町丁・字等”. 総務省統計局 (2022年2月10日). 2022年2月20日閲覧。
  24. ^ 宮前区の小学校(町丁名順)”. 川崎市 (2022年4月1日). 2022年4月24日閲覧。
  25. ^ 宮前区の中学校(町丁名順)”. 川崎市 (2020年12月28日). 2022年4月24日閲覧。
  26. ^ 経済センサス‐活動調査 / 令和3年経済センサス‐活動調査 / 事業所に関する集計 産業横断的集計 事業所数、従業者数(町丁・大字別結果)”. 総務省統計局 (2023年6月27日). 2023年9月15日閲覧。
  27. ^ 郵便番号簿PDF(2023年度版) 表紙等付属資料” (PDF). 日本郵便. 2024年2月10日閲覧。 “郵便番号データダウンロード 郵便番号簿PDF(2023年度版)
  28. ^ 交番案内/宮前警察署/神奈川県警察”. 神奈川県警察. 2024年3月13日閲覧。

参考文献

[編集]