通信保全監査隊
| 通信保全監査隊 | |
|---|---|
| 創設 |
1960年（昭和35年）1月14日 （通信監査隊） |
| 所属政体 |
 日本 |
| 所属組織 |
 陸上自衛隊 |
| 部隊編制単位 | 隊 |
| 兵科 | 通信科 |
| 兵種/任務 | 防諜、通信管理 |
| 人員 | 約130名 |
| 所在地 | 東京都 新宿区 |
| 編成地 | 市ヶ谷 |
| 上級単位 | システム通信団 |
通信保全監査隊（つうしんほぜんかんさたい、JGSDF Signal Security & Monitoring Troop:SSMT）は東京都新宿区の市ヶ谷駐屯地に所在する、システム通信団の隷下部隊の一つ。
概要
[編集]1960年（昭和35年）1月14日、通信団発足に伴い、通信監査隊として新編された。1987年（昭和62年）3月26日、通信保全監査隊に改編。陸上自衛隊の通信監査及び暗号の設計等、セキュリティ全般に関することを任務とする。隊員は通信技術、暗号、セキュリティに長けた自衛官及び事務官、技官で構成されている。なお、海上自衛隊、航空自衛隊にも同様の任務を有する部隊があり、海自はシステム通信隊群隷下に保全監査隊、空自には航空システム通信隊隷下に保全監査群が編成されている。
沿革
[編集]通信監査隊
通信保全監査隊
部隊編成
[編集]- 通信保全監査隊本部
- 保全隊：暗号の設計を担当。
- 監査隊：陸上自衛隊の通信を以下の5つに区分して常時監査を実施。加えて、陸上自衛隊のシステムに関する監査も実行している。
- 電波監査：無線局の運用状態（送信出力、送信周波数偏差、高調波の有無等）。
- 電信監査：無線通信の規定の履行の状態（交信法等）。
- 電話監査：有線通信における通話・通信内容（電話FAXを含む）。
- 電報処理監査：信務電信における規定の履行の状態。
- メール監査：電子メールにおける規定の履行の状態。
- 作成処理隊：陸上自衛隊で使用される暗号の作成・配布・保管を担当。
主要幹部
[編集]| 官職名 | 階級 | 氏名 | 補職発令日 | 前職 |
|---|---|---|---|---|
| 通信保全監査隊長 | 1等陸佐 | 篠田和彦 | 2022年12月1日 | 第1電子隊長 |
| 代 | 氏名 | 在職期間 | 前職 | 後職 |
|---|---|---|---|---|
| 1 | 河合秀男 （2等陸佐） |
1960年1月14日 - 1961年2月28日 | 固定通信群本部付 | 通信団本部 →1961年7月14日 停年退官 （1等陸佐昇任） |
| 2 | 加藤晋輔 | 1961年3月1日 - 1963年7月31日 | 通信団本部付 | 陸上自衛隊東北地区補給処副処長 |
| 3 | 松元朝雄 （2等陸佐） |
1963年8月1日 - 1964年7月15日 | 通信団本部勤務 | 通信団本部 →1965年1月24日 停年退官 （1等陸佐昇任） |
| 4 | 葛葉重雄 （2等陸佐） |
1964年7月16日 - 1967年3月15日 | 通信団本部勤務 | 陸上自衛隊通信補給処総務部長 |
| 5 | 根岸八州雄 | 1967年3月16日 - 1968年3月15日 | 中部方面総監部通信課長 | 東部方面総監部通信課長 |
| 6 | 野村隆一 （2等陸佐） |
1968年3月16日 - 1969年7月15日 | 陸上幕僚監部通信課訓練班長 | 通信団本部付 →1970年3月24日 停年退官 （1等陸佐昇任） |
| 7 | 塚本弘満 | 1969年7月16日 - 1970年3月15日 | 陸上幕僚監部通信課運用班長 | 西部方面総監部通信課長 |
| 8 | 竹内吉治 | 1970年3月16日 - 1972年3月15日 | 北海道地区補給処副処長 | 通信団本部付 →1972年6月18日 停年退官 （陸将補昇任） |
| 9 | 細田民雄 | 1972年3月16日 - 1974年7月15日 | 陸上自衛隊通信学校第2教育部長 | 通信団本部勤務 →1974年12月2日 停年退官 |
| 10 | 滝澤公明 | 1974年7月16日 - 1976年3月15日 ※1976年1月1日 1等陸佐昇任 |
陸上幕僚監部通信課勤務 | 中部方面総監部通信課長 |
| 11 | 長山照雄 （2等陸佐） |
1976年3月16日 - 1977年7月31日 | 陸上幕僚監部通信課勤務 | 陸上自衛隊通信補給処総務部長 |
| 12 | 生駒卓也 （2等陸佐） |
1977年8月1日 - 1980年3月16日 | 中央野外通信群副群長 | 陸上自衛隊通信学校勤務 |
| 13 | 小栁正行 | 1980年3月17日 - 1982年3月15日 | 陸上自衛隊関西地区補給処通信部長 | 陸上自衛隊通信補給処技術部長 |
| 14 | 下山一成 | 1982年3月16日 - 1983年7月31日 | 通信団本部高級幕僚 | 中央基地通信隊長 |
| 15 | 田村晃一 | 1983年8月1日 - 1986年3月16日 | 陸上自衛隊通信補給処勤務 | 陸上自衛隊通信補給処勤務 →1986年8月1日 退職 |
| 未 | 青野繁 | 1986年3月17日 - 1987年3月25日 | 技術研究本部技術開発官 （陸上担当）付第6班長 |
通信保全監査隊長 |
| 代 | 氏名 | 在職期間 | 出身校・期 | 前職 | 後職 |
|---|---|---|---|---|---|
| 1 | 青野繁 | 1987年3月26日 - 1988年3月31日 | 防大4期 | 通信監査隊長 | 陸上自衛隊幹部学校主任研究開発官 |
| 2 | 山田修 | 1988年4月1日 - 1990年3月15日 | 防大5期 | 陸上幕僚監部防衛部研究課勤務 | 陸上自衛隊通信補給処副処長 |
| 3 | 宮本芳昌 | 1990年3月16日 - 1992年8月2日 | 防大7期 | 中部方面通信群長 | 資材統制隊長 |
| 4 | 山根健次 | 1992年8月3日 - 1994年3月31日 | 防大9期 | 東北方面通信群長 | 通信団副団長 |
| 5 | 猪狩正道 | 1994年4月1日 - 1996年12月15日 | 防大12期 | 中部方面通信群長 | 帯広駐屯地業務隊長 |
| 6 | 安藤公友 | 1996年12月16日 - 1998年11月30日 | 芝浦工業大学 | 技術研究本部 技術開発官（陸上担当）付 第6開発室長 |
神町駐屯地業務隊長 |
| 7 | 熊澤正純 | 1998年12月1日 - 2001年3月26日 | 防大17期 | 情報本部勤務 | 陸上自衛隊研究本部主任研究開発官 |
| 8 | 佐藤誠喜 | 2001年3月27日 - 2003年7月31日 | 防大15期 | 通信団本部高級幕僚 | 通信団本部勤務 |
| 9 | 村田和美 | 2003年8月1日 - 2006年3月26日 | 防大17期 | 装備実験隊第4実験科長 | 通信団本部付 →2006年4月20日 退職 |
| 10 | 泉幸夫 | 2006年3月27日 - 2007年3月22日 | 防大19期 | 統合幕僚学校主任教官 | 通信団本部付 →2007年6月7日 退職 |
| 11 | 鮫島茂広 | 2007年3月23日 - 2008年11月30日 | 防大21期 | 通信団本部高級幕僚 | 通信団本部付 |
| 12 | 相澤敦 | 2008年12月1日 - 2011年4月18日 | 防大24期 | 第1電子隊長 | 装備実験隊副隊長 |
| 13 | 片岡博信 | 2011年4月19日 - 2012年12月3日 | 防大26期 | 陸上自衛隊研究本部主任研究開発官 | 東北方面総監部監察官 |
| 14 | 渋下十四郎 | 2012年12月4日 - 2014年7月31日 | 防大26期 | 陸上自衛隊研究本部研究員 | 通信団本部付 |
| 15 | 熊田栄 | 2014年8月1日 - 2017年3月22日 | 陸上幕僚監部装備部通信電子課 通信器材班長 |
通信団本部付 | |
| 16 | 小林宏明 | 2017年3月23日 - 2018年7月31日 | 防大31期 | 陸上自衛隊関東補給処通信電子部長 | 陸上自衛隊教育訓練研究本部 主任研究開発官 |
| 17 | 大川正洋 | 2018年8月1日 - 2020年3月15日 | 統合幕僚監部指揮通信システム部 指揮通信システム運用課 通信基盤維持管理班長 |
システム通信団本部付 →2020年7月15日 退職[1] | |
| 18 | 溝渕久男 | 2020年3月16日 - 2022年11月30日 | 防大36期 | 防衛研究所主任研究官 | 陸上自衛隊開発実験団本部評価科長 |
| 19 | 篠田和彦 | 2022年12月1日 - | 防大34期 | 第1電子隊長 |
その他
[編集]2006年に公開された日本映画『日本沈没(2006年版)』では、隊所属の車両が撮影に協力し、多数が登場した。
