コンテンツにスキップ

英文维基 | 中文维基 | 日文维基 | 草榴社区

パラマウント・グローバル

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
VIACから転送)
パラマウント・グローバル
Paramount Global
商号
パラマウント
以前の社名
ViacomCBS, Inc. (2019–2022)
市場情報
業種 マスメディア
前身
設立 2019年12月4日 (4年前) (2019-12-04)
本社
ニューヨーク州ニューヨークマンハッタン、ワン・アスター・プラザ
事業地域
全世界
主要人物
  • シャリ・レッドストーン(会長
  • ボブ・バキシュ(社長CEO
売上高 30,154,000,000 アメリカ合衆国ドル (2022年) ウィキデータを編集
営業利益
2,342,000,000 アメリカ合衆国ドル (2022年) ウィキデータを編集
利益
1,104,000,000 アメリカ合衆国ドル (2022年) ウィキデータを編集
所有者 ナショナル・アミューズメンツ
部門 パラマウント・ピクチャーズ
CBSエンターテインメント・グループ英語版
パラマウント・メディア・ネットワークス
パラマウント・インターナショナル・ネットワークス
パラマウント・ストリーミング
パラマウント・コンシュマー・プロダクツ
子会社 パラマウント・グローバルの主要部門及び傘下企業
ウェブサイト www.paramount.com ウィキデータを編集

パラマウント・グローバル(Paramount Global、通称: パラマウント〈Paramount〉)は、アメリカ合衆国の多国籍マスメディアエンターテインメントコングロマリット。アメリカ合衆国ニューヨーク市マンハッタンに本社を置いている。2019年に2代目CBSコーポレーション2代目バイアコム(2006年に初代バイアコムから分割)が合併して形成され、設立から2022年までバイアコムCBS(ViacomCBS, Inc.)として知られた。

同社の主な資産には、映画・テレビスタジオのパラマウント・ピクチャーズCBSエンターテインメント・グループ英語版CBSCWテレビ・ネットワーク、BET、テレビ局、その他のCBSブランドの資産で構成)、米国内ネットワークMTVニコロデオンコメディ・セントラルショウタイムなどを含むがこれらに限定されない米国を拠点とするケーブルテレビネットワークで構成)、ストリーミングサービス(Paramount+、Pluto TVなど)がある。また、パラマウントには国際部門があり、自社ネットワークの国際版を管理しているほか、アルゼンチンのテレフェなど、地域に特化した資産も保有している。

概要

[編集]

パラマウント・グローバルは1999年に買収劇のあったCBSとバイアコムによる2度目の経営統合である。CBSを買収したバイアコムは2005年に経営分離。存続会社として初代バイアコムはCBSコーポレーションに社名変更。同時に買収前の事業を中心として2代目バイアコムが分割された[1]

2016年、バイアコムはCBSとの統合を図るが、大株主のナショナル・アミューズメンツが反対し頓挫。2018年、ウォルト・ディズニー・カンパニーによる21世紀フォックス買収(詳細はフォックス買収)を遠因としたバイアコムとCBSとの統合が再燃。同年5月、CBS社はナショナル・アミューズメンツを提訴。2019年8月13日、バイアコムとCBSは正式に再統合で合意した[2][3][4]

2021年3月22日に増資を発表。株式価値の希薄化が懸念されたことから株価は暴落し、5営業日で半値以下まで急落した。この際、バイアコムCBSの株を大量保有していた投資会社(アルケゴス・キャピタル・マネジメント)の損失が膨らみ追証が払えずにデフォルト状態となった。この会社にはクレディ・スイスのほか野村証券三菱UFJ銀行みずほ銀行などが投資しており、バイアコムCBSの株式が第二のリーマンショックの引き金となりかねない事態を生み出した[5]

2022年2月15日、社名を「パラマウント・グローバル」に変更することを発表し、翌16日付けで改称手続きが行われた[6]

2023年12月、同業会社であるワーナー・ブラザース・ディスカバリーとの合併交渉が水面下で行われていることがアメリカの複数のメディアから報じられた[7]。その後もスカイダンス・メディアに加え、ソニー・ピクチャーズ エンタテインメントアポロ・グローバル・マネジメントの連合体への売却交渉や検討も報じられている[8][9]

2024年7月2日、スカイダンスはパラマウントの親会社であるナショナル・アミューズメンツを買収することで暫定合意したと複数のメディアから報じられた[10][11]。その後、同月7日にスカイダンスとの合併が正式発表された。この合意は45日間の猶予期間を経た後に発効する予定で80億ドル(日本円で約1兆3000億円)超の大型再編となる。この合併は2025年前半までに実施する予定としている[12][13][14]

日本ではCBSTBSホールディングス(TBSHD)と独占包括業務提携を結んでおり、テレビ事業子会社のTBSテレビによるニュース映像利用の他に、ニュース番組を系列のBS-TBSTBS NEWS(旧TBSニュースバード)で放送されており、TBSHDのメインバンクが旧三井銀行(→旧太陽神戸三井銀行→旧さくら銀行→現三井住友銀行)だったこと。[15]。また、東宝東和東宝グループ)は子会社の東和ピクチャーズよりパラマウント・ピクチャーズの劇場配信であり、東宝グループのメインバンクが旧三和銀行(→旧UFJ銀行→旧三菱東京UFJ銀行→現三菱UFJ銀行)だったこと。この縁で、パラマウント・グローバルは三井グループ及び三和グループとも関係が深い[注釈 1]

主要部門及び傘下企業

[編集]

4つの主要部門

[編集]

その他企業

[編集]
  • パラマウント・ピクチャーズ(Paramount Pictures) - 映画製作スタジオ。
  • VidCon - オンラインビデオ会議。
  • オウサムネス(Awesomeness) - エンターテインメント企業。

関連項目

[編集]

脚注

[編集]

注釈

[編集]
  1. ^ いずれ企業関係も日本国内専用であるため、両銀行の三井住友銀行三菱UFJ銀行とも店舗案内では公表していない。

出典

[編集]
  1. ^ CBS and Viacom Reveal December Merger Date – Mark Your Calendars” (November 25, 2019). February 23, 2020閲覧。
  2. ^ Gasparino, Charles (August 13, 2019). “CBS, Viacom agree to merge, forming a $28B entertainment firm”. Fox Business. August 13, 2019閲覧。
  3. ^ CBS, Viacom Strike Deal to Recombine”. The Hollywood Reporter (August 13, 2019). August 15, 2019閲覧。
  4. ^ CBS and Viacom To Combine”. CBS (August 12, 2019). February 23, 2020閲覧。
  5. ^ アルケゴス問題は氷山の一角か リーマン級の金融危機につながる懸念も”. マネー・ポストWEB (2021年4月22日). 2021年5月6日閲覧。
  6. ^ バイアコム、社名をパラマウントに変更へー10~12月利益は予想下回る”. Bloomberg.com (2022年2月16日). 2022年2月16日閲覧。
  7. ^ “米メディア大手ワーナー、パラマウントと合併交渉=関係筋”. ロイター通信. (2023年12月21日). https://jp.reuters.com/markets/japan/funds/4NDUGHA4U5N7ROEKHBW37C3JDA-2023-12-20/ 2023年12月23日閲覧。 
  8. ^ Lucas Shaw (2024年4月4日). “レッドストーン氏、パラマウント株をスカイダンスに売却で暫定合意”. Bloomberg.com. 2024年4月21日閲覧。
  9. ^ 高橋豪 (2024年4月19日). “ソニー系、米パラマウント買収検討か 投資ファンドと共同、米報道”. 朝日新聞. 2024年4月21日閲覧。
  10. ^ Michelle F Davis (2024年7月3日). “パラマウント親会社、スカイダンスが買収で暫定合意-事業統合と関係者”. Bloomberg.com. 2024年7月5日閲覧。
  11. ^ Spangler, Todd (2024年7月3日). “Paramount Stock Rises on New Skydance Merger Offer”. Variety. 2024年7月5日閲覧。
  12. ^ 米パラマウント、買収受け入れ 1.3兆円、映画製作会社と合併”. 時事通信 (2024年7月8日). 2024年7月9日閲覧。
  13. ^ 米パラマウントが合併へ 映画大手スカイダンスと”. 共同通信 (2024年7月8日). 2024年7月9日閲覧。
  14. ^ 中藤玲 (2024年7月9日). “アメリカ映画、生き残りへ新たな再編劇 パラマウント売却確定”. 日本経済新聞. 2024年7月9日閲覧。
  15. ^ TBSテレビと米CBSテレビが包括契約を更新、デジタル展開でも提携へ”. 日経クロステック. 日経BP (2011年12月7日). 2021年4月7日閲覧。
  16. ^ Ravindran, Manori (2020年1月14日). “ViacomCBS Networks Intl. Rejigs Leadership Across Two Brand Groups and Three Regional Hubs”. Variety. 2020年4月18日閲覧。

外部リンク

[編集]