試製四式車載重機関銃
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試製四式車載重機関銃(しせいよんしきしゃさいじゅうきかんじゅう)は、第二次世界大戦中に大日本帝国陸軍が試作した車載機関銃(重機関銃)。
概要
[編集]本銃は従来の九七式車載重機関銃に代わる、さらに故障が少なく、命中精度に優れるものとして開発が始められた。
原型となったのは航空機用であるドイツのラインメタルMG15とMG17で、前者は既に陸軍で九八式旋回機関銃として国産化(ライセンス生産)されており、後に海軍でも一式旋回機銃として国産化(ライセンス生産)された。
1940年(昭和15年)9月、立川の陸軍航空技術研究所(技研)からMG15とMG17が貸し出され、射撃試験が行われた。また1941年(昭和16年)1月には7.7mm銃身に換装した車載型の試験が行われ、3月には薬莢と薬室の設計を改良、4月には「試製重機関銃Ⅰ型」の名で全体の設計が開始された。
その後1942年(昭和17年)3月までに実用試験を完了させる計画であったが果たせず、1944年(昭和19年)6月に「試製四式車載重機関銃」の名で伊良湖射撃場での試験が記録されているが、終戦までに実用化されることはなかったという。
本銃の設計の元となったMG 15とMG 17は、MG 30の発展型であり、また、ドイツの多用途機関銃であるMG 34もMG 30を元に設計された機関銃である。よって試製四式車載重機関銃は、MG 34と同じ系譜の機関銃ということになる。
参考文献
[編集]- 佐山二郎『小銃拳銃機関銃入門 - 日本の小火器徹底研究』光人社NF文庫、2000年。 ISBN 4-7698-2284-7
関連項目
[編集]外部リンク
[編集]- [1] - 試製四式車載重機関銃