食と緑博覧会駅
食と緑博覧会駅 | |
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しょくとみどりはくらんかい Shokutomidori Hakurankai | |
◄南宮崎* (2.6 km) (1.6 km) 南方► | |
所在地 | 宮崎県宮崎市大字本郷北方253-2 |
所属事業者 | 九州旅客鉄道(JR九州) |
所属路線 | 日南線 |
キロ程 | 2.6 km(南宮崎起点) |
電報略号 | ハク |
駅構造 | 地上駅 |
ホーム | 1面1線 |
開業年月日 | 1990年(平成2年)8月8日[1] |
廃止年月日 | 1990年(平成2年)9月17日[1]** |
備考 | 臨時駅 |
食と緑博覧会駅(しょくとみどりはくらんかいえき)は、かつて宮崎県宮崎市大字本郷北方にあった、九州旅客鉄道(JR九州)日南線の臨時駅である。「宮崎がうまい食と緑の博覧会'90」[2]の会期終了に伴い、1990年(平成2年)9月17日に廃駅となった[1]。事務管コードは▲942101を使用していた。
歴史
[編集]「宮崎がうまい食と緑の博覧会'90」[2]の開催に合わせて設置した臨時駅であった。なお、当駅開設時の列車運行に関する解説は後述とする。
年表
[編集]駅名の由来
[編集]宮崎県宮崎市で1990年(平成2年)に開催した「宮崎がうまい食と緑の博覧会'90」[2]の略称、「食と緑の博覧会 みやざき'90」がその由来となった。
駅構造
[編集]仮設(板は木製、柱は鉄パイプ)の単式ホーム1面1線を有した地上駅。プレハブの簡易駅舎を併設し、ホーム上にはJR九州の各駅で使用される駅名標と同じデザインの駅名標が設置された[注 1]。なお、当駅のイメージイラストは「赤色のパプリカ」であった。このイラストは「食と緑の博覧会 みやざき'90」の公式イラストに使われたものと同一であり、博覧会の資料[3]やテレホンカードにも採用された。
駅周辺
[編集]日南線と宮崎空港線が合流する辺りに当駅があった。東へ抜けると宮崎空港に、北へ抜けると山内橋(山内川に架かる橋)を経て田吉に至る。田吉駅や有料道路のインターチェンジはこちら側にある。そこから東へ進むと赤江に至る。赤江や本郷には掩体壕が宮崎基地の遺構として残存している[4][5]。
南へ抜けると本郷や本郷南方に至るが、南方駅は当駅跡からやや離れた所にある。本郷には住宅街(本郷団地)があり、小学校(宮崎市立本郷小学校)や中学校(宮崎市立本郷中学校)もある。なお、宮崎南バイパスの本郷ランプはその手前側、田元神社の近くにある。
- 宮崎特攻基地慰霊碑[5][6][7]
- 赤江海軍練習航空隊門柱 - 門柱の上に「史跡」と記した石碑がある[5]。
- 宮崎空港
- 赤江ふれあい公園
- 津和田ふれあい広場
- 田元神社[10]
- 田吉駅(JR九州 日南線・宮崎空港線) - 宮崎空港線の開業に併せて同駅も開業したが、同名の駅は3代目である[1][11]。
- 宮崎交通「津和田」停留所、「田吉」停留所
- 一ツ葉道路田吉インターチェンジ
- 国道220号宮崎南バイパス本郷ランプ
- 宮崎県道367号中村木崎線
- 山内橋 - 山内川に架かる橋
- 山内川
駅跡地の現状
[編集]草むらとなっており、駅があった面影は残っていない。駅跡付近は宮崎県道367号線との並行区間であり[注 2]、それに沿う近隣施設として弁当屋・新聞販売店・宮崎交通「津和田」停留所・ガソリンスタンドがある。
列車の運行に関して
[編集]当駅の開設期間中は日南線を走行する列車の臨時停車(早朝・深夜を除く)が行われ、快速日南マリーン号も当駅に臨時停車した[12]。これに併せて食と緑博覧会号(普通列車。多客期に運行した増発列車〈トロッコ列車[注 3]。1日2往復のみ運行〉は南方・曽山寺の各駅を通過[注 4])の運行も行われた[12]。同列車は宮崎または南宮崎 - 青島間の運行を基本としていたが、うち1往復(ともに宮崎発着)は青島 - 油津間を延長運行した[12]。
隣の駅
[編集]脚注
[編集]注釈
[編集]- ^ 当駅の駅名標、「食と緑の博覧会」の「食」の文字色は赤、「緑」の文字色は緑であった(他の文字色はすべて黒)。
- ^ 日南線と宮崎県道367号線の並行区間は大淀四丁目交差点の南側、宮崎市恒久二丁目(日豊本線高架下) - 宮崎市熊野(熊野交差点〈国道220号宮崎南バイパス交点〉)間である。宮崎市郡司分に陸橋が架かっているが、X字状に立体交差するためこれを境に位置が入れ替わる。
- ^ トラ70000形無蓋貨車を改造したトロッコ車両(合計3両)を連結して運行。トロッコ車両は2002年に全車がTORO-Qへ転用したが、同列車は2009年11月29日の運転をもって運行を終了した。トロッコ車両は保留車として残ったが、2018年3月に全車両が廃車となったため現存しない。
- ^ 快速日南マリーン号は子供の国駅も通過したが、食と緑博覧会号は全列車(増発列車を含む)が停車した[12]。
出典
[編集]- ^ a b c d e f g 石野哲(編)『停車場変遷大事典 国鉄・JR編 Ⅱ』JTB、1998年、773頁。ISBN 978-4-533-02980-6。
- ^ a b c “宮崎がうまい食と緑の博覧会'90”. コトバンク. DIGITALIO・C-POT. 2024年8月16日閲覧。
- ^ “食と緑の博覧会みやざき90-その他-1”. 博覧会資料COLLECTION. 乃村工藝社. 2024年8月16日閲覧。
- ^ “基地周辺の遺構”. 宮崎特攻基地慰霊碑奉賛会. 2024年2月23日時点のオリジナルよりアーカイブ。2024年8月16日閲覧。
- ^ a b c “クローズアップ(1)地元に残る戦争跡からふるさとの歴史を知ろう / キラリ!明日を見据える注目の人財をピックアップ” (PDF). 市広報みやざき令和3年8月号 No.934. 宮崎市. pp. 10-11. 2024年8月16日閲覧。 “(戦争に関する記事は10ページ、畜産に関する記事は11ページ)”
- ^ “宮崎特攻基地慰霊碑奉賛会 トップページ”. 宮崎特攻基地慰霊碑奉賛会. 2024年5月21日時点のオリジナルよりアーカイブ。2024年8月16日閲覧。 “同会の活動や宮崎基地の沿革や(宮崎基地を発進した)特攻隊に関する情報を閲覧することができる。”
- ^ “特集1 戦後70年企画 あの夏を忘れない” (PDF). 市広報みやざき平成27年7月号 No.861. 宮崎市. pp. 6-9 (2015年7月1日). 2024年8月16日閲覧。
- ^ 「JR九州 宮崎空港線20周年セレモニー」『交通新聞』交通新聞社、2016年7月25日。
- ^ “宮崎県防災救急航空センターホームページへようこそ”. 宮崎県. 2024年2月27日時点のオリジナルよりアーカイブ。2024年8月16日閲覧。
- ^ “田元神社(たもとじんじゃ)”. 宮崎県神道青年会. 2023年3月27日時点のオリジナルよりアーカイブ。2024年8月16日閲覧。
- ^ 『週刊 JR全駅・全車両基地』 44号 宮崎駅・都城駅・志布志駅ほか80駅、朝日新聞出版〈週刊朝日百科〉、2013年6月23日、25頁。
- ^ a b c d JTB時刻表1990年8月号「(臨) 食と緑博覧会駅の開設に伴う宮崎 - 青島間の時刻」より[要ページ番号]。