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イギリス鉄道745形電車

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
FLIRT (鉄道車両) > イギリス鉄道745形電車
イギリス鉄道745形電車
イギリス鉄道745/0形電車
イギリス鉄道745/1形電車
営業運転中の745形(2020年撮影)
基本情報
運用者 グレーター・アングリア英語版
製造所 シュタッドラー・レール
製造年 2019年 -
製造数 745/0形 120両(12両編成10本)
745/1形 120両(12両編成10本)
運用開始 2020年1月8日
主要諸元
編成 12両編成
軸配置 Bo'2'2' + 2'2'2' + 2'2'Bo' + Bo'2'2' + 2'2'2' + 2'2'Bo'
軌間 1,435 mm
電気方式 交流25 kv / 50 Hz
架空電車線方式
最高速度 160.9 km/h(100 mph)
起動加速度 0.9 m/s2
車両定員 745/0形
着席704人(ファーストクラス80人)
折り畳み座席53人分
745/1形
着席722人
折り畳み座席45人分
編成長 236,000 mm
全幅 2,720 mm
床面高さ 960 mm
車輪径 870 mm
固定軸距 2,700 mm
主電動機 水冷式誘導電動機
編成出力 5,200 kw
引張力 400 kN
制御方式 VVVFインバータ制御IGBT素子)
制動装置 回生ブレーキ
備考 主要数値は[1][2][3][4]に基づく。
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イギリス鉄道745形電車(イギリスてつどう745がたでんしゃ)は、イギリス列車運行会社であるグレーター・アングリア英語版が使用する電車スイスの鉄道車両メーカーであるシュタッドラー・レールが製造する「FLIRT」シリーズの一員であり、同時に発注されたバイモード車両755形と共に同社が初めてイギリス向けに製造した鉄道車両の1つでもある[1][2][3]

概要

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グレーター・アングリア英語版イースト・アングリアを始めとしたイングランド東部の各都市を結ぶ列車網を展開する列車運行会社で、2020年現在はオランダアベリオ(60 %)と日本三井物産(40 %)[注釈 1]が株を所持している。2016年のフランチャイズ権獲得に合わせ、当時グレーター・アングリアの完全親会社であったアベリオは、運営路線で使用されていた車両を全て新造車両へ置き換える事を発表し、ボンバルディア・トランスポーテーションシュタッドラー・レールに大規模な発注を実施した。その中で745形は長距離列車(インターシティ)用電車としてシュタッドラー・レールへ発注されたものである[2][3][5][6][7]

シュタッドラー・レールが世界各地に展開する旅客車両ブランド「FLIRT」を基にしており、2車体連接構造となっている2両を6組繋いだ12両編成が組まれている。アルミニウム製の車体(前面は繊維強化プラスチック製)を始めとした設計においてはイギリス車両限界や安全基準、アベリオから提示された条件が取り入れられている。車体の床は従来の車両より低くなっており、プラットホームと乗降扉や床面の高さが揃えられるためバリアフリーに適している他、乗客の流動性向上も図られている。車内には2 + 2列のクロスシートが配置され、冷房に加えて自転車が設置可能なフリースペースが存在し、wi-fiを用いたインターネット接続も可能である。制動装置には回生ブレーキが搭載されており、消費エネルギー量の削減が実現している[1][3]

745形は用途によって以下の分類が行われており、双方とも10本づつ発注が行われている[1][8]

745/0形
745/1形

運用

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2019年に最初の車両が完成し、各路線で試運転が行われた後、2020年1月8日から営業運転を開始した。車内の情報案内システムの不具合によって導入計画に遅れが生じたが、それ以降は従来の車両の置き換えが進み、同年4月をもって1846年から1世紀半以上続いたロンドンとイースト・アングリアを結ぶ客車列車[注釈 2]は姿を消した。同年4月現在、745/0形・745/1形合わせて12本が在籍し、双方ともインターシティに用いられている[5][4][9]

脚注

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注釈

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  1. ^ 三井物産2017年からグレーター・アングリアの経営に参加している。
  2. ^ 745形の置き換え前に使用されていた最後の車両は90形電気機関車マーク3客車だった。

出典

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  1. ^ a b c d e f Electric multiple unit – FLIRT Greater Anglia, UK”. Stadler Rail. 2020年7月4日閲覧。
  2. ^ a b c Stadler and Bombardier to supply trains for Abellio East Anglia franchise”. RailwayGazette International (2016年4月10日). 2020年7月4日閲覧。
  3. ^ a b c d e Stadler signs largest UK order with Abellio East Anglia and Rock Rail”. Stadler Rail (2016年10月5日). 2017年5月27日時点のオリジナルよりアーカイブ。2020年7月4日閲覧。
  4. ^ a b Paul Geater (2020年1月8日). “East Anglia’s new Intercity train carries its first passengers”. East Anglian Daily Times. 2020年7月4日閲覧。
  5. ^ a b Paul Geater (2020年3月30日). “End of the line for traditional trains on Greater Anglia routes”. East Anglian Daily Times. 2020年7月4日閲覧。
  6. ^ 鉄道WMTが運営開始 JR東と三井物産参画の合弁”. ヨーロッパ経済ニュース (2017年12月13日). 2020年7月4日閲覧。
  7. ^ 英国鉄道Greater Angliaと東芝デジタル&コンサルティング CPS技術を活用した鉄道運行計画作成の取組開始で合意”. 東芝デジタルソリューションズ (2019年9月10日). 2020年7月4日閲覧。
  8. ^ a b c Theresa Hofecker (23 August 2017). UK Flirt (Class 745 & Class 755) - Project at an Advanced Stage of Development - TSI CCS 2016/919/EU (PDF) (Report). Department for Transport. 2018年1月15日時点のオリジナル (PDF)よりアーカイブ。2020年7月4日閲覧
  9. ^ Class 745s to enter traffic soon with Greater Anglia - but there could be a Mk 3 derogation”. Rail. Bauer Consumer Media Ltd (2019年9月25日). 2020年7月4日閲覧。

外部リンク

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