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ファーム日本選手権

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ファーム日本選手権
開始年 1987
主催 日本野球機構(NPB)
チーム数 2チーム
加盟国 日本の旗 日本
前回優勝 横浜DeNAベイスターズ(初優勝)
最多優勝 読売ジャイアンツ(8回)
公式サイト
https://npb.jp/farmchamp
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ファーム日本選手権(ファームにほんせんしゅけん)は、日本プロ野球(NPB)二軍(ファーム)リーグの年間チャンピオン決定戦である。

イースタン・リーグウエスタン・リーグの両リーグ優勝チーム間で二軍の統一チャンピオンを争おうと、1987年に「ジュニア日本選手権」としてスタートした。当初は9月中旬か下旬に行われていたが、1997年から大会名を「ファーム日本選手権」と改め、10月の教育リーグ前に行われている。

一軍の日本選手権シリーズ(日本シリーズ)とは異なり、1試合のみ行われるため名称に「シリーズ」が付かない。

大会の仕組み

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  • 一軍の日本シリーズとは異なり、各リーグの優勝チームがそのまま出場チームとなる。
  • 延長戦は回数・時間制限なし。
  • ホームチーム(一塁側ベンチを使用、後攻)は、西暦奇数年はイースタン・リーグのチーム、偶数年はウエスタン・リーグのチームが担当する。
  • 出場チームは試合の数日前に出場資格者名簿をコミッショナーに提出する。2024年の場合、出場資格は下記のいずれかとなる。
    • 支配下もしくは育成で当年度に登録された新人選手
    • 当年度に一度も出場登録されなかった選手
    • 当年度のファーム公式戦の規定打席もしくは規定投球回のいずれかの3割を満たした選手
  • 指名打者制度は各リーグの規定に準じ、原則は一軍がパシフィック・リーグに所属するチームがホームチームを担当する場合に採用される[注釈 1]。ただし2009年からはイースタンの規則改正に伴い、一軍がセントラル・リーグに所属するイースタンのチーム(読売ジャイアンツ東京ヤクルトスワローズ横浜DeNAベイスターズのいずれか)がホームチームの場合でも、指名打者制度の採用が可能になり、その場合は、対戦相手であるウエスタンのチームの一軍がセ・リーグ所属であっても指名打者制度が採用されることとなり[注釈 2]、2015年からは一軍がセントラル・リーグに所属するウエスタンのチーム(阪神タイガース中日ドラゴンズ広島東洋カープ)がホームチームの場合でも、採用が可能となった[注釈 3]
  • 2020年は新型コロナウイルス感染拡大防止のための「ファーム日本選手権特例2020」として、延長10回終了時に同点の場合、11回以降は決着がつくまで毎回継続打順で無死一、二塁から始めるタイブレークを採用[1]。翌2021年も継続採用された。

各年度のファーム日本選手権

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開催日 勝利チーム 優勝回数 スコア 相手チーム 開催球場 MVP
1 1987年9月14日 読売ジャイアンツ(イ) 初優勝 9 - 0 中日ドラゴンズ(ウ) 平塚球場 加茂川重治
2 1988年9月12日 読売ジャイアンツ(イ) 2年連続2回目 5 - 2 中日ドラゴンズ(ウ) 京都市西京極総合運動公園野球場 松原靖
3 1989年9月18日 読売ジャイアンツ(イ) 3年連続3回目 3 - 0 オリックス・ブレーブス(ウ) 平塚球場 橋本清
4 1990年10月7日 中日ドラゴンズ(ウ) 初優勝 6 - 4 読売ジャイアンツ(イ) 東京ドーム 清水雅治
5 1991年9月21日 読売ジャイアンツ(イ) 2年ぶり4回目 8 - 7 広島東洋カープ(ウ) 平塚球場 呂明賜
6 1992年10月3日 読売ジャイアンツ(イ) 2年連続5回目 3 - 2 中日ドラゴンズ(ウ) 川崎球場 杉山直輝
7 1993年10月10日 読売ジャイアンツ(イ) 3年連続6回目 3 - 0 中日ドラゴンズ(ウ) 福井県営球場 松谷竜二郎
8 1994年10月9日 オリックス・ブルーウェーブ(ウ) 初優勝 6 - 4 読売ジャイアンツ(イ) 相模原市立相模原球場 戎信行
9 1995年10月7日 読売ジャイアンツ(イ) 2年ぶり7回目 1 - 0 近鉄バファローズ(ウ) 富山市民球場アルペンスタジアム 門奈哲寛
- 1996年 未開催(リーグ優勝チームはロッテ(イ)と近鉄(ウ))
10 1997年10月10日 日本ハムファイターズ(イ) 初優勝 1 - 0 オリックス・ブルーウェーブ(ウ) 宜野湾市立野球場 大貝恭史
11 1998年10月10日 ヤクルトスワローズ(イ) 初優勝 4 - 1 阪神タイガース(ウ) 宜野湾市立野球場 五十嵐亮太
12 1999年10月9日 阪神タイガース(ウ) 初優勝 7 - 3 日本ハムファイターズ(イ) 浦添市民球場 濱中治
13 2000年10月7日 中日ドラゴンズ(ウ) 10年ぶり2回目 4 - 2 読売ジャイアンツ(イ) 浦添市民球場 筒井壮
14 2001年10月6日 西武ライオンズ(イ) 初優勝 5 - 0 阪神タイガース(ウ) 坊っちゃんスタジアム 三井浩二
15 2002年10月12日 阪神タイガース(ウ) 3年ぶり2回目 16 - 3 西武ライオンズ(イ) 坊っちゃんスタジアム 藤原通
16 2003年10月11日 阪神タイガース(ウ) 2年連続3回目 3 - 0 日本ハムファイターズ(イ) 長野オリンピックスタジアム 早川健一郎
17 2004年10月9日 中日ドラゴンズ(ウ) 4年ぶり3回目 4 - 3 北海道日本ハムファイターズ(イ) サンマリンスタジアム宮崎 土谷鉄平
18 2005年10月8日 千葉ロッテマリーンズ(イ) 初優勝 7 - 5 阪神タイガース(ウ) スカイマークスタジアム 辻俊哉
19 2006年9月30日 阪神タイガース(ウ) 3年ぶり4回目 6 - 0 千葉ロッテマリーンズ(イ) 山形県野球場 中村泰広
20 2007年9月29日 中日ドラゴンズ(ウ) 3年ぶり4回目 7 - 2 読売ジャイアンツ(イ) 山形県野球場 吉見一起
21 2008年10月4日 福岡ソフトバンクホークス(ウ) 初優勝 5 - 1 東京ヤクルトスワローズ(イ) 長崎ビッグNスタジアム 岩嵜翔
22 2009年10月3日 中日ドラゴンズ(ウ) 2年ぶり5回目 2 - 0 読売ジャイアンツ(イ) 富山市民球場アルペンスタジアム 鈴木義広
23 2010年10月2日 千葉ロッテマリーンズ(イ) 5年ぶり2回目 6 - 5 阪神タイガース(ウ) HARD OFF ECOスタジアム新潟 細谷圭
24 2011年10月8日 中日ドラゴンズ(ウ) 2年ぶり6回目 4 - 3 北海道日本ハムファイターズ(イ) サンマリンスタジアム宮崎 前田章宏
25 2012年10月6日 千葉ロッテマリーンズ(イ) 2年ぶり3回目 4 - 0 福岡ソフトバンクホークス(ウ) 坊っちゃんスタジアム 塀内久雄
26 2013年10月6日 福岡ソフトバンクホークス(ウ) 5年ぶり2回目 4 - 3 東京ヤクルトスワローズ(イ) サンマリンスタジアム宮崎 田上秀則
27 2014年10月4日 千葉ロッテマリーンズ(イ) 2年ぶり4回目 6 - 4 福岡ソフトバンクホークス(ウ) KIRISHIMAサンマリンスタジアム宮崎 大嶺翔太
28 2015年10月3日 福岡ソフトバンクホークス(ウ) 2年ぶり3回目 2 - 0 読売ジャイアンツ(イ) KIRISHIMAサンマリンスタジアム宮崎 岩嵜翔
29 2016年10月1日 読売ジャイアンツ(イ) 21年ぶり8回目 6 - 2 福岡ソフトバンクホークス(ウ) KIRISHIMAサンマリンスタジアム宮崎 岡本和真
30 2017年10月7日 広島東洋カープ(ウ) 初優勝 5 - 2 読売ジャイアンツ(イ) KIRISHIMAサンマリンスタジアム宮崎 坂倉将吾
31 2018年10月6日 阪神タイガース(ウ) 12年ぶり5回目 8 - 4 読売ジャイアンツ(イ) KIRISHIMAサンマリンスタジアム宮崎 熊谷敬宥
32 2019年10月5日 福岡ソフトバンクホークス(ウ) 4年ぶり4回目 6 - 3 東北楽天ゴールデンイーグルス(イ) KIRISHIMAサンマリンスタジアム宮崎 二保旭
33 2020年11月7日 東北楽天ゴールデンイーグルス(イ) 初優勝 6 - 4 福岡ソフトバンクホークス(ウ) ひなたサンマリンスタジアム宮崎 村林一輝
34 2021年10月9日 阪神タイガース(ウ) 3年ぶり6回目 3 - 2 千葉ロッテマリーンズ(イ) ひなたサンマリンスタジアム宮崎 遠藤成
35 2022年10月8日 東北楽天ゴールデンイーグルス(イ) 2年ぶり2回目 8 - 2 阪神タイガース(ウ) ひなたサンマリンスタジアム宮崎 渡邊佳明
36 2023年10月7日 福岡ソフトバンクホークス(ウ) 4年ぶり5回目 6 - 5 読売ジャイアンツ(イ) ひなたサンマリンスタジアム宮崎 川村友斗
37 2024年10月5日 横浜DeNAベイスターズ(イ) 初優勝 6-2 福岡ソフトバンクホークス(ウ) ひなたサンマリンスタジアム宮崎 庄司陽斗
  • 2024年時点でウエスタン19勝、イースタン18勝となっている。
  • 第4回(1990年)は9月18日に大阪球場で試合が行われたが、3回表一死の時点で雨天によりノーゲームになったため、東京ドームで再試合を行った(ノーゲームの時点でスコアは巨人が6 - 0とリードを奪っていた)。
  • 第5回(1991年)は9月20日に試合が行われたが、7回裏二死の時点で降雨により5 - 5のタイのままコールドゲームになったため、翌日再試合(開催地は同じ平塚球場)。
  • 第17回(2004年)は当初アイビースタジアムで開催される予定だったが、サンマリンスタジアム宮崎に変更になった。
  • 第26回(2013年)は当初10月5日に行われる予定だったが、雨天により中止になり1日順延している[2]

試合中継

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テレビ中継
  • 大会初期はテレビ東京から生放送された。
  • 2008年度まではCS放送スカイ・A sports+で初回生中継及び録画中継を行っていた。放送席には朝日放送のアナウンサー及び解説者、そしてゲストとして野球雑誌の記者を招くことが多かった。
  • 2009年度以降はJ SPORTSで試合中継が行われる。また、開催地の地元局でネットされる場合もある[注釈 4]。2017年は広島テレビ放送でも生中継された(映像はJ SPORTSから配信されたが、実況はオフチューブにより自社で差し替えた)。

関連項目

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脚注

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注釈

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  1. ^ 1994年の読売ジャイアンツ(巨人)対オリックス・ブルーウェーブでは、セ・リーグ所属球団がホームチームとなるため本来は指名打者制は採用されないが、両球団の申し合わせにより例外的に指名打者制度が採用された。
  2. ^ 2009年は読売ジャイアンツ(巨人)対中日ドラゴンズのセ・リーグ所属球団同士の対戦となったが、ホームチームである巨人が指名打者制度を採用したため、ウエスタンの中日も採用した。2017年(イースタンは巨人、ウエスタンは広島)も同様。
  3. ^ 2018年の阪神対巨人で初めて実施。
  4. ^ 2009年はチューリップテレビ(生中継)、2010年は新潟放送、2011年・2017年は宮崎放送(2017年は生中継)。

出典

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  1. ^ ファーム日本選手権でタイブレーク導入へ 特例採用
  2. ^ ファーム日本選手権は6日に順延 スポーツニッポン 2013年10月5日配信

外部リンク

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