コンテンツにスキップ

英文维基 | 中文维基 | 日文维基 | 草榴社区

名四バイパス

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
めいよんから転送)
一般国道

名四国道
国道23号 名四バイパス・鈴鹿バイパス
国道25号国道1号 追分バイパス
路線延長 53.9 km
開通年 1972年(昭和47年)10月5日
起点 愛知県豊明市 豊明IC
主な
経由都市
豊明市大府市名古屋市
飛島村弥富市
木曽岬町桑名市川越町
終点 三重県鈴鹿市 北玉垣町
三重県四日市市 小古曽東3
接続する
主な道路
記法
知立バイパス
国道1号
国道366号
国道154号
国道302号
国道258号
国道164号
国道25号
中勢バイパス
鈴鹿四日市道路
テンプレート(ノート 使い方) PJ道路
名四バイパス

名四バイパス(めいしバイパス、名四国道)は、愛知県豊明市から名古屋市南部を迂回し三重県四日市市を結ぶ国道23号バイパスである。四日市市から鈴鹿市へ連続する鈴鹿バイパス国道25号国道1号へ分岐する追分バイパス[1]についても述べる。

読み方は「めいし」が正しい[2]とされるが、沿道では「めいよん」と呼称されることもあり、案内表示のローマ字表記においても「Meiyon-kokudo」(めいよんこくどう)としているものも見られる。

概要

[編集]

名四バイパスの正式名称に対して名四国道の道路通称があり[3][2]、通称は地図での記載[4]や広く沿線自治体で使用される[5][6][7][8]など、一般に定着している。名古屋市内においては、1984年(昭和59年)に市内の道路の愛称を公募した際、従来から用いられていた通称「名四国道」がそのまま道路の愛称として制定されている[9]

開通当初は木曽三川を跨ぐ橋梁群(木曽川大橋揖斐長良大橋)が有料道路であったが、1972年以降は全線が無料である。また、当初暫定4車線として建設された伊勢湾岸自動車道の併走区間[注釈 1]である豊明IC - 名古屋南IC間は2005年より完成6車線として供用されている[3]。総工費は約360億円であった。

自動車専用道路ではないものの、名古屋市港区以東では50 cc以下の二輪車が通行禁止となっている区間がある。特に、名古屋市緑区 - 大府市 - 緑区 - 大府市 - 豊明市の区間については全区間に渡って50 cc以下の二輪車は通行禁止となっている。

名四バイパスはバイパス群としての名豊道路には含まれないものの名古屋南IC - 豊明IC間延長5.8 kmは「名豊道路」として地域高規格道路として指定されている[10]

バイパスデータ

[編集]
  • 起点:愛知県豊明市阿野町(豊明IC
  • 終点:三重県鈴鹿市北玉垣町(鈴鹿バイパス・北玉垣町交差点)、四日市市釆女町(追分バイパス・小古曽東3丁目交差点)
  • 全長:53.9 km
  • 車線数:4車線 - 6車線(全線)

歴史

[編集]

もともと、伊勢湾岸を走る豊橋市 - 名古屋市 - 四日市市を結ぶ国道1号バイパスとして計画され[11]、「名四道路」の名前で、名古屋市と四日市市を結ぶバイパスとして建設された。1963年(昭和38年)に名古屋港 - 四日市の一部区間が供用開始され、1972年(昭和47年)に全線が開通した。開通当初は旧道とともに名古屋 - 四日市間に現道と名四バイパスの並行する2本の国道1号が走っていたが、1975年(昭和50年)4月1日の一般国道の路線の追加指定の際に、豊橋 - 幸田間の国道247号国道248号とともに、国道23号へ編入された[11]

年表

[編集]
  • 1958年昭和33年):着工。
  • 1963年(昭和38年)2月16日:第1期工事区間の名古屋市港区寛政町(現:名四町。寛政IC) - 四日市市袋町間29.1 kmが供用開始。
    • このうち木曽三川の橋梁群を含む5.45 kmは、建設費がかさむことから日本道路公団によって建設され、有料道路「名四道路」として供用された[12]。無料開放されたのは1972年12月27日である。
    • 国道1号との分岐は、当初は愛知県名古屋市緑区鳴海附近を予定していたが、その後予定地が宅地化し、用地買収が困難になったことと、1964年豊橋市までの名豊道路の計画ができたことから、区間を延伸して豊明市栄町で分岐することとなった。
  • 1966年(昭和41年)8月1日:名古屋市港区寛政町から港栄町の間、1.2キロメートルが開通[13]
  • 1969年(昭和44年)12月1日:西部路線(四日市市袋町 - 四日市市釆女町)が供用開始。
  • 1972年(昭和47年)10月5日:東部路線(名古屋市港区寛政町 - 豊明市栄町)が供用開始され、全線が完成。
  • 1975年(昭和50年)4月1日:国道23号の起点が四日市市から愛知県豊橋市に変更。
    • 名四バイパスは、名古屋市 - 豊橋市で建設が進められている名豊道路知立岡崎蒲郡豊橋豊橋東の各バイパス。総延長72.7 km)と共に国道23号へ編入された。名四バイパスは現在でも実質的には国道1号のバイパスであり、並行区間の国道1号は2車線の区間が多い。拡幅事業が進められている箇所もあるが、4車線以上の区間は名古屋市中心部、桑名市、四日市市等の一部区間のみとなっている。なお、名四バイパスも北頭 - 名四町間の高架区間の一部は開通当初6車線であったが、現在は車線幅と路側帯を拡大した4車線となっている。
  • 1982年(昭和57年):知立バイパス開通により同バイパスと接続。
  • 2014年平成26年)秋:名古屋市緑区大高町から飛島村にかけて「環境レーン」を設置。

接続・並行するバイパスとの関係

[編集]
国道23号標識名豊道路 知立バイパス知立豊橋東京方面)
【豊明IC】
国道23号標識名四バイパス
【南福崎交差点】
国道1号標識北勢バイパス 国道23号標識名四バイパス
【大里町IC】
国道25号標識追分バイパス 国道23号標識鈴鹿バイパス
【国分町交差点】
国道1号標識国道25号標識亀山バイパス
京都大阪方面)
国道23号標識鈴鹿四日市道路
【鈴鹿市稲生町】
国道23号標識中勢バイパス伊勢方面)

インターチェンジなど

[編集]

平面供用区間の交差点については主要交差点のみ記載。

国道23号・名四バイパス

[編集]
施設名 接続路線名 備考 所在地
国道23号名豊道路 知立バイパス知立豊橋東京方面
豊明IC E1A 伊勢湾岸自動車道
国道1号
愛知県道57号瀬戸大府東海線
豊明市
北崎IC 大府市
桶狭間有松IC 国道366号
共和IC 愛知県道50号名古屋碧南線
名古屋南IC E1A 伊勢湾岸自動車道
C2 名古屋第二環状自動車道
国道302号名古屋環状2号線
名二環出入口は有松IC 名古屋市
大高IC
大高出入口
E87 知多半島道路
名古屋高速3号大高線
愛知県道23号東浦名古屋線
折戸交差点 平面交差点
丸の内IC 愛知県道59号名古屋中環状線
丹後通交差点 愛知県道36号諸輪名古屋線 平面区間、交差点複数
北頭IC 名古屋市道名古屋環状線
愛知県道55号名古屋半田線
竜宮方車線変更禁止
竜宮IC 名古屋高速4号東海線 高速出入口は木場出入口
愛知県道225号名古屋東港線
名古屋市道名古屋環状線
市道環状線と重複
築地口IC 国道154号
名古屋市道名古屋環状線 竜宮方面のみの出入路
港陽IC 国道154号(名古屋港方面のみ) 竜宮方面からの出口無し
築地口IC 名古屋市道江川線 寛政方面のみの出入路
寛政IC 名古屋市道名古屋環状線 名四町交差点近接
十一屋交差点 愛知県道59号名古屋中環状線 平面区間、交差点複数
藤前流通団地IC
梅之郷IC C2 名古屋第二環状自動車道
国道302号名古屋環状2号線
高速出入口は飛島北IC 飛島村
稲荷西交差点 愛知県道66号71号西尾張中央道 平面区間、交差点多数
(一部立体交差もあり)
弥富市
木曽岬IC 愛知県道108号木曽岬弥富停車場線 木曽岬町
長島IC 三重県道7号水郷公園線 桑名市
和泉IC 国道258号
三重県道69号湾岸桑名インター線
みえ川越IC
南福崎交差点
E1A 伊勢湾岸自動車道
国道1号北勢バイパス
川越町
富田浜IC 三重県道64号上海老茂福線 四日市市
浜町交差点 国道164号
昌栄町交差点 三重県道6号四日市楠鈴鹿線
大里町IC 国道25号追分バイパス
国道23号鈴鹿バイパス鈴鹿伊勢方面

国道23号・鈴鹿バイパス

[編集]
施設名 接続路線名 備考 所在地
国道23号名四バイパス桑名名古屋東京方面
大里町IC 国道25号追分バイパス 四日市市
柳ランプ 三重県道54号鈴鹿環状線 三重県道553号を介して間接接続 鈴鹿市
北玉垣町ランプ 国道23号伊勢街道
三重県道8号四日市鈴鹿環状線
国道23号中勢バイパス松阪伊勢方面

国道25号・追分バイパス

[編集]
施設名 接続路線名 備考 所在地
大里町交差点 国道23号
名四バイパス鈴鹿バイパス
国道25号単独区間
厳密には名四バイパスの一部
四日市市
大治田IC 国道1号東海道
旧国道23号 国道1号・国道25号重複区間
追分バイパス
小古曽東3交差点 旧国道1号  
  国道1号・国道25号重複区間
現道改良(采女拡幅)の区間
采女南交差点 三重県道8号四日市鈴鹿環状線
国分町交差点 国道1号北勢バイパス
国道23号鈴鹿四日市道路 鈴鹿市
国道1号国道25号亀山バイパス方面)亀山京都大阪方面

ギャラリー

[編集]


脚注

[編集]

注釈

[編集]
  1. ^ 高架部分が自動車専用部分

出典

[編集]
  1. ^ 国道23号鈴鹿バイパス”. 国土交通省中部地方整備局北勢国道事務所. 2024年8月2日閲覧。
  2. ^ a b 佐藤達哉・佐野豊生・佐野慎治・鈴木昂太. “名四国道の騒音対策について”. 2007年度都市環境プロジェクト実習最終報告書. 大同大学. 2016年8月12日時点のオリジナルよりアーカイブ。2016年8月12日閲覧。
  3. ^ a b 国道23号名四バイパス - あらまし”. 国土交通省中部地方整備局名四国道事務所. 2012年12月18日閲覧。
  4. ^ スーパーマップル p. 257
  5. ^ 共和インターチェンジ”. 大府市企画政策部秘書広報課広報係. 2015年7月25日時点のオリジナルよりアーカイブ。2012年12月18日閲覧。
  6. ^ 市の概要 - 市へのアクセス”. 弥富市. 2012年12月18日閲覧。
  7. ^ 川越町のあゆみ” (PDF). 川越町. 2012年12月18日閲覧。[リンク切れ]
  8. ^ 道路の愛称”. 四日市市道路交通課. 2003年9月10日時点のオリジナルよりアーカイブ。2012年12月18日閲覧。
  9. ^ 『広報なごや』1985年(昭和60年)1月号 p11. 名古屋市鶴舞中央図書館
  10. ^ 地域高規格道路とは”. 国道23号名豊道路. 国土交通省中部地方整備局名四国道事務所 (2021年4月27日). 2022年2月3日閲覧。
  11. ^ a b 浅井建爾 2015, p. 93.
  12. ^ 日本道路公団 1986, p. 840.
  13. ^ 名古屋市会事務局 1983, p. 63.

参考文献

[編集]
  • 浅井建爾『日本の道路がわかる辞典』(初版)日本実業出版社、2015年10月10日。ISBN 978-4-534-05318-3 
  • 日本道路公団『日本道路公団三十年史』1986年。 
  • 『スーパーマップル 中部道路地図』昭文社 (2001年1月3版9刷). ISBN 4-398-62319-1
  • 名古屋市会事務局 編『名古屋市会史 別巻第7 総合名古屋市年表(昭和編5)』名古屋市会事務局、1983年2月28日。全国書誌番号:83029734 

関連項目

[編集]

外部リンク

[編集]