コンテンツにスキップ

英文维基 | 中文维基 | 日文维基 | 草榴社区

らくやんカード

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

らくやんカードとは、阪神電気鉄道(阪神電鉄)が発行していた磁気プリペイドカード。カード裏面など一部で、「ラクヤンカード」と、カタカナ表記も用いられている。

概要

[編集]

ストアードフェアシステムの「スルッとKANSAI」に対応。1996年3月20日より発売開始[1]。商品名称の「らくやん」は、関西弁の「楽やん」にちなむ。

阪神では、1988年3月26日より「ハープカード」[注 1]という、自社の自動券売機にて乗車券に引き換える方式のプリペイドカードを発売開始したが、ハープカードはスルッとKANSAIに対応した「らくやんカード」に引き継ぐ形で、1996年3月19日をもって発売を終了した[2](自動券売機及び精算機での利用は2010年3月頃に終了)。なお、残高のあるハープカードについては、2024年9月30日22時をもって払い戻しを停止する。

カードの絵柄は沿線の風景の写真のほか、阪神タイガースの選手のサイン入り写真や球団旗などを用いている。

「らくやんカード」を含むスルッとKANSAI対応共通磁気カードが加盟全社局において2017年3月31日限りで発売終了し、2018年1月31日限りで券売機等での取扱終了となることに伴い、「らくやんカード」も2017年3月31日限りで発売を終了した[3]

2017年4月1日より2019年2月28日までは、「らくやんカード」の代替として、阪神と阪急電鉄能勢電鉄北大阪急行電鉄の4社で利用できる「阪急 阪神 能勢 北急レールウェイカード」を発売した[4]。関西のほとんどの各社局での「らくやんカード」の取り扱いが2018年1月31日限りで終了した中、この4社では(神戸高速線を含む)2019年9月30日までは引き続き自動改札機で使用できる状態を継続していた。しかし、阪神電気鉄道では、グループ会社の阪急電鉄などとともに、JR西日本のプリペイド式ICカード乗車券である「ICOCA」の導入を決め、2019年10月1日以降は「レールウェイカード」などとともに自動改札機での使用が不可となった[5]。なお、阪神電気鉄道では2022年9月30日をもって自動券売機や自動精算機での使用も終了した。

2018年2月1日以降、利用予定のないらくやんカード所持者に対し、未使用残額の払い戻しを2024年9月30日までの予定で行っている。

なお、阪神電気鉄道では、2022年12月末〜2023年1月に試験的に運転された臨時有料座席定員制列車に「らくやんライナー」の名称を付けている[6]。当列車では「らくやんカード」のロゴモチーフにした副票が先頭車の前面窓に掲示された[7]

脚注

[編集]

注釈

[編集]
  1. ^ 「ハープ」の名称の由来は、Hanshin Electric Railway Prepaid の各頭文字をつなげたもの。

出典

[編集]
  1. ^ 年譜 (平成〜), 阪神電気鉄道, https://www.hanshin.co.jp/company/history/index_5.html 
  2. ^ 年譜 (昭和後期), 阪神電気鉄道, https://www.hanshin.co.jp/company/history/index_4.html 
  3. ^ 阪急電鉄・阪神電気鉄道・能勢電鉄・北大阪急行電鉄の4社におけるスルッとKANSAI対応カードの取扱いについて』(PDF)(プレスリリース)阪神電気鉄道、2016年7月1日。オリジナルの2016年7月2日時点におけるアーカイブhttps://web.archive.org/web/20160702070030/http://www.hanshin.co.jp/company/press/pdf/20160701-kyoutsuucard.pdf2016年7月2日閲覧 
  4. ^ スルッとKANSAI対応共通磁気カードの発売終了に伴い阪急電鉄・阪神電気鉄道・能勢電鉄・北大阪急行電鉄4社共通の磁気カード「阪急 阪神 能勢 北急レールウェイカード」を2017年4月1日より発売します』(プレスリリース)阪急電鉄・阪神電気鉄道・能勢電鉄・北大阪急行電鉄、2016年12月27日http://www.hanshin.co.jp/company/press/detail/1795 
  5. ^ 「阪急 阪神 能勢 北急レールウェイカード」の発売終了、改札機での 利用終了と払戻しおよび「ハープカード」の払戻しについて』(PDF)(プレスリリース)阪神電気鉄道、2019年1月24日https://rail.hanshin.co.jp/uploads/info/36b7ed6653e026a91093e0f7200d4dce3b2fe5a0.pdf2019年2月3日閲覧 
  6. ^ 【期間限定】夜間有料臨時列車(らくやんライナー)の運行について 〜確実に着席できる定員制で運行し、ゆったりご利用いただけます〜、阪神電気鉄道、2022年12月1日。
  7. ^ 200円追加で“必ず座れる” 阪神電鉄が定員制有料列車「らくやんライナー」 期間限定で運行ABCニュース (朝日放送テレビ)、2022年12月23日。(動画0:08〜0:16など)

関連項目

[編集]