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ヤマハ・FZ1

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
FZS1000から転送)

FZ1及びFZS1000FAZERは、2001年よりヤマハ発動機が製造販売していた1000 ccクラスのオートバイ大型自動二輪車)である。

欧州、南アフリカ、オセアニア向けに販売されており、第1世代2005年迄のモデルは、FZS1000FAZER(エフゼットエス1000フェザー)の車名を、北米向けのみ、FZ1(エフゼットワン)の車名を用いていた。第2世代へ全面刷新された2006年モデルより、北米向けと同じFZ1に統一された。新たに加えられたネイキッド仕様は、FZ1の車名を、ハーフカウル付き仕様はFZ1 Fazer(エフゼットワン フェザー)と名称を改められた。

概要

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FZS1000(初代のみ北米モデルだけFZ-1を呼称)は、《The Ultimate Strong FAZER》をキーワードに開発された。パイプフレームにマウントされたアッパーフェアリング付きではあるが、車体種別ではネイキッドタイプに分類される。エンジンは、5弁の4XV型YZF-R1をベースにし、クランクマス(質量)を10 %増量して中低速重視に改良されたコンパクトな998 cc/DOHC/5弁/水冷直列4気筒エンジンを採用している。また、YZF-R1同様に“EXUP”(エクザップ)を採用しており、フラットなトルクを引き出している。車体は、極太の鋼管ダブルクレードルフレームの採用で高剛性かつしなやかであり、ロングストロークのサスペンションと相まってしなやかな足回りとなっている(2001年 - 2005年モデル)。

2006年モデルは2005年の東京モーターショーにて発表された。日本を含め、主要市場に展開されているグローバルモデルである。新型では、5弁の5VY型YZF-R1のエンジンをベースに一新され、インジェクションを搭載した。さらにYZF-R1に対してマス40 %増のクランクを搭載、カムプロフィール、ギアレシオが変更されており実用域における後輪駆動能力は、YZF-R1を凌ぐ特性になっている。フレーム設計も新しいものとなり、FZ6からのフィードバックを受けて設計された新しいフレームは非常に高い剛性を持ち、YZR-M1にて実績を持つ左右独立分担減衰力発生方式の倒立フロントフォーク、強化メンバーを持つ同社製品現行車種では最大の大きさを持つCFダイキャストスイングアームとあわせて、従来のパイプフレームにくらべるとしなやかさがなく、よりスーパースポーツ系に近い性質を持つようになった。

USモデルは、灯火類レギュレーションでフロントフォークと車輌後方にリフレクターを装備、ポジションランプが廃止されて、前部ウインカーがポジションランプを兼ねている。速度計がUSとUKモデルはmph表記で、その他のモデルはkm/h表記となる。 2007年モデルを最後に、日本国内における並行輸入販社であるプレストコーポレーションの取扱いカタログより削除されたが、2008年2月28日よりカウル付き・ノンカウル両モデルの日本国内仕様が発売されている。尚、プレストコーポレーションを頼らず、独自の流通ルートを持つYSPのディーラーGrやレッドバロンでは、各々の販売網にてフルパワーモデルを並行輸入して販売している。

なお全モデルとも日本仕様は2016年にラインアップから外されている。

モデル一覧

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FZS1000・FZ1(2001年-2005年)

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FZS1000FAZER
FZS1000SFAZER
Yamaha Fazer 1000S (2002)
基本情報
排気量クラス 大型自動二輪車
車体型式 5LV1
エンジン 998 cm3 4ストローク
水冷DOHC5バルブ並列4気筒
内径×行程 / 圧縮比 74.0 mm × 58.0 mm / 11.4:1
最高出力 105.2 kW(143 PS)/ 10,000 rpm
最大トルク 105.9 N·m(10.8 kgf·m)/7,500 rpm
乾燥重量 208 kg
車両重量 231 kg
テンプレートを表示
  • 2001年・2002年モデル - シリーズ最初のモデルである。北米向けモデルネームはFZ1、それ以外はFZS1000FAZER。
  • 2003年モデル - カラーリングの変更、マイナーチェンジが行われた(ヘッドライトスイッチ廃止など)。モデルネームは、グレードにより、FZS1000/FZS1000Sとされた。
  • 2004年モデル - カラーリングの変更が行われた。
  • 2005年モデル - パイプフレームを持つFZS1000/FZ1の最終モデルである。マイナーチェンジとしてマフラー内部に触媒を搭載した。

FZ1(2006年 - )

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FZ1 Fazer
(FZ1)
2007 Tokyo Motor Show
基本情報
排気量クラス 大型自動二輪車
エンジン N518E型 998 cm3 4ストローク
水冷DOHC5バルブ並列4気筒
内径×行程 / 圧縮比 77.0 mm × 53.6 mm / 11.5:1
最高出力 110.3 kW(150 PS)/ 11,000 rpm
最大トルク 106 N·m(10.8 kgf·m)/ 8,000 rpm
乾燥重量 199(FZ1-194) kg
2008年日本国内仕様
  • 最高出力 69 kW(94 PS)/ 9,000 rpm
  • 最大トルク 80 N·m(8.2 kgf·m)/ 7,500 rpm
  • 乾燥重量 205 kg(FZ1-199)
テンプレートを表示
  • 2006年モデル - 車種名をFZ1に統一。新たにハーフカウルを装備しない車種が追加された(カウル付きの車種の名前はFZ1 FAZER)。また2006年モデルとして大幅な仕様変更が行われた[3]
  • 2008年モデル - 2008年1月9日にノンカウル版共々日本国内仕様が発表され、同年2月28日より販売が開始された[4]。名称は変わらず。最高馬力、最大トルクとも日本国内の環境規制に対応させるためリセッティングされている。
  • 2011年モデル - 2011年3月18日ワイズギア製のオプション品を装着したフルカウル仕様の FZ1 FAZER GT(エフゼットワン フェザー ジーティー) を発表した。当初は期間限定受注で5月10日に発売する予定であったが、発表直前に発生したの東日本大震災の影響から発売が延期となり、9月9日より改めて通常発売された[5]。その後は通常仕様にオプション装備を追加した「アクセサリーパッケージ」としての位置づけで販売されている。

脚注

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注釈

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出典

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外部リンク

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