永遠 (ZARDの曲)
背景
[編集]表題曲は、当時の流行語にもなった[2]日本テレビ系ドラマ『失楽園』の主題歌[3]。シングルCDジャケットの題字は、『失楽園』の作者である渡辺淳一が毛筆による直筆で記したものである。
初の全国ツアー『What a beautiful moment』のオープニングでは、PVで使用された映像と共に、「永遠 (What a beautiful moment Tour Opening Ver.)」と題したインストとして使用された。後にこの音源は、38枚目のシングル「かけがえのないもの」のカップリングに収録された。
制作
[編集]永遠
[編集]元々は、キヤノン「NEW EOS KISS」CMソングとして使用され、「Fallin' of the Rain」(『CD NEWS』(千葉テレビ)にてこの曲名で紹介)として1996年中頃から、キヤノン提供の番組中に放映されていた。しかし『失楽園』の主題歌を担当することになり、キヤノンに了解を取り付け、改作しCD化することになった[4]。なお、CMでオンエアされたバージョンは『ZARD BLEND II 〜LEAF&SNOW〜』に「永遠〜君と僕の間に〜」として収録されている。
徳永暁人のZARDシングル初の表題作曲作であり、イーグルスの「ホテルカリフォルニア」にインスパイアされ作ったと述べている[5]。当時10曲ほど作って事務所側に渡したものの1曲であり、坂井が気に入り制作が進められた[6]。徳永の提供作での初めての大ヒット作となり、徳永が以降数々のZARD作品を手掛けるきっかけとなる。コーラスに、MARY、SUZZY、MIKE WASHINGTONが参加している。
当時のエンジニアHarukaによると「めずらしくアレンジは一つしかなかったが、シングル、ベスト全部でバージョンが違い、目立つものは間奏以降がモノラルとステレオのものがある」[7] である。ミックスはマイケル・ブラウアーが担当した。
ベストアルバム『ZARD BEST The Single Collection 〜軌跡〜』の第3次特典のENHANCED CD、ライブアルバム『ZARD Cruising & Live 〜限定盤ライヴCD〜』のCD-ROMには英語詞バージョンが収録された。いずれも歌詞は未掲載だったが、『ZARD ALBUM COLLECTION 20th ANNIVERSARY』に収録され、初めて歌詞が掲載された。
I can't let go
[編集]編曲はZARDの楽曲では初めて古井弘人が手がけた。
大賀好修が初めてレコーディングに参加したZARDの曲。
音楽性
[編集]永遠
[編集]「坂井さんなりの大人の恋愛を詞にしてほしい」と作者に言われ、何回か書き直して完成された。「テーマは秘めたる想ひ。タイトルの意味がより重く、深い意味で皆さんに伝われば」と言葉を残している[8]。
ミュージック・ビデオ
[編集]永遠
[編集]PVは、アメリカ・カリフォルニア州のエルミラージ砂漠で撮影され、坂井が深紅のスーツ姿でポンティアック・GTOを運転するシーンが見られる。
ベスト・アルバム『ZARD BEST The Single Collection 〜軌跡〜』の第2次特典「show reel ver.03」と『ZARD Le Portfolio 1991-2006』で視聴可能である。いずれも2番から最後までの映像となっていたが、2016年に発売されたミュージック・ビデオ集『ZARD MUSIC VIDEO COLLECTION 〜25th ANNIVERSARY〜』に初めてフルサイズで収録された[注釈 2]。
I can't let go
[編集]PVは「永遠」のメイキング映像が使用されている。
記録
[編集]初動は19.7万枚で初登場1位、TOP3に4週、TOP10に6週ランクインするロングセラーとなり、62.8万枚を売り上げた。ZARDのシングルでは14番目のヒットとなったと同時に、50万枚を突破した最後のシングルになった。また、1年半後のアルバムのタイトルにも採用された。
2007年に行われたファン投票では4位となり、ベストアルバム『ZARD Request Best 〜beautiful memory〜』にはライブバージョンが収録された。
収録曲
[編集]- 永遠
- I can't let go
- 永遠(オリジナルカラオケ)
- I can't let go(オリジナルカラオケ)
楽曲の収録アルバム
[編集]- 永遠(#1、途中からモノラルに変わるバージョン)
- ZARD BEST The Single Collection 〜軌跡〜(#1、Intro Piano Version)
- ZARD BLEND II 〜LEAF&SNOW〜(#1、40秒弱のCMバージョン(永遠 〜君と僕との間に〜))
- Golden Best 〜15th Anniversary〜(#1、途中からモノラルに変わるバージョン)
- ZARD Request Best 〜beautiful memory〜(#1、'07 Live Ver.)
- ZARD Single Collection 〜20TH ANNIVERSARY〜(#1,2、#1は途中からモノラルに変わるバージョン)
- ZARD Forever Best 〜25th Anniversary〜(#1、途中からモノラルに変わるバージョン)
- ZARD CD&DVD COLLECTION No.6(#1、途中からモノラルに変わるバージョン)
カバー
[編集]- 永遠
- 柴咲コウ - カバーアルバム『続こううたう』(2016年7月20日発売)に収録[9]
- DAIGO - カバーアルバム『Deing』(2018年12月5日発売)に収録
- 徳永暁人- セルフカバーアルバム『Route 109』(2020年12月2日発売)に収録[10]
脚注
[編集]注釈
[編集]出典
[編集]- ^ 「永遠」ZARD(ORICON STYLE)2013年10月22日閲覧。
- ^ “「現代用語の基礎知識」選 ユーキャン 新語・流行語大賞 第14回 1997年 授賞語”. 「現代用語の基礎知識」選 ユーキャン 新語・流行語大賞. 自由国民社. 2022年2月4日閲覧。
- ^ “失楽園”. テレビドラマデータベース. 2022年2月4日閲覧。
- ^ オフィシャル追悼本『きっと忘れない』80ページから81ページに掲載されている。
- ^ ZARDデビュー25周年記念特集【THE POP STANDARD】 vol.5、entaetainment Station、2016年5月23日、2016年7月23日閲覧。
- ^ (インタビュアー:田中大)「B'z のライブサポートや編曲で活躍し、ZARD、倉木麻衣、大黒摩季、ももいろクローバーZ、BAND-MAID等への楽曲提供でも知られるdoa・徳永暁人。そのキャリアに迫る【インタビュー連載・匠の人】」『SPICE - エンタメ特化型情報メディア スパイス』、株式会社イープラス、1頁、2022年9月1日 。2022年10月28日閲覧。
- ^ エンジニアHarukaのホームページ遥音楽工房より。
- ^ ベストアルバム『Golden Best 〜15th Anniversary〜』ライナーノートより
- ^ “柴咲コウ「続こううたう」で星野源、GAO、マイラバ、陽水ら名曲カバー”. 音楽ナタリー. (2016年6月10日) 2016年6月10日閲覧。
- ^ “Twitter doa公式アカウント 徳永暁人 self cover album「Route 109」全曲紹介” (2020年11月29日). 2022年7月24日閲覧。
|