クイーンズ・ギャンビット・アクセプテッド
・アクセプテッド
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クイーンズ・ギャンビット・アクセプテッド(Queen's Gambit Accepted)は、チェスのオープニングの1つで、広義のクイーンズ・ギャンビット(1.d4 d5 2.c4)の一変化である。QGAと省略されることもある。右図にある基本形までの手順は1.d4 d5 2.c4 dcである[1]。
広義のクイーンズ・ギャンビットの変化の中ではアルビン・カウンター・ギャンビットとともにギャンビットらしいオープニングであるが、白は犠牲にしたポーンを簡単に取り返すことが出来る。白の狙いは黒にc4のポーンを取らせ、将来的にe4などを指しセンターを支配することである。なのでクイーンズギャンビットは、あまりアクセプテッド(ギャンビットを受入れること)されない。
主な変化
[編集]3手目以降の定跡は、3.Nf3 Nf6 4.e3 e6 5.Bxc4 c5 6.0-0 a6 7.Qe2 b5 8.Bb3 Bb7である[2]。
白の3手目では他に3.e3や3.e4と指す手もある[3]。3.e3なら3.… e5 4.Bxc4 ed 5.ed Bb4+ 6.Nc3 Nf6と進行する[3]。3.e4は1969年にユーゴスラビアで指されたヴィクトール・コルチノイ対ズヴォンコ・メシュトロヴィッチ戦で白のコルチノイが指した手で[4]、その後3.… e5 4.Nf3 ed 5.Bxc4 Bb4+ 6.Nbd2 Nc6 7.0-0 Nh6 8.Nb3 Bg4 9.Bd5 Ne5? 10.Qxd4 Nxf3+ 11.gf Bxf3 12.Bxh6 Qd7 13.Qe5+となり[4]、黒のメシュトロヴィッチが投了した(黒は駒損になる)[4]。
黒の3手目で3.… b5とc4のポーンを守る手は4.a4 c6 5.e3 Qb6 6.ab cb 7.Ne5で、次にQf3と指されてa8とf7を狙われる[3]。
白の4手目では4.Nc3や4.Qa4+と指す手もある[3]。4.Qa4+は1960年にレニングラード(現・サンクトペテルブルク)で指されたタイマノフ対ポルガエフスキー戦で白のタイマノフが指した手で[3]、以下4.… Nbd7 5.Nc3 e6と進行し23手で黒のポルガエフスキーが投了した[3]。
黒の4手目は4.… Bg4も良い手[3]。なお4.… g6と指すと5.Bxc4 Bg7と進行しグリュエンフェルド・ディフェンスに変化する[3]。
白の6手目では6.Qe2とクイーンの交換を避ける手もある[3]。
黒の7手目は7.… Nc6と指す手がある[3]。以下8.Nc3 b5 9.Bb3 Bb7 10.Rd1と変化する[3]。
参考文献
[編集]- 有田謙二 著 『チェス・マスター・ブックス 1 定跡と戦い方』 河出書房新社、1980年1月25日初版発行、1995年10月25日改訂版初版発行[5]、2010年9月30日新装版初版発行[6]
- 有田謙二 著 『チェス・マスター・ブックス 5 やさしい実戦集』 河出書房新社、1976年6月15日初版発行、1996年6月20日改訂版初版発行[7]、2011年1月18日新装版初版発行[8]