2022年世界水泳選手権
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第19回世界水泳選手権大会(19th FINA World Championships)は2022年6月18日から7月3日までハンガリーの首都ブダペストで開催された世界水泳選手権[1]。なおFINAは2022年ロシアのウクライナ侵攻を受けてロシア、ベラルーシ両国の選手、関係者の参加を認めないことに同意したため、両国の参加ができなくなった[2][3][4]。
開催の経緯
[編集]2021年に開催される予定であった福岡大会は、新型コロナウイルス感染症の拡大の影響により、2020年に開催される予定であった東京オリンピックが2021年に延期されたことを受けて、国際水泳連盟(FINA)が日程の再調整を行って開催期日を2022年5月に設定した。しかし、日本国内での新型コロナウイルスの再拡大により、FINAは同大会を2023年7月に延期。これを受けてFINAは、実戦の機会を確保するために、世界水泳をブダペストで開催することが発表された。
競技日程
[編集]大会は全74種目で行われ、過密日程などの関係から大会前半にドナウ・アレーナで競泳競技とアーティスティックスイミング、後半に飛込とマラソンスイミングが中心となっている[5]。
● | 開会式 | ● | 競技実施 | ● | 決勝 | ● | 閉会式 | M | 男子種目 | W | 女子種目 |
6/7月 | 17 | 18 | 19 | 20 | 21 | 22 | 23 | 24 | 25 | 26 | 27 | 28 | 29 | 30 | 1 | 2 | 3 | 合計 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
式典 | ● | ● | - | |||||||||||||||
競泳 | 5 | 4 | 5 | 5 | 5 | 5 | 6 | 7 | 42 | |||||||||
マラソンスイミング | 1 | 2 | 2 | 2 | 7 | |||||||||||||
アーティスティックスイミング | ● | 1 | 1 | 2 | 1 | 1 | 1 | 1 | 2 | 10 | ||||||||
飛込 | ● | 1 | 2 | 2 | 3 | 1 | 2 | 2 | 13 | |||||||||
水球 | W | M | W | M | W | M | W | M | W | M | W | M | W | M | 2 | |||
合計 | 0 | 6 | 5 | 7 | 6 | 6 | 6 | 7 | 9 | 1 | 3 | 2 | 4 | 5 | 1 | 3 | 3 | 74 |
累計 | 0 | 6 | 11 | 18 | 24 | 30 | 36 | 43 | 52 | 53 | 56 | 58 | 62 | 67 | 68 | 71 | 74 | 74 |
競技結果
[編集]競泳競技
[編集]男子
[編集]女子
[編集]混合
[編集]種目 | 金 | 銀 | 銅 | |||
---|---|---|---|---|---|---|
フリーリレー | ||||||
4x100m | ジャック・カートライト カイル・チャルマーズ マディソン・ウィルソン モリー・オキャラハン オーストラリア |
3分19秒38 世界新 |
ジョシュア・リエンド エドワーズ ハビエル・アセヴェド ケーラ・サンチェス ペニー・オレクシアク カナダ |
3分20秒61 | ライアン・ヘルド ブルックス・カリー トリー・ハスク クレア・カーザン アメリカ合衆国 |
3分21秒09 |
メドレーリレー | ||||||
4x100m | ハンター・アームストロング ニック・フィンク トリー・ハスク クレア・カーザン アメリカ合衆国 |
3分38秒79 | ケーリー・マキオン ザック・スタブルティ=クック マシュー・テンプル シャイナ・ジャック オーストラリア |
3分41秒34 | キラ・トゥーサン アルノ・カミンガ ニルス・コルスタンジェ マリット・スティーンベルゲン オランダ |
3分41秒54 |
飛込競技
[編集]アーティスティックスイミング競技
[編集]種目 | 金 | 銀 | 銅 | |||
---|---|---|---|---|---|---|
フリールーティンコンビネーション | ウクライナ | 95.0333 | 日本 | 93.5667 | イタリア | 92.0333 |
ハイライトルーティン | ウクライナ | 95.0333 | イタリア | 92.2667 | スペイン | 91.9333 |
ソロ・テクニカルルーティン | 乾友紀子 日本 |
92.8662 | マルタ・フィエディナ ウクライナ |
91.9555 | エヴァンゲリア・プラタニオーティ ギリシャ |
89.5110 |
デュエット・テクニカルルーティン | 王柳懿 王芊懿 中国 |
93.7536 | マリナ・アレクシイワ ヴラディスラワ・アレクシイワ ウクライナ |
91.8617 | アンナ=マリア・アレクサンドリ エイリニ・アレクサンドリ オーストリア |
91.2622 |
チーム・テクニカルルーティン | 中国 | 94.7202 | 日本 | 92.2261 | イタリア | 91.0191 |
ソロ・フリールーティン | 乾友紀子 日本 |
95.3667 | マルタ・フィエディナ ウクライナ |
93.8000 | エヴァンゲリア・プラタニオーティ ギリシャ |
91.7667 |
デュエット・フリールーティン | 王柳懿 王芊懿 中国 |
95.5667 | マリナ・アレクシイワ ヴラディスラワ・アレクシイワ ウクライナ |
94.1667 | アンナ=マリア・アレクサンドリ エイリニ・アレクサンドリ オーストリア |
92.8000 |
チーム・フリールーティン | 中国 | 96.7000 | ウクライナ | 95.0000 | 日本 | 93.1333 |
混合デュエット・テクニカルルーティン | ルクレチア・ルジェーロ ジョルジョ・ミニシニ イタリア |
89.2685 | 佐藤友花 佐藤陽太郎 日本 |
86.5939 | 張逸遥 史浩宇 中国 |
86.4425 |
混合デュエット・フリールーティン | ルクレチア・ルジェ―ロ ジョルジョ・ミニシニ イタリア |
90.9667 | 佐藤友花 佐藤陽太郎 日本 |
89.7333 | 張逸遥 史浩宇 中国 |
88.4000 |
水球競技
[編集]種目 | 金 | 銀 | 銅 |
---|---|---|---|
男子 | スペイン | イタリア | ギリシャ |
女子 | アメリカ合衆国 | ハンガリー | オランダ |
オープンウォータースイミング競技
[編集]種目 | 金 | 銀 | 銅 | |||
---|---|---|---|---|---|---|
男子 | ||||||
5km | フロリアン・ウェルブロック ドイツ |
52分48秒8 | グレゴリオ・パルティニエリ イタリア |
52分52秒7 | ミハイロ・ロマンチュク ウクライナ |
53分13秒9 |
10km | グレゴリオ・パルティニエリ イタリア |
1時間50分56秒8 | ドミニコ・エーセランス イタリア |
1時間50分58秒2 | フロリアン・ウェルブロック ドイツ |
1時間51分11秒2 |
25km | ダリオ・ヴェラーニ イタリア |
5時間2分21秒5 | アクセル・レイモン フランス |
5時間2分22秒7 | ピーター・ガリック ハンガリー |
5時間2分35秒4 |
女子 | ||||||
5km | アナ・マルセナ・クーニャ ブラジル |
57分52秒9 | オレリー・ミュレル フランス |
57分53秒8 | ジュリア・ガブリエルスキ イタリア |
57分54秒9 |
10km | シャロン・ヴァン・ルーヴェンデール オランダ |
2時間02分29秒2 | レオーニ・ベック ドイツ |
2時間02分29秒7 | アナ・マルセナ・クーニャ ブラジル |
2時間02分30秒7 |
25km | アナ・マルセナ・クーニャ ブラジル |
5時間24分15秒0 | リー・ボウイ ドイツ |
5時間24分15秒2 | シャロン・ヴァン・ルーヴェンデール オランダ |
5時間24分15秒3 |
リレー | ||||||
6km | ドイツ | 1時間04分40秒5 | ハンガリー | 1時間04分43秒0 | イタリア | 1時間04分43秒0 |
国別メダル受賞数
[編集]* 開催国
順 | 国・地域 | 金 | 銀 | 銅 | 計 |
---|---|---|---|---|---|
1 | アメリカ合衆国 | 18 | 14 | 17 | 49 |
2 | 中国 | 18 | 2 | 8 | 28 |
3 | イタリア | 9 | 7 | 6 | 22 |
4 | オーストラリア | 6 | 9 | 4 | 19 |
5 | カナダ | 3 | 5 | 6 | 14 |
6 | 日本 | 2 | 8 | 3 | 13 |
7 | フランス | 2 | 7 | 2 | 11 |
8 | ウクライナ | 2 | 6 | 2 | 10 |
9 | ドイツ | 2 | 5 | 3 | 10 |
10 | ハンガリー | 2 | 2 | 1 | 5 |
11 | スウェーデン | 2 | 2 | 0 | 4 |
12 | ブラジル | 2 | 1 | 2 | 5 |
13 | ルーマニア | 2 | 0 | 0 | 4 |
14 | イギリス | 1 | 4 | 6 | 10 |
15 | オランダ | 1 | 1 | 3 | 5 |
16 | スペイン | 1 | 0 | 1 | 2 |
リトアニア | 1 | 0 | 1 | 2 | |
18 | ポーランド | 0 | 1 | 1 | 2 |
19 | 韓国 | 0 | 1 | 0 | 1 |
20 | ギリシャ | 0 | 0 | 3 | 3 |
21 | オーストリア | 0 | 0 | 2 | 2 |
マレーシア | 0 | 0 | 2 | 2 | |
23 | 南アフリカ共和国 | 0 | 0 | 1 | 2 |
総計 | 74 | 75 | 74 | 223 |
日本でのTV放送
[編集]- 地上波ではテレビ朝日系列で競泳の決勝、CSではテレ朝チャンネル2でアーティスティックスイミングの決勝が放送される。また、ABEMAでは競泳の予選から決勝までの全レースが配信される。
- 今大会では、前年に現役を引退した萩野公介が競泳キャスターと競泳の解説を担当する。
- テーマソングはB'zの「ultra soul」。また、世界水泳応援ソングとして、B'zの「You Are My Best」がテーマソングと並行して使用される。
大会協賛社
[編集]FINA公式パートナー
[編集]脚注
[編集]- ^ "Budapest awarded extraordinary FINA World Championships, event to take place in June 2022" (Press release). FINA. 7 February 2022. 2022年2月7日閲覧。
- ^ "PRESS RELEASE | FINA Bureau meets, makes further decisions on Russian and Belarusian athletes and event hosting". FINA. 23 March 2022. Retrieved 23 March 2022.
- ^ “国際水連、ロシアとベラルーシを世界水泳から除外 ロシア水連は今年の国際大会を辞退”. スポーツ報知. (2022年3月24日 1時39分) 2022年6月14日閲覧。
- ^ “国際水連が方針転換 世界水泳からロシアとベラルーシを除外”. AFPBB News. (2022年3月24日 12:16) 2022年6月14日閲覧。
- ^ “FINA announces the competition schedule for the FINA World Championships Budapest 2022”. 2 March 2022閲覧。