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硫化カドミウム

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
CdSから転送)
硫化カドミウム
組成式 CdS
式量 144.46 g/mol
形状 黄色固体
CAS登録番号 [1306-23-6]
密度 4.82 g/cm3, 固体
融点 1750 °C(100 bar)
沸点 980 °C(昇華)

(りゅうかカドミウム、: cadmium sulfide)は硫黄カドミウムからなる無機化合物で、組成式 CdS の黄色の固体。カドミウムイオンの溶液に硫化物イオンを加えると得られる。天然には硫カドミウム鉱(グリーノッカイト)として産出するが、その量は少ない。

黄色顔料カドミウムイエローの主成分である。熱安定性が高いため、機能性プラスチックなどのポリマーに用いられる。セレンを添加したものは硫セレン化カドミウムと呼ばれ、色調が黄橙から赤紫色に変化する。

硫化亜鉛を添加したものは硫化亜鉛カドミウムと呼ばれ、純粋な硫化カドミウムとともにカドミウムイエローとして使われる。但しColour Index Generic Nameは異なり、硫化カドミウムを主成分としたカドミウムイエローが Pigment Yellow 37 なのに対し硫化亜鉛カドミウムを主成分としたカドミウムイエローは Pigment Yellow 35 である。また、色調も純粋な硫化カドミウムが鮮黄色~橙黄色を呈するのに対し、硫化亜鉛カドミウムは淡黄色~鮮黄色を呈する。なお、硫化亜鉛カドミウムは燐光を帯びる。

半導体であり、2.42 eV のバンドギャップを持つ。電気抵抗が光の強さによって変化するフォトレジスタ(光センサー)や、太陽電池など、光エレクトロニクス材料として用いられる。

関連項目

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