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あさかぜ (護衛艦)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
あさかぜ
平成18年度自衛隊観艦式で受閲艦となった「あさかぜ」
平成18年度自衛隊観艦式で受閲艦となった「あさかぜ」
基本情報
建造所 三菱重工業長崎造船所
運用者  海上自衛隊
艦種 ミサイル護衛艦(DDG)
級名 たちかぜ型護衛艦
艦歴
発注 1973年
起工 1976年5月27日
進水 1977年10月15日
就役 1979年3月27日
退役 2008年3月12日
除籍 2008年3月12日
その後 2009年10月、伊万里港にて解体処分2010年3月、解体完了
要目
基準排水量 3,850トン
満載排水量 5,200トン
全長 143m
最大幅 14.3m
深さ 9.0m
吃水 4.65m
ボイラー 三菱長崎CE2胴水管型 × 2基
主機 三菱船舶用2胴衝動型蒸気タービン
出力 60,000PS
推進器 スクリュープロペラ × 2軸
最大速力 32ノット
乗員 247名
兵装 73式54口径5インチ単装速射砲 × 2門
Mk.13 Mod3 単装発射機(スタンダードSM-1) ×1基
Mk.15 高性能20mm機関砲(CIWS) × 2基(後日装備)
74式アスロック 8連装発射機×1基
68式3連装短魚雷発射管 × 2基
FCS Mk.74 Mod.6 × 2基 (SAM用)
72式射撃指揮装置1型A (艦砲用)
C4ISTAR OYQ-2→OYQ-2B(1989年換装)
SFCS-6A 水中攻撃指揮装置
レーダー OPS-11B 対空
OPS-17 対水上
OPS-20 航海用(後日装備)
SPS-52B 三次元
SPG-51C ミサイル誘導用 × 2基
ソナー 66式探信儀 OQS-3
電子戦
対抗手段
NOLQ-1電波探知妨害装置
OLR-9B ESM
Mk.137 デコイ発射機 × 4基
曳航具3型(対魚雷デコイ
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あさかぜローマ字:JDS Asakaze, DDG-169)は、海上自衛隊護衛艦たちかぜ型護衛艦の2番艦。艦名は「日の出後しばらくの間、陸上から海上、または山頂から山麓に向かって吹く風」に由来し、この名を受け継ぐ日本の艦艇としては旧海軍神風型駆逐艦 (初代)朝風」、神風型駆逐艦 (2代)朝風」、あさかぜ型護衛艦「あさかぜ」(DD-181)に続き4代目だった。

艦歴

[編集]

「あさかぜ」は、第4次防衛力整備計画に基づく昭和48年度計画3,800トン護衛艦2309号艦として、三菱重工業長崎造船所で1976年5月27日に起工され、1977年10月15日に進水、1979年3月27日に就役し、第1護衛隊群に直轄艦として編入され横須賀に配備された。

1979年8月10日から12月11日の間、ターター装置装備認定試験(SQT)のため、米国ロングビーチに派遣

1981年3月27日、第1護衛隊群隷下に第61護衛隊が新編され「あまつかぜ」とともに編入された。

1982年1984年1988年環太平洋合同演習(リムパック)に参加。

1982年11月2日から12月2日の間、護衛艦「はるな」、「しらね」及びP-2J 8機とともにハワイ派遣訓練に参加。

1985年4月25日から7月13日の間、護衛艦「しらね」、「さわかぜ」とともに米国派遣訓練に参加。

1991年6月27日から8月28日の間、護衛艦「くらま」、「せとぎり」とともに米国派遣訓練に参加。

1995年3月16日第4護衛隊群隷下に第64護衛隊が新編され「たちかぜ」とともに編入された。

1998年3月20日、定係港が佐世保に転籍。

2002年7月1日テロ対策特別措置法に基づき、護衛艦「いなづま」と共にインド洋に派遣、同年10月29日に帰国した。

2004年、リムパックに参加。

2008年3月12日、あたご型護衛艦あしがら」 (DDG-178)の就役に併せて除籍された。 就役中に地球約36周分にあたる72万9,187海里を航行し、環太平洋合同演習(リムパック)に4度参加した。

除籍後は2008年4月から佐世保基地沖の佐世保湾内で係留されていたが、2009年8月中旬に佐賀県伊万里市の伊万里港へ曳航され、同港内で解体が始まり、翌2010年3月に解体を完了した。

歴代艦長

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歴代艦長(特記ない限り2等海佐
氏名 在任期間 出身校・期 前職 後職 備考
1 天沼正光 1979.3.27 - 1980.7.31 3期幹候 あさかぜ艤装員長 佐世保地方総監部付 1等海佐
2 山口善松 1980.8.1 - 1981.11.3 防大1期 第3海上訓練指導隊副長兼指導部長 開発指導隊群付 1981.1.1
1等海佐昇任
3 井上 哲 1981.11.4 - 1983.11.23 防大4期 しらね副長 第32護衛隊司令 1983.1.1
1等海佐昇任
4 藤原弘之 1983.11.24 - 1986.1.9 防大5期 海上幕僚監部防衛部防衛課 しらね艦長 1985.7.1
1等海佐昇任
5 今道昌信 1986.1.10 - 1987.7.31 防大6期 海上自衛隊幹部学校教官 海上自衛隊第1術科学校
研究部長
1等海佐
6 日原哲兵 1987.8.1 - 1988.12.14 防大10期 第1護衛隊群司令部付 海上幕僚監部人事教育部
教育課教育班長
1等海佐
7 才原晧央 1988.12.15 - 1989.12.14 鳥取大
16期幹候
海上幕僚監部防衛部通信課 かとり艦長
8 堀内洋治 1989.12.15 - 1991.12.15 防大9期 呉地方総監部管理部人事課長 はまな艦長 1991.7.1
1等海佐昇任
9 濱田良昭 1991.12.16 - 1993.3.23 防大13期 海上幕僚監部調査第2課第2班長 プログラム業務隊副長 1992.7.1
1等海佐昇任
10 保井信治 1993.3.24 - 1994.8.29 防大16期 佐世保地方総監部防衛部
第3幕僚室長
みょうこう艤装員長 1等海佐
11 寺田世紀男 1994.8.30 - 1996.8.19 護衛艦隊司令部幕僚 大湊地方総監部管理部人事課長
12 薮田 隆 1996.8.20 - 1998.8.19 防大16期 自衛艦隊司令部幕僚 海上自衛隊幹部学校研究部員
13 石川雅敏 1998.8.20 - 1999.12.19 防大17期 海上幕僚監部人事教育部教育課
統合幕僚学校
第1護衛隊司令 1等海佐
14 外村尚敏 1999.12.20 - 2000.12.7 防大19期 防衛研究所所員 阪神基地隊 1等海佐
15 御厨清志 2000.12.8 - 2001.12.11 愛知工大
25期幹候
開発指導隊群司令部幕僚 阪神基地隊副長 2001.1.1
1等海佐昇任
16 増田拓治 2001.12.12 - 2002.10.29 むらさめ艦長
17 松浦正幸 2002.10.30 - 2004.8.19 防大21期 佐世保地方総監部防衛部
第3幕僚室長
佐世保地方総監部監察官 2003.7.1
1等海佐昇任
18 濱田暢喜 2004.8.20 - 2006.3.26 防大24期 海上幕僚監防衛部運用課訓練班長 自衛隊長崎地方協力本部
19 三輪一雅 2006.3.27 - 2008.3.12 防大27期 第3護衛隊群司令部幕僚 海上自衛隊幹部学校

参考文献

[編集]
  • 石橋孝夫『海上自衛隊全艦船 1952-2002』(並木書房、2002年)
  • 世界の艦船 増刊第66集 海上自衛隊全艦艇史』(海人社、2004年)