プロ野球マスターズリーグ
プロ野球マスターズリーグ | |
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競技 | 野球 |
代表取締役 | 一木良文 |
開始年 | 2001年 |
参加チーム | 5 |
国 | 日本 |
公式サイト | マスターズリーグ |
プロ野球マスターズリーグ(プロやきゅうマスターズリーグ)は、日本のプロ野球OBがプロ野球のシーズンオフに行っていた野球の興行である。現在はリーグ戦を休止している状態ではあるが、主催する事務局は活動を続けている。
5つのチームが組織され、それぞれ札幌市、東京都、名古屋市、大阪市、福岡市に本拠地を置いていた。委員会議長は土橋正幸、初代議長は大沢啓二最高顧問。
概要
株式会社エンジェル(代表:一木良文)が2000年に企画・立案し、社団法人全国野球振興会(理事長:大沢啓二)に提案、同会より全面的な支持、協力を取り付ける。翌2001年、日本プロ野球OBクラブへ「プロ野球マスターズリーグ設立」企画を提案、プロ野球OBの人材活用と球界の活性化を模索していた同団体にとってタイムリーな申し出となり、「新リーグ設立」企画に賛同し人材の提供を約束する事となる。
同年4月、株式会社スカイパーフェクト・コミュニケーションズに「新リーグ設立」企画を提案、リーグ設立5つの理念(後述)に深い賛同を得てメインスポンサー契約を交わすこととなる。11月1日、東京ドームで行われた東京ドリームス対札幌アンビシャス戦で開幕。
開始当初は、著名な、所謂日本プロ野球名球会所属の選手がとても少なく、「反名球会の活動組織か」と囁かれた時期もあったが、その後は名球会所属の選手も多く参加している。
なお、名球会で金田正一初代会長時代の一時期は「プロ野球マスターズリーグにおいて、現役時代の成績と合算して資格を満たした選手を、会員に準ずる「名誉会員」として顕彰を行う。」という規定も存在し2006年11月25日鴨池球場(鹿児島)で1904安打で引退した福岡ドンタクス松永浩美の札幌アンビシャス一回戦で、五回裏に松沼雅之から二塁打を放ち、プロ野球マスターズリーグでの通算安打を96に伸ばした。名球会は彼を「名誉会員」とした。金田の鶴の一声で決まったように思えたが、2000本安打の権威を貶める愚行であると批判も高まり、その後金田が名球会を脱退し、王貞治が理事長に収まってからは松永の件も自然消滅。
2006年より、長らく特別協賛社として名を連ねていたスカイパーフェクト・コミュニケーションズ(現・スカパーJSAT)が撤退。2007年はソフトバンクモバイルが新たに特別協賛となり、「ソフトバンクプロ野球マスターズリーグ」(大会ロゴには「Presented by SoftBank」のクレジットが入っている)の名で行われた。
しかし、2008年の開幕直前にソフトバンクモバイルが特別協賛を降りたため、冠スポンサーが不在となった。そのため、正式名称も冠スポンサーなしのプロ野球マスターズリーグとなり、札幌ドーム、京セラドーム大阪、福岡Yahoo!JAPANドームでの開催が無くなったほか、地方開催の大部分を削る形で半減した。なお2008-2009年シーズンは2009年5月までに残り10試合のうち札幌戦を中心とした5試合を地方球場で行ったが、残り5試合は行われないままシーズンを終了した。なお、この年は名古屋-大阪戦は1試合も行われなかった。全チームの消化試合数が異なる(札幌8試合、東京7試合、福岡6試合、名古屋5試合、大阪4試合)ことなどから、公式な成績を確定することは見送られた。
2009-2010年シーズンは、2009年12月6日に茨城県ひたちなか市民球場で、東西対抗が行われる事のみが発表されている[1]。肝心のリーグ戦については、11月末ぎりぎりまで開催を模索したものの、結局スポンサーを得ることが出来ず、「断念せざるを得ない」と発表。しかし、来季については、必ずリーグ戦を復活させ、マスターズリーグを継続していきたい、と合わせて発表している。なお、別途発表されている類似イベント(「プロ野球OBオールスターアスリートカップ」)があるが、これはマスターズリーグの主催ではない。
2010-2011年シーズンは試合を開催しなかった。なお試合以外ではマスターズリーグが企画・運営する「野球知識検定」を2010年9月に行い、試験監督はマスターズリーグ選手を中心としたプロ野球OBが務めた[2]。また2011年4月にはマスターズリーグ事務局主催による、東日本大震災被災者支援の募金イベントを実施している[3]。
理念
- 高齢化社会へ温かな励ましのメッセージを送る
- 野球界の底辺拡大と活性化に貢献する
- 地域社会の活性化と振興に貢献する
- 野球教室の実施により子供たちとの交流をはかるとともに、若い父母との親睦を広める
- 野球を文化としてとらえ、日本人社会にとって野球がもつ意義と思想を理解し、広めることに貢献する
沿革
2008-2009年シーズン
- 2008年6月27日 今シーズンの5チーム新監督と日程を発表。
- 2008年11月6日 不況の影響により、当初発表の試合スケジュールが組めなくなり、日程を大幅に変更する と発表。
- 2009年春 15試合で休止すると発表。
2009-2010年シーズン
- 2009年10月30日 「オールイースタン vs オールウエスタン」(2009年12月6日 茨城県ひたちなか市民球場)開催を正式発表[4]。
- 2009年12月1日 今シーズンのリーグ戦開催を断念する、と発表。来シーズン(2010-2011年シーズン)は、必ずリーグ戦を復活させ、マスターズリーグを継続したい、としている。
所属チーム
札幌アンビシャス
- 主に北海道日本ハムファイターズ、埼玉西武ライオンズ、読売ジャイアンツ出身者、北海道・東北地方出身者で構成。
- チーム名は、札幌農学校の初代教頭を務めたウィリアム・スミス・クラークの、同校を離任するに当たっての挨拶の一節、「Boys, be ambitious(少年よ、大志を抱け)」に因む。
- 本拠地は札幌ドーム。準本拠地は宮城球場。
- ユニフォームスポンサーはホクレン→近未來通信→adomo(近未來ビデオコム)→マルハン。
- ユニフォームのズボンには「大志」と書かれている。
主な選手・首脳陣
- 監督:7柴田勲(2008-、巨人)
- 投手
- 11池谷公二郎(広島)
- 11佐藤義則(阪急・日本ハム 北海道出身)
- 13有沢賢持(ヤクルト 北海道出身)
- 16松沼雅之]](西武)
- 15松沼博久(西武)
- 18ガンちゃん(日本ハム U40)
- 21盛田幸妃(大洋・大阪近鉄 北海道出身 U40)
- 22藤城和明(巨人・阪急・ロッテ)
- 28新浦壽夫(巨人・大洋・ダイエー・ヤクルト)
- 29与田剛(中日・ロッテ・日本ハム・阪神)
- 30津野浩(日本ハム・広島・中日・千葉ロッテ)
- 30橋本清(巨人・ダイエー U40)
- 34川口和久(広島・巨人)
- 37村上雅則(南海・サンフランシスコ・ジャイアンツ・阪神・日本ハム コーチ兼任)
- 43横田久則(西武・千葉ロッテ・阪神)
- 捕手
- 内野手
- 外野手
東京ドリームス
- 主に東京ヤクルトスワローズ、横浜大洋ホエールズ、横浜ベイスターズ、横浜DeNAベイスターズ、ロッテオリオンズ、千葉ロッテマリーンズ出身者、関東地方出身者で構成。
- チーム名は、マスターズリーグの主役である中高年にも「夢」を与えようという趣旨で命名。
- 本拠地は東京ドーム。準本拠地は西武ドーム。
- ユニフォームスポンサーはRegimental Club→小林洋行→エイジェック。
- ユニフォームのズボンには「夢」と書かれている。
主な選手・首脳陣
名古屋80D'sers
- 主に中日ドラゴンズ出身者、中部地方出身者で構成。
- 「エイティー・デイザーズ」と読む。チーム名は、「久しぶり」という意味を持つ名古屋弁「やっとかめ(八十日目≒80Days)」に由来。
- 本拠地はナゴヤドーム。
- ユニフォームスポンサーはゲオ→エイジェック→めいほうぐるーぷ。
- ユニフォームのズボンには「甦」と書かれている。
主な選手・首脳陣
- 監督:5大島康徳(2008-、中日・日本ハム)
- コーチ
- 投手
- 捕手
- 内野手
- 外野手
大阪ロマンズ
- 主に阪神タイガース、阪急ブレーブス、オリックス・ブルーウェーブ、オリックス・バファローズ、大阪近鉄バファローズ、南海ホークス出身者、近畿地方出身者で構成。
- チーム名は、男の夢と希望を持ち続けようという「ロマン(浪漫)」から。
- 本拠地は京セラドーム大阪。
- ユニフォームスポンサーは黄桜酒造→ExcelHuman→OSG→エイジェック→ファイン→アスリートジャパン。
- ユニフォームのズボンには「浪漫」と書かれている。
主な選手・首脳陣
- 監督:17山田久志(2008-、阪急)
- コーチ
- 投手
- 捕手
- 内野手
- 外野手
福岡ドンタクズ
- 主に西鉄ライオンズ、福岡ソフトバンクホークス、広島東洋カープ出身者、中国地方・四国地方・九州地方出身者で構成。
- チーム名は、本拠地福岡市を代表し、全国にも名を知られる祭り「博多どんたく」に因む(正式にはドンタク(ゾン・ターク)とはオランダ語で日曜日を意味する)。
- 本拠地は福岡Yahoo!JAPANドーム。準本拠地はマツダスタジアム、倉敷マスカットスタジアム。
- ユニフォームスポンサーはポケットバンク→作州商事→サロンパス(久光製薬)→西日本新聞→エバーライフ→高木工業。
- ユニフォームのズボンには「祭」と書かれている。
主な選手・首脳陣
-
- コーチ
- 12和田博実(西鉄)
- 投手
- 14若田部健一(ダイエー・横浜 U40)
- 16安仁屋宗八(広島・阪神 コーチ兼任)
- 16三浦政基(日拓(日本ハム)・ヤクルト・南海・大洋 宮崎県出身)
- 16長冨浩志(広島・日本ハム・ダイエー)
- 17加藤伸一(南海(ダイエー)・広島・オリックス・近鉄)
- 18山内和宏(南海(ダイエー)・中日)
- 18池田親興(阪神・ダイエー・ヤクルト)
- 18佐々岡真司(広島)
- 20北別府学(広島)
- 21今井雄太郎(阪急(オリックス)・ダイエー)
- 21東尾修(西鉄(太平洋・クラウンライター・西武))
- 20池永正明(西鉄、初参戦時点ではNPBから永久追放・失格選手を解除されていなかった)
- 24大野豊(広島)
- 33永射保(広島・太平洋(クラウンライター・西武)・大洋・ダイエー)
- 捕手
- 内野手
- 外野手
- コーチ
試合方式
- 延長戦は10回のみ行う。
- 5チームの2回総当り(ホーム・アンド・アウェー方式で各1試合ずつ 1チーム8試合)の成績で順位を決定する。
- 1チームの登録メンバーは1チーム35人(監督・コーチ含む)とし、また1試合ごとのベンチメンバーは25人。ベンチメンバーは全員出場できるものとする。
- 指名打者選手に対する特別代走選手の出場が認められる。
- 原則として40歳以上の選手が出場できるが、それ以下の選手についても「サポートプレーヤー」として出場できる。
- 但し1チームでの登録は5人とし、また試合出場に関しても4回以降で1試合当たりの出場者も3人まで制限されている。
- またサポートプレーヤーの投手は1試合最大3イニングスまでしか出場できない。指名打者・並びにそれに対する特別代走選手としての出場は出来ない。
- シーズン中の登録メンバーの変更・他チームへの移籍は認めない。但し契約条項により大会主催者が特に認めた場合は契約解除とそれに伴うメンバーの補充登録が認められる。
- 打者の規定打席数は20打席、投手の規定投球回数は10イニングスとする。また一般のプロ野球とは異なり、勝利投手はオールスター、オープン戦の勝利投手方式で、またセーブについては公式記録員の裁定によって決定する。
年度別順位
年度 | 優勝 | 2位 | 3位 | 4位 | 5位 |
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2001-2002 | 大阪 | 福岡 | 東京 | 名古屋 | 札幌 |
2002-2003 | 東京 | 福岡 | 名古屋 | 大阪 | 札幌 |
2003-2004 | 東京 | 札幌 | 名古屋 | 福岡 | 大阪 |
2004-2005 | 札幌 | 大阪 | 福岡 | 東京 | 名古屋 |
2005-2006 | 札幌 | 大阪 | 福岡 | 東京 | 名古屋 |
2006-2007 | 名古屋 | 札幌 | 大阪 | 福岡 | 東京 |
2007-2008 | 札幌 | 名古屋 | 東京 | 福岡 | 大阪 |
- 2008-2009シーズンは消化試合数が各チームで異なるため、公式成績を確定しない。
試合会場での演出
- 各試合ごとに、プロ野球中継の実況アナウンスで活躍したベテランスポーツアナウンサー(中田秀作(元文化放送)、石川顯(元TBS)ら)が場内解説を担当する。単なる試合の状況説明だけに留めず、その選手の過去の実績等の情報もアナウンスされる。過去には渡辺謙太郎(元TBS)らが務めた。
- 選手もしくは監督が国歌斉唱をする場合もある。
リーグスポンサー
放送について
スカイパーフェクト・コミュニケーションズ(現・スカパーJSAT)がメインスポンサーだった当時は、パーフェクト チョイス(現・スカチャン)にて全試合中継を行っていたが、同社の撤退後は、スカイ・A sports+、J SPORTS、BS-i、BS日テレ他地上波ローカルいずれかで一部のカードを中継。
関連項目
- 日本プロ野球OBクラブ
- プロ野球解説者一覧
- 茨城ゴールデンゴールズ(マスターズリーグが運営面の支援を実施)
- 四国アイランドリーグplus(発足当時協力関係にあった)
- 自由民主党(マスターズリーグを応援しており、試合会場では選手名鑑を兼ねた機関紙「自由民主」の特別号が配布される)
- サンデーモーニング(TBS系のテレビ番組。委員会議長であった大沢啓二が出演していたため、番組内でマスターズリーグをよく取り上げられた)
- プロ野球審判員(マスターズリーグでは審判員もセ・パのOBが務める)
- 杉浦忠(最優秀投手に送られる「杉浦賞」に名を残す)
- モルツ球団
- ランサーズ(同リーグの公式チアリーディングチーム。主にマスターズリーグのテーマソング(曲名は不明)がかかるときに踊っている)
- 黒田紫(ランサーズ代表 日本初のプロチアリーダーで選手と同世代の現役最年長チアリーダー。公立高校英語教師)