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SLばんえつ物語

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ファイル:SLばんえつ物語号.JPG
SLばんえつ物語号 磐越西線上野尻-徳沢間、2006年10月22日撮影
SLばんえつ物語号 会津若松駅、2006年10月撮影

SLばんえつ物語号(エスエルばんえつものがたりごう)は、東日本旅客鉄道(JR東日本)が会津若松駅新潟駅間を磐越西線信越本線経由で運行する臨時快速列車の名称。なお、この列車用に改造された客車も「ばんえつ物語号」と呼ばれる場合があり

蒸気機関車牽引による列車は、「SLばんえつ物語号」と称する。地域観光列車の側面が大きく、磐越西線周辺市町村によりSL定期列車運転協議会が設けられている。

なお2008年の運転から正式名称がSLばんえつ物語に名称変更されている。

運転概要

SLばんえつ物語
  • 4月~11月までの土曜・休日を中心に、1日1往復の運行。
  • 12月のクリスマスシーズンに「SL X'masトレイン」として運行されることもある。
SL郡山会津路号・SL磐梯会津路号
  • 期間中は月に1度ほど、磐越西線の郡山駅~会津若松駅間を延長運転されることがあり、延長部分は、下り(郡山→会津若松、七日町)が快速「SL郡山会津路号」、上り(会津若松→郡山)が快速「SL磐梯会津路号」という独立した列車となる。また延長運転当日は、「SLばんえつ物語」が片道のみの運行となる。
    もともと「SL磐梯会津路号」の列車名は、毎年2月に同区間でD51形蒸気機関車によるSL列車運行が行われる際に使用されていた。「冬のD51」として親しまれ、この列車名で1990年から2006年まで(2001年を除く)運行された。

編成

  • C57形蒸気機関車が、専用の12系座席車6両と展望車1両を牽引する編成で運行される。
    機関車は、新潟県新津市(現:新潟市秋葉区)の新津市立新津第一小学校に丁寧に保存されていたC57形180号機を大宮工場で修復したうえで運行に充てている。保存当時は屋根がかけられた上、30年間にわたりの年2度の研磨・油さしなどの点検が行き通っていたため保存状態が非常によかった。
  • 「SLばんえつ物語」ではヘッドマークを装着するが、「SL郡山会津路号」・「SL磐梯会津路号」では装着せず運行する。
  • 全車座席指定席制。

停車駅

SLばんえつ物語

会津若松駅 - (塩川駅) - 喜多方駅 - 山都駅 - 野沢駅 - 日出谷駅 - 津川駅 - 三川駅 - 咲花駅 - 五泉駅 - 新津駅 - 新潟駅

  • 塩川駅は上り列車のみ停車。
  • 津川駅では給水や、軸箱・通綿にオイルを補充するなど、消耗品の点検・補充をするため(=峠越えに備える意味も)、上下とも15分停車する。
  • 上り列車は新津駅・山都駅で、下り列車は野沢駅で、主に列車交換(上り列車の新津駅では北陸方面からの特急北越1号からの接続も)及び乗客サービスのための長時間(10~11分)停車を行う。
SL郡山会津路号・SL磐梯会津路号

郡山駅 - 磐梯熱海駅 - 猪苗代駅 - 磐梯町駅 - 広田駅 - 会津若松駅七日町駅

  • 七日町駅はSL郡山会津路号のみ、季節限定で乗り入れ。

担当運輸区

  • 「SLばんえつ物語」では機関士・車掌ともに新津運輸区担当。車掌は専用の制服を着用して乗務している。

リニューアル

ファイル:2007.7.14-34.jpg
客車リニューアル後のSLばんえつ物語号

2007年の営業運転再開(4月28日)を前に、「ばんえつ物語」用12系客車のリニューアル改造工事が実施された。外観塗装はベージュ色とチョコレート色であったが、チョコレート色を濃い青色とオリエント急行を思わせるものに変更された。また、車内は快適な乗車を重視するために座席シートの背もたれを約30cm高くし、シートデザインを縦縞模様から赤に変更し、大正ロマン風のレトロ感あふれる演出とされた。座席クッションも厚みを持たせ、従来のボックスシートとは座り心地は異なる。展望車両(4号車)に配置されていた車内販売スペースを5号車に移し、フリースペースを拡大した。この結果、1編成の定員は504人から468人に変更された。新設の50インチモニター画面ではC57 180号機の歴史などを映出する。多目的室、SL宣伝コーナーも新設。車販コーナーでは新たに生ビールなどを取り扱う。各車両の通路ドアを改造し、自動ドアを導入した。

このリニューアル改造工事は4月上旬に完了し、4月13日に新津駅ホームで報道関係者に公開され、4月14・15日にはDD53形2号機牽引によって羽越本線:新津~酒田をお披露目運転として走行した。

沿革

ファイル:2006 11040003.JPG
大きな話題を集めたDD53ばんえつ物語号 2006年11月4日 磐越西線五泉~猿和田間にて
  • 1996年1998年 - 津川駅~新津駅間で、D51 498牽引による、「SLえちご阿賀野号」運行(※ただし、1997年はD51故障により緊急措置でC58 363が代走)。
  • 1999年4月29日 - C57 180と12系客車6両の専用編成で、「SLばんえつ物語号」運行開始。
  • 2000年 - D51 498と対面。会津若松駅にて同時発車・並走運転(7月8日)、津川駅にてD51 498による「SLえちご阿賀野号」と交換(8月1日)。10月14日、鉄道の日記念で新潟駅発着。12月のクリスマス運転からは専用編成に展望車(オハ12 1701)を増結して7両編成化。
  • 2001年 - 1月1日に津川→新津で「SLカウントダウン21世紀号」として運行。3月に品川駅にて展示会実施。
  • 2002年 - 新幹線との接続を考慮して、この年より新潟駅発着での運転となる。7月6・7日に再び品川駅にて展示会実施。3月2・3日に「村上町屋の人形様巡り」オープニング列車として、D51 498牽引で「SL村上ひな街道号」として白新線羽越本線:新潟~村上を走行し(好評のため以後、毎年運行)、9月29日に「にいつ鉄道まつり」に合わせて33年ぶりに信越本線:新津~長岡で「SLえちご街道号」運行。
  • 2003年 - この年よりヘッドマークが月変わりのデザインとなる。12月のクリスマス運転はC57 180故障によりD51 498が代走。10月13日に鉄道の日記念イベントで34年ぶりに信越本線:長岡~直江津で「SLえちご日本海号」運行。
  • 2004年 - 10月23日発生の新潟県中越地震による磐越西線経由救済臨時列車を、ディーゼル機関車牽引で平日運行される(10月下旬~11月上旬)。9月25・26日に「おいしい山形デスティネーションキャンペーン」の一環として、32年ぶりに羽越本線:村上~酒田で「SL出羽街道号」運行。
  • 2005年 - 12月のクリスマス運転は想定外の豪雪により、23日上りのみ喜多方駅で打ち切りとなった(24日は新津への返却回送運転)。3月の「SL村上ひな街道号」ではC57 180が同列車初牽引。10月10日に新潟県中越地震復興1周年を記念して、再び信越本線:長岡~直江津で「SLえちご日本海号」運行。
  • 2006年 - 10月28日より、C57 180全般検査入場のためDD51 895DD53 2D51 498が代走。10月14・15日に信越本線の関山~直江津間の開業120周年を記念して、信越本線:長岡~新井で「SL信越本線120周年号」運行。なお、新井~直江津間のSL走行は40年ぶり。
  • 2007年 - C57 180の全般検査とともに、12系客車と乗務員(車掌)制服をリニューアル。4月28日より定期運行を開始。10月13日から3週間限定でC57 180のデフレクターを「門鉄デフ」に変更。10月20・21日に信越本線:長岡~直江津・新井で「SLえちご日本海号」運行。
  • 2008年 - 4月5日より定期運行を開始。4月5日から5月11日の期間限定でC57 180のデフレクターを「門鉄デフ」に変更、ヘッドマークを着けずに運転する予定だったが、「SLばんえつ物語」号ご利用50万人達成記念として、5月3日より予定を変更し記念ヘッドマークをつけて運転することとなった。  

関連項目

外部リンク

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