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おおすみ (巡視船)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
おおすみ
海上自衛隊と共同訓練を実施中の「さがみ」
基本情報
船種 巡視船 (ヘリコプター1機搭載型)
船籍 日本の旗 日本
運用者  海上保安庁
建造所 三井造船玉野造船所
母港 鹿児島横浜
船舶番号 123526
信号符字 JCHD
IMO番号 793477993
改名 さがみ(2022年2月1日以降)
経歴
発注 昭和53年
起工 1978年9月1日[1]
進水 1979年6月1日[1]
竣工 1979年10月18日[1]
要目
総トン数 3,237トン(旧)[2]
全長 105.0メートル
15.0メートル
詳細な要目表はつがる型巡視船を参照
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おおすみ」(Ōsumi)は、海上保安庁ヘリコプター1機搭載型巡視船つがる型巡視船の2番船にあたる。船種記号は、当初は他の大型巡視船と同じPL(Patrol vessel Large)とされていたが、後にPLH(Patrol vessel Large with Helicopter)に変更された[注 1]。また公称船型も、当初は単に「ヘリコプター搭載型」と称されていたが、2機搭載のみずほ型の出現によってヘリコプター1機搭載型となった[3]

2022年に「さがみ」(Sagami)と改名された。

船歴

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船名「おおすみ」当時の勇姿

1979年10月18日に竣工し、鹿児島海上保安部第十管区)に配属された。船名は大隅半島に由来する。

その後、新造の「しゅんこう」が同保安部に配属されることになったことから、2019年12月25日付けで横浜海上保安部第三管区)へ配属替えとなった。1979年10月から2019年10月までの間で、航走距離は約95万海里、457回の海難出動で304人を救助した[4]

なお平成22年度補正予算で延命・機能向上工事費が認められ、2012年1月から同年6月まで工事を受けた[4]。その際に、主兵装であるボフォース 60口径40mm単装機関砲エリコン 90口径35mm単装機関砲へ換装している。

みやこ型巡視船の2番船が「おおすみ」と命名されたことに伴い、2022年2月1日に「さがみ」と改名された[5]

2023年3月15日、「さがみ」船長に大型巡視船船長として女性初の中林久子が就任した[6][7]

同年6月22日、伊豆大島東方海域において、海上自衛隊護衛艦やまぎり」、SH-60K哨戒ヘリコプターと共同訓練を実施した。本訓練は、武力攻撃事態において海上保安庁を防衛大臣の統制下に入れ、住民の避難並びに船舶への情報提供及び避難支援を想定した初めての実動訓練であり、海自と海保との間における情報伝達の要領などについて演練・検証した[8]

延命・機能向上工事を行ったが老朽化が進んでおり、令和6年度予算にて代船建造が要求されている[9]。延命・機能向上工事から15年経過する2027年(令和9年)度に就役する予定となっている。

搭載機の変遷

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機種 機番 愛称 配属期間
ベル 212 MH540 きんこう 1979年2月7日-2011年3月25日
MH595 2011年3月6日-2015年3月12日
シコルスキー S-76D MH912 るりかけす 2015年3月9日-

脚注

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注釈

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  1. ^ 1985年6月1日付けで「海上保安庁の船舶の番号および名称の附与基準」(昭和24年海上保安庁達第54号)の一部が改正されて「PLH」の記号が制定されたもので、本船は同年9月4日付けで変更された[3]

出典

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  1. ^ a b c Wertheim 2013, pp. 383–384.
  2. ^ 海人社 2001.
  3. ^ a b 海人社 1986.
  4. ^ a b 鹿児島海上保安部 (28 November 2019). 巡視船おおすみ配属替イベントを実施します (PDF) (Report).
  5. ^ ships03. “横浜のヘリ巡「おおすみ」が「さがみ」に”. 世界の艦船. 2022年2月4日閲覧。
  6. ^ 海保初!女性の「大型」巡視船船長が誕生”. テレ朝news. 2023年3月29日閲覧。
  7. ^ 横浜海保大型巡視船、初の女性船長「国民の期待、応える」”. カナロコ (2023年4月2日). 2023年7月3日閲覧。
  8. ^ 海保との共同訓練について”. 海上自衛隊 自衛艦隊 オフィシャルサイト (2023年6月23日). 2023年6月23日閲覧。
  9. ^ 公共工事事業評価カルテ ヘリコプター1機搭載型巡視船(PLH型)1隻建造”. 国土交通省. 2024年1月31日閲覧。

参考文献

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関連項目

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